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2019年8月アーカイブ

こんにちは!

シニア猫.jpg

最近は秋雨前線がきている影響でじめじめした日がつづいていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

夏が来たと思ったら、あっという間に秋が近づいてきて、少し寂しいような気もしますね。

昨日も、東京の台東区や墨田区、足立区などいろいろな場所に往診に行っておりましたが、夜になるとすっかり涼しくなってきていました。

わんちゃんにとっても過ごしやすい季節になってきましたね。しかし、猫ちゃん、特に高齢猫には寒さは大敵なので、温度変化に気を付けてあげましょう。

猫ちゃんは寒くなると特に膀胱炎が多く見られます。寒くて、お水を飲む量が少なくなってしまい、濃いおしっこばかり出てしまったり、排尿回数が減ってしまうためと考えられています。まだまだ暑い日が続いてはいますが、ご自宅の猫ちゃんの排泄状況を今からしっかり把握しておくと変化が分かりやすいかと思います!!

 

さて、本日の本題です。

今日は、おしっこの量が少なくなってしまった、東京足立区在住で高齢猫のタラちゃん(仮名)のお話をさせて頂こうと思います。

 

おしっこが出づらい(排尿障害/腎不全/高齢猫/東京足立区)

タラちゃんとの出会いは、往診先への訪問中で鳴ったお電話でした。おしっこがあまり出ていなくて食欲が落ちているというお話を電話で伺い、早めに訪問して診察を行った方が良いと判断し、急遽当日予約での診察を組み、タラちゃんの住む家まで獣医師動物看護師で訪問しました。

早めに診察を行った方が良いと判断したのは、尿路閉塞によっておしっこが24時間以上出ていなければ、速やかに尿路閉塞を解除し、排尿をさせないと全身状態の急激な悪化、最悪の場合命に関わることもあるためです。尿路閉塞によって、おしっこが出なければ、体の中にカリウムというミネラルが溜まっていきます。そうすると高カリウム血症となり、不整脈などの心不全につながってしまいますので、早急に高カリウム血症を改善させてあげないといけません。

 

話が逸れてしまいましたが、そんな流れで東京足立区在住で高齢猫のタラちゃんのお家にお伺いして、様子を見させていただきました。

最初の印象としては、身体は大きいけれど、怖がりな性格、という印象で、私たちが部屋に入ると目を真ん丸にして隅っこからこちらを見ていました。

様子としては、虚脱していたり、動けないという感じではなく、私たちから隠れようとカーテンの裏側に行ったりそわそわよく動いていましたので、少し安心して診察に臨むことができました。

直近の様子は、食欲が少し落ちていて、今朝から排尿がほとんどない(わずかにはしていた)、トイレには行っているということでしたが、飼い主様は半年ほど前から多飲多尿があり、口臭も強くなってきた、口を気持ち悪そうにくちゃくちゃするようになった、という点も気になさっていました。また、タラちゃんは2年前にストラバイト尿結石によって尿路閉塞になった既往歴があるとのことでした。

 

まずは、既往歴に尿路閉塞があり、排尿がほとんどない、トイレには行っているということから、

・膀胱炎

・尿路閉塞

・乏尿(腎不全や脱水による)

の3つを考えました。

 

次に、口を気持ち悪そうにくちゃくちゃしている、口臭、多飲多尿の原因としては

・慢性腎不全

・口内炎

・歯周病+歯肉炎

の3つの可能性を考えました。

 

膀胱炎の主な症状としては

・血尿

・頻尿

・トイレに頻繁に行くがおしっこがほとんど出ていない

・陰部やおなかをよく舐めている

というのが挙げられます。

詳しい原因や治療は別のブログにも書かせて頂きましたが、主に3つの原因があります。

・細菌性膀胱炎

・結石や結晶に伴う膀胱炎

・特発性膀胱炎(原因不明ですが主にストレスと言われています)

東京足立区在住の高齢猫のタラちゃんは今回、結晶による尿路閉塞の既往歴もあるので、これが最も疑われました。

 

今回の症状の原因を調べるために、腎臓の数値などを調べる目的で、血液検査、膀胱内におしっこが溜まっているか、膀胱内は綺麗かどうかを見る目的で腹部超音波検査を行いました。

まずは、身体検査です。高齢猫のタラちゃんはシャイな子でしたので、飼い主様にだっこで連れてきてもらい、身体を触っていきました。口の中を見ると歯周病、それに伴い歯肉炎が見られ、抜けそうな歯も見られました。口が気持ち悪いのはおそらくこれが原因と考えられます。

 

次に採血を行い、超音波検査を行いました。膀胱の中にはおしっこはあまりなく、排尿が出来ているようでしたので、導尿処置は行いませんでした。しかし、膀胱内に浮遊物が見られたので、おそらく結晶があるのではないかと思います。

 

今回の尿の出が悪い原因としては、膀胱炎が考えられ、食欲が落ちているのは、膀胱炎による違和感などもあるのではないかと考えられ、少しでも残尿感や違和感を取ってあげられれば、と治療に入らせて頂きました。

 

治療としては、膀胱の炎症を抑えるためにステロイド、膀胱炎に対して抗生剤、食欲が少しでも出るように胃薬と吐き気止めを使用しました。治療中も高齢猫のタラちゃんはすごくお利口で、じっとしてくれていました。

飼い主様には、尿の出を引き続きチェックしてもらい、食欲もみてもらうようにお伝えし、お薬も飲めるとのことでしたので、内服薬で抗生剤をお渡ししました。

 

血液検査の結果としては、腎臓の数値が少し高くなっており、慢性腎不全のステージ2と診断され、多飲多尿の原因が判明しました。

 

今回の検査結果から、今後のタラちゃん(東京足立区在住)の治療方針としては、慢性腎不全の進行を抑えて、腎不全に伴う症状を和らげていくという方向に決まりました。

高齢猫のタラちゃんはお薬も飲むことができるということでしたので、血圧を下げて腎臓に負荷がかからないようにする、血管拡張薬をお渡しする予定です。

また、お薬が飲めない場合にも、しっかりとご相談させて頂き、治療方針をご提案させて頂きますので、その場合はお気軽にご相談ください。

次回の診察は少し先になりますが、タラちゃんが元気になってくれていることを願っています。

 

今回のタラちゃんのように、一度尿路閉塞になったことがある猫ちゃんの場合、比較的早くに腎不全が出てくる場合が多いです。また、尿路閉塞は再発しやすいので、最近多飲多尿気味だったが、突然おしっこの量が減ったな、今日出ていないなという場合には、早めの受診をお勧めいたします。

往診専門動物病院わんにゃん保健室では、往診中であっても、急患と判断した場合には、当日予約にてご自宅まで獣医師と動物看護師で訪問させて頂いたり、処置をお電話でお伝えしたり、または間に合わない場合には動物病院をご紹介したりと、様々な対応をさせて頂いております。

 

ご家族様が帰宅されて、あれ?様子がいつもと違うな、と思った場合には、お気軽に往診専門動物病院わんにゃん保健室までご連絡ください。

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脱水した猫(高齢/猫/脱水/外)

こんにちは!!

