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こんにちは!

今日は前回に引き続き、猫エイズを発症してしまった高齢猫ちゃんのお話です。

 

猫ちゃんを飼われた時、初めて動物病院に行かれた時に聞かれたことがあるかもしれませんが、猫ちゃんを飼うときには初めに猫エイズと猫白血病にかかっていないかどうかをチェックすることをお勧めします。

もし陽性の場合、今後の生活や体調の変化に気をつけなければならず、また、リンパ腫などの病気の発生率も上がることから、最初に必ずチェックしましょう。

しかし、陽性だからといって必ず発症するとは限りません。

猫エイズと猫白血病2種類の病気がありますが、今回お話するのは猫エイズの猫ちゃんです。

猫エイズは、正式には、後天性猫免疫不全症候群という疾患です。

通常ウイルスを持った猫ちゃんの唾液から感染しますので、ウイルスを持った猫ちゃんに咬まれて感染することがほとんどです。

あるいは、ウイルスを持った母猫から生まれた子も、また、ウイルス感染をしているため、生まれた時点で母子感染してしまっていることも珍しくありません。

 

ではどのような病気なのか?を症例を紹介しつつお話ししていこうと思います。

 

症例は東京目黒区在住の13歳の高齢猫のにゃあちゃんです。

 

にゃあちゃんは子猫さんの時にも猫エイズ陽性と言われましたが、ずっと発症せずに元気に過ごしていました。

にゃあちゃんは、とっても怖がりさんで、お家の外に出ると大興奮してしまい、とても動物病院には連れていけない、とのことで、往診専門動物病院わんにゃん保健室にご連絡をいただきました。

お家にお伺いすると、にゃあちゃんは別のお部屋にいるとのことで、先にお話しをお伺いさせて頂くことにしました。

数年前から時々口が赤い時があったらしく、食べが悪くなってしまったりしてしまう時もあったそうなのですが、よくなったり悪くなったりで、動物病院に連れて行くことは難しいため、家で様子を見ていたそうです。

しかし、最近になって口が赤いのが治らず、食欲が落ちてしまい、熱っぽくなってきて元気もなくなってきているとのことで私たち往診専門動物病院わんにゃん保健室にご連絡を頂いたとのことでした。

子猫さんの時に、エイズが陽性だったため、今後どういう症状が出てくる可能性があるかをすでに獣医さんから説明されていたため、おそらく猫エイズを発症してしまったと思うとのことでした。

 

では猫エイズとはどういう症状が出てくるのでしょう?

猫エイズは5期に分かれていて、一番最初の急性期ではリンパ節が腫れたり発熱したりと言った重篤な症状が現れます。

これを乗り切ると、無症候キャリア期といって、症状がなく、健康な猫ちゃんと区別がつかない生活を送っていきます。

ずっとこの病期で一生を終える猫ちゃんももちろんいますが、次のステージに進んでしまう子ももちろんいます。

次のステージが持続性全身性リンパ節症期といって、全身のリンパ節が腫れてしまいます。

ただ、外見上無症候キャリア期との区別は難しく、また、持続性リンパ節症期を経ない猫ちゃんもいます。

それを過ぎると今度はエイズ関連症候群期です。

ここではリンパ節の腫れに加えて、慢性の口内炎や発熱、下痢などの症状が出てきます。ここがいわゆる発症した、という時点です。

その次のステージが、エイズ期といって免疫不全状態になってしまう病期です。激しく痩せ、白血球数も落ちてしまい、0になることもしばしばです。貧血や、免疫力低下による悪性腫瘍が起こることもあります。

一口に猫エイズといっても、これだけの病期があるので、今がどの病期にあるのかがすごく重要になってきます。

治療としては、根本的な治療法はなく、対症療法として、感染症を予防するために抗生剤を使用したり、口内炎の治療としてステロイド剤を使用したりといったことが中心になってきます。

 

今回のにゃあちゃんが今どのステージに当たるのかを知るために、まずは身体検査と血液検査が必要と判断し、飼い主様にご相談したところ、ご同意頂けましたので、採血まで行っていくこととしました。

にゃあちゃんには少し頑張ってもらわないといけません。

にゃあちゃんがいるお部屋に入ると、にゃあちゃんは部屋の隅の机の下に隠れていたので、タオルで包んで出てきてもらいました。

身体検査を行なったところ、たしかに発熱していて、熱が39.5度ありました。

また、口の中は口内炎があり、かなり痛そうな様子で、脱水も認められました。おそらく熱があってつらいのか、採血のために足を伸ばしてもあまり嫌がらず、ご家族様としては信じられない!といったご様子でした。

