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こんにちは!

 

お家のわんちゃん、猫ちゃんに多飲多尿の症状、

 

つまり、

 

お水をたくさん飲んで、たくさんのおしっこをする

 

という症状はありませんか?

 

多飲多尿.jpeg

 

 

もともとよくお水を飲むタイプの犬猫では判断がつきづらいこともあるのですが、基本的にそういった症状がある場合には注意が必要です。

 

今回はお家のわんちゃん、猫ちゃんで多飲多尿の症状が出た時に気をつけなければならない病気についてお話しします。

 

まず、わんちゃん猫ちゃんで、多飲多尿と聞いた時に私たち獣医師が考えるのは、こんな感じです。

 

犬の多飲多尿

わんちゃんで多飲多尿を認めた場合には、以下のようなものを疑ったりします。

・腎臓病?

・糖尿病?

・クッシング症候群?

・アジソン病?

・高カルシウム血症?

・尿崩症?

・膀胱炎?

などを考えます。

 

猫の多飲多尿

一方猫ちゃんだと、ちょっと変わります。

・腎臓病?

・甲状腺機能亢進症?

・糖尿病?

・高カルシウム血症?

などを考えます。

 

 

もちろん、状況によって全く違かったり、同じようでももっと多くのことを考えなければいけないということは多々あります。また、わんちゃん猫ちゃん問わず、未避妊の女の子であれば子宮蓄膿症も疑います。

 

たくさんの疾患が出てきましたが、この中でも特に頻度の多い腎臓病や甲状腺機能亢進症、糖尿病についてお話しします。

 

まずは腎臓病です。

 

腎臓病の症状

往診で出会う、特に高齢の猫ちゃんのほとんどが慢性腎臓病、さらには慢性腎不全になっており、

 

元気低下(あまり動かない)

食欲廃絶(ご飯を全く食べない)〜食欲低下(ちょっとしか食べなくなった)

高い頻度の嘔吐(1日1回以上の吐き戻しなど)

軟便〜下痢、または便秘

 

といった症状を伴っています。

 

こういった場合、検査の結果慢性腎臓病として診断された場合に、治療を続けていくことになります。

 

発症しやすいのは高齢の猫ちゃんですが、わんちゃんでも起こることは多々あります。また、発症の少ない若齢の犬猫でも、例えば先天的に腎臓の機能が悪かったり、もともと片方しかなかったり、または空胞がたくさんできてしまっていたり(多発性嚢胞腎)など、生まれつき腎機能が弱いこともあるので、定期検査はしっかりつ行ってあげましょう!

 

ここで慢性腎臓病のお話です。

 

高齢の猫ちゃんに多い慢性腎臓病とは、腎臓への障害が慢性的に継続している状態のことを指します。

 

尿検査で尿蛋白や血尿が出ている、画像診断で腎臓の形態異常が見られる、血液検査で腎機能の低下が見られるときに診断されます。

 

腎臓の状態状態で言うと、腎臓の血管が徐々に少なくなっていき、本来おしっこの中に出て行くはずの老廃物が体の中に溜まってしまい症状を出します。

また、わんちゃんと猫ちゃんでは初期では障害が起こっている部位が異なります。

 

腎臓は糸球体といって血管がたくさん集まっている部分と、尿細管といって、糸球体から伸びて、必要な物質の再吸収を行っている部分に大きく分かれます。

 

糸球体はザルのようなイメージで、血管内から水分やそのほかの様々な物質がザルの穴を通って出ていき、尿細管に流れていきます。

 

もちろんザルの穴を通らない、たんぱく質のような大きい物質は通り抜けずに血管内を流れていきます。

 

一方、尿細管では、糸球体で出て行ったものの中で体に必要な物質を再吸収して、尿細管内の原尿はどんどん濃縮されていきます。

 

そうして濃縮されたものがおしっことして膀胱内に貯められます。

 

この中で、糸球体の機能が落ちてしまうと、ザルの穴が大きくなってしまい、たんぱく質も通り抜けてしまうようになります。

 

しかし、たんぱく質は尿細管で再吸収されないため尿中に尿たんぱくとして出て行ってしまいます。

 

その結果、わんちゃんの腎臓病では多くは最初に尿たんぱくの上昇が認められます。

 

一方、尿細管の機能が落ちてしまった場合、糸球体で出されてしまった水分を再吸収する能力が落ちてしまいます。

 

その結果、薄いおしっこを大量にするようになってしまいます。これが多飲多尿の原因です。

脱水しやすくなってしまうので、定期的な皮下点滴が必要になります。

 

 

【腎臓病の猫ちゃんの過去のブログ】

こちらもご参考にどうぞ^^

もしご自宅の猫ちゃんの症状が該当するようであれば、もしかしたらも考えられるので、お早めに獣医師に相談するようにしましょう!

慢性腎不全を治療中の16歳の猫ちゃん(東京墨田区)

元気がなくなった高齢犬(東京墨田区)

慢性腎不全の猫(東京葛飾区)

第一章 腎臓病の猫〜そのときは突然に〜①

ふらつく猫(東京板橋区)

 

 

次に甲状腺機能亢進症です。

こちらもとても多い症例です。

往診専門動物病院という特徴もあるのですが、出会う猫ちゃんで食欲亢進(よく食べる、食べても食べてもご飯を欲しがるなど)、異様に元気でよく鳴くようになった(要求吠えのような印象)、それなのに体重は増えないし、むしろ減ってきたような感じがする、というような感じです。

さらに、軟便気味の猫ちゃんもいれば、よく吐くようになったという猫ちゃんもいます。

ちなみに、わんちゃんで多いのは、甲状腺機能低下症という、甲状腺機能亢進症とは真逆の病気です。(甲状腺機能低下症については後日お話しします。)

 

実は、甲状腺機能亢進症は、慢性腎臓病と深い関係があります。

甲状腺機能亢進症とは、甲状腺ホルモンが大量に出る疾患です。

甲状腺ホルモンは体の代謝を調節しており、甲状腺ホルモンが少なければ内臓の働きも低下してしまい、元気がなくなってしまいます。

代謝も落ちて太りやすく、皮膚病になったり、心拍数が落ちてしまったりします。一方、甲状腺ホルモンが増えると代謝が上がり見た目は元気になったように見えます。

ご飯もよく食べ、心拍数も上がります。消化管の動きも亢進し、嘔吐や下痢の原因になります。

あるいは血圧の上昇も認められます。

もちろん腎臓の中の血管の血圧も上がるので、毒素の排出も増えるのですが、体にとっては負担がかかってしまっています。

そのため、腎臓の数値は一見問題がないように見えても実は甲状腺ホルモンを正常値まで落とすと腎臓の数値が上がってしまうことがあります。

そのうえ、腎臓の機能もあがるため、多飲多尿になってしまいます。

 

往診では、血液検査にて甲状腺機能亢進症を確認したら、抗甲状腺ホルモン薬で内服によるコントロールを行います。検査のタイミングは、投薬開始または投薬用量変更から2週間後、安定していればその1ヶ月後、さらに安定していれば以降3ヶ月おきに検査を行います。

内服ができる前提でのお話ですので、もし内服が苦手な猫ちゃんだった場合には、投薬するためのアイデアは考えられるだけご提案させていただきます。それでもできなかった場合には、残念ですが諦めるというご家族様も現実問題いらっしゃいます。

まずは検査をし、もし内服が必要だと判断されたら、そこから方法を一緒に考えましょう。

 

【甲状腺機能亢進症の猫ちゃんの過去のブログ】

こちらもご参考にどうぞ^^

もしご自宅の猫ちゃんの症状が該当するようであれば、もしかしたらも考えられるので、お早めに獣医師に相談するようにしましょう!

猫の甲状腺機能亢進症と腎臓病(東京台東区)

急な食欲低下の高齢猫(東京中央区)

猫の嘔吐と食欲不振(東京足立区)

甲状腺機能亢進症を治療中の猫ちゃん(東京中央区)

 

 

最期に糖尿病です。

糖尿病は皆さんご存じの通り尿中に糖が出てしまう病気です。

糖が尿細管を通ることで、浸透圧の関係で水分が尿細管内に引っ張られ、尿中の水分が増えます。

その結果、多飲多尿になりますが、インスリン治療にて血糖値をコントロールし、尿糖が出なくなれば症状は緩和されます。

人では糖尿病性腎症といって、腎臓病に発展してしまうこともありますが、猫ちゃんではそのような報告はありません。

 

このように一口に多飲多尿といっても、原因は様々で一概に原因がはっきりしない場合もよくあります。血液検査や超音波検査を使って原因を探索していきますが、高カルシウム血症などはどこからきているか判断が難しいこともあります。

しかし、中には甲状腺機能亢進症や慢性腎不全、糖尿病やクッシング症候群などの慢性疾患が隠れていることも少なくありません。

そして、多飲多尿というのは、ご家族様が最も気づきやすい症状の一つでもありますので、ご家族様の気づきで早期発見につながるかもしれません。

もし、お家のわんちゃん、猫ちゃんでこのような症状に覚えがある場合、一度往診専門動物病院わんにゃん保健室にご相談ください。動物病院に連れていけない子もしっかりと検査・治療をさせていただきます。

動物病院が苦手な猫ちゃん、そして連れて行くことが難しい犬猫と暮らしているご家族様、諦める前に、まずは往診専門動物病院までご連絡ください。

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今回は、前回に引き続き、

 

膀胱炎だと思っていたが 腎不全が隠れていた猫ちゃん!

 

のお話です。

 

トイレの中の猫.jpg

 

トイレの中で泣き叫ぶ猫ちゃん(東京渋谷区/高齢猫)

症例は、東京都渋谷区在住の10歳の猫ちゃん、タロちゃんです。

 

タロちゃんは昨日の夜から何度もトイレに行き、その度に泣き叫び、ポタポタと血尿をしているとのことで、往診をご希望のお電話をいただきました。

 

何度もトイレに行って鳴きながらしゃがんでいるとのことで、症状が辛そうとのことで、この日は予約枠に空きが出たため、当日にてお伺いさせて頂くことができました。

 

お家にお伺いすると、タロちゃんはトイレでしゃがみこんでいて、やはり辛そうな様子でした。

 

ご家族様に詳しくお話をお伺いすると、昨日までは元気そうだったとのことですが、最近少し食欲が落ちたかな?と感じることもあり、少し心配されていたところ、今朝から血尿が始まったとのことでした。

 

たしかにトイレの砂には赤い点々とした尿が付いていました。

 

タロちゃんはお家からでると、ずっと鳴いていて、とてもストレスを感じやすいため、動物病院に連れて行くよりストレスは少ないだろうと往診をご希望されました。

 

ここで、気になった点が、最近食欲が落ちてきた気がするということです。

 

膀胱炎では通常、排尿に関する症状とほぼ同時ぐらいで食欲不振が出ることはありますが、それよりかなり前から症状が出るということはほとんどありません。

 

そこで考えられるのは、慢性腎臓病(腎不全など)です。

 

特におしっこのトラブルを若い頃から繰り返す猫ちゃんでは、早期から慢性腎不全が始まってしまうことが多いと言われています。

 

今回のタロちゃんもその可能性が考えられましたので、尿検査と腎臓・膀胱の超音波検査に加えて、血液検査をご提案させて頂きました。

 

タロちゃんは今までほとんど動物病院に連れて行けておらず、気にはなっていたとのことで、往診での血液検査および尿検査、超音波検査(エコー検査)にご同意頂けましたので、実施することとしました。

 

まずはタロちゃんをトイレから出してきてもらい、バスタオルに包んで素早く採血と超音波検査を実施しました。

 

往診では、必ずバスタオルないし大きめのタオルを2枚ほど、ご準備いただいています。

 

診療時に、そのタオルでわんちゃん・猫ちゃんを包んであげることで、本人たちも落ち着いて診療を受けてくれます。

 

タロちゃんは何度もトイレに行き、おしっこを絞り出すようにしていたため、超音波検査で膀胱を見てもほとんど溜まってはいませんでしたが、少し溜まっているのをみると中に結石が認められました。

 

採尿をすることは出来なかったので、まずは対症療法を実施しました。

 

ご飯もお水も食べられていないとのことでしたので、皮下点滴に加えて、お腹を動かすお薬や炎症を抑えるお薬、また、冒頭でお話ししたように細菌感染と結石が併発していることもあるので抗生物質を使用し、その日の診察は終了としました。

 

ちなみに、皮下点滴も無闇に打つと過剰状態になり、逆に具合が悪くなってしまったり、最悪肺水腫を起こしてしまったりすることがありますので、注意が必要です。

 

特に腎不全でBUN(尿素窒素)、CRE(クレアチニン)、IP(リン)などが高いが入院はできない猫ちゃんなどに対し、過剰なまでの皮下点滴を一度に投与するケースもあるかと思います。

 

しかし、結果として代謝が追いつかずにぐったりしてしまったり、貧血がある猫ちゃんであれば貧血が一過性に進行してしまいます、ふらついたり立ち上がれなくなってしまったりなども起こりかねません。

 

ペットの状態や環境などさまざまな要因はありますが、基本は30ml/kgを目安に、それ以上は1度に投与しないことをお勧めします。

 

抗生物質は、腎不全があると使用を推奨されていないお薬もあるので、念のため腎不全でも使用できるお薬を使用しました。

 

次の日に再診のご予約を入れて、様子を確認させて頂くこととしました。

 

血液検査では、やはり腎臓の数値がかなり高く、ステージ4の数値でした。

 

慢性腎不全のステージは4つありますが、その1番悪化しているステージです。

 

おそらく食欲不振はそこから来ていると考えられました。

 

この数値が続いてしまうと食欲不振だけでなく、悪心や嘔吐、さらには神経症状が出てしまうこともあるので、継続的な皮下点滴が必要と考えられました。

 

次の日、再診のためにお伺いすると、タロちゃんは部屋の隅にあるタロちゃんの寝床に隠れてしまいました。

 

逃げられるほど元気になったようで私たち往診専門動物病院わんにゃん保健室のスタッフも少し安心できました。

 

タロちゃんは注射以降、ソワソワする様子もなくなり、少しご飯も食べてくれたそうで、朝はまとまったおしっこをしてくれたとのことでした。

 

ご家族様に、血液検査の結果をご説明したところ、大変驚かれていましたが、お家での皮下点滴を頑張って頂けることになりました。

 

また結石に関しては、どういった種類の石なのか、溶ける石なのかどうかを尿検査で見てみなければなりません。

 

その日の朝にしたおしっこをご家族様が採尿してくださっていたので、今回はそのおしっこで検尿をすることになりました。

 

その日は、皮下点滴のご指導をさせていただき、昨日と同様お薬も混ぜて、次は3日後に再診としました。

 

皮下点滴の指導も、往診専門動物病院では、ご自宅という環境で、どの場所で何を使い、どんな風にペットを押さえてあげて、皮下点滴をするのがいいかを一緒に考え、ご提案させていただきます。

 

道具だけをお渡しして「家でどうぞ」ではなく、ちゃんとお母さん、お父さんが打てるようになるまで、何度でも指導させていただきます。

 

もちろん、中にはどうしても暴れてしまい、ご家族様だけでは皮下点滴ができない場合もあります。

 

その場合には、おそらく抱っこしてギュッとしてしまえご家族様でも皮下点滴を打つことができることが多いので、わんにゃん保健室のスタッフがサポートにお伺いさせていただくということも可能です。

 

今回の場合には、タロちゃんも嫌がらずに皮下点滴を受け入れてくれたので、そのまま同日にお渡しができました。

 

また、尿検査の結果ですが、タロちゃんの結石は溶ける石である可能性が高いことがわかり、以降は尿石用のご飯に切り替えて、ウェットフードも与えてもらっています。

 

ご家族様も皮下点滴に慣れていただき、ご家族様もタロちゃんもストレスなく元気に過ごしてくれています。

 

タロちゃんの腎臓の数値は1ヶ月に1回の血液検査で定期チェックして、皮下点滴の量を調節していく予定です。

 

今回のタロちゃんのように、血尿が主訴であっても、その背景に実は慢性疾患が隠れていることも、猫ちゃん、とくに高齢猫では珍しくありません。

 

そのため、日々の些細な変化に気付くことで病気の早期発見に繋がるかもしれません。

 

もし変化に気付いた場合、あるいは変化はないけれど健康診断をしてほしい、しかし動物病院に連れて行くとストレスが大きすぎる、といった場合にはお気軽に往診専門動物病院わんにゃん保健室までご相談ください。

 

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往診の問い合わせで伺う症状として、こんなものがあります。

 

よくある主訴

・急にトイレに何回も行くようになった

・トイレの度に鳴く

・見にいくと、そんなにトイレシート/トイレ砂が濡れていない

・若干、尿が赤いような気がする

 

これらの症状から、膀胱炎が発症している可能性があることが示唆されます。

 

往診での電話問診で、上記の内容を聴取しましたら、以下のことを考えます。

 

整理しておくといい情報

・いつからの症状なのか

・その症状は初めてなのか

・お薬は飲めるタイプなのか

 

往診専門動物病院では、事前の情報を元に医薬品および医療資材・医療機器を選定しなければいけませんので、往診の電話応対はかなりの臨床的なスキルを求められます。

 

動物病院で経験と知識をある程度積んだ、3年目以降の動物看護師の皆さん、是非挑戦しにきてください!