皆様体調はいかがでしょうか?

台風などの低気圧が来るまでは、ほとんど晴れていたにも関わらず、台風が過ぎてもじめじめ、蒸し暑い日が続いていますね。夏が終わって、秋が近づいてきているのを感じます。

しかし、まだまだ暑い日が続いているので、わんちゃん、猫ちゃんの熱中症にはくれぐれもお気を付けください。湿度計があるご自宅は少ないかと思いますが、温度が低くても湿度が上がると熱中症になってしまうことがあるので、できれば、温度計と湿度計がついているものをお部屋にセットすることをお勧めいたします。

また、呼吸が悪くなってしまっていて、酸素ハウスを使用している高齢犬や高齢猫のご家族様もいらっしゃるかと思います。酸素ハウスの中は特に息で蒸れやすいので、温度に気を使ってあげて下さい。

酸素ハウスを使用していても苦しそうで、しかし、外に連れ出すのはさらにストレスを加えてしまう、など動物病院に連れていけないけれど痛みや吐き気、呼吸が荒い状態などを和らげてあげたいときは、お気軽に往診専門動物病院わんにゃん保健室までご連絡ください。

ご自宅に獣医師が訪問し診察を行いますので、酸素ハウスに入ったまま処置をさせて頂き、その子その子に合った過ごし方もご家族様とご相談させて頂くことができます。

 

 

 

さてさて、それでは今回は、脱水してしまった高齢猫のすずちゃん(東京江東区在住)18歳についてご紹介させて頂きます。

 

すずちゃん(高齢猫、東京江東区)は、ほとんど病院に行ったことがなく、小さいころに尿路閉塞になって以来、病気という病気はしてこなかった猫ちゃんです。普段はお外とお家を行き来していて、お外でも喧嘩をするぐらい強い子でした。(本来は飼い猫の外出は条例で許可されていませんのでご注意ください。)

しかし、数日前、ケンカをして帰宅してから、元気食欲がない、歩くとすぐ疲れてしまう、ということで、ご連絡を頂き、ご自宅まで獣医師と動物看護師が訪問させて頂きました。

初めて会った高齢猫のすずちゃん(東京江東区)の印象は、身体も大きくてたしかに強そうな猫ちゃんだな、という印象でしたが、かなりぐったりしていて呼吸も荒く、なんとなく目がうつろであり、食欲もないということから、全身状態が悪いことはひしひしと伝わってきて、何とか元気になってほしいという思いで診察をさせて頂きました。

 

お外に行くということで、まず最初に疑ったのが猫ちゃんの熱中症です。

外に行くと、日陰にいても人間でも暑いですが、猫ちゃんたちは私たちよりも体温が高く、地面にも近いため、より暑さを感じやすい体になっています。また、高齢猫ではより体温調節が苦手になってしまっているため、ご家族様も気づかないうちに熱中症になってしまっているというケースもあります。

では、熱中症になるとどうなってしまうのでしょうか?

まず、身体に熱がこもってしまい、体温が40℃近く、または40℃を超えることもあります。そうすると、体中の細胞が熱に負けてしまい、細胞が死んでいき、早急に処置ができない場合には多臓器不全になって致死的になることもあります。

症状としては、初期だと

・息づかいが荒い

・嘔吐、下痢を繰り返す

などが見られ、進行すると

・舌の色が悪くなる(紫色、チアノーゼ)

・立ってられない(ふらつきなど)

・ぐったりしている

と変化していきます。

特に、鼻が短い、短頭種のわんちゃんでは、熱がからだにこもりやすいので、お散歩中など特に注意が必要です。また、猫ちゃんでは、口をハアハアさせて体温を逃がすということをしないので、どうしても外に出ちゃうタイプの猫ちゃんの場合、この時期は注意が必要です。(くれぐれも、外出させるのは避けてください。)

熱中症を疑ったときにはまず、わきの下、首、股を冷やしてあげて、部屋全体も涼しくし、扇風機で風も送ってあげましょう。人間の熱中症の時の緊急処置に似ていますが、その通りで、まずは身体を冷やすのが最優先です。

 

話は逸れてしまいましたが、東京江東区在住で高齢猫(シニア猫)のすずちゃんも熱中症を疑いましたが、身体は熱くなく、はっきりと熱中症、という症状ではありませんでした。

次に、歩くとふらつき、倒れることもある、ということでしたので、高齢猫では多い、心筋症を疑いました。

また、他にも、高齢猫で多い病気として、甲状腺機能亢進症、慢性腎不全があるので、そこに関しても、心臓と深く関係があるため、飼い主様と相談し、採血をご自宅で行なって血液検査を行いました。

 

往診でご訪問させていただいた初日は、かなり脱水もあったので、皮下点滴、食欲がでるように、胃薬と消化管を動かすお薬、また、ビタミン剤や肝臓保護薬、炎症がある可能性も否定できない状態でしたので、ステロイド剤、ケンカの傷もあったので抗生剤を注射で使用しました。

 

血液検査の結果からは、心筋症の疑いと強い炎症反応、腎臓の数値の上昇が見られました。炎症反応は、ケンカの傷だけではなく、体調が一気におちるような炎症が身体の中で起こったのではないかと考えられます。また、それによって、水を飲めず、脱水していってしまい、腎不全も悪化してしまったと考えられました。

 