無事に採血も終わり、ご飯を少しでも食べられるようになってほしいという思いを込めて、皮下点滴と抗生剤、ステロイド剤を注射しました。

その日はこれにて診察終了とし、次の日血液検査の結果のご説明と治療にもう一度お伺いすることとしました。

血液検査では、白血球数がほとんどゼロに近く、貧血も進んでいました。

通常発熱していれば白血球が上昇してきますが、やはりエイズの影響で白血球がほとんどなくなってしまっていました。

このことから、にゃあちゃんはすでにエイズ期に入ってしまっていることが分かります。

次の日、にゃあちゃんのお家にお伺いすると、にゃあちゃんは相変わらず別のお部屋にいましたが、昨日の夜に少し缶詰を食べてくれたとのことで、私たちも少し安心しました。

ご家族様に血液検査の結果をご説明したところ、昨日の治療で少し食べられるようになったので、このままターミナルケアをしていきたいとのご希望でしたので、同様の治療を続けていくこととしました。

その日は昨日より少し口内炎が落ち着いていて、口の痛みが治まってきていることに少しホッとしました。

 

現在もにゃあちゃんはターミナルケアを行なっています。

ただ、私たち往診専門動物病院わんにゃん保健室のスタッフが行くとやはり緊張してしまうので、お伺いするのは週1回で、それ以外はご家族様に注射をして頂いています。もちろん注射の方法は往診専門動物病院わんにゃん保健室のスタッフが丁寧にできるまでご指導させて頂いております。

 

今回のにゃあちゃんのように、病院に行けない猫ちゃんはたくさんいるかと思います。

お外が苦手、知らない人が苦手、待ち時間が苦手、などさまざまな理由があると思いますが、往診専門動物病院わんにゃん保健室ではお家に獣医師看護師がお伺いするので、待ち時間もなく、お外に出る必要もなく、処置が終わればすぐに自分の居場所に帰ることができるので、猫ちゃんたちのストレスも軽減されるかと思います。

一度お気軽に往診専門動物病院わんにゃん保健室までご連絡ください。

 

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今日はわんちゃん猫ちゃんで意外と多い、膵炎のお話です。

膵炎とき聞くと、皆さんはどのようなイメージがありますか?

もちろん、聞いたことはあるけどあんまりよく分からない、という方から、なったことある!という方までいらっしゃるかと思います。

よく耳にするのは急性膵炎だと思いますが、膵炎には急性膵炎と慢性膵炎があり、急性膵炎は死に至ることもあるほど危険な病気で、救急疾患に分類されます。一方慢性膵炎は、何となく調子が悪い日と良い日が交互に来たり、何となく食いつきが悪くなった気がする、というような微妙な変化が起こります。しかし、慢性膵炎も急に悪化することがあり、その場合に急性膵炎同様、命に関わります。

今回はそんな危険な膵炎になってしまったわんちゃんのお話です。

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東京目黒区在住/15歳/ミニチュアダックスフンド/マロンちゃん

マロンちゃんとの出会いは、寒い日の中かかってきた1本のお電話でした。

東京目黒区は土地柄中規模な動物病院が立ち並んでいますが、歳を重ねてシニア期になった犬猫にとっても、なかなか通院だけでも大変になってきます。

マロンちゃんの場合も、かかりつけの動物病院はあるのですが、あまりに動かない状況と若干の震えを見て、ご家族様の心境としては、もう自宅で看取ってあげようと考えてのご連絡とのことでした。

往診における在宅緩和ケアでは、膵炎の場合に脱水補正と疼痛緩和をメインに行なっていきます。

検査結果上、もしまだ頑張れそうであれば、ご家族様とご相談の上、少量頻回での給餌を行なっていきます。

 

マロンちゃんの症状は、昨日から急に動かなくなり、嘔吐を繰り返していて全く食べなったことが目立ちました。消化器症状と元気食欲の急激な低下から、急性膵炎を視野に入れて、その日の夜にすぐに往診させて頂きました。

 

お家に入ると、お部屋のホットカーペットの上でマロンちゃんは横になってハアハアしていましたが、舌の色は悪くないようで少し安心しました。

お話を詳しくお伺いすると、マロンちゃんは数年前までは元気に歩いていてお散歩にも行っていたそうなのですが、ここ2年ほどあまり歩きたがらなくなり、最初は何とか予防薬などをもらいに動物病院に連れて行っていたそうなのですが、最近は全く歩いてくれず、体重的にも抱っこで外に連れ出すことは困難だったとのことでした。