 

猫ちゃんのご家族様は、きっと上記のような経験されたことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、猫ちゃんでは膀胱炎になると血尿をすることがよくあります。

 

しかし、膀胱炎以外の可能性ももちろんありますので、しっかりと検査をしなければなりません。

 

猫ちゃんの膀胱炎は大きく、

 

  • 細菌性膀胱炎

 

  • 結石・結晶による膀胱炎

 

  • 特発性膀胱炎

 

の3つに分けられます。

 

細菌性膀胱炎は、名前の通り細菌感染による膀胱炎です。

 

細菌感染によって、膀胱の粘膜に炎症が起きて出血してしまい、血尿になってしまうことがあります。

 

また、結石や結晶による膀胱炎では、結石や結晶が膀胱粘膜に傷をつけてしまい出血して血尿になってしまうことがあります。

 

さらに、粘膜の傷がついた部分に細菌が感染してしまい、細菌性膀胱炎を併発してしまうこともあります。

 

逆に、細菌性膀胱炎では、感染が起こってしまうことで炎症が起きておしっこのphが高くなってしまいます。

 

そしておしっこのphが上がると結石が出来やすくなり、結石や結晶が形成され、②の膀胱炎が併発してしまうこともあり、①と②の膀胱炎は密接に関わり合っています。

 

そして③の特発性膀胱炎です。

 

特発性というとどういうこと?と思われるかと思いますが、特発性というのは原因が分からないという意味で、原因不明の膀胱炎ということです。

 

ストレスであったり、その他にも何かしらの影響により、膀胱炎となってしまうことがありますので、じっくりと時間をかけて治療をする必要があります。

 

今回はそんな血尿が出てしまった猫ちゃんのお話です。

 

トイレの中の猫.jpg

 

往診にて、血液検査・超音波検査(エコー検査)・尿検査を実施したところ、腎不全ストラバイト結晶を認めました。

 

腎不全に対しては内服薬とご家族様での皮下点滴、尿石症に対しては尿石用のご飯に切り替えてもらい、経過観察を行っています。

 

1ヶ月に1回だけご自宅に獣医師と動物看護師が訪問させていただき、血液検査、膀胱エコー検査、尿検査(お母さんが取れれば)を行い、今も安定した生活を送れています。

 

通院が難しい場合には、獣医師に診てもらうのを諦めるのではなく、往診という選択肢があります。

 

次回は、今回の症例についてもっと細かくお話しさせていただきます。

 

ご自宅で猫ちゃんを飼われている飼い主様、そして周囲で通院できないことを困っているご家族様がいらっしゃいましたら、是非ご一読いただき、往診専門動物病院があることを知っていただければと思います。

 

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こんにちは!

 

往診専門動物病院わんにゃん保健室では、東京中央区を中心に東京23区全体まで、獣医師と動物看護師が1チームとなって、ご自宅で待っている犬猫たちの元まで訪問し、検査・治療を行い、また生活環境などを考慮した診療プランをご提案させていただきます。

 

動物病院に通院するのが苦手で、キャリー入れるとヨダレを垂らしてしまう、おしっこしてしまうなど、繊細な猫ちゃんと暮らしているご家族様、往診専門動物病院までお問い合わせください。

 

本日は嘔吐している高齢猫のお話です。

 

猫の嘔吐.jpg

 

お家の猫ちゃんの嘔吐回数が増えたり、それに伴い食欲が落ちているということはありませんか?

 

シニア期に入った猫ちゃんが嘔吐をしているときには様々な原因が考えられます。

 

慢性腎臓病(腎不全などまでに悪化してしまった)や甲状腺機能亢進症、消化器型リンパ腫や膵炎、または時期的なことを踏まえると熱中症なども考えられます。

 

今回は嘔吐回数が増えて食欲が落ちてしまった高齢猫ちゃんのお話です。

 

高齢猫の嘔吐(東京中央区/慢性腎臓病/腎不全)

 

症例は東京都中央区在住の17歳の高齢猫のプリンちゃんです。

 

往診専門動物病院わんにゃん保健室では、ホームページからのお問合せメールでの受付と、お電話での受付どちらでもご予約お受けしております。

 

最近嘔吐回数が増えて、それに伴い少しずつ食欲も落ちてしまっているとのことで、早めの診察が必要と判断したためご連絡を頂いた当日のご予約を取らせていただきました。

 

プリンちゃんのお家にお伺いすると、プリンちゃんはお部屋の端のベッドに横になっていて少しぐったりしている様子でした。

 

ぐったりして動けない状態までに進行してしまった猫ちゃんに対し、ストレスをかけて動物病院に通院させるのは、結構リスクが高いことです。

 

まずはぐったりしてしまったということをかかりつけの動物病院があれば担当の獣医師に相談し、指示を仰ぐことをお勧めします。

 

 

私たちはこの日、まずは詳しくお話をお伺いさせていただくこととしました。

 

往診で出会う高齢期(シニア期)の猫ちゃんの多くは、今まで動物病院で診てもらえていなかったケースが半分以上であり、ここからも猫ちゃんいう生き物がストレスに弱いということを物語っているなと感じています。

 

ほぼ初めての受診ですので、今までの出来事やどんな性格の子で、食欲は普段からあるタイプなのか、知らない人は苦手なのか、症状はいつからなのかなど、ゆっくりと時間をかけてお母さんのペースでお伺いさせていただいています。

 

話しづらい環境にならないことを心がけ、できる限り寄り添えるような問診をさせていただきますので、伝えづらい事などでもご遠慮なく、診療時にご相談ください。

 

プリンちゃんに関しては、普段から食欲にむらがあるとのことで、ウェットのご飯はいつも完食していたそうです。

 

よく毛玉を吐くことはあったそうですが、ここ2週間ほど前から胃液も吐いたり、未消化のご飯を吐くようになり、1週間ほど前から嘔吐の回数も増えて、ウェットフードも少しずつ残す量が増えてきたとのことでした。

 

しかし、プリンちゃんは若いころに動物病院に行ったときにかなりの興奮状態になってしまい検査や治療には鎮静剤が必要と言われて以来動物病院には行っておらず、今回もそのような興奮状態になってしまうと、と思うと動物病院に連れて行けずに悩んでいたとのことでした。

 

そこで、「猫/吐く/頻度が増えた」など検索をしていたところ、往診専門動物病院があることを知り、わんにゃん保健室にご連絡を頂いたとのことでした。

 

高齢猫ちゃんで嘔吐回数が増えたり、食欲が落ちてきた時に考えなければならないのは、冒頭に少しお話した通り、慢性腎不全や膵炎、甲状腺機能亢進症や消化器型リンパ腫など様々な疾患を考えなければなりません。

 

まずは嘔吐・食欲不振の原因を特定するために、血液検査と超音波検査をご提案させていただき、ご同意頂けましたので実施させていただきました。

 

プリンちゃんをバスタオルで包んで、最初は身体検査です。

 

身体検査では重度の脱水と削痩、軽度の貧血が認められました。その後、血液検査は難なく終わることができ、超音波検査を実施しました。

 

プリンちゃんはお家で安心できる環境だからかすべての検査をお利口にさせてくれました。

 

超音波検査では大きな異常はなく、明らかな腫瘍や膵臓の炎症は認められませんでしたので、リンパ腫や膵炎は否定的となりました。

 

その後脱水していたことから、皮下点滴と吐き気止め、胃薬などのお薬を皮下注射してその日の処置は終了とし、次の日再診にて血液検査の結果をご説明することとしました。

 

次の日、プリンちゃんは相変わらずあまり食べていないそうでしたが、吐き気止めのおかげか吐くことはなく、ウェットフードのにおいも嗅ぎに行っていて、食べたそうな様子はあるとのことでした。

 

血液検査では腎臓の数値がかなり上昇しており、貧血の進行も認められました。

 

おそらく尿毒症による嘔吐と食欲不振が考えられました。

 

腎臓の数値を下げるために、まずは3日間の皮下点滴をご提案させていただいたところ、それでプリンちゃんが少しでも楽になるなら、とご同意していただけましたので初診日から3日間は皮下点滴を行い、様子があがってくるかを見させてもらい、場合によっては1週間の皮下点滴もするかもしれないとお話させてもらいました。

 

その日も同様に皮下点滴と吐き気止めなどのお薬、また、貧血が認められたので、造血ホルモンの注射も実施しました。

 

ここで、腎不全になると貧血してしまう仕組みについて少しお話させていただきます。

 

腎臓からは本来エリスロポエチンと呼ばれる造血ホルモンが出されます。

 

その造血ホルモンが骨髄に作用して、骨髄にて新しい赤血球が作られます。

 

そして古い赤血球は肝臓で壊され、バランスが保たれます。

 

しかし、慢性腎不全が進んでしまうと、造血ホルモンが不足してしまうため、貧血が進んでしまいます。

 

そのため、今回のプリンちゃんのように慢性腎不全が進行してしまっているときには貧血している猫ちゃんも珍しくありません。

 

こういった時には、往診では造血ホルモンの注射を週に1回注射します。

 

初診日から3日目、少し食欲も上がってきたことから、ご家族様での皮下点滴に切り替えさせていただき、7日目に血液検査を実施したところ腎臓の数値はかなり下がっていました。

 

その時にはかなり食欲も元に戻っており、プリンちゃんのご家族様もすごく安心されていました。

 

今回のように慢性腎不全の場合には最初の集中的な治療時は密な往診プランを組ませていただき、以降はお家での皮下点滴に切り替えさせていただくこともよくあります。

 

それは、私たちがお伺いするよりも、動物たちのストレスが軽減されるためです。

 

今回のプリンちゃんのように徐々に具合が悪くなる場合もあれば、それまでは症状を我慢して急激に症状が出てくる猫ちゃんもいます。

 

何か異変を感じた場合は早めに往診専門動物病院わんにゃん保健室までご相談ください。

 

往診専門動物病院わんにゃん保健室では、それぞれのご家族様、猫ちゃんの生活に合った治療法をご相談させていただきます。

 

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こんにちは!

 

往診専門動物病院わんにゃん保健室です。

 

本日は、診療が立て込んでおり、以下のような症例のご自宅に獣医師と動物看護師で訪問させていただきました。

 

1件目:慢性腎臓病の猫、16歳、日本猫、去勢雄、東京江東区

診療内容は月一回の血液検査での腎臓の進行具合の評価です。

状態は安定しており、猫ちゃんも頑張ってお薬を飲んでくれていました!

 

2件目:腎不全の猫、18歳、アメリカンショートヘア、避妊雌、東京千代田区

診療内容は、ターミナルケアです。ここ毎日往診させていただき、皮下点滴処置をメインに注射薬をブレンドして行っています。検査は1週間に1回です。

 

3件目:巻き爪の猫、10歳、日本猫、去勢雄、東京中央区

結構繊細で怒りん坊な猫ちゃんでしたが、どうにか捕獲して巻き爪を解除したら、結構出血がひどかったので、止血に時間がかかりました。お薬が飲めないのと普段はさわれないということから、注射で抗生物質を投与して、最後にお母さんに抱っこしてもらって温もりを感じていただき終了です。

 

4件目:甲状腺機能亢進症の猫、8歳、日本猫、去勢雄、東京中央区

甲状腺ホルモンの定期検診です。今は安定しているため、3ヶ月に1回の検査でもう1年になります。このまま安定していくことを願っています。

 

5件目:心臓病の犬、16歳、キャバリア、避妊雌、東京中央区

酸素室の中で寝ており、昼間はお母さんが見ている時という条件で部屋の中をうろうろしたえり、外出も許可できています。今は月1回の血液検査と腹部エコー評価を実施しています。

 

今日であった症例が物語っているように、やはり猫ちゃんの慢性腎臓病と甲状腺機能亢進症は多いように感じています。

 

となる今回は、甲状腺機能更新症の猫ちゃんと慢性腎臓病(腎不全)の猫ちゃんの嘔吐についてです。

 

猫ちゃんと暮らしている方、ぜひご一読ください^^

 

まずは「甲状腺機能亢進症」からです。

 

甲状腺機能亢進症

 

こちらは中〜高齢猫に多い疾患です。

 

特に高齢猫で、よく食べるようになった、元気になった、よく鳴くようになった、吐く回数が増えた、食べるのに太らないといった症状がある場合には、この甲状腺機能亢進症が疑われます。

 

甲状腺機能亢進症の猫.jpg

 

甲状腺機能亢進症では、甲状腺ホルモンの分泌量が増えることで、体の様々な臓器において機能が亢進する疾患です。

 

もちろん心臓においても機能が亢進するので、心拍数や血圧が上昇し、元気に見えるようになります。

 

そして心拍数が上がることで、心臓の負荷が増えてしまい、心臓病を併発してしまったり、血栓を作って血栓症を引き起こしてしまったり、ということもあります。

 

また、消化管の機能も亢進するため、蠕動運動が活発になり、未消化物でも先に流してしまったり、食べ過ぎたりしてしまうことで、嘔吐や下痢といった症状が出てきます。

 

甲状腺機能亢進症は血液検査で診断し、内服薬でホルモン濃度を調節することで治療を行います。

 

しかし、甲状腺機能亢進症を治療することで、後述する慢性腎不全が悪化してしまうこともあるので、慢性腎不全がある場合にはそちらに関しても注意しなければなりません。

 

往診で甲状腺機能亢進症を疑っている猫ちゃんの診察をする場合には、甲状腺ホルモンについて、甲状腺機能亢進症と心臓病との関係性甲状腺機能亢進症と腎臓病との関係性、その他、高血圧に伴う失明(網膜剥離など)や肺水腫など、広い知識をわかりやすく噛み砕いてご説明させていただいています。

 

先住猫がいた、または老猫と暮らしていて動物病院に通院できている飼い主様からは、何となく病名だけは聞いたことがあった、と伺うことが多いですが、

 

ほとんどの方で、

 

「説明してもらったが、早くて覚えていない」

 

「そういう関連性があるんですね〜」

 

と、初めて表情を浮かべられています。

 

治療プランを組む上で、飼い主様の病気に対する理解は必須になってきますので、当院ではしっかりとご説明させていただくことを大切に、日々往診専門獣医療をご提供させていただいております。

 

定期的な血液検査や皮下点滴、投薬のコントロールなどのために、毎回動物病院に通院させているが、その度に猫ちゃんがぐったりしてしまうということはありませんか?

 

通院のストレスが大きすぎると感じていらっしゃるのであれば、どうしても通院させなければいけない状況でない限り、ご自宅で検査・処置・治療プランの見直しをしてあげることを検討していきましょう。

 

おそらく、その内容であれば往診で十分対応できるはずです。

 

猫ちゃんにとって最良となる診療プランを組んでいきましょう!