次の日には少し食べてくれるようになったとのことでした。

しかし、飼い主様のご希望もあり、これ以上の治療はしない、ということになりました。

 

通常であれば、入院を必要とする状態ではありますが、敏感で繊細な猫ちゃんでは、処置をすることが逆に負担になってしまうこともあります。

往診専門動物病院わんにゃん保健室では、そのような猫ちゃんでもお家で処置をすることで、少しでも負担を減らせていければと考えておりますが、お家でも処置が負担になってしまう猫ちゃんもいます。

それでも治療が必要な場合もありますが、その場合でも決して無理に処置を行うのではなく、往診専門動物病院わんにゃん保健室では、ご家族様と相談して、今後この子とどのように過ごしていきたいと考えているか、ご希望にできるだけ添えるように、ご家族様の気持ちに寄り添って、治療内容をご提案させて頂いております。

 

処置が辛そうだったので、一度やめてしまった、動物病院が怖そうなので行かなくなってしまった、という場合でも決して諦めずに、一度ご相談ください。

往診専門動物病院わんにゃん保健室では、その子その子に合った治療プランをご相談させて頂きます。

 

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猫の膀胱炎(高齢/猫/頻尿/血尿/往診)

こんにちは!!

往診専門動物病院わんにゃん保健室の往診獣医師です。

最近では、東京中央区勝どき、東京中央区晴海、東京中央区月島、東京中央区銀座、東京中央区日本橋を中心に多く訪問させていただいています。動物病院に通院できないペット(犬・猫)と暮らしているペットオーナー様は、諦める前にまずご連絡くださいますようお願いします。そして、できる限り早期に対処してあげたいので、ペット(犬・猫)の様子が少しでもおかしいなと感じましたら、待たずにご連絡ください。

 

最近東京のいろいろなところで花火大会が行われていますね!電車でも、浴衣姿の方々を見かけることが多くなって夏を感じております。

猛暑が続いておりますが、皆様体調は崩されていませんか??

直射日光がすごく強くなってきましたね。クーラーをつけていても、直射日光が当たっていると体温が上がってしまい熱中症になってしまいますので、特に高齢であまり動かない犬や猫と暮らしている方は、クーラーを付けているから安心ではなく、寝る場所もぜひ一度ご検討下さい!!そして、人でも同じく室温が低くても、直射日光が当たっているだけで熱中症になってしまうので、ご家族様の皆様もお気を付けください。

 

それでは、今回は猫ちゃんの膀胱炎についてお話させていただきたいと思います。

 

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猫ちゃんを飼っていらっしゃる方は、聞いたことがある方が多いかと思いますが、原因は様々で、その子によって考えていく必要があります。

 

まずは、膀胱炎の説明と原因をお話させていただきます。

 

膀胱炎と原因

文字の通り膀胱の炎症で、原因によって症状の出方はいろいろあります。

原因は大きく3つに分けられます。

・細菌性膀胱炎

・膀胱結石や結晶による膀胱炎

・特発性膀胱炎(原因不明)

 

猫ちゃんのこれらの尿路の疾患や尿路のその他の疾患を総称して、FLUTD(猫の下部尿路疾患)と言います。

 

まずは細菌性膀胱炎からお話させて頂きます。

 

菌性膀胱炎は、膀胱内に細菌が入ってきてしまい、膀胱に炎症が起きる病気です。多くは、尿道からさかのぼって菌が入ってくるので、雌猫ちゃんの方が多く見られますが、もちろん雄猫ちゃんにも見られます。

また、糖尿病など基礎疾患があって免疫力が落ちていたり、尿に糖が出ている場合にも、膀胱内のおしっこに菌が繁殖しやすくなるので細菌性膀胱炎になりやすいです。

この場合注意しなければいけないのは、逆行性に腎臓まで感染が及んでしまうことです。通常の免疫力があればそのようなことはかなり少ないですが、腎臓に感染が進んでしまうと、生命にかかわることもあるため注意が必要です。

 

次に膀胱結石や結晶による膀胱炎です。

膀胱結石や膀胱内に結晶がある場合、その刺激によって膀胱粘膜に炎症が起きてしまい、膀胱炎になります。結晶が出きている猫ちゃんは、結石もできやすい性質で、結石がある猫ちゃんは、細菌性膀胱炎も併発しやすいです。

また、結石で注意しなければならないのは、おしっこがちゃんと出ているかどうかです。結石が、膀胱の出口や尿道に詰まってしまったり、尿道に栓が出来てしまったりして、おしっこが出なくなってしまうことがよくあります。おしっこが出なければ、膀胱がパンパンになってしまい、身体の老廃物も出ていかないので、これに関しても放っておくと生命に関わることがあります。

 

最後に特発性膀胱炎です。

特発性というと難しく聞こえますが、簡単にかみ砕くと原因がわからない膀胱炎です。感染もなく、結石もなく、基礎疾患も無いのに、膀胱炎の症状が治らない場合にこの診断となります。原因は様々ですが、ストレスによることもよくあります。猫ちゃんはストレスを感じやすく、その結果膀胱炎になってしまうというパターンが多く見られます。ストレスというと猫ちゃんの嫌なことをしたときに感じると思われる方が多いかと思われますが、意外と、寒かった、外の音が気になった、来客が多かった、など、人からするとあまり気に留めないようなことが意外とストレスになっていたりすることもあるので、特発性膀胱炎が疑われたときは注意してみてあげましょう。

 

膀胱炎の症状

多くは

・頻回少量で排尿する

・トイレでおしっこを出そうとするがほとんど出ない

・トイレでいきんでいる

・陰部をよくなめる

・血尿

・おなかをよくなめる

・排尿時に痛そう

などが挙げられます。

どの種類の膀胱炎でも上のような症状がみられるので、しっかり検査してどれが原因かを調べてあげる必要があります。排尿ポーズをとるが全くおしっこが出ていない、という場合は、閉塞している可能性もあるので注意が必要です。また、膀胱炎の場合膀胱が気になっておなかをよく舐めて、おなかが脱毛してしまい、一見皮膚病に見えてしまうこともありますが、膀胱炎の症状のことも多いです。

 