 

昨日から急に変化が起こってしまったため、ご家族様も気持ちが追いつかず、動物病院にも連れて行けないし、何度ももうダメかもしれない、と思われたそうなのですが、ホームページから往診専門動物病院わんにゃん保健室を調べて頂き、お電話して下さり、私たちもマロンちゃんの元に来れて良かったです。

 

お話をお伺いしている間も、終始口をペロペロして、気持ち悪そうな様子のマロンちゃん。

かなり状態が悪そうなので、通常の胃腸炎ではなく、他の疾患を疑い、血液検査、お腹の超音波検査をお勧めしたところ、マロンちゃんの負担にならない範囲で、ということで身体検査、血液検査、超音波検査を行なっていくこととなりました。

 

まずは身体検査です。体温計で熱を測ると、39.8度と発熱が見られ、お腹を触ると力が入ることから、腹痛があることが分かりました。

粘膜の色は悪くはありませんが、昨日から何度も吐いてしまっていることから、少し脱水が見られました。

 

次は血液検査です。お腹を出来るだけ触らないように保定して、素早く採血を行い、横になったまま、お腹の超音波検査を実施しました。超音波検査では、胃腸炎の所見もありましたが、それよりも膵臓の周りで炎症が起こっている所見があり、膵炎が強く疑われました。

 

マロンちゃんは急性膵炎の可能性がかなり高いと判断されたので、急いで処置を行いました。

まずは急激な炎症を抑えるために、本来使用しすぎると膵炎発症のリスク因子になるとも言われていますが、全身で炎症が強く起こってしまい取り返しのつかない事態になることを防ぐために、ステロイド剤を使用し、点滴、吐き気止め、痛み止め、抗生剤を使用しました。

痛み止めは注射にて1日3回使用した方がよく効くため、注射薬を飼い主様にお渡しして、打てるようになるまで注射のご指導を行い、お家で注射をして頂くことになりました。

 

往診専門動物病院わんにゃん保健室ではこのように、お家で皮下点滴や注射を行なって頂くことがあり、出来るようになるまで私たち往診専門動物病院わんにゃん保健室の獣医療スタッフがやり方をお伝えさせて頂いています。

例えば腎不全の猫ちゃんで、お家で皮下点滴が必要な場合もいつでもご相談ください。

 

話が逸れてしまいましたが、マロンちゃんの処置は今日のところは以上として、次の日に悪化がないか確認するためにもう一度お伺いすることとなりました。

 

血液検査では白血球、炎症の数値がかなり高くなっており、膵臓の数値はまだ結果が出ていない状態でしたが、膵炎を強く疑う所見から、膵炎の治療を行なっていく方向です。

次の日お伺いすると、マロンちゃんの息遣いは少し良くなっていて、嘔吐もしていないとのことでした。

茹でたササミを少し食べたとのことでしたので、少し良くなっているようで安心しました。良化傾向なので、本日も同じ治療を行い鎮痛剤も引き続き使って頂くこととしました。

膵炎というのは、膵臓で強い炎症が起こってしまう病気ですが、根本的な治療法はありません。

点滴や吐き気どめ、鎮痛剤といった対症療法を行いながら、出来るだけ早期から低脂肪食を与えてもらうことが治療法になります。そのため、その子の体力面がとても大切になってきます。

しかし、膵炎の怖いところは一見元気になったように見えても身体の炎症物質が残っていると急変してしまうことがある、ということです。

 

マロンちゃんはその次の日には、低脂肪食の缶詰フードも食べてくれるようになったので、お家でも引き続き同じ治療を行なって頂くことにしていますが、経過観察にはかなり要注意しています。

現在もまだ治療を頑張ってくれていますが、ご飯はドライフードも食べてくれるようになってきて、そろそろもう一度血液検査を検討しているところです。

 

今回のように、急性膵炎で一気に状態が落ちてしまうというのは、わんちゃんではよく見られます。

特に人のご飯を欲しがる子や高脂血症の高齢犬、膵炎を併発しやすい疾患の子は注意が必要です。

高齢だけれど健診を行なっていない、病院に行けないから検診していない、という高齢犬、高齢猫がお家にいる場合は、往診専門動物病院わんにゃん保健室までご相談ください、お家で健康診断をさせて頂きます。

 

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