 

さぁ、いよいよ一番気になる「慢性腎臓病(腎不全)」です。

 

慢性腎臓病

 

従来は腎臓の病気をまとめて腎不全と呼ぶことが多かったので、飼い主様に届きやすいキーワードとして「腎不全」と話してしまうことは、今でもあります。

 

しかし、腎不全は腎臓病の中でも後半の方であり、ここではもっと大きな括りとして慢性腎臓病という病名を使用していきます。

 

往診で出会う猫ちゃんの多くが腎臓病であり、その治療方法はいくつかあるのですが、全て猫ちゃんの性格と飼い主様がどこまでしてあげたいかによって、その環境で生活している猫ちゃん専用の診療プランをご提案させていただいています。

 

慢性腎臓病の猫.jpg

 

慢性腎不全では、本来おしっこから出て行く老廃物が体の中に溜まっていき、一定のラインを超えると尿毒症の症状を引き起こします。

 

尿毒素がたまると、気分が悪くなったり、食欲不振、嘔吐や下痢、ひどい場合にはけいれん発作を起こすこともあります。

 

そうならないために、尿毒素を体から出来るだけ出すために点滴を行なったり、慢性腎不全の進行を抑える治療薬を使用したりします。

 

進行速度を緩める治療をしても、言葉の意味通り、進行を止めることはできません。

 

そのため、定期的に血液検査を実施し、数値の上昇が見られる場合には点滴の量を増やしたり、吐き気がひどい場合には吐き気止めを注射したりといった治療をして、出来るだけ症状の緩和を目的に治療を進めます。

 

基本的に、検査の頻度は月1回であり、その時のデータによって今後の診療プランや治療内容を検討していきます。

 

往診の場合も同じで、状態が安定してしまえば、月1回程度の診察と検査、検査自体は5分程度ですので、猫ちゃんにとっても負担の少ない診療として考えています。

 

嫌なことをされた後は、すぐに好きな場所に隠れられるのもまた、往診ならでは強みです。

 

慢性腎臓病の治療と検査には、やはり獣医師が必要です。

 

また、その頻度は減ることはなく、今後増えていきます。

 

もし動物病院に通院することが苦手な場合には、これからその苦手意識は徐々に高まり、この先であまりの興奮で痙攣を起こしたり、ぐったりしてしまったり、ということも起こり得ます。

 

もし通院が難しくなった、ないしすでに難しいと判断された場合には、往診専門動物病院までご連絡ください。

 

往診専門動物病院わんにゃん保健室では、東京中央区を中心に、東京千代田区や目黒区、江東区など、東京23区とその近隣地区まで、獣医師と動物看護師がチームとなってお伺いさせていただきます。

 

諦める前に、まずはご連絡ください。

 

前回と今回で、猫ちゃんでよく見られる嘔吐の原因をご紹介させて頂きました。

しかし、これが全てではなく、高齢猫であればもちろん腫瘍性疾患も考えなければなりません。

 

そのため、もしお家の猫ちゃん、とくに高齢猫の嘔吐の回数が増えたという場合には、獣医師にご相談ください。

 

猫ちゃんでは、動物病院に行くのが苦手な子も多いかと思います。

 

そういった場合に、待ち時間もなく、処置が終わるとすぐに自分の場所に戻ることができる、往診専門動物病院わんにゃん保健室までご連絡ください。

 

次回もお楽しみ^^

 

 

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こんにちは!

 

往診専門動物病院わんにゃん保健室です^^

当院は、東京中央区と台東区、江東区に拠点を構えて、獣医師と動物看護師がチームとなって、ご訪問させていただいています。

 

今日は【猫ちゃんの嘔吐、それ大丈夫?】というお話ですので、今猫ちゃんと暮らしている方、そしてこれから猫ちゃんを迎え入れようとお考えの飼い主様は、是非最後までご一読ください^^

 

お家の猫ちゃんは、普段どのくらいの頻度で嘔吐をしますか?

 

・嘔吐の頻度は、週1回未満なんで問題ないと思っています!吐いた後もケロッとしています。

 

週2〜3回くらいで、吐いた後は食欲がないのですが、1日くらい経つと普段通り元気に戻る、というのをずっと繰り返しています。

 

・頻度は週1回くらいですが、結構大量に吐いて、1回とカウントしていいのかわかりませんが、ゲポッゲポッって4,5回立て続けに吐きます。その後は至って元気なんですが…。

 

・ここ最近、急に吐くようになってきて、今ではほぼ毎日吐いています。元気は元気ですし食欲もちゃんとあります。

 

いろんなキーワードが隠れていますね。

 

嘔吐頻度は猫ちゃんによって様々だと思います。

 

そして、「普段から」よく吐くなどの光景を見ていると、それが異常なのかどうかの判断も鈍ってきます。

 

ちなみに当院では、

 

往診先で出会う猫ちゃんのご家族様には、週1回程度の嘔吐であれば生理的嘔吐として受け止め、その後に元気・食欲・排便状況・排尿状況などの一般状態に特に変化がなければ、様子を見ていきましょう!

 

と伝えています。

 

猫ちゃんの飼い主様の多くは、猫は吐く生き物だと認識されています。

 

がしかし、そこには思わぬ疾患が隠れているかもしれません。

 

あまりにも嘔吐が続く場合(例えば週2回以上が目安です)には、一度獣医師に、早めにご相談してください。

 

今回は、そんな猫ちゃんの嘔吐の原因をいくつかご紹介します。

 

誤食

 

まずは「誤食」です。

 

元気な子猫.jpg

 

誤食とは食べてはいけないものを食べてしまうことで、子猫に多いです。

カーペットの端や、おもちゃ、ひも状のものなど、食べてしまうものはその子の好みによって様々です。

誤食をすると、食道に詰まってしまうこともゼロではありませんが、多くは胃の中まで流れていきます。

胃の中に異物があることで嘔吐を引き起こすこともありますが、異物がそのまま胃の中に数ヶ月間留まり、数ヶ月後に胃〜十二指腸の間で詰まってしまい症状を引き起こすこともあります。

また、胃の中からスムーズに流れていったとしても、消化管のどこかで閉塞を引き起こして嘔吐という症状が出ることで誤食が判明することも少なくありません。

 

誤食物が胃の中にあったり、食べてすぐの場合であれば催吐処置を行い、誤食物を吐き出させますが、鋭利なものであったり、すでに腸管に進んでいる場合、閉塞を起こしている場合な内視鏡での摘出や手術を行うことになります。

 

そのため、往診では対応できません。

ですので、普段は動物病院へ通院することが苦手な猫ちゃんであっても、満を辞して、頑張ってキャリーに押し込んで緊急で連れていくしかありません。

 

催吐処置によって、もしかしたら誤嚥をさせてしまい、誤嚥性肺炎を発症し、致命的なこととなってしまうことだって考えられます。

動物病院であれば、病院にもよりますが酸素室での集中管理からもしかしたら気管支戦場まですることができるかもしれません。

誤食をさせてしまった場合には、待たずに動物病院に飛び込みましょう。

 

また、誤食する子は異食癖がある子と認識してあげましょう。必ずと言っていいほど繰り返します。

 

誤食は、教科書的に考えればご家族様に気をつけて頂くだけで防げるものなのですが、環境全体に常に気をつけているわけにもいかないと思います。

 

できる限りものを家の中に置かない、棚やゴミ箱にも簡易的な施錠をする(猫ちゃんは鍵のついていない扉は開けられると思っていてください)と徹底しているご自宅もありました。

 

お家の猫ちゃんに誤食癖がある場合には、家の中のオペレーション自体を考え直す必要があるかもしれません。

 

気をつけましょう。

 

次に「慢性膵炎」です。こちらも猫ちゃんの嘔吐の原因でよく見られます。

 

慢性膵炎

 

膵炎とは、膵臓の炎症のことです。

 

わんちゃんでは急性膵炎が救急疾患としてポイントになりますが、猫ちゃんでは急性膵炎はあまり見られず慢性膵炎がよく見られます。

 

膵臓で炎症が起こることで、周囲の消化管にも炎症が波及し、胃腸炎のような症状を引き起こします。

 

また、嘔吐とは別のお話になりますが、膵臓は消化酵素を出す細胞もあれば、インスリンを出す細胞もあります。

 

そのため、慢性膵炎によって、膵臓の細胞が減ってしまうとインスリンが減って糖尿病になってしまうことがあります。

 

糖尿病になると多飲多尿という症状も出てくるので、慢性膵炎がある猫ちゃんは注意しましょう。

 

慢性膵炎の原因は自己免疫疾患が多いと言われていますが、実際にはっきりとした原因があるわけではなく、様々な要因が組み合わさって起こっていると考えられます。

 

往診では、嘔吐を高頻度で認める猫ちゃんには、血液検査を実施しています。

もし膵臓の検査項目に異常値を認めれば、1週間程度〜の集中的な皮下点滴治療を毎日実施してあげ、状態の安定を図ることを行なっています。

 

ちなみに、犬で急性嘔吐(いきなりゲボゲボ吐き出して、嘔吐が止まらずにぐったりしている様子)の場合は、往診適応外です。

 

もし高齢犬で通院がどうしても苦手な場合には、できる限りお伺いさせていただいていますが、往診は救急車でないため緊急で伺うことができませんので、その点だけご了承いただいております。

 

嘔吐って、奥が深いですね。

 

猫の嘔吐.jpg

 

まだ続きます。あと2個です。しかし、文量も多くなってしまったので、今回はここまでとします!

 

今回は、猫ちゃんに見られる嘔吐について2つの病気を挙げて説明させていただきました。

 

猫ちゃんの嘔吐って、放っておいてもいいかなって思っていた飼い主様に、こういった考え方が届けばいいなと思い書かせていただきました。

 

次回は、【猫ちゃんの嘔吐、それ大丈夫?】②ということで、甲状腺機能亢進症で嘔吐する猫ちゃんについて、そして高齢猫ちゃん必見の慢性腎臓病(慢性腎不全)で吐いてしまう猫ちゃんについてお送りします^^

 

それでは、また次回お会いしましょう!

 

 

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飼い主「食欲が下がってきてしまい、最近よく吐くんです。」

獣医師「12歳という年齢的にも一度検査してみましょう。」

 

獣医師「尿素窒素(BUN)高値クレアチン(CRE)高値ですね。腎臓病です。」

飼い主「えっ・・・。」

 

獣医師「内服を出しますので、これとこれを1日1回、これは2回飲ませてください。ご飯は腎臓病用のご飯に切り替えてください。また、皮下点滴に通院でまずは週2回きてください。間隔をあけたいので、水・土や日・木のように通院してください。お大事にどうぞ。」

 

猫ちゃんとの暮らしは、とても心温まるものであると思います。

 

気まぐれな愛猫に振り回されたり、昨日まで食べていたご飯を急にいらないとプイッとされてしまって凹んだり、夜中の運動会で顔の上を駆け抜けられて怪我してみたりなど、いろんなストーリーがご家族様ごとにあるかと思います。

 

ずっとそんな時間が続けばいいと誰もが願います。

 

ずっと子供のように接してきているため、歳を重ねても子供のように感じており、まだ5歳、まだ6歳、まだ9歳、まだ12歳…と、時間的な間隔を優先して考えてしまいがちです。

 

「猫ちゃんにとって12歳は間違いなく高齢期」

 

辛い現実ですが、この話に登場する12歳という年齢は、猫ちゃんからすればすでに高齢期であると考えています。

 

また、高齢期には、病気が付きものです。

 

検査をすれば、きっと何かしらの異常が検知されると思います。

 

そのときに、「うちの子に限ってそんなことは・・・」と感じてしまうかと思いますが、その心の反応はごく普通のことです。

 

自分よりも小さく、また若い猫ちゃんに対して、人間の高齢者の像を照らし合わせてみられている方のほうが希少であると考えています。

 

私ですら、現在8歳の自分の愛犬に対して、まだまだ赤ん坊のように感じてしまっています。

 

高齢期まで頑張って生き続けてくれたペットの今に対して、飼い主の考えとして大切なことは、「病気を持った我が子を、病気ごと受け入れてあげること」だと思います。

 

受け入れることで、今までの日常に終止符を打ち、その瞬間から新しい日常が始まります。

それは、単なる変化であり延長のようでもあり、また、もしかしたら全く違うもののようにも感じるかもしれません。

 

しかし、わんちゃん、猫ちゃんからしたら、間違いなく延長であり、飼い主様を思う気持ちに変化はないと思います。

 

むしろ、体調が悪くなってしまった時の不安な気持ちから、もっと飼い主様と一緒に居たいと訴えてくることでしょう。

 

その心の変化に気づいたのであれば、飼い主様側が変わらなければいけません。

 

時間は有限であり、その有限な時間をどれだけ、今目の前にいる我が子のために使えるかを、飼い主様自身で調整できるのであれば、最大限悔いのないように、時間を調整してあげてください。

 

その子達からすれば、飼い主様が全てなのです。

 

往診をしていて出会う猫ちゃんたちのほとんどが高齢であるということもありますが、大体10歳過ぎたら何かしらの体調不良を飼い主様に訴えかけているように感じます。

 

一緒に暮らしていると日常の中での少しずつの変化だと、「いつものことだから」「3日もすればいつも通り元気になる」などの経験からの推測が実証されてきたという自負もあり、結構気づけないことが多いようです。

 

もしかすると、「気づけない」のではなく、「気づかないようにしている」という方が正しいのかもしれません。

 

飼い主様による期待的観測は一概に「間違っている!」と否定はしませんが、確かな知見を持ってでない限り、肯定はできません。

 

それにより、もし状態が良化しなかった場合、おそらくその待機させてしまった期間で、その猫ちゃん、わんちゃんの状態は進行してしまったことと思われます。

 

治療すれば治るものであれば治療を進めてあげましょう!

 

ただ、その治療にもしも大きな負担を伴うのであれば、家族でしっかりと話し合いましょう

 

腎臓が悪い子の検査には、血液検査、尿検査をはじめまだまだたくさんあります。

 

全部やってあげたいという飼い主様の気持ちとは裏腹に、猫ちゃんにとって検査されること自体、中には大丈夫な猫ちゃんもいますが、ほとんどの場合は大きなストレスになります。

 

 

動物病院に通院させ

 

待合室でまち

 

診察室で診察を受け

 

検査室に運ばれて検査をされ

 

帰り道の間もじっとキャリーの中で堪えてもらう。

 

 

もしかしたら、麻酔や鎮静を必要とする検査もあるかもしれません。

 

治療だけでなく、実は検査にもさまざまなリスクがあります。

 

そのリスクを獣医師に確認した上で、どこまで攻めた検査・治療を行うか、または、もう攻めずに対症療法のみで苦痛を軽減してあげる(緩和ケア)ことを選択するかを決めていきます。

 

どの選択肢を選んでも、決して誰も飼い主様を責めません。

 

飼い主様が選んだ選択肢が、その子にとって最良となれるように、獣医師含めた動物病院の医療スタッフみんなでサポートしてくれるはずです。

 

もしも治せる病気であれば治してあげたいし、だとすれば、検査で原因となる病変部を発見してあげたいです。

 

しかし、その検査自体に負担があり、もしかしたらそれをきっかけにぐったりしてしまい、もう会うことができなくなってしまうかもしれないと考えたら、一概に検査をさせることだけが正しいとは言い難いと思っています。

 

高齢期の猫ちゃん、わんちゃんと暮らしている飼い主様にとって、病気を治してあげることに専念することもそうですが、それ以上に、病気になった我が子をまるっと受け入れてあげることも大切だと思っています。

 

「今までは元気で健康だった愛猫が、急に病気を発症してしまった。これからどうしよう・・・」

 

今までの日常はそこで終わり、ここからは新たな日常が始まります。

 

猫ちゃんをお家に迎え入れるのであれば、この子たちは高齢期になると腎臓病になりやすい、ということを知っておいてください。

 

腎臓病は、元に戻ることは考えづらい病気です。

 

そのため、如何にして早期発見し、早い段階から進行を抑制できるような診療プランを考えていくことがおすすめです。

 

そして、腎臓病を発症したのであれば、獣医師との連携投薬内容の管理ご飯の管理運動性の管理などが必要不可欠になります。

 

また、猫ちゃんはご飯の好みにとてもうるさい生き物です!

 

そのため、好きなご飯ではなく腎臓病用ご飯など、結構の確率で食べてくれません

 

食欲が今までよりもなく、ご飯の味も今までよりも悪いのであれば、そりゃ食べてくれないでしょ、ってなりますよね。

 

それでもどうにかこうにか腎臓に負担のないご飯を探していきます。

 

コンビニやショップ、ドンキやamazonなどのネット通販を駆使して、さまざまな種類のご飯を最小単位で購入し、試してみます。

 

一部屋がほぼ猫ちゃん用ご飯部屋になっているというご家庭も珍しくありません。

 

そのくらい、食べてくれるご飯を探すのは大変です。

 

そんなふうにして四苦八苦して、なんとか食べてくれる腎臓に優しいご飯と巡り会うということを、ほとんどの猫の飼い主様はやっています。

 

投薬でもそうです。

 

猫ちゃんは薬が飲めない生き物です。

 

でも飲ませてあげたいのが人間側の意見であり、頑張って飲ませるのですが一筋縄にはいきません。

 

そんな時は、まずはかかりつけの獣医師および動物病院スタッフに相談してみましょう。

 

こういった内容は、獣医師よりも動物看護師の方が得意だったりしますし、案外思ってもいなかった方法を教えてくれるかもしれません。

 

毎日投薬し、ご飯選びに四苦八苦し、日々の体調の変化にこんなにも注視する日常がやってくるのかと思っている飼い主様もいると思います。

 

そんな日は訪れます。

 

そして、そんな日が訪れたということは、ちゃんと一緒に、あなたの横で生きてきてくれたという証です。

 

さぁ、チャンスです。

 

今まで一方的に与えられ続けた愛情を返せる、恩返しのチャンスが到来しました。

 

毎日たくさんの愛情を返してあげましょう。

 

そう考えるだけで、辛い闘病生活が一転し、優しく心温まる看病生活に変わるはずです。

 

一緒に頑張っていきましょう!