膀胱炎の診断

まずは、尿検査と膀胱の超音波検査は必須となってきます。往診専門動物病院わんにゃん保健室では、ご自宅に獣医師が訪問させていただき、自宅にいながら超音波検査を行うことができます。また、超音波下で採尿を行い、尿検査を行なっていきます。超音波検査で結石の有無や膀胱粘膜の状態をチェックし、尿検査で結晶や尿pH、細菌の有無をチェックします。

検査によって、原因が分かればそれに合わせて治療を進めていきます。

 

・細菌性膀胱炎

細菌によって炎症が起こっているので、細菌をやっつけるために、抗生剤を使用します。抗生剤は、内服薬もありますが、猫ちゃんの場合飲めない子も多いので2週間効果のある注射薬があります。往診では、獣医師が訪問しご家族様のお話や猫ちゃんの性格・性質などを詳しくお伺いして処方内容を決めていきます。

また、ひどい膀胱炎だった場合は抗生剤を2種類併用して徹底的に治療する必要があります。2週間効果のある注射液と、もう1種類は内服薬あるいは、注射液で使用していきます。

 

・結石、結晶による膀胱炎(ストラバイト結晶・シュウ酸カルシウム結晶)

結石にはストラバイト結晶・シュウ酸カルシウム結晶の子が多く、これらは尿pHによってできやすくなります。そのため、尿pHを変化させるために、ご飯を変える必要があります。尿pHが正常化することで、ストルバイト結晶は溶けてなくなります。しかし、シュウ酸結晶は溶かすことが出来ないので、水分摂取量を増やして排尿を促し、流しだす必要があります。数日間点滴を行うこともありますが、お家でもフードをふやかしたり、ウェットフードを与える量を増やすなどして水分摂取量を増やす必要があります。

余談になりますが、高齢になって腎不全が出てきてしまった場合などにもウェットフードは治療の一環としてとても大切なので、少しずついろいろな種類を食べさせて慣れさせておくというのも重要です!ぜひ実践してみてください。

また、結晶や結石による膀胱炎では、これらが元となって、二次的に細菌性膀胱炎を併発することもあるので、抗生剤の投与も考慮していかなければなりません。

 

・特発性膀胱炎

こちらに関しては、原因が不明ということもあって、確実な治療法というのはまだ議論されている途中です。

たとえば、トイレの数を増やしてあげたり、安心できる居場所(静かな場所)を作ってあげたり、気持ちを落ち着かせてあげるようなサプリメントを使用したり、気持ちを落ち着かせるような成分が含まれているフードに切り替えてみたりと、いろいろ試してみる必要があります。

またまた余談ですが、皆さんトイレはいくつ置いていますか?

実は猫ちゃんの数+1個置いてあげるのが良いと言われています。同じトイレを使っているからそんなにいらない、と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、猫ちゃんは綺麗好きですので、使用後のトイレだと使えない、という場合もあるので余裕があれば置いてあげて下さい。

また、お部屋の数ですが、本来は家の部屋数≧猫の数と言われています。もし猫ちゃん同士でもめてしまった場合にも、自分のテリトリーを一頭に一部屋ずつ与えられるようにするためです。

もし、特発性膀胱炎が疑われた場合には、サプリメントなどが有効な場合もありますが、まずは生活環境をお聞きし、可能な限り改善していくということもよくあります。

 

猫ちゃんの膀胱炎は症状はよく似ていますが、原因はその子によってとても様々です。

往診専門動物病院わんにゃん保健室では、しっかりと検査を行ったうえで、原因を考え、治療法をご提案させて頂きます。

もちろん、ご家族様の生活環境や生活時間も考慮して、ご家族様に合った治療法をご提案させて頂きますので、膀胱炎がなかなか治らない、最近頻尿だけれど病院はストレスになるので連れていけない、病院は遠くて行けない、高齢猫で外に連れ出すのが心配、などでお悩みのご家族様、お気軽に往診専門動物病院わんにゃん保健室までご連絡ください。

一緒に治療していきましょう!!!

 

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2019年8月の記事をリライトしました^^

 

こんにちは! 往診専門動物病院わんにゃん保健室の獣医師です。

腎不全の猫ちゃんでは、治療の過程でやはり血液検査が必要になります。腎不全という病気は、腎臓の病気であり、厄介なのは、それが「進行性」であるということです。

 

定期健診できていれば早期発見が期待できるかもしれませんが、猫ちゃんの場合、ほとんどのご家族様で定期健診ができていません。

 

理由は簡単です。

 

猫ちゃんが、動物病院への通院を嫌がるからです。

 

定期健診ができないのであれば、もう何もできないのかと諦めてしまう飼い主様が多いのですが、普段の何気ない体調や雰囲気の変化を見逃さなければ、意外と日常の中で腎不全の判断基準となる所見に気づくかもしれません。

 

当時ご紹介した高齢猫のみーちゃん(以下のブログ内容です)にもあるように、多くの猫ちゃんでは腎不全がはじまると、食欲不振や嘔吐、便秘や多飲多尿などを示すようになります。

 

猫ちゃんと暮らしている飼い主様は、是非一読くださいね!

 

エコー.jpg

 

16歳のアメリカンショートヘアさん、ミーちゃんとの出会い(東京墨田区)

東京墨田区在住の高齢猫のミーちゃんとの出会いは、今年の5月でした。

慢性腎不全を抱える16歳のアメリカンショートヘアさんで、病院が苦手な性格や年齢を考慮して、ご家族様が在宅での治療をご希望されたことから往診に伺いました。

 

シニア猫のミーちゃん(東京墨田区在住)は、とっても甘えんぼうさんで、家の中もご家族様について回りべったりです。

赤ちゃんのように抱っこされるのが大好きで、診察や治療もご家族様のお膝の上でさせてくれます。

 

まずは、内服薬による治療を開始し、血液検査で現在の全身状態を把握することとしました。

 

検査結果は、やはり腎臓の数値が高く、ミネラルバランスも乱れており、皮下点滴による治療を開始することとしました。

 

当院では獣医師1人と動物看護師1〜2人で往診させていただき、必要な検査や処置をスムーズかつ安全に、家の中で実施することを心がけています。

 

そのため、状態の悪い猫ちゃんであれば、酸素ボンベを持ち込み、酸素を嗅がせながら検査や処置を行っています。

 

酸素化してあげることで、状態の悪い猫ちゃんたちが少しでも呼吸を楽にしてあげて、体への負担を軽減しています。

 

高齢猫のミーちゃんの治療スタート(東京墨田区/腎不全/高齢猫)

まずは、集中的に毎日の皮下点滴を一週間実施しました。

もじもじしたりすることもありますが、点滴の間お利口さんに待っていてくれる高齢猫のミーちゃん。

 

食欲は安定しており、皮下点滴による水分摂取のおかげか治療前は間隔が空いていた排便が安定してみられるようになりました。

 

毎日の皮下点滴を一週間継続した後、今度は二週間皮下点滴を一日置きで続けていきました。

皮下点滴が一日置きになってからも元気食欲、排便は安定していて、元気にキャットタワーに登っている、まさに老猫じゃない!と言わんばかりのミーちゃんの写真も見せていただくことが出来ました。

どや顔がたまらなく可愛いです。

 

最初の血液検査から約3週間後の血液検査の結果も腎数値が少しづつ低下していました。

 

 

ご家族様での皮下点滴の実施へ

腎不全は、完治できる病気ではないため、今後も皮下点滴は欠かせない東京墨田区在住のミーちゃん。

私たちが往診し続けることももちろん可能ではありますが、高齢猫のミーちゃんのストレスやご家族様の経済的な負担も考慮して、今後ご家族様で皮下点滴を行っていく方針をご相談させていただきました。

 

ご家族様の不安がなくなるまで、そして正確に皮下点滴が出来ることが確認できるまで、時間をかけて丁寧に皮下点滴の方法をご指導させていただきました。

 

無事に皮下点滴の道具をお渡しし、ご家族様で二日に1回の皮下点滴を継続していただくようになって約2週間後の血液検査。

なんと、腎数値がさらに低下し、ミネラルバランスも正常になっていました。

 

ご家族様とミーちゃんの努力の賜物です!!!

以前と違い、たくさん水を飲むということやおしっこの量が多いという症状も軽減され、苦しそうにする姿も見られなくなったとのことでした!

 

今後も継続的な治療が必要であり、たくさん水を飲む、おしっこの量が多い、などの症状を示す慢性腎不全という疾患を抱えている以上、油断は欠かせませんが、ひとまずご家族様とミーちゃんにとってベストな在宅治療の形が実現出来たことに一安心です。

 

高齢猫のミーちゃんも良い表情をしてくれていると信じてます!

 

往診専門動物病院わんにゃん保健室の方針

 

このように、往診専門動物病院わんにゃん保健室では、ご家族様のご希望とペットの性格や病状に合わせて、オーダーメイドの治療方針を考えています。

往診での診察をご希望の場合には、頻繁に往診させていただくことも可能ですし、病状によって可能な場合は、ご家族様に治療方法をご指導させていただき、診察の頻度を減らすご提案もしております。わんちゃん、猫ちゃんの負担を考える上でも、必要以上に診察に伺うことは避けたいと考えています。

 

頻繁な通院や治療が必要となる猫ちゃんの腎不全の継続治療は、当院でお受けすることの多い診療内容です。また、高齢のわんちゃんや高齢の猫ちゃんの腫瘍に対する在宅での緩和療法も、得意としております。

 

病気を徹底的に治療することは獣医療において理想の形ではあります。しかし、ペットの年齢や性格を考慮したときに、必ずしも攻めた治療をすることがその子の幸せにつながるとも限らないのではないかと考えています。

 

愛するペットにとって、そしてご家族様にとって、ベストとなる治療方針を一緒に考えていきたいと思っています。

 

当院は、ご自宅に往診するというスタイルで診療を行うことで、ペットの精神的・身体的負担とご家族様の時間の負担を限りなく減らすことが出来ます。また、わんちゃんや猫ちゃんのご自宅での生活環境も把握した上で、治療方針のご相談や日頃の生活面でのアドバイスもさせていただくことが出来ます。

東京台東区・東京中央区を中心とした東京23区内および周辺地域まで対象として往診に伺います。

 

現在治療中の病気があり頻繁な通院にお悩みの方や、高齢ペットと暮らしており今後の通院に不安のある方、ご家族様のご事情で通院が出来ずにお困りの方、ぜひ一度お気軽にご連絡ください。

皆様からのご連絡をいつでもお待ちしております。

 

以下のブログや特設ページも参考にしてみてください^^

慢性腎不全の猫(東京葛飾区)

ふらつく猫(東京板橋区)

腎不全の猫(東京中央区/猫往診/往診専門動物病院)

在宅切替を検討中のご家族様へ(東京犬猫往診/往診専門動物病院)

急に食べなくなってしまった(猫/腎不全/口内炎/東京中央区)

ペットの緩和ケアを知る

 

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こんにちは!往診専門動物病院わんにゃん保健室の獣医師です。

 

当院は、ご自宅を訪問しご自宅で診療を行う往診を専門とする動物病院です。

聴診のコピー.jpg

 

往診をご利用されるご家族様にはそれぞれの理由がありますが、多くお聞きする理由としては、①ペット(犬・猫)が通院が苦手である②ペット(犬・猫)が高齢である③持病のあるペット(犬・猫)に負担をかけたくないといったものがあります。

 

往診では、ご自宅にお伺いしますので、外出するという負担をなくすことが出来、待ち時間という時間の無駄もなくすことが出来ます。

また、わんちゃんや猫ちゃんが一番ストレスを感じる診察や検査、処置の後にはすぐに安心できるいつもの居場所に戻ることが出来るため、ストレスも軽減してあげることが出来ます。

 

往診においても、身体検査だけでなく、血液検査や、超音波検査などある程度の検査や処置を実施することが可能です。必要に応じて、専門の二次診療施設をご紹介させていただくこともあります。

 

当院の診療範囲は、台東区や中央区を中心とした東京23区全域および周辺地域です。まずはお気軽にお問い合わせください。

 

 

高齢ペット(犬・猫)の緩和ケア・在宅介護相談会

 

 

当院では、診療業務の他、ご家族様向けのセミナーの実施や、ペットに関する各種イベントへの参加も積極的に行っています。

 

先月は、台東区の御徒町駅前で開催された『すまいるフェスin台東区 2019 ~ありがとうのRENSAで人も動物も笑顔に~』に参加させていただき、“高齢ペットの緩和ケア・ペットの在宅介護相談会”を実施してきました。