 

次は、第二章①「向き合い方と家族の役割」をお送りします。

 

ここまでの話に共感されましたら、ぜひ続きも読んでください^^

 

ベンガル子猫.jpg

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第一章 腎臓病の猫〜そのときは突然に〜①

飼い主 「食欲が下がってきてしまい、最近よく吐くんです。」

 

獣医師 「12歳という年齢的にも一度検査してみましょう。」

 

獣医師 「尿素窒素(BUN)高値クレアチン(CRE)高値ですね。腎臓病です。」

飼い主 「えっ・・・。」

 

獣医師 「内服を出しますので、これとこれを1日1回、これは2回飲ませてください。ご飯は腎臓病用のご飯に切り替えてください。また、皮下点滴に通院でまずは週2回きてください。間隔をあけたいので、水・土や日・木のように通院してください。お大事にどうぞ。」

 

一緒に暮らす猫ちゃんに、唐突に訪れた腎臓病の通告。

きっとこの診断を下される前は、

 

「単なる風邪みたいなもので、今回はいつもより少しだけ長引いただけでしょ。まぁ長引いちゃってるし、しかも吐く頻度も多くなってるし、ここらで検査してもらうかな。」

 

飼い主様のモチベーションや、現状に対する捉え方はこんな程度であったと思います。

しかし、検査結果は腎臓病。

腎臓病は進行性の病気であり、大切なことは如何にして進行を抑制できるか、です。

 

毎日の投薬、ご飯の変更、頻回の通院・・・

 

「お薬なんて飲ませたことない。」

 

「ご飯の変更?うちの子、食へのこだわりが強くて食べてくれなかったらどうしよう。」

 

「週2回も通院させるの?今日だってこんなに暴れたのに、それが週2回もだなんて。仕事の休みが取れないから、平日はどうしたらいいんだろう。どうしても20:00は過ぎちゃうけど、時間外でも対応してくれるのかな。」

 

混乱の中、必死に事実を頑張って受け入れようとしている飼い主に対して、淡々とした口調で病気の説明と今後のプランを、獣医師が説明することでしょう。

 

動物病院からすれば、高齢の猫ちゃんで食欲不振、頻回嘔吐とくれば腎不全を疑わないところはないと思います。

 

そのくらい、動物病院の日常には、今回のようなケースはありふれています。

 

しかし、飼い主様からすればどうでしょうか。

 

ずっと一緒に暮らしている家族が急に腎臓病だと通告され、これからどうすればいいんだろうという不安のどん底に落とされた気持ちだと思います。

 

本当であれば、獣医師になると決めるきっかけは、少なからずペットが好きで助けてあげたいという気持ちであり、そして、もっと飼い主様の心の声を聞いて、「寄り添える獣医師になりたい」「どんな病気だって治せる獣医師になりたい」、と志高く病気と向き合っていました。

 

しかし現実はどうでしょうか。

 

この世の中には治せる病気と治せない病気があり、専門医の方々が日々困難な課題に挑戦し、一つ、また一つと改善策が考案されてきています。

本当にすごいことで、実践することで少しでもペットが健康で長生きできるのであれば、是非飼い主様に説明した上で提供できないか、と獣医師はみんな考えています。

 

現段階では直せる見込みはなく、またその時にどんなことをすれば状態改善を図れるのかを、ある程度のパターン認識として現場の獣医師は把握しています。

 

ですので、獣医師の説明は淡々としており、その雰囲気を「冷たい先生だな」と捉えられてしまうかもしれませんが、日々の診療で追われている動物病院の中では、この子の診察の後ろで苦しんで診察を待っている犬猫たちが並んでいます。

 

方針を即座に決めて、また次の犬猫を診察して方針を決め、と1症例に対して約10分程度で終わらせなければいけません。

 

もし1診察に時間をかけすぎてしまったら、本来であれば診てあげられたわんちゃん・猫ちゃんまで時間を割けず、その結果その子達が致命的な結果になってしまったら…。

 

そんなことも考えながら、日々診療と向き合っている獣医師にとって、言葉は淡々としていたとしても、心の中ではよくなって欲しいという願いを込めながら説明していたと思います。

 

たくさんの腎臓病(腎不全など)を抱えられた猫ちゃんの飼い主様と出会ってきて、心苦しい気持ちをこの目でしっかりと見てきたからこそ、そんな飼い主様に伝えたいことはただ一つです。

 

「悲しみにふけている時間はありません。」

 

なぜならば、愛猫の代弁者かつ命の手綱を掴んでいるのは、誰でもなく、飼い主様、あなただからです。

 

あなたが決断し、実行しなければ、目の前であなたを信じているその子は、ただじっと今の状態を我慢するしかないのです。

 

飼い主様が覚悟を決めて決断したその瞬間から、闘病生活が始まります。

 

猫ちゃん、わんちゃんの闘病生活は、決して甘くありません。中には途中で心病んでしまう飼い主様だっています。

 

だからこそ、寄り添える獣医師の存在が必須であり、その先生を信頼してついていくという飼い主様の決意も重要になってきます。

 

「一緒に頑張っていきましょう!」

動物病院で働いている獣医師、そして動物看護師やスタッフの皆さんは、簡単ではないこの言葉を、是非飼い主様にかけてあげてください。

 

そうすることで、自分にとっても医療従事者という自覚が芽生えるでしょうし、またその言葉で救われる飼い主様の数はとても多いことと思っています。

 

ペットを迎えるということは、命を迎えることであり、それは同時に、命の責任を持つということでもあります。そして、その命をしっかりと看取ってあげ、飼い主様の生涯をかけて幸せにしてあげる、という意味でもあるのかなと、個人的には思っています。

 

次は、第一章②「今までの生活の終わりと始まり」をお送りします。

 

ここまでの話に共感されましたら、ぜひ続きも読んでください^^

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前回に続き、今回は実際の2症例のお話を書かせていただきます。

 

少し辛い内容になるかもしれませんので、愛犬・愛猫とのお別れについてまだ考えたくないと思われた飼い主様は、この記事は読まない方がいいかと思います。

 

 

 

2017年に往診専門動物病院を開設してから今までで、200頭を超える犬猫たちを見送り、そして、そのご家族様を見てきました。

 

どんな処置を入れても、最後の最後は苦しい瞬間がやってきます。

その時間の長短はありますが、私たちができることはいかにその苦しい時間を短くし、安心できるご自宅で、ご家族様に見守られながら旅立たせてあげられるかについて、医薬品を使ったり環境を整備したりするだけです。

 

往診獣医療は究極の専門医療です。

往診による緩和ケアやターミナルケアは、決して延命処置ではありませんし、処置しても苦しんでしまうかも知れません。

しかし、医学的な根拠に則って、その子たちに残された時間を、いかに苦痛なく過ごさせてあげられるかをご家族様と一緒に考え、実施して行くのが、当院の往診専門獣医療です。

 

今回は、動物病院への通院から当院の往診に切り替え、在宅での緩和ケア、そしてターミナルケアを経て、ご家族様の腕の中で旅立つことができた2症例をお話しさせていただきます。

 

 

1. 急性腎不全→通院が苦手な子なので往診希望→腫瘍発覚

最初の症例は、東京中央区の猫、ゆきちゃん(推定21歳)です。

 

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ゆきちゃんは、急にぐったりしてしまったと言うことで、かかりつけの動物病院に通院したところ、血液検査所見から腎不全と診断され、入院点滴を指示されました。

しかし、もともと通院すること自体が大きなストレスになってしまうタイプだったので、20年近く動物病院に行けていなかったくらいであったため、院は断り、通院による皮下点滴を選択されました。

しかし、数値が数値であったからなのか、1回の皮下点滴量がゆきちゃんには多過ぎてしまったようで、帰宅してからぐったりしてしまったとのことでした。

もう無理に通院させたくないと言う気持ちと、通院しないと処置してもらえないと言う気持ちがぶつかり合っている中で、当院を見つけてくれました。

初診時には2時間程度で今までの経緯と、どんな性格の子なのか、ご家族様がどんな緩和ケアを望まれるのかなどを相談して決めていきました。

お母さん的に、針刺をできる限り減らしたいとのことから、基本は内服薬を使用し、もし内服がうまく投薬できなかったら注射薬を使用するという流れで診療プランを組みました。

結構力強く食べてくれ、またフラつきながらもしっかりとトイレまで行き粗相を最後の最後までしなかったという驚異の生命力を、ゆきちゃんに見ました。

もともと食欲旺盛だった猫ちゃんだった反面、何も食べなくなってからは状態の低下が早かったです。

ご家族様が見守る中、お母さんの腕の中で静かに旅立っていきました。

 

2. なんとなく元気がない→リンパ腫(がん)を確認→在宅緩和ケアを希望

次の症例は、東京千代田区の犬、トイプードルのくぅちゃん(15歳6ヶ月)です。

 

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くぅちゃんは、もともと心臓が悪かったわけではなく、1ヶ月くらい前に呼吸が荒いことを主訴にかかりつけの動物病院で診てもらったところ、リンパ節が腫れていることを確認し、FNA(細胞診)の結果、リンパ腫であることが発覚しました。

FNAの結果が揃う頃には、すでにふらつきが強く出ており、ご飯もほとんど食べられていませんでした。

腹部超音波検査(エコー検査)の結果、肝臓と脾臓がぼこぼこしており、抗がん剤などを使用し、しっかりとがんと向き合うこともできるが、抗がん剤に耐えられるほどの体力はないと判断し、無治療を選択されました。

残された時間はできる限り家の中で過ごさせてあげたいという気持ちから、往診によるターミナルケアを選択されました。

もともと食が細い性格でしたが、男の子ということもあり、なぜか女性スタッフが撫でると甘えたように尻尾を振ってくれ、いいところを見せたいのか、力強くご飯を食べる姿を見せてくれるという一面を併せ持った性格の子でした。

くぅちゃんは、内服薬をできる限り減らし、ほとんどの薬剤は注射薬として皮下点滴に混ぜて投与することで、くぅちゃんのQOL(生活の質)を大切にしていきました。そして、同時に、薬を飲んでくれないと悩まれる飼い主様のQOLにも着目し、診療プランを組んでいきました。

旅立つ1週間前から、黒い水っぽい下痢(海苔の佃煮のような感じ、通称:メレナ)をするようになり、下痢止めを使用してもしっかりと止まることはなく、3回目のメレナで立ち上がることができなくなり、お母さんの腕の中で静かに旅立ちました。

最後の瞬間、くぅちゃんが小さな高い声で話しかけてくれた、と伺いました。

 

腫瘍性疾患(がんなど)は、もし攻められるのであれば、化学療法(抗がん剤など)や外科手術、放射線療法など、戦い方はあります。施設や設備だけでなく、獣医師には腫瘍専門医と言われる、腫瘍(がん)に特化した獣医師も存在します。医療技術が発展してきた手前、かかりつけの獣医師によっては攻めることだけが正義のように話してしまうことがあるかもしれません。

例えば抗がん剤であれば、以前腫瘍専門の獣医師がF1レースの話を比喩表現として酢買っていました。

「運転免許をとったら、F1レースに出るような車をアクセル全開で運転できますか?直線だけのコースならいいですが、向かい風や横殴りの風、もしくは地面が凸凹かもしれないし、どんなイレギュラーが先に待っているか分からないのに、アクセルを踏み込む覚悟はありますか?抗がん剤治療は、まさにレーシングカーに乗り込んでアクセル全開で腫瘍に挑んでいくという意味です。」

抗がん剤治療は、うまくいっているときは教科書通りですので問題ないですが、必ずイレギュラーが待っています。その時に、何を予測してどんな先制処置ができて、万が一の時はどんな処置をすればいい、などの知識と経験を有している獣医師は多くないです。

もし抗がん剤治療を始めるのであれば、一度専門医の診察を受診しましょう。

 

そして、攻めるだけが正義ではないです。

 

もう攻めた治療はしたくない、または攻めてみたけど耐えられそうにない、と感じてそれでも痛みや吐き気など、症状だけは緩和してあげたいと希望される場合には、私たちがご自宅までお伺いし、愛犬・愛猫の、そしてご家族様にとって最良の診療プランを一緒に考えています。

 

最後の日まで、一緒に頑張っていきましょう。

 

 

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がん(悪性腫瘍)とは、近い将来のお別れを意味する病気であると言っても、決して過言ではないです。

 

がんに対する治療には、抗がん剤を用いた化学療法や腫瘍外科、放射線治療など、犬猫でも人と同じように医療を受けることができる時代になってきています。

 

   がん(悪性腫瘍)と診断された時、

 

   時間が一瞬止まり

 

   頭の中は真っ白になり

 

そこで説明された内容なんて頭に入ってくるはずがないくらい取り乱すものです。

少し時間が経ち、頭の中が冷静に戻ると、きっと涙が溢れてくることと思います。

その反応は当然であり、大切な家族とのお別れが近いと感じて感情的になるのが普通です。

 

この日から、がんの闘病生活が開始します。

 

がんと診断されるきっかけとなる症状は多岐に渡ります。

 

・最近食欲が下がってきた

 

・吐く頻度が高くなった

 

・吐いたものが胃液(白っぽい)なんだけど、黄色っぽいものをよく吐くようになった

 

・軟便になった

 

・黒っぽい下痢で臭いが普段と違う

 

・痩せてきた

 

・呼吸が荒い(呼吸が早い、呼吸促迫)

 

・ふらつく など

 

単なる一過性の症状なのか、それとも治療を必要とする病気なのか、またはもう治療を考えるには手遅れな状態まで進行した病気による症状なのかなど、一概に断片的な情報だけでは判断できないのが犬猫の病気です。

 

私たち人間とは違い、飼い主である人間に言葉で伝えることができません。そのため、愛犬・愛猫からのSOSのサインを見逃してしまうことは多々ありますし、きっとご家族様に迷惑をかけたくないという、ペットからの強い心遣いなのかもしれません。

 

がん治療を開始すると、直面する反応として状態良化であればいいのですが、多くの場合がご飯を食べなくなってしまった元気がない、などのネガティブなフィードバックだと思います。

状態が良化しているのであれば、そのまま続けることがおすすめです。寛解を目指して、担当獣医師、ご家族様、愛犬・愛猫の三者一丸となって突き進みましょう!