多くの方々がイベントにご来場下さり、高齢ペットの緩和ケア・ペットの在宅介護相談会にも高齢になったペットとの暮らしの中でさまざまな悩みを抱えるご家族様にお立ち寄りいただきました。

 

先程もお話ししましたように、ご自宅に伺い診察する往診という特性から、当院は高齢犬や高齢猫のご家族様からの診療のご依頼を多く受けます。それぞれのご家族様ごとに、オーダーメイドの介護の形を一緒に考えてきました。

そんな経験を踏まえ、高齢ペットの緩和ケア・在宅介護相談会を実施いたしました。

 

相談会の中で出てきたお話は、もちろん病気に関するお話が多かったのですが、高齢ペットの行動の変化に関するお話が同じくらい多くあったことが印象的でした。

 

今日は、高齢ペットの行動の変化について少しお話させていただきます。

 

ペット(犬・猫)の高齢化

 

獣医療の発展やペットの飼育環境の改善により、犬猫の寿命はとても長くなりました。

2018年に一般社団法人ペットフード協会が行った全国犬猫飼育実態調査によると、一般家庭で飼育された犬の平均寿命は14.29歳、猫の平均寿命は15.32歳だそうです。

 

ペットの寿命が延びたことにより、以前よりもペットの高齢化による行動の変化を感じるご家族様が増えてきたように感じます。

 

人と同じように、犬猫も高齢になると加齢による身体機能の低下や、視力や聴力の衰え、認知機能の低下からさまざまな行動の変化が見られることがあります。

夜鳴きや、徘徊行動、攻撃的な行動、トイレの失敗、昼夜逆転、無駄吠えなど、それはさまざまな形で現れてきます。

 

もちろん、その中には何かしら治療が必要な疾患が隠れていることもあるため、原因をきちんと見極めることが大切です。

原因を見極めた上でそれが治療出来る疾患が原因ではなかった場合には、生涯向き合っていくことが必要となります。

 

向き合っていく上で考えるポイントは、

 

①ペットにとってそのことで苦痛があるのか

 

そして、

 

②ご家族様にとって負担となっているかということだと思います。

 

例えば、痴呆で落ち着きなく徘徊し続け、ゆっくり眠ることも出来ていない犬猫の子達には、気持ちを落ち着かせてあげるお薬を使うことがペットにとって良いこともあります。

トイレの失敗が増えて家中で用を足してしまい、ご家族様にとって大きな心労となってしまう場合には、おむつをつけてあげるという方法が一つの解決策となることもあります。

ちょっと無駄吠えはするけれど、本人に苦痛はないし、ご家族様もそれも可愛さと思って気にならないということであれば、そのままでもいいのです。ご家族様も夜も眠れなくて、体調を崩してしまうようなことがあれば、それは対策を考える必要があります。

 

完全に若い頃と同じような生活が送れなくても、ペットとご家族様がお互いに大きなご負担なく生活できること、高齢ペットとの暮らしで目指す形はこれで十分だと思います。

 

高齢犬・高齢猫の介護にお悩みのご家族様へ

 

高齢ペットの介護をされているご家族様、皆さん一人ではありません。

同じような状況の方もたくさんいらっしゃいます。

動物病院でも、治療だけでなく介護に関する相談も出来ます。

 

一人で悩まないでください。

 

頑張りすぎないでください。

 

往診専門動物病院わんにゃん保健室では、獣医療面だけでなく、高齢犬・高齢猫のペット介護に関しても知識が豊富なスタッフが介護に関する相談をお受けすることも出来ます。ペットにとってもご家族様にとっても最後まで幸せな気持ちで日々の生活を送ってほしい、と考えています。

 

以前、落ち着いて眠ることが出来ないわんちゃんのご家族様からご相談を受け、ベットのタオルの敷き方を一工夫することでぐっすり眠ってくれるようになった子がいました。ほんの一工夫で生活の質が大きく変わることもあります。

 

高齢犬・高齢猫のペット在宅介護についてのご相談や、高齢のペットの今後の通院や治療に関するご相談もいつでもお待ちしておりますので、こちらからどうぞお問い合わせください。

 

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東京台東区/中央区/港区エリアのペット往診 動物病院
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こんにちは!!

 

先日は東京台東区浅草で、隅田川花火大会が無事に開催されましたね!台風が来そうでしたが、無事に開催出来て良かったです。

皆様行かれましたか??

高齢犬や高齢猫では少ないかもしれませんが、中には花火の音に怖がってしまい、食べなくなってしまったり、元気がなくなってしまう、下痢をしてしまう子もいるかと思います。花火恐怖症といって、ひどいときには心を安定させるようなお薬を処方することもありますが、ひどくない場合は、できるだけ音が聞こえないような部屋に連れて行ったり、あらかじめ遠出しておくというのも一つかと思います。

 

花火恐怖症の犬や猫のご家族様はすでに感じていらっしゃる方も多いかと思いますが、実は犬や猫はとてもストレスに敏感です。しかし、体調が悪いな、と少しでも感じたらすぐに獣医師の診察を受けることをお勧めいたします。

それでも、動物病院に行ったら吠えてしまう、すごくストレスがかかってしまい食べなくなってしまう、という方はなかなか動物病院に行くのをためらってしまうことも多いかと思いますが、そのようなときは、往診専門動物病院わんにゃん保健室にご連絡ください。

往診専門動物病院わんにゃん保健室では、お家に往診専門獣医師が訪問しての診察・検査・治療になりますので、動物病院での待ち時間のストレスもなくなり、ご家族様も連れて行かないと!と、気負わなくて大丈夫です!!

いつでもお気軽にご連絡ください。

 

猫 しんどい.jpg

 

 

それでは、今回は、先日ブログに書かせて頂きました、慢性腎不全の、実際の患者さんをご紹介させていただきたいと思います。

 

15歳の高齢猫ちゃん・慢性腎不全(ステージ4)(江東区・豊洲)(仮名:クロちゃん)

 

こちらの猫ちゃんは、かかりつけの動物病院にて慢性腎不全を指摘されていましたが、数日前まで元気に過ごしていたのに、急に元気食欲が無くなってしまい、かかりつけの動物病院からはあまり長くないと言われ、往診によるご自宅での緩和治療をご希望でご相談をいただきました。

 

皆様、ペットの緩和治療という言葉はご存じですか?最近では、人の医療でも緩和ケアという言葉がよく言われています。

緩和ケアとは、患者様の痛みや吐き気を取り除き、最後の時間をより快適に過ごさせてあげるというものです。

最後の時間をより快適に過ごすことができるように、我々医療スタッフとご家族様が協力して、介護を行っていく必要がありますが、きっと動物たちにその愛情は伝わっているでしょう。

 

さてさて、今回の高齢猫ちゃんの病気、慢性腎不全とは、以前ブログにてお話させていただきましたように、腎臓の機能が落ちてしまう病気です。

初期の症状としては

・お水をよく飲むようになった

・薄いおしっこの量が増えた

といった症状が最も気付きやすい症状です。

進行すると

・口内炎や歯肉炎がたくさんできていて口が痛そう

・よく吐くようになった

・よだれが多い

・元気がない

といった症状がよく見られます。

 

ではそもそもなぜ高齢猫ちゃんは腎不全になってしまうのでしょうか?

明確な答えはまだ議論されているところですが、一つには、若いころに尿石症があったり、急性腎不全になっていたり、腎盂腎炎になっていたりした既往歴がある子は、若いころから腎臓に負担がかかっているので、腎不全になりやすいと言われています。

もし、まだ若い猫ちゃんで、尿石症の既往歴がある猫ちゃんを飼っていらっしゃる方は、高齢になったときに気を付けてあげて下さい。

 

話は逸れてしまいましたが、今回往診させていただきました高齢猫ちゃんは、血液検査の結果から、慢性腎不全のステージ4と診断されました。

かかりつけの動物病院では、ご自宅での皮下点滴の実施を提案されてましたが、投薬は誤嚥性肺炎予防のために実施しないことを勧められたとのことで、すこしでも楽にしてあげるための薬や注射をご希望して今回往診をご依頼していただきました。

 

初めて会ったときは、手足に力を入れることは出来ていませんでしたが、名前を呼ぶと顔を上げてくれ、なんとかもう少し頑張ってほしい、楽にしてあげたい、という思いで治療に入らせて頂きました。

 

まずは、かなり脱水をしていましたが、身体が少し浮腫んでおり、皮下点滴をうまく吸収できていないと考えられました。慢性腎不全の悪化時にはよく認められることです。

身体のむくみを軽減するために、多少腎臓には負荷をかけますが、利尿剤を使用し、身体の水分の代謝を促進させました。また、食欲が少しでも回復してくれることを期待して、ステロイドや消化管を動かす薬を使用しました。体力の低下にともなう感染症の予防として抗生剤も使用しました。

そして、やはりおなかに何かを入れてあげることが最も重要なので、粉ミルクタイプのご飯をお渡ししました。強制給餌といって、口に入れて食べさせてあげる方法で、慣れると簡単とおっしゃられる飼い主様が多くいらっしゃいます。こちらも、最初は難しいので、丁寧にやり方をお伝えさせていただきます!

猫ちゃんは、摂取カロリーが長期的に不足してしまうと、脂肪肝になってしまい、肝臓に負担がかかってしまいます。そうならないためにも、強制給餌にてカロリーを摂取してもらいました。

こちらのご家庭では、皮下点滴と、注射をお渡しして、ご家庭にて治療を行っていただき、数日間隔で往診を行って様子を見させていただくことになりました。

皮下点滴に注射液を混ぜることで、お家で毎日お薬を使用することが可能となります。

クロちゃんは数日後、前足で立ち上がって、お水を飲めるようになるまで回復しました。

 

しかし、その1週間ほど経った頃、尿量が減ってきて、その数日後突然食べなくなってしまったとのことでした。

これはおそらく、慢性腎不全の末期と考えられました。腎臓は本来尿を作る臓器で、慢性腎不全の初期~中期は尿量は増えますが、末期になったり、血圧が下がってきたりすると尿を作れず、尿量が減ってしまいます。その結果、体の中に老廃物がたまってしまうのです。

 

水分の代謝は落ちてしまいますが、腎臓の負荷を少し下げるために、利尿剤を減らし、腎臓を保護するようなお薬を追加しました。

 

その後は、体の中のカルシウム量が足りなくなってしまい、その結果心臓の筋肉の働きも落ち、ご家族様に見守られながら、いつもの場所でゆっくりと虹の橋を渡っていきました。

クロちゃんの緩和ケアが始まってから、ご家族様が集まる時間が増え、クロちゃんと過ごす時間も増えました。これはクロちゃんがご家族様のつながりの一つで、みんながクロちゃんを大切に思っていた証でもあります。みんながしっかりとお別れできるようにクロちゃんが呼んでくれたのかもしれませんね。

 

みんなお別れが来るのは仕方のないことですが、最後の時間をどう過ごすか、どれだけ穏やかに過ごすかはとても大切です。私たち往診専門動物病院わんにゃん保健室では、その時間を大切にしながら治療に携わっています。

 

高齢犬、高齢猫の緩和ケアでお悩みのご家族様、病院に連れていけないと諦めずに、一度往診専門動物病院わんにゃん保健室にご相談下さい。

 

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腎不全(高齢/猫/犬/往診/水飲む)

こんにちは!!