 

結果良好でずっと進めているのであれば、全部が全部そのまま進めるわけではありません。

 

・今回の注射(抗がん剤)を打ってから食欲がなくなってしまった

・帰宅後からぐったりしてしまい動かない

 

こういった症状を示した時に、ほとんどのご家族様で立ち止まって考える時間がやってきます。

 

・まだ寛解を目指して抗がん剤を継続するべきなのか

・通院のストレスも与えながらも頑張るべきなのか

・もう痩せてきてしまったし、そんなに体力的にも持たないのではないか

・ここでがん治療はやめると、この後うちの子はどうなってしまうのか

・がん治療をやめたら、あとどれくらい生きられるのだろうか

 

今まで抱えていた心の声が、リアルに心の奥から湧き上がってきて、きっと自分でもコントロールできないくらい不安な気持ちになることと思います。

 

がん治療をやめた場合に、その病気にもよりますが、延命は期待できないと考えています。

 

しかし、攻めるだけが選択肢ではなく、もう辛い治療はしないで、その子の性格や環境にあった治療方法に切り替えることも、また一つの選択肢です。

 

その選択肢が、往診に切り替えての、在宅緩和ケア、そして在宅ターミナルケアです。

 

「動物病院に通院させ待合室で待ち、診察室で抗がん剤を投与され、帰宅する。」

 

当たり前ですが、通院させなければ治療を与えてあげられないのが動物病院です。

しかし、通院すること自体がストレスになってしまい具合が悪くなってしまうのであれば、それもまた、往診専門動物病院に切り替えるタイミングです。

 

往診による家での緩和ケア・ターミナルケアへの入り方は、以下のような流れです。

 

1. 電話または問合せフォームからの診療予約

ここで、ある程度の状況を先にお伺いさせていただきます。

どんな経過があったのかなど、もし可能であれば問合せフォームから詳細事項を記載していただけると、準備する医薬品や医療資材内容の参考になりますので、ご記入ください。

 

2. 日程調整と往診

当院の往診では、獣医師+動物看護師の合計2~4人程度でお伺いさせていただき、今までの経過や現在の治療内容、そしてご家族様が求める緩和処置や診療プランなどについて詳しくお話しを聞かせていただき、その上で最良と思われる診療内容をご提案させていただきます。

 

3. 診療プランの決定とそれまでのアクションプランの決定

ご家族様にとって、診療と診療の間の時間に、もし発作が出たら、もし下痢をしてしまったら、もし吐いてしまったら・・・・、など、もし〇〇のときはどう判断して何をしたらいいのか、と言うご相談を必ずといっていいほど伺います。

全部とは言えませんが、大まかに想定される症状の発症に対して「こんな時はこうしてください」というアクションプランを複数伝えさせていただき、できる限りご家族様を一人にで悩ませないように、スタッフ全員でサポートさせていただく体制を整えていきます。

 

がん治療は決して快適ではなく、辛く険しい道のりであることは間違い無いです。

しかし、状態が良化してきているのであれば、続けてあげてください。寛解することを心から祈っています。

 

そして、もし途中で状態悪化による食欲廃絶、ぐったり、明らかな疲弊など、もう攻めた医療ではなく、余生をその子らしく過ごさせてあげたいと願われるのであれば、往診に切り替えることをお勧めします。

 

当院の往診では、がんに対しての治療はできません。

しかし、がんを患っている犬猫が今後発症するである症状に対する先制的な処方やアドバイス、アクションプランのご提案やトレーニングなど、最後の時間を家の中で過ごさせてあげるために必要だと考えられる内容をご提供させていただきます。

 

そして、緩和ケアやターミナルケアは、決して延命処置では無いです。

そのため、言いも悪いも、大きく寿命に関与しないと考えています。

しかし、残された時間の質に対しては、十分に効果を発揮できるよう、痛みを伴うのであれば痛み止めを使用し、吐きが止まらないならば吐き止めを使用、発作が止まらないのであれば発作止めを、呼吸が苦しいのであれば酸素室の設置など、最大限の対症療法をご提案させていただきます。

 

往診での緩和ケア、ターミナルケアをご希望のご家族様は、まずはご連絡ください。

 

次回は、「往診に切り替えたタイミング」をケースレポートでお送りさせていただきます。

 

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「猫の開口呼吸」は緊急のサイン

 

わんちゃんと暮らしていると、いつものように興奮すると口を開けてハァハァしていることと思います。

 

しかし、もしその行動を猫ちゃんで見受けた場合には、状況は一転し、もしかしたらお別れになってしまうかもしれません。

 

それくらい緊急であるという認識を、冒頭で付け加えさせていただきます。

 

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今回は口を開けて呼吸をする、いわゆる開口呼吸をしていた猫ちゃんのお話です。

 

皆さん、開口呼吸をする猫ちゃんはイメージがありますか?

暑い時期は特にワンちゃんであれば、ハアハアと口を開けて呼吸をする子が多いかと思いますが、猫ちゃんでそんな姿はあまり見たことがないことがない方が多いのではないでしょうか?

それは当然で、ワンちゃんは暑ければ、暑さを口から逃がすためにハアハアと、パンティングという呼吸方式をしますが、猫ちゃんは通常開口呼吸はしません。

そのため、開口呼吸をしている猫ちゃんを見ると私たち獣医師は、この猫ちゃんは呼吸が苦しいのかな?など疾患を頭に思い浮かべます。

 

では、猫ちゃんはどういうときに開口呼吸をするのでしょうか?

 

答えは激しい興奮時や、呼吸が苦しい時です。

特に基礎疾患がなく、激しく興奮しただけであれば心配なく、落ち着けばいつもの呼吸状態に戻ってくれます。

特に動物病院が苦手な猫ちゃんが動物病院に来て処置をしているときによくみられる光景で、こういった場合には無理な処置はできません。

一方、呼吸が苦しくて開口呼吸をしているときに多いのが、心疾患胸水の貯留です。

どちらも命に関わる疾患なので、開口呼吸時には何が原因なのかしっかりと見極める必要があります。

 

今回は最近少し動くだけで開口呼吸をするようになってしまった高齢猫ちゃんのお話です。

 

開口呼吸の猫ちゃん(東京港区台場)

症例は東京都港区台場在住のトラちゃん、15歳の高齢猫ちゃんです。

トラちゃんは以前は運動後のみ開口呼吸をしていたが、最近は水を飲んだ後や、ご飯を食べるために移動しただけで開口呼吸をするようになってしまったとのことで往診をご希望されました。

 

お家にお伺いすると、ソファの裏に隠れていて、飼い主様曰くトラちゃんはとってもシャイなのでいつもソファの裏に隠れてしまうとのことでした。

 

まずは飼い主様に詳しくお話をお伺いします。

 

トラちゃんは2,3か月前から運動後に呼吸が荒くなり、開口呼吸をするようになったとのことでした。

最近は運動後だけではなく、日常の少しの移動などでも呼吸が上がってしまい、開口呼吸して、ご飯の前でへたってしまうこともしばしばとのことでした。

それに伴って、食欲も落ちてきており、最近では一番好きだった缶詰もほとんど食べなくなってしまったため、往診専門動物病院わんにゃん保健室にご連絡を頂いたとのことでした。

トラちゃんはずっと元気で、特に大きな病気もしたことがありませんが、一度小さいころにワクチンに連れて行った際に大暴れしてしまい、それ以来ご家族様もトラウマになってしまって、今回も動物病院に連れていくと呼吸困難になってしまうのではないかと不安に思い、往診専門動物病院わんにゃん保健室にご連絡を頂いたとのことでした。

 

年齢と経過、開口呼吸から、腫瘍による胸水、心疾患がもっとも可能性として高いというお話をさせていただき、まずは身体検査、その後できれば超音波で心臓の動きや胸水の有無を確認させていただき、その後無理をしない程度に採血を実施するということでご同意頂けましたので、実施していきました。

 

まずは身体検査です。

 

身体検査

往診専門動物病院わんにゃん保健室のスタッフはシャイな猫ちゃんの扱いにも慣れているので、素早くバスタオルで包んで、身体検査を実施していきました。

身体検査では、削痩、頻脈が認められ、軽度に心臓に雑音が聴取されました。トラちゃんは体調が悪いためか、ご自宅だからか、あまり興奮していなかったのでそのまま超音波検査にうつりました。

 

超音波検査

超音波検査では胸水の貯留はありませんでしたが、心臓の筋肉が大きくなっており、肥大型心筋症が示唆されました。

雑音はおそらく、肥大型心筋症からきている可能性が高かったです。

その後も落ち着いてくれていたので、採血も実施して、その日の検査はすべて終了としてトラちゃんを開放しました。

超音波検査の結果から心疾患の可能性がとても高いことをご説明し、今のトラちゃんには空気中の酸素よりも高い濃度の酸素が必要なこと、そのほうが本人も楽になれることをご説明したうえで、酸素室のレンタルをお勧めしました。しかし、この日が日曜日だったため、酸素レンタル業者と連絡を取れるのが最短で翌日になり、コロナの時期のため、酸素発生装置などが出払ってしまっていることも懸念されました。

 

以前に、必要な時に在庫がないと言われてしまったという経験から、当院では、酸素発生装置を複数台準備し、いつでも必要な時に設置できるように対策を行なっております。業者への依頼が間に合わない場合や、業者が持っている酸素発生装置の発生酸素量では足りないと判断した場合には、当院にて設置させていただいております。

 

 

ここで、先ほど出てきた肥大型心筋症のご説明をします。

 

肥大型心筋症とは

肥大型心筋症とは、高齢の猫ちゃんで多い疾患です。

心臓は筋肉で出きていますが、心臓の筋肉が肥大していく疾患です。心臓の内側に向かって肥大していくため、心臓の中に入る血液量が減ってしまい、一度の収縮で送り出せる血液量が減ってしまいます。

そのためそれを代償するために心臓の収縮回数、つまり心拍数が上がります。

すると、心臓の筋肉はますます肥大し、心拍数はますます上がりますが、うまく血液を送り出せなくなってしまうため、体が酸素不足となってしまい、開口呼吸をするようになってしまうのです。

治療法は、利尿剤と心臓の収縮力を上げる内服薬と酸素室での治療が基本となってきます。

 

トラちゃんに関しても酸素室を当日に緊急で設置させていただき、内服薬をトラちゃんに飲ませてその日の診察は終了として、次の日もう一度お伺いすることとしました。

 

血液検査では心臓の数値が上昇しており、やはり肥大型心筋症が強く疑われましたが、腎臓などそのほかの数値に関してはほとんどが正常値でした。

 

次の日お伺いすると、トラちゃんは酸素室の中で少し呼吸が落ち着いており、飼い主様も少しほっとしておられました。

 

血液検査をご説明し、心臓の疾患なので、急変の可能性もあることをお伝えし、酸素室での管理と内服薬をご希望されましたので、まずは3日間は往診にて様子を見させていただき、呼吸が落ち着くけば酸素室から少しずつ離脱していくこととしました。

 

現在は少しずつ良くなっていて、酸素室を使わずとも生活できるまで回復しましたが食欲がまだ完全ではない状況です。

 

往診専門動物病院わんにゃん保健室では、トラちゃんのように動物病院に連れていくと逆に呼吸がさらに悪化してしまう猫ちゃんの治療も行っています。

 

動物病院に連れていけないので、と諦めるのはまだ早いです。一度往診専門動物病院わんにゃん保健室までご相談ください。

 

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今回は 黄疸が出てしまった猫ちゃん のお話です。

 

黄疸が出てしまう原因は皆さま知っていますか?

 

一番最初に思い浮かぶのは、肝臓の病気ではないでしょうか?

 

人ではよく、肝臓が悪くなって黄疸が出るという話を聞くかと思いますが、実は黄疸が出る原因は肝臓だけではありません。

 

私たち獣医師は、黄疸が出ているときには3つのことを考えます。

 

黄疸に関連する3のこと

1つ目は、肝臓の疾患です。

肝臓の中で胆石が詰まってしまったり、肝臓の中で何かしらの大きな障害が起こると黄疸が出てしまいます。

 

2つ目は、胆管の病気です。

胆汁が肝臓から出るところ、いわゆる胆管が詰まっていないかどうかです。

胆管結石や炎症によって胆管が腫れてしまい、胆汁がうまく排出されなくなると黄疸が出てしまいます。

 

3つ目は、肝臓以外のことです。(肝臓以外でも黄疸は出ます)

赤血球にはたくさんのビリルビン(黄疸が出る原因物質)が含まれています。

その赤血球が何らかの原因、つまり自己免疫疾患や玉ねぎ中毒などによって壊されてしまうことによってビリルビンが血管内に出てきてしまい、黄疸が出ます。

 

黄疸が出てしまう原因は大きく分けると上の3つなので、この中からどれが原因かをしっかりと診断する必要があります。

 

今回はその中でも、2番目の原因によって、黄疸が出てしまった猫ちゃんのお話です。

 

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胆石疑いの猫ちゃん(東京千代田区)

症例は東京都千代田区在住の10歳の高齢猫ちゃんのタロちゃんです。

タロちゃんは小さいころからよく下痢をしては、対症療法で良くなる、というのを繰り返していたそうです。

しかし、今回はいつも飲んでいたお薬でもなかなか治らないと思っていたら、おしっこの色が濃くなってきた、ということで往診専門動物病院わんにゃん保険室にご連絡いただきました。

 

お家にお伺いすると、タロちゃんは一気に2階に逃げて行ってしまい、とてもシャイな性格なようです。

 

タロちゃんは、いつも下痢をしても食欲が落ちることはないそうなのですが、今回は下痢が長く、時には少し良くなる日もあるようなのですが、1か月近く下痢が続いているそうです。

そのためか、食欲も少しずつ落ちてきて、今朝のおしっこがやけにオレンジ色だったことが気になり往診専門動物病院わんにゃん保健室にお電話いただいたとのことでした。

 

当院は、基本的に前日までの完全予約診療で訪問スケジュールを決めているのですが、大体の初診は当日予約です。

通院が苦手な犬猫と暮らしているご家族様は、ご遠慮なくお問い合わせください。

 

タロちゃんは、すぐに2階に上がってしまったことからも分かるように、かなりシャイな性格なので動物病院に連れていくのも本人にとってストレスになってしまうとのことで、往診専門動物病院わんにゃん保健室にご連絡を頂いたとのことでした。

 

今朝のおしっこを見せていただくと、たしかにかなりオレンジ色尿検査もさせていただくこととしました。

 

まずは身体検査、また尿の色から黄疸が考えられたので血液検査、超音波検査もご提案させていただいたところ、ご同意いただけたので、タロちゃんには少し頑張ってもらうことにしました。

 

身体検査

2階に行き、タロちゃんをバスタオルで包んで、まずは身体検査を実施しました。

身体検査では、黄疸と脱水が認められました。

その後、血液検査をするためにタロちゃんには少し横になってもらい素早く採血を終わらせて、超音波検査に移りました。

 

超音波検査

超音波検査では、胆管が拡張していましたが、胆石はなく、おそらく胆管肝炎によって腫れていることが想像され、それが黄疸の原因ではないかと考えられました。

猫ちゃんでは、好酸球性の胆管肝炎が多く認められ、その場合、腸管でも好酸球性の腸炎を併発することがよく認められ、下痢の原因も好酸球性の腸炎が考えられました。

 

そのため、この日はステロイドを使用するかどうかをご家族様とご相談させていただき、ステロイドを使用することとしました。

好酸球性腸炎の場合、ステロイドで炎症を抑えることで胆管の腫れが引き、黄疸が良くなりますが、一方で、感染などがある場合にはステロイドを使用すると悪化してしまいます。

次の日ももう一度お伺いさせていただくこととして、その日はステロイドの注射と皮下点滴をして診察を終了としました。

 

血液検査ではかなり黄疸の数値も高く、それに合わせて肝臓の数値や白血球の数値、また炎症の数値も上昇していました。

また、尿検査でも強い黄疸が認められましたが、それ以外の尿糖や尿蛋白などは正常でした。

 

次の日、お伺いした際に血液検査の結果をご説明し、ステロイドを使い治療していくことをご説明し、タロちゃんの様子をお伺いすると昨日より良さそうで、少し缶詰のご飯も食べてくれたようです。

そのため、その日もステロイド剤と点滴を行い、最低3日は点滴をしたほうが良い旨をお伝えしたところ、ご同意頂けましたので次の日ももう一度お伺いさせていただくこととしました。

 

3日目になると、おしっこの色も正常に戻ってきたとのことで、少し炎症が治まってきていることが予測されました。タロちゃん自身も以前より嫌がる力が強くなってきていて、私たち往診専門動物病院わんにゃん保健室のスタッフも安心しました。

 

その日は注射と点滴を行いましたが、次の日からは内服薬を飲んでもらうこととして、内服薬が終わるころにもう一度血液検査を実施することとしました。

 

再診日はまだですが、お電話で様子をお伺いするとタロちゃんはすごく元気になってきているようで、ご家族様も安心されていました。

 

このように、猫ちゃんの黄疸は急に起こることがよくあります。

一番分かりやすく、最初に出る変化が尿の色の変化なので、シャイな猫ちゃんの場合でも、健康チェックのために猫ちゃんの尿の色は毎日チェックしてあげましょう。

 

・急にトイレに行く頻度が増えた

・急に尿の色が変わった

・急に尿の臭いが変わった

・ここ最近、お水を飲む量が増えた  などなど

 

変化があれば動物病院に行けないからと諦めるのではなく、一度往診専門動物病院わんにゃん保健室までご相談ください。

 

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「 腎不全です。 すぐに入院で点滴していきます。 」

 

ペットの異変に気づき、動物病院に連れて行って血液検査をしてもらったところ、

 

腎臓の数値が高いことを告げられ、唐突にも

 

「入院による集中治療」

 

「もしかしたら今日明日の命である」

 

など、衝撃的なことを言い渡されるということは珍しくありません。

 

(最近では腎不全というよりは腎臓病ということが多いのですが、わかりやすく、ここでは分別せずに腎不全で書いていきます。)

 

慢性腎不全など、腎不全でも症状が緩やかな状態である時には、内服薬や皮下点滴でコントロールできていることが多いです。

そのほかにも、腎臓病に特化した療法食の存在も大きく、腎不全を懸念される犬猫と暮らしているご家族様であれば、タンパク量が多いご飯は腎臓に悪いから避けなければ...など、基本となる知識は持っていらっしゃるかと思います。

 

しかし、急性期を疑う時には、そんな悠長な話はできません。

通常の動物病院では、まずは急いで腎機能を改善させるために、入院による集中的な静脈点滴をしてあげることを最優先に考えることでしょう。

 

もちろん、入院での集中的な静脈点滴の効果は大きく、3日間ほどの入院による点滴で数値がある程度改善を認めれば、その後数日〜10日程度で退院できるようなレベルまで良化することは珍しくありません。むしろ、第一選択としては正しいと考えています。急性期を抜けた後に、元気な姿で元通りの日常が戻ってくるのであれば、入院治療を選択するべきです。

 

ここで重要なことは、ペットに異変を感じた時、飼い主様に求められる最初の判断までの早さです。可愛い我が子のように接している愛犬・愛猫の命を握っているという自覚を持ちましょう。

 

そして、さらに考えなければいけないのが、その判断は果たして、その子の

性格であり

体調であり

年齢などを考慮した上で、

 

最良なのかどうかです。

 

動物病院は、本来病気を治療するため、または未然予防をするために行く場所です。

そして、街にあるアットホームな動物病院での入院では、その最大の目的は、「状態を安定させて、家に帰すこと」であると考えています。

 

もし愛犬・愛猫が高齢で、もともとは動物病院に行くことがとても苦手だったり、ご家族様と離れるとご飯を食べなくなってしまったりなどを示す子たちに関しては、入院させることだけが選択ではないと思います。

本当に具合がわるい場合には、入院中にもう会えなくなってしまうことだって、決して少なくないです。

 

ここで考えなければいけないこととして、ペットの体調が悪そうだと感じた時に、どんなアクションを取るべきかを「早い段階で」判断することが、命の責任者である飼い主様に要求されます。

 

愛犬・愛猫の体調が悪そうだと感じた時、皆さんはどうされますか?