 

梅雨明けで一気に暑くなってきましたね。

みなさまは夏バテされていませんか?私は夏バテですっかり食欲が出なくなってしまいました。

今日は東京中央区の中央区勝どき・中央区月島・中央区晴海あたりに症例が固まっていたためぐるぐる往診車で回っていましたが、ちょっと駐車場に往診車(往診専門動物病院わんにゃん保健室のステッカーあり)を止めておいただけで往診車の中は灼熱地獄と化してました。東京はもはや亜熱帯地域になっていると、強く思う1日でした。

 

人間もですが、わんちゃん、猫ちゃん、特に高齢のわんちゃん、猫ちゃんは熱中症にお気を付けください。

また、ぽっちゃりした犬猫や、短頭種に該当する犬種では体の熱を逃がしにくく、体が熱くなってしまいやすいので、これから熱中症が増えてきます。お散歩の時間をずらしたり、是非工夫をしてあげてください。

私たちより地面に近いため、地面からの熱をすごく感じてしまったり、足をつくのもすごく暑くなってしまいますので、お勧めは早朝(午前5~6時頃)夕方(午後7~8時頃)です。

ご家族様も、大切なわんちゃんねこちゃんも体調にお気を付けください。

 

しんどそうな猫.jpg

それでは、今回のお話は慢性腎不全です。

猫ちゃんの飼い主様はご存じの方が多いかもしれませんが、高齢のわんちゃんでも起こることがよくあるので、今回はわんちゃんとねこちゃんの症状の出方の違いを中心にお話させていただこうと思います。

 

・腎不全

腎臓とは、おしっこを作る臓器で、血液からいらなくなったものをろ過して、必要なものを再吸収する臓器です。その後尿は、尿管を通って膀胱に貯められます。

つまり、腎臓の働きは

・不要なものを濾しだす

・必要なものを再吸収する

という二つの役割があります。

腎不全というのは、この働きが落ちてしまって、体の中に老廃物がたまってしまう病気です。

 

わんちゃんの腎不全では、濾しだす能力が落ちてしまうのが早く、猫ちゃんの腎不全では、再吸収する能力が落ちてしまうのが早いです。

それによって、出てくる症状というのは変わってきます。

 

また、腎臓はエリスロポエチンというホルモンを出すことで、骨髄に働きかけて、赤血球を産生させますが、腎不全になると、そのホルモンの量が減ってしまい、貧血を起こします。

これを腎性貧血と呼びます。

 

症状

まず、猫ちゃんでは、必要なもの、主に水分の再吸収能力が落ちてしまいます。その結果、おしっこの水分量が多くなって

・薄いおしっこがたくさん出る

・よくお水を飲む

これがどんどん進むと

・脱水していく

・元気食欲が落ちていく

・嘔吐が増えた/よだれが多い

という症状が出てきます。

よくお水を飲むから、薄いおしっこがたくさん出る、のではなく、薄いおしっこがたくさん出るから、よくお水を飲むようになるという仕組みです。

 

一方、犬では、不要なものを濾しだす能力、つまり、腎臓のざるの網目がどんどん荒くなっていきます。そうすると、身体の中の必要なものまでおしっこの中に出て行ってしまいます。初期の症状としては、見た目でわかるものはほとんどありません。

病気が進んでいくと

・元気食欲がなくなっていく

などなんとなく元気がないという症状が出てきます。

しかし、高齢犬の腎不全でもっとも多い併発疾患は心臓病です。腎臓と心臓は共に体の水分量を調節したり、循環をつかさどっているので、併発している場合は注意が必要です。

 

診断

犬、猫ともに、まずは血液検査と尿検査が最も一般的です。

血液検査では、貧血の数値の低下や、腎臓の数値の上昇などが見られます。それに伴って、身体のミネラルバランスの崩れなどもみられることが多いです。

尿検査では、犬では、尿中たんぱく質量の上昇、猫では、尿の薄さが薄くなっているというのが見られます。

犬では、血液検査では異常が出なくても、尿たんぱく量が増えている、ということや、猫では、血液検査では異常が出なくても、尿が薄くなっているということもみられるので、採尿は難しいことも多いと思いますが、できれば頑張って採尿できると良いです!

 

治療

基本的には、腎臓への負担を減らして、脱水をしないように水分摂取をしっかりさせるということを行います。

実際の治療としては、

・血管拡張薬

・皮下点滴

・腎臓病用療法食

があります。腎臓病のステージによって治療は変わりますが、その子のステージに合わせて、往診専門わんにゃん保健室では、必要な治療法を組んでいきます。

 

往診で出会う高齢猫の多くが多飲多尿(お水をよく飲む、おしっこをたくさんする)などの症状を呈し、検査をすると腎不全であることが多く、歯茎の色が白っぽくなっていることがあります。特別な出血が認められなければ、おそらく腎性貧血の可能性があります。本日訪問したご自宅(東京中央区晴海、東京中央区月島、東京中央区勝どき)も全て高齢猫で、現在は週に何回かの皮下点滴と毎日の内服薬を行ない、今日も元気にシャーシャーしていました。

 

 

往診専門わんにゃん保健室では、特に高齢の腎不全の猫ちゃんの患者さんが多くいらっしゃいます。

また、猫の腎不全では、薄いおしっこがたくさん出てしまうので、脱水しやすくなっており、脱水を防ぐために、ウェットフードを与えることもすごく重要ですが、猫ちゃんでは嗜好性が合わなければ、ウェットフードを食べないこともよくあります。その場合重要になるのが、皮下点滴です。

皮下点滴は、皮下に水分を入れて、皮下の血管から水分がゆっくり吸収されるもので、処置時間は5分程度です。なので、慣れてきてくれると嫌がることは少ないです。

体調が落ち着くまでは、往診にて処置をさせていただきますが、ほとんど毎日のことになるので、体調が落ち着いてくれば、往診専門わんにゃん保健室では、お家でご家族様に皮下点滴を行っていただくことが多いです。もちろん、いきなりお渡しすることはなく、皮下点滴の打ち方をゆっくりとレクチャーし、ご家族様ができると確信した段階でお渡しさせていただいています。ご家族様によっては、ご自分で刺すことが難しい場合があります。その場合には、毎回往診で皮下点滴を打つことも可能ですので、ご相談いただいております。

できる限りご家族様で皮下点滴を行うことで、動物たちのストレスも最小限に抑えられ、ご家族様も過ごしやすくなるかと思います。その後は定期的に様子をうかがわせていただき、点滴の量や頻度を調節したり、できる限りご家族様のご予定や環境に応じて、診察をさせて頂いている方が多くいらっしゃいます。

このような場合、ご家族様が動物たちの個別の看護師さんになっていただき、様子を見て頂きます。ご家族様と協力して治療を行っていきましょう!!!

 

往診専門わんにゃん保健室では、動物(犬/猫)とご家族様の生活環境に応じた治療法をご提案させていただいております!

慢性腎不全と診断されたが、毎日動物病院への通院は大変だ、動物病院に連れていけない、という方は、慢性腎不全の維持・管理法についてもいつでもお気軽にご相談ください。

 

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