 

①すぐに動物病院に連れて行って診察を受けさせよう!

 

②こんな時期なんで、ネット予約をして、明日までは様子をみよう。

 

③動物病院に通院させるだけで具合が悪くなってしまうタイプの子なんで、今まで通り家で様子を見ていれば、そのうちよくなるさ!

 

ほかにもいろんな考え方があると思いますが、まずはこの3つについてです。

①と②は動物病院にそもそも行ける、またはかかりつけがあるタイプのご家族様です。状況判断は、やはり獣医師の意見を仰いだほうがいいと思いますので、まずはかかりつけの動物病院にweb予約だけでなく、電話などでリアルタイムに指示を仰ぎましょう。

 

問題は、です。

③を選択されるご家族様のところにいるペットの性格は、とても怖がりだったり、過去のトラウマをペットだけでなく飼い主様も共有してしまっているケースが該当するかと思います。

ケージの中に入れただけで奇声を出して失禁・脱糞してしまい、帰宅すると、通院前よりもぐったりとしてしまったなど、通院に対してネガティブな印象を抱いてしまい、結果動物病院をから離れてしまったというご家族様が多くいます。

 

ここでまずお伝えしたいことは、「愛犬・愛猫の体調に不安を抱えたら、まずは獣医師の判断を仰ぐということを忘れないでください。」ということです。

ネット情報を先に漁ってしまい、その膨大なまでの情報に翻弄されてしまい、次に起こすべきアクションに迷いが生じてしまった結果、もっと早くにご連絡いただけていれば、ということになることだけは避けなければいけません。

 

通院させることが難しい場合には、最近では当院のように往診専門動物病院が増えていますので、まずは自宅に来てくれる往診専門獣医師がどこにいるのかを探してみることをお勧めします。

もし、東京都内にお住まいの場合には、往診専門動物病院わんにゃん保健室までご連絡ください。

東京23区を中心に近隣地区まで、獣医師と動物看護師がチームとなって訪問させていただきます。

 

今まで通院させていなかったご家族様の胸の中には、10年来の想いがたくさん溜まっていると思いますので、今日に至るまでに異変はなかったのかなどを中心に、しっかりと時間をとってお話をお伺いさせていただきます。

 

通院できないからと諦める前に、まずはご連絡ください!

 

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こんにちは!

 

今日は「肥大型心筋症」という、猫ちゃんで多い心臓の病気になってしまった高齢猫のお話です。

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往診では、慢性疾患と言われる「心臓病」や「腎臓病」、そして認知症の犬などを多く見ることがあり、また「腫瘍」の疼痛緩和やターミナルケアに多く出会います。

 

今回は、心臓病の中に分類される肥大型心筋症についてです。この病気を、みなさん聞かれたことありますか?おそらく、あまり馴染みのない言葉だと思います。

 

どんな病気かというのをまずお話させて頂こうと思います。

心臓は、血液を全身に送り出すポンプとしての役割を担っていて、心臓から大動脈という大きな血管に向かって血液を送り出すことで、大動脈に血液が行き、大動脈から血管がたくさん分岐してさまざまな臓器に新鮮な血液が送られます。

そして、全身にいった血液は二酸化炭素を持って心臓に帰ってきます。その血液を心臓は肺に送り、綺麗な血液を肺から心臓に返して、初めて綺麗な血液が大動脈にいくのです。

この血液の移動のために、心臓は頑張って収縮しています。そのため、心臓は筋肉で出来ており、耐久性があります。

そんな心臓ですが、肥大型心筋症になると、心臓の筋肉が心臓の内側に向かって徐々に肥大していきます。

そうすると、本来の心臓のお部屋の大きさより小さくなってしまうため、1回の収縮で送れる血液量が減ってしまいます。

しかし、それでは全身への血液量が不足してしまうため、1回の拍出量が減った代償に、心臓は心拍数を上げてそれをカバーします。心筋をかなり使うため、心筋はさらに肥大していき、また心臓のお部屋が小さくなるという悪循環に入ってしまいます。そのため、早期の治療が必要になってくるのです。

今回はそんな肥大型心筋症を治療している高齢猫ちゃんのお話です。

 

症例は東京中央区在住の16歳の高齢猫のべべちゃんです。

動物病院でかなり興奮しやすく、心臓病があるため興奮するのが心配とのことで往診をご希望されました。

べべちゃんは、数日前に呼吸が荒くなっていたため、近くの動物病院にて検査を受けたところ肥大型心筋症と診断され、投薬するように言われたそうで、その日は注射をしてもらい、内服薬をもらったとのことでした。

しかし、病院でかなり興奮してしまい、途中興奮のあまり検査ができないほど呼吸が荒くなってしまい、中断したほどとのことでした。

そのため、ご家族様としては、できればお家でコントロールできればとのご希望で往診をご希望頂きました。現在は治療で少し楽になっているようでした。

 

往診専門動物病院わんにゃん保健室では、レントゲンは遮蔽室などの設備が必要なため撮ることができませんが、血液検査やエコー検査を実施して、総合的に判断させて頂きます。

 

今回ははじめての診察でしたが、数日前に近くの動物病院にて血液検査は行なっていましたので、次回実施することとし、今回は超音波検査のみ行うこととしました。べべちゃんが興奮しないことを祈るばかりです。

 

身体検査

ご家族様にべべちゃんのいるお部屋まで案内してもらい、まずは身体検査を実施しました。べべちゃんは緊張して隅に逃げていましたが、バスタオルをかけて、そっと包み、まずは聴診を行いました。

 

聴診では、大きな異常な音は認められませんでしたが、猫ちゃんでは心臓病があっても聴診で異常がないこともあります。

 

超音波検査

そのため、次はエコーで胸水が溜まっていないか、心臓の動きと共に見させてもらいました。その間、べべちゃんはおとなしくお母さんに頭を撫でてもらっていて、安心していました。

動物病院では少量の胸水が見られたと言われたそうなので、お薬のおかげで良くなったと判断されました。

検査がおわり、べべちゃんは開放して自由に隠れたいところに隠れていてもらいました。

 

ここで肥大型心筋症の時の治療をお話しします。

 

猫の心臓病(肥大型心筋症)の治療

肥大型心筋症では先ほどお話しさせて頂いたように、心臓に負担がかかって悪化していく疾患です。そのため、心臓への負荷を下げてあげるお薬を使用していきます。

一つは強心剤で、心臓の収縮力を上げてあげ、1回の拍出量を増やします。

次に血圧を下げるお薬です。血圧を下げることで、心臓からの圧が少なくても血液を送り出しやすくなります。そして、それでも心筋肥大が起こってしまう場合には、利尿剤を使って血液量自体を減らして、心臓が送り出す血液の量を減らすことで負担を減らします。しかし、利尿剤は腎臓に無理におしっこを作り出させるため、腎臓へは負担がかかってしまいます。そのため、腎不全がある場合には腎不全が悪化してしまうので、使用する場合には定期的な検査をする必要があります。

 

べべちゃんは、近くの動物病院さんにて、利尿剤と強心剤を処方されていましたので、おそらくそれで胸水もなくなり楽になったと考えられました。そのため、今回も強心剤は引き続き使用し、利尿剤は少し減らして、血圧を下げるお薬を追加して様子を見てみることにしました。

次回は利尿剤での腎臓の負担を見るために血液検査を予定しておりますが、べべちゃんの体調をみてからご家族様とご相談させていただく予定です。

 

このように、一度は動物病院に行っても、ストレスが強くて次は行くことが難しいといった場合も多くお聞きします。

特に猫ちゃんにとって、お外という、いつもとは異なる環境というだけでかかるストレスは大きいかと思います。そういった場合、お気軽に往診専門動物病院わんにゃん保健室までご連絡ください。

 

 

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こんにちは!

 

今日は嘔吐が続いている猫ちゃんのお話です。

 

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人も嘔吐が続いていると食欲が落ちて食べられなくなってしまうと思うのですが、猫ちゃんも同様で、嘔吐が続いてしまうと食欲がなくなって、お水さえ飲まなくなってしまいます。

 

また、何度も嘔吐を繰り返していると胃液で食道が炎症を起こしてしまい、ムカムカする、いわゆる悪心が続いてしまうことがあり、嘔吐がおさまってもすんなり食べられないこともよく見られます。

 

しかし、嘔吐の原因を突き止めて、嘔吐を抑えて、胃薬で胃液を抑えなければ食道炎も良くなりません。

 

では、猫ちゃんが嘔吐する原因はどんなものがあると思いますか?

 

嘔吐の原因はとても幅広く、急性のこともあれば、慢性疾患のこともあり、稟告や年齢、既往歴、検査結果から原因を考えていかなければなりません。

 

たとえば子猫ちゃんであれば誤食や寄生虫疾患、中毒やアレルギー、先天性疾患のことが多く、特に外猫ちゃんであれば寄生虫疾患の可能性を必ず考えなければなりません。

 

一方で、ずっとお家にいる高齢猫ちゃんであれば、慢性疾患、例えば慢性腎臓病や甲状腺機能亢進症などがあり、症例によって可能性が高い疾患が異なってきます。

 

今回は、そんな嘔吐が続いていてご飯が食べられない高齢猫ちゃんのお話です。

 

症例は、東京渋谷区在住の16歳の高齢猫のこむぎちゃんです。

 

高齢猫の嘔吐は怖い

1週間ほど前から嘔吐が続いていて、最近は吐くものがなくヨダレを出すだけですが、ご飯を食べられていないため、痩せていっているとのことでした。

脱水している可能性を考え、その日の往診が必要と判断し、当日にお伺いさせて頂くことにしました。

お家に入ると、こむぎちゃんはこたつの中で丸まっていて、はっきりと姿は見えませんでしたので、まずはご家族様にお話をお伺いすることにしました。

ご家族様によると、数ヶ月前から吐く回数が増えたような気はするものの、ご飯も食べていて、食欲もあったので特に気に留めていなかったそうなのですが、ここ1週間は何度も嘔吐していて、ご飯も食べなくなってしまい、衰弱してしまっている感じがするとのことでした。

たしかに、嘔吐して、食べれていない時は脱水してしまい、衰弱してしまうことが多いので、こむぎちゃんもそうなってしまっているのかもしれません。

しかし、嘔吐している原因が分からなければ根本的な治療もできないので、まずは身体検査と血液検査、超音波検査を行い、消化管に異常がないかも見ていくことをご提案させて頂いたところ、ご同意頂けましたので、それぞれ検査を行っていくこととしました。

往診専門動物病院わんにゃん保健室では、想定される実施内容(検査内容や処置内容)を事前にご説明させていただいています。ご家族様の理解なくして、ベストな診療はなし得ませんので、ご質問がありましたら遠慮なく診察の時にしていただければ幸いです。

 

検査を行うために、お母さんにこむぎちゃんを抱っこで出してきて頂きました。

こむぎちゃんは普段は抱っこがあまり好きではないそうなのですが、この日は元気がなくなってしまっていたのか、すんなり抱っこで出てきてくれました。

元気がない証です。

ご家族様としては抱っこして可愛がりたいところですが、やはり抱っこができることは逆に心配になので、抱っこを嫌がるぐらい元気になってくれることを願って診察にあたらせて頂きました。

 

まずは身体検査です。

 

身体検査

身体検査では、口の粘膜がやや薄くなっており、貧血が考えられました。また、想像していた通り、脱水が激しく、脱水を補正するだけでもだいぶ楽になる感じもしました。

 

次は血液検査のための採血です。

 

血液検査

往診で猫の採血を行うときは、後ろ足を伸ばして行います。

これもお利口さんにさせてくれました。また、横向きになっての超音波検査も無事に終わり、その後に点滴と吐き気止め、胃薬などの注射を皮下点滴に混ぜて実施し、その日の診察は終了となり、次の日に血液検査の結果説明も含めて再診にお伺いさせて頂くこととしました。

 

腹部超音波(エコー)検査

超音波検査検査では大きな異常はなく、嘔吐が続いていて、食べられていなかったため胃の中は空っぽで、消化管の動きも悪くなっている様子でした。

 

 

 

血液検査では、肝臓の数値がやや高く、腎臓の数値もわずかに高値が認められました。

ただ、それよりももっとも今回嘔吐の原因となっていると考えられたのは、甲状腺ホルモンの高値でした。

甲状腺ホルモンが高いということは、つまり、甲状腺機能亢進症と診断ができ、この疾患は高齢猫ちゃんの嘔吐の原因としてとても多く認められます。

 

このことを次の日再診した際に、ご家族様にご説明させて頂いたところ、嘔吐がなくなるなら治療をしたいとのことで、その日から甲状腺に関しても治療を行なっていくこととしました。

往診専門動物病院では、血液検査を初め、動物病院で行える検査のほとんどを実施することが可能です。大型医療機器(X線検査機器など)は持ち込むことができないため、やむを得ず必要と判断した場合には、動物病院への通院をお願いしています。

 

また、こむぎちゃん自身は昨日の注射以降、吐き気がなくなりだいぶ楽になったのか、少しお水やスープを口にしたようで、私たち往診専門動物病院わんにゃん保健室のスタッフも、ご家族様も安心しました。

少し良くなっているようなので、甲状腺機能亢進症に対する内服薬の投薬も含めて、昨日に引き続き点滴と注射での治療を行いました。

 

ここで注意しなければならないのは、甲状腺を治療することで、腎臓の数値が上がってしまうことです。

腎臓の数値が上がってしまうと甲状腺ではなく腎臓から吐き気が来てしまうため、腎臓の数値が上がらないように点滴はしばらく続けていくことをご家族にもお伝えさせて頂きました。

 

その後1週間、点滴と注射治療を続けたところ、こむぎちゃんは缶詰やドライフードも食べてくれるまでに回復し、吐くこともなくなりました!すごい回復力です!

 

今回こむぎちゃんは、しっかりと嘔吐の原因がわかり、治療を行うことができました。もちろん、原因が分からないこともあれば、根本的な治療が難しいこともあります。

しかし、往診専門動物病院わんにゃん保健室では、根治が難しい場合には緩和ケアやターミナルケア、慢性疾患であれば継続治療、急性疾患であれば連続での診察、など、動物たちはもちろん、ご家族様ともしっかりお話させていただき、適切な治療法をご提案してご相談させていただきます。

 

病院に連れて行けずに悩まれている方、いつでも往診専門動物病院わんにゃん保健室までご相談下さい。

 

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こんにちは!

 

今日はおしりに悪性腫瘍が出来てしまった高齢猫ちゃんのお話です。

 

悪性腫瘍というのは、いわゆるガンです。

 

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腫瘍というのは悪性と良性に分けられますが、基本的に良性腫瘍は大きくなるスピードは遅く、自壊、つまり腫瘍が内部から壊れていくことはほとんどありません。

一方で、悪性腫瘍は大きくなるスピードが速く、表面や内部の細胞が自壊といって壊れていき、しこりが壊れていくことがよくあります。

たとえばお腹の中で自壊が起こり、出血してしまうと腹腔内出血といって、出血量が多ければすぐに致死的になってしまうこともありますが、皮膚腫瘍で自壊が起こってしまった場合には皮膚の表面に壊死組織が出てきて、臭いがしたり出血したりといったことが起こりますが、出血しても抑えることができるので、すぐ命に関わることはほとんどありません。しかし、皮膚腫瘍は肺やリンパ節などに転移しやすいため、転移にも注意しなければなりません。

今回はそんな皮膚腫瘍が出来てしまった高齢猫ちゃんのお話です。

往診専門動物病院わんにゃん保健室では、腫瘍性疾患で悩んでいるご家族様が、攻める医療(抗がん剤、外科手術、放射線治療など)ではなく、緩和ケア(苦痛をできる限り軽減し、その子らしく余生を過ごさせるための対症療法)で最後日まで一緒に自宅で過ごさせてあげたいとお考えの場合に、ご自宅で全て実施できるように最良の選択肢を一緒に考えていきます。

どんな選択をしても、後悔しない最後の日はないと考えています。

ただ、その時してあげられることから目を背けずにやってあげられたという事実は、緩和ケアを終えたご家族様の心の中に残ります。

悩み苦しむ前に、まずはご連絡ください。

 

東京足立区在住の17歳の高齢猫(チロちゃん)

お家の中で長年一緒に暮らしている高齢猫のおしりのしこりから臭いがする、出血している、とのことで、早めのご予約をご希望されました。

食欲は少し落ちている気がするとのことで、お電話の次の日にお伺いさせて頂くこととしました。

チロちゃんはキャリーが苦手で、動物病院で獣医師に診てもらったのは最初の手術の時だけとのことで、それ以来は力強く病気に一切かからないで今日を迎えたとのことでした。

 

お家にお伺いすると、チロちゃんはテーブルの下に置いてあるベッドの上で横になっていました。

 

お母さんのベッドの上が定位置のようで、一番の落ち着く場所だそうです。

 

今までほとんど外に連れ出したことがなく、小さい時にワクチンに行っただけでかなり興奮していたため、高齢になって連れて行くのはストレスが強くかかってしまうだろうとのことで、私たち往診専門動物病院わんにゃん保健室にご連絡を頂きました。

 

チロちゃんは1ヶ月ほど前からおしりをしきりに気にするようになり、ご家族が見てみるとおしりにしこりがあり、舐めているせいか、そこから出血しているのを見つけられたそうです。

そのため、舐めているのを見つけたら辞めさせるようにしていたそうなのですが、最近になってさらに大きくなり、臭いも出てきて、食欲も少しずつ落ちてきてしまったとのことでした。

たしかに、猫ちゃんの食欲が落ちてくるのは心配なことです。猫ちゃんは食べていなければ、代謝経路が変わってしまい、肝臓に脂肪がたまって、脂肪肝になってしまいます。それを避けるためにも出来るだけご飯は食べてもらう必要があります。

その時には、必ず獣医師の判断を仰いでいただきたいのですが、基本的には3日間の食欲廃絶で赤信号です。一口でもいいので口に入れてあげることが応急処置になるかもしれませんが、飲み込めない病気が隠れているかもしれませんので、できる限り獣医師に相談しましょう。

 

ご家族様のお話から、おしりにある腫瘍が転移して体調が落ちているのか、年齢的にも高齢なので他の慢性疾患があるのか、ということが考えられ、それらを調べるために血液検査を実施することをご提案させて頂いたところ、ご同意が得られましたので、身体検査と血液検査を実施することとしました。

 

身体検査

身体検査では、肛門の横に腫瘍があり、自壊していて、かなり壊死組織が出てきていました。また、臭いも強く、二次感染している可能性も考えられました。また、腫瘍がある方の膝のリンパ節も腫れていて、転移が考えられました。ご家族様に今の状況と、どんな病気が疑われて、今後どうなっていくことが想定されるのかを説明させていただきました。

 

血液検査

採血を行うために横になって足を伸ばしてもらいましたが、足を伸ばされるのは嫌なようで、チロちゃんは必死に抵抗していました。

往診専門動物病院わんにゃん保健室では、押さえられるのが嫌いで苦手な子でも、普段からいろんな犬猫と接しているという経験的側面から、できる限り本人たちに負担のない保定に慣れています。

素早く保定し、素早く採血を終えて、最後に処置に移りました。

その日は軽度の脱水があったことから皮下点滴、消化管を動かすお薬、そして、お尻の腫瘍に関しては洗浄と塗り薬を塗って、お家でも行なって頂くこととしました。

視診では、悪性腫瘍が強く疑われ、転移もしているだろうことをご説明させて頂いたところ、ご家族様としてもおそらくガンだと思われてらっしゃったらしく、ターミナルケアをご希望されました。

 

血液検査では、腎臓の数値が少し高くなっており、そのためにも点滴は続けていただくこととし、腫瘍に関しては洗浄と軟膏の塗布をしていくこととしました。

チロちゃんは、その後少しご飯を食べてくれるようにはなったものの、現在も以前ほどの食欲はないですが、ゆったりとご家族様と一緒の時間を過ごしています。

悪性腫瘍と聞くと、治療をするか諦めるか、という選択に迫られると思いますが、選択肢の一つとして緩和ケアやターミナルケアにうつり、最期の時間をしんどくないように過ごす方法を、私たち往診専門動物病院わんにゃん保健室ではご家族様とご相談してご提案させて頂いております。

 

もし今、お家のわんちゃん猫ちゃんが、慢性疾患や腫瘍などでどうすれば良いか分からない、という場合には一度往診専門動物病院わんにゃん保健室までご相談下さい。一人一人に合わせた、動物たちにもご家族様にも続けられる方法をご提案させて頂きます。

 

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こんにちは!

 

新型コロナウイルス性肺炎が話題になっていますが、動物からの感染症にちなんで、暖かくなって来たので、予防の観点から、SFTSという病気に関してのお話です。

 

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春になるとわんちゃんのご家族様は特に予防の季節、という感じがするのではないでしょうか?

もちろん、法律で決められている狂犬病の予防接種や、フィラリアの予防もすごく大切で、ぜひやって頂きたいところです。

ただ、それだけではなく、今回はノミダニ予防、特にマダニを介してわんちゃん猫ちゃん、そしてヒトにも感染する病気が近年獣医療界で注目されているので、マダニ予防のお話しをさせて頂こうと思います。

ちなみに、東京中央区を中心に最近では活動しているのですが、マダニに刺されている犬猫を見たことがありません。みんなノミダニやフィラリアなどと同じように、ちゃんと予防できているからなのかなって思っています。

 

今日お話しようと思っている病気は感染症です。

SFTSという感染症を聞かれたことはありますか?何それ?という方がほとんどだと思います。

SFTSとは、正式名「重症熱性血小板減少症候群」という名前で、SFTSウイルスというウイルスによる感染症です。

この感染症はマダニを介して感染していきます。

ウイルスをもったマダニは生涯ウイルスを保有することができ、野生動物など、動物を吸血した際に、その動物にウイルスが感染します。

ウイルスは、その動物の体内で増殖し、別のマダニが吸血した際にウイルスもマダニに移行して、どんどん広がっていきます。

日本では、西日本を中心に広がっていましたが、最近では東日本にも広がってきており、注意が必要です。そのため、きっと東京23区でマダニに寄生された犬猫を見ないのだと信じています。

 

では、感染するとどうなってしまうのでしょうか?

症状は動物種によって違いがあり、まだ分かっていないことも多いのですが、猫ちゃんではとくに重篤な症状を示すことが多いようで、食欲不振や元気消失、嘔吐や40度近い高熱、黄疸が見られることが多いです。

また、血を固める作用がある血小板が減ってしまうことで、出血性の下痢など出血傾向を伴うこともあります。そして、治療をしても、命を落としてしまうこともあります。わんちゃんでの感染もあり、わんちゃんでは黄疸は認められることが少ないようですが、食欲不振や元気消失は認められます。

また、嘔吐や発熱、そして命を落としてしまうこともあります。

しかし、致死率もわんちゃんよりも猫ちゃんの方が高く、その理由はまだ分かっていません。また、マダニに吸血されればもちろんですが、吸血されていない人でも、動物たちから感染してしまうこともあります。人でも致死的になってしまうことが多く、特に50代以上の方は致死率が上昇し、重篤化するリスクも上昇します。

人でも症状としては、発熱や吐き気、嘔吐、倦怠感、関節痛などがあり、初めは風邪や疲れと間違われることが多いのですが、感染リスクがある場合には速やかにお医者さんに伝えましょう。

ここまで、SFTSの怖い面ばかりをお話ししてきましたが、実際にはSFTSウイルスとは環境中ではとても弱いウイルスなので、感染経路や予防、適切な対処をすれば感染を抑えることができます。

ではまずは感染経路からお話ししていきましょう。

感染経路は、冒頭にもお話ししましたが、まずはマダニからの感染です。感染マダニに吸血されることで、ウイルスに感染してしまうので、マダニがいるようなところに行く際は必ず防御できるように忌避剤や厚手の服や靴下などの着用を心掛けましょう。また、野生動物や、野良の猫ちゃん、お散歩をする猫ちゃんや、野良猫さんと接触のある飼い猫さんからの感染が近年注目されています。ウイルス性の感染症なので、動物同士、猫から猫はもちろんのこと、猫から人への感染も起こります。

外で見かけた犬猫が可愛いからと、つい触れたくなる気持ちはわかります。しかし、万が一のことも考えて、そっと優しく微笑んであげる程度にしておくことが無難でしょう。

 

感染経路は、主に血液、目や鼻、口からの粘液や糞便にウイルスがたくさん含まれているため、それらが傷口や粘膜に接した場合に感染が起こってしまいます。たとえば感染した猫ちゃんに噛まれてしまった場合などにかかってしまうことが多いと言われています。

ある動物病院では、SFTSの症状を示した猫ちゃんが来院し、検査、処置を行なった後、皮下点滴がわずかに血液と共に漏れてきていたため、獣医師と看護師でそれを拭おうとしたところ、猫ちゃんがブルブルっと身震いをしたため、その血液混じりの点滴が飛び散ってしまい、その時にはしっかりと手袋とマスクもしていましたが手洗いも行なったそうなのですが、数日後その獣医師と看護師がSFTSを発症、早めに医療機関を受診していたため、重症にはならなかったそうなのですが、その程度の体液でも感染してしまうのが事実です。

そして、おそらくこの時は身震いして飛んでしまった点滴が目に少量入ってしまったのかもしれません。もし、感染したのが高齢者だった場合は重篤になっていたかと思います。

では、どうやってわんちゃんや猫ちゃんへの感染を防御すれば良いのでしょう?

それはノミダニの予防薬をつけることです。少し前まではノミダニ予防薬ですが、マダニの予防はできないお薬もありましたが、今ではマダニも含めたノミダニ予防薬が主流になってきています。

往診専門動物病院では、わんちゃん用にはネクスガードスペクトラ、猫ちゃん用にはレボリューションプラスを使用しています。フィラリアのシーズンやノミダニ予防など、往診専門動物病院でも対応できますので、お気軽にお声かけください。

 

これらの予防薬を使用することで、マダニからの感染症を確実に予防することができるので、特にお外にいく猫ちゃんでは必ず予防してあげましょう。また、お家では触れなくてとても付けられない、という場合には、往診専門動物病院わんにゃん保健室にご相談下さい。

 

ノミダニのお薬をつける、ということも含めて、身体検査なども一緒に実施させて頂きます。

そして、もしお家のわんちゃん猫ちゃんが疑わしい!という場合には速やかにそのことを動物病院にお伝えした上で受診しましょう。

また、ウイルス自体はアルコールや石鹸水で流すだけで殺滅できる程度のものなので、体液がついてしまったりした場合は速やかにしっかりと洗い流しましょう。

 

このように、動物を介して人にうつってしまう感染症もたくさんあります。

今回は少し怖いお話しをしましたが、しっかりと予防をすれば決して過剰に恐れることはありません。そして先ほどもお話ししましたが、お家ではつけられない、という場合には往診専門動物病院わんにゃん保健室までご連絡ください。いつでもご相談をお受けしています。

 

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往診専門動物病院わんにゃん保健室では、さまざま症例に対して最良の往診獣医療を模索し、提案し、提供することを大切にしています。

 

今まで出会った症例のほんの一部分ですが、以下に抜粋してみました。

・動物病院に通院することが本当に苦手

・通院ではなく、家で皮下点滴をしたい(腎不全などの慢性疾患)

・とにかく通院ストレスを無くしたい

・酸素室から出すことができない

・最後の日を一番大好き家の中で迎えさせてあげたい(ターミナルケア)

 

ご家族様の心の中に溜まっている言葉がたくさんあればあるほど、初診時の問診は長くなる傾向があります。十分な時間を割かせていただき、長いときには2時間以上かけることも多々あります。

わんちゃん・猫ちゃん、そしてそのご家族様が何を求めているか、そしてどこまでできそうか、生活環境などを踏まえ、現段階で最良と思われる診療方針をご説明させていただきます。

この時決めた診療方針が絶対ではなく、時間の経過とともにペットの状態も然り、飼い主様のしてあげたいことにも変化が出てきますので、その時には都度ご相談いただき、臨機応変に違う方針をご提案させていただきます。

 

今回ご紹介するのは、慢性腎不全の猫のうーちゃんのお話です。

出会って1年7ヶ月、18歳を迎える少し前に、最後の時間を大好きなお母さん、お父さんに見守られながら、目を閉じました。とても静かな最後だったと伺っております。

 

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初診 うーちゃんとの出会い

うーちゃんとの出会いは、2019年5月13日でした。元気食欲はまだありそうだが、少し下がってきていて、便秘気味だとのことでご連絡をいただきました。

かかりつけの動物病院では、2016年5月に慢性腎臓病と診断を受けており、頻繁に動物病院への通院を指示されており、通院すると1時間ほど待って診察室で皮下点滴をしてもらい、30分ほど待合室でお会計を待つというもので、移動時間も含めるとおおよそ4時間程度、緊張して震えている猫のうーちゃんを拘束しておかなければいけないことが辛かったとのことでした。

猫ちゃんの多くは、避妊去勢手術を境に、キャリーに入ることを怖がるようになります。それでも最初の頃はどうにかキャリーに押し込めて通院させられるのですが、持病を抱えてくるとそうはいきません。

猫のうーちゃんの場合、慢性腎臓病で血圧も高いことが疑われていましたので、過度のストレスが病体急変につながることも容易に考えられます。

しかし、動物病院で今まで診察してきてもらったので、急に切り替えることが、今まで診察してくれた担当の獣医師を裏切ることになるんじゃないかと心配される飼い主様が多くいますが、決してそんなことはありません。

飼い主様しか、愛犬・愛猫のことに関して決断できる人はいませんので、勇気を持って最善だと思う選択をしていきましょう。

 

今回の場合は、飼い主様からかかりつけの動物病院に事前に相談していたため、初診時に紹介状と今までの経緯をまとめたものをご用意していただけていました。

 

初診時には、過去に行った検査データがあればあるほど参考になりますので、是非検査データを動物病院で受け取ったら捨てずに取っておいてください。

 

初回となる今回は、採血を行い、腎臓の数値を含めたスクリーニング検査を行うとともに、腎臓の薬がなくなっていたのでその補充をさせていただきました。

 

採血の間もおとなしく、うーちゃんは比較的嫌なことをじっと我慢するタイプだということがわかりました。

 

再診 2日目以降

結果から、尿素窒素(BUN)とクレアチニン(CRE)、リン(IP)がかなり高値で、カリウム(K)が2.5までとかなりの低値を示していました。

この日を境に、少しの間集中的に皮下点滴(注射薬あり)を実施しました。

状態が安定するまでは1日1回の往診で皮下点滴を実施していきました。

最初の1週間は毎日、次の3週間は1日おきに皮下点滴を行い、お母さんの覚悟が決まりましたので、いよいよ皮下点滴指導に入ります。

毎日私たち獣医療チームが訪問し皮下点滴を打つと費用がかなり嵩んでしまう為、できる限りご家族様だけで皮下点滴が打てるようになることを推奨しています。もちろん、できるまで指導させていただきます

うーちゃんのお母さんの場合には、2回練習をしたら、3回目には一人で皮下点滴が打てるようになり、そのまま1ヶ月単位での診察に切り替えることができました。

なお、この時もまだ、2日に1回の皮下点滴(注射薬なし)でした。

 

経過観察 1ヶ月ごとの診察(医薬品の補充と検査)

毎月1回程度の訪問で、血液検査をメインとした診察を行っていきます。診察にも慣れてくれたようで、いつも「もう終わったでしょ。早くご飯出して。」と言わんばかりの表情と鳴き声でアピールしていきます。

初診のころが嘘のように元気になり、キャットタワーにも登るようになりました。

時々嘔吐や食欲不振などで、当日予約にてお伺いすることはありましたが、比較的ずっと安定してご自宅で過ごせていました。

 

経過観察 貧血傾向と食事量の低下(酸素室開始)

2020年の夏頃から、血液検査結果ではそこまで大きな崩れはないものの、ヘマトクリット(Hct%)が前回値からガクッと下がりました。この時から、なんとなく猫のうーちゃんの様子も変わり、1日通して運動量が少なくなったことと、食事も残すようになったとのことでした。

もしかすると、急激に貧血までのヘマトクリットに下がった可能性も疑い、ご家族様に酸素室設置をご提案させていただきました。

お父さんもお母さんも即決で、即日手配を完了させ、ご自宅に酸素発生装置を設置することができました。しかし、猫のうーちゃんにとっていつもの自分の部屋が落ち着くようだったので、酸素ケージは設置せず、いつも使っているお部屋にビニールなどを巻いてもらい、うーちゃん専用の酸素ハウスが完成しました。これはうまくいき、うーちゃんも抵抗なく入ってくれました。

すると、酸素室内だとご飯を残さず食べてくれ、酸素室を出て少しの間は結構元気に動き回るとのことでした。

ずっと酸素室内で生活させるのも可哀想ですし、この程度の病状であれば、必要な時だけ酸素を稼働させてもらうよう指示をだし、基本的には使用しない都度使用としました。

上手に使用していただき、うーちゃんの生活の質が改善されました。

しかし、この頃から、調子が悪くなった時に使用する頓服薬も一緒にお渡しするようになり、状態が下がったら使用してもらうという頻度がちょっとずつ狭くなってきました。

 

体調悪化

2020年12月28日に体調が全然上がって来ず、投薬できていないことを相談されたため、急遽ご自宅での投薬指導をさせていただきました。獣医師と動物看護師数人でお伺いし、状況を整理し、お母さんにやり方をご説明させていただき、挑戦してもらいました。最初は手が震えるくらい緊張していたお母さんでしたが、回数を重ねるごとにみるみる上達していき、5回目くらいには楽々できるまでの進化を遂げました。

往診で緩和ケアを実施しているなかで、一番感じるのは飼い主様の看護技術の向上です。できなかったことができるようになり、時間が経つにつれてただできるようになった状況から、上手にスムーズにできるようになっている姿を見ると、愛情ってすごいなと、心の底から思います。

こうして、その子専用24時間待機の動物看護師となっていただけました。

 

体調急降下

2021年1月8日に体調の低下の相談を受け、状況を整理させていただき処置内容をお伝えさせていただきました。

翌日に広く検査を行い、複数の注射薬を混ぜた皮下点滴を実施し、状態安定を目指しました。

この段階で排尿がなくなって24時間くらいとのことでした。

超音波検査では、膀胱内に尿が貯留しているのを確認はしていたので、尿はまだかろうじて作れているのだと考えました。

皮下点滴後には、ちゅ〜るを少し舐めて酸素室に戻り、その後ご飯を少し食べてくれたのですが、ふらつきやなんとなくの倦怠感は残っているように感じるとご連絡をいただきました。

その後、状態がグッと下がり、翌朝6時頃、呼吸状態がゆっくりと深くなり、静かに旅立ったとのことでした。

最後にご飯を食べてくれたのは、もしかするとエンジェルタイムだったのかもしれません。ありがとうご気持ちを込めて、お母さんとお父さんの手からご飯をもらったのかもしれません。

 

しかし、最後の日までしっかりと投薬できたことで、長い時間苦しむことなく吐くこともなく、静かに眠りにつけたのだろうと考えています。

 

何より、すぐ横に大好きなお父さんとお母さんがいてくれたからだと思っています。

 

往診専門動物病院わんにゃん保健室では、ペットの本当幸せってなんだろうといつも考えながら診療にあたっています。

現状、私たちの考える幸せな最後は、大好きなご家族様に見守られながら、ずっと住んでいた家で最後の時間を迎えることだと思っています。

痛みや吐き気は薬を使用することで緩和できる場合が多いです。

飲み薬が苦手なわんちゃん・猫ちゃんであれば注射薬で投与することもできます。

もし動物病院で、家で看取ってくださいと言われ、内服薬を渡されたが飲ませられなかった時は、もう何もできないと諦めてしまう前に、まずは私たちにご連絡ください。

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肝性脳症と戦った猫(東京荒川区/猫/発作)

久しぶりのブログとなる本日は、最後までご自宅で病気と向き合ったご家族様の姿と、毎日の投薬を甘んじて受け入れてくれた猫のみーちゃんのお話です。

 

2021年1月11日に出会い、往診による在宅緩和ケアおよびターミナルケアを実施し、2021年1月26日にご家族様の見守る中旅立ちました。

短い期間でしたが、とても内容は濃く、ご家族様とわんにゃん保健室スタッフ全員が一丸となって戦い抜くことができました。

 

猫のみーちゃんと往診で出会うまでの経緯

猫のみーちゃんは、2020年12月下旬に急にお腹がパンパンに腫れ(腹囲膨満)、もともと食欲旺盛だったことが嘘かの様に食欲は廃絶し、浅い呼吸になってしまったため、救急を対応している動物病院に行かれました。

 

救急の動物病院につくや否や、ご家族様がトラウマになるほどの嫌がりようで、動物病院スタッフの方々にはご尽力いただいたと伺いました。

なんとかみんなで必死に押えて処置をしてもらい、少しの間入院精査をしました。

検査の結果、門脈圧亢進症による腹水貯留を疑い、アンモニア高値、猫伝染性腹膜炎(FIP)陰性であり、更なる検査に望むのではなく、ご自宅での内科療法を選択され、当院までご連絡をいただきました。

 

往診初日 みーちゃん家族と初対面

1月11日にお電話にて状況を確認し、当日予約にて17:30から診察に向かいました。

とても明るい笑顔で迎えてくれたお母さんの右手首には痛々しい包帯がしっかりと巻かれていました。

往診で伺う少し前に、誤って手首を思いっきり噛まれてしまったようです。

そのケガを見た瞬間、今日は激しい診療になるかもなと、猫手袋というある程度頑丈なグローブを握りしめたことを覚えています。

お部屋に入ると、想像していた怖がりで威嚇を続けている猫ちゃんではなく、静かに好きな場所で隠れてこちらを覗いている、比較的穏やかな印象の猫ちゃんがそこにはいました。

お母さんたちからお話を伺っている中で、みーちゃんがお母さんの手を噛んでしまったのは、発作が原因だと考えました。

普段から人懐っこい性格だったということから、病気がみーちゃんにそのような行動をさせたのだと、順を追って、あくまで仮説の域を超えませんが、ゆっくりとご説明させていただきました。

 

発作が継続している状況だと、小さな刺激(撫でるや声を掛けるなど)にも敏感に反応し、本人の気持ちに反して攻撃してしまうことがあります。

瞳孔がまんまるでいつもよりも明らかに黒目が大きく感じる(瞳孔散大)、ピクピクしている、動きが奇怪、涎を垂らしている(流涎)など、普段との違いに気づいたら、声をかけるのではなくかかりつけの獣医師に連絡し、状況を伝え判断を仰ぎましょう。

安全対策は、ご家族様だけでなく、一緒にいるわんちゃん・猫ちゃんのためにもなります。

 

この時のみーちゃんは、思ったよりも落ち着いている印象でした。

今までの経緯と今後の診療プランを一緒に決めていき、この日の状態から、今は内服薬を飲ませることは誤嚥の恐れがあるため賢明ではないと考え、この日の往診では内服薬は一切使用せず、皮下点滴(複数の注射薬を混ぜたもの)のみを実施しました。

 

すると、処置後すぐに瞳孔散大を示し、動きも奇怪な感じで、よだれをたらし始めるといった、まさにこれから発作を起こします!という症状を認めました。

案の定、その数分後に発作が始まり、全身が硬って震えてしまう強直性痙攣を起こしました。

強直性痙攣を初めて目の当たりにしたご家族様は、その姿に混乱してしまうことと思います。しかし、愛犬・愛猫が発作を起こした時こそ、冷静な判断と行動が必要です。

 

準備していた痙攣止めの薬をご家族様と一緒に打ち、発作が止まるまでの流れを経験していただきました。

 

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今後も発作を繰り返す可能性が高いことを伝え、家の中にデジタル時計を複数個おき、発作の長さを客観的に把握すること、発作後には痙攣止めの注射を打ち、後頭部を冷やしてあげるなどのアフターケアについて、私たち往診獣医療チームが退室した後に飼い主様だけになってからでも、的確な判断と行動が取れるように何度もお伝えさせていただきました。

 

この日を境に、旅立つ最後の日までの集中的な往診診療が始まりました。

 

往診2日目 診療方針の決定

翌日には、前日まで入院していた救急の動物病院から検査結果と経過報告書をいただき、今の状況をより把握させていただきました。

 

朝までは食事ができていませんでしたが、昼くらいにはご飯を食べられるようになったとのことでした。薬の効果が出てきたのだと思います。

検査結果から、発作が発生した時に酸素が身近にあったほうがいいと判断し、ご家族様の許可をいただいて酸素発生装置を同日、準備させていただきました。

 

ご自宅に酸素発生装置がありますので、呼吸が苦しそうになった時は使用していただけるようになりました。

家の中でもあまり動き回らない老犬・老猫ちゃんであれば広めの酸素ケージを用意し、その中にトイレからご飯台などを設置して、イメージで言うところの1Kのホームみたいな環境を作り上げます。

しかし、猫のみーちゃんは状態がいい時は家の中を散歩し、天気がいい時には日向ぼっこをするのが大好きなタイプであったため、酸素ケージは準備せず、ご家族様の介抱ありきでの用途使用とさせていただきました。

 

こたつの中も好きでしたので、もしこたつの中で酸素を使用する場合には、必ずこたつの電源は切るようにお願いしました。(※引火の恐れがあります)

 

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状態が安定し、この日から内服薬も開始しました。たくさんのお薬を使用しましたが、幸いにもみーちゃんは食欲旺盛な猫ちゃんでしたので、内服薬は思っていたよりもちゃんと飲むことができ、1日2回のものは食事に混ぜて、3回のものや1回のものは、訪問時にシロップ状にして飲ませてあげることで、全部飲ませることに成功していました。

 

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状況と投薬プランから、毎日の訪問を診療プランとさせていただきました。

毎日訪問することが決まっていれば、前日の診療から翌日までの変化、投薬状況を細かく確認でき、朝飲ませられなかった薬は訪問時に飲ませることができます。

 

何より、飼い主様にとって、そして私たちにとっても一番安心できる診療プランを組ませていただきました

 

往診3日目 自宅での腹水抜去開始

前日の処置後から、高濃度酸素空間で久しぶりにぐっすり眠れていたとのことでした。

2~3時間で目を覚まし、少し飲食をして、3~4時間寝て、起きると大量にご飯を食べてくれたとのことでした。しかし、呼吸は苦しそうだとのことでした。腹囲膨満(腹水貯留所見)が著しく進行していることから、緩和目的で腹水抜去を実施しました。

 

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腹水に関しては、あまり抜去しないという場合も多々あります。抜去するかしないかは、今回の場合、みーちゃんの生活の質を著しく下げてしまっているかどうかでした。

 

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前回、近医や救急動物病院では結構暴れてしまったということがあったので、ご自宅での腹水抜去についてはとても不安そうだったご家族様でしたが、みーちゃんのここ2日間の診療中の落ち着き様を信じて実施してみると、ほぼ抵抗せずに腹水抜去に応じてくれました。むしろ、途中から呼吸が楽になったのか、眠そうな表情すら見せてくれました。

 

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この日の腹水は1000mlで、抜き終わるといつもの場所まで歩いて行き、身軽になったせいか気持ちよさそうに眠ってしまいました。

 

この日も診察後に少し眠り、起きると大量にご飯を食べるという、みーちゃんの食いしん坊な姿を見せてくれたとのことでした。

 

往診4日目〜14日目 日常のケアと毎日の処置内容

ご家族様にお願いしている内容は大きく3つでした。

 

1. 処置後から翌日の診察までのみーちゃんの様子と投薬状況の共有

2. 発作時には専用の注射を打ってもらい、ご連絡をいただくこと

3. 適宜、酸素を使用してもらう

 

往診では、ご家族様の役割や生活環境を細かく伺うことができますので、誰がどんな担当をされているのか、またはするのか、それをどこでやるのか、もしこの環境ならどうするかなど、診察室ではアドバイスできない箇所までお伝えさせていただいています。ご家族様によっては、全てをお母さんが担当している場合もありますが、負担は関わる家族みんなで少しずつでも分担しなければ、介護疲れで倒れてしまいます。そのため、みんなで病気と向き合うことを心からお勧めします。

 

腹水を抜くと状態は安定し、また腹水が溜まってくると苦しくなるので抜去するということの繰り返しですが、それによってみーちゃんが苦しくなく生活できていたのは明らかでした。

 

ご家族様が、入院でずっと処置してもらうのではなく、家でできることを最大限やって家の中で安心させて過ごさせてあげたいという大きな覚悟のおかげで、みーちゃんも通院ストレスなく、ご自宅で過ごせていました。

 

最後の日

前日までは元気よく、ご飯もいっぱい食べていると伺っており、わんにゃん保健室のスタッフ全員安堵に包まれていました。

ここまでよく頑張ってくれたなという思いと、これからも頑張っていこうねという思いが込み上げていました。

しかし、病状は急変し、1月26日の朝、ご家族様の見守る中旅立ちました。

夜中2時くらいから急変を示し、お渡ししていた注射を打っていただき、それでも安定せずにさらに追加で注射をしてもらいました。

ご家族様の中で、もう一度緊急に連れて行くべきか、それとも連れて行かないでここで発作止めを打って見守ってあげるべきなのかの相談をされたと伺いました。

 

 

飼い主様の覚悟と決断

究極の2択です。

連れて行ければ、もしかしたらを臨めるかもしれません。しかし、連れていく準備をしている間に、キャリーに入れている間に、移動中に、動物病院内での処置中に、検査中に、入院中に…、もしかしたら旅立ってしまうかもしれません。

みーちゃんは通院することが苦手で、キャリーの中に入れられることも怖く、揺さぶられている間は大きな不安の中に居たのかもしれません。

みーちゃんのご家族様は、みーちゃんが大好きなご自宅で、家族みんなで見守ることを決断されました。

その結果、家族みんなで看取られて、静かに旅立つことができました。

旅立つ瞬間をどこで迎えさせてあげるのか、最終的な判断をするのは飼い主様です。

どんな選択をしても、少なからず後悔はついてくるものだと考えています。

しかし、最後の瞬間を看取ることができたことは奇跡であり、最後までできることをしてあげられたという実績は紛れもない事実として、ご家族様の胸の中に刻まれることと思います。

 

お別れの日に、お花をお持ちすることができました。

眠りについたみーちゃんと、病気と最後まで向き合い戦い抜いた素敵なご家族様がそこにはいました。

精神も体力も限界まですり減らしながら一緒に戦ってくれたご家族様に最大の敬意を払います。

 

 

犬猫をこれから迎えようとお考えのご家族様へ

ペットを家族として向かい入れるということは、送り出すということであることを忘れないでください。

楽しいことだけでなく、これから辛いことも同じくらい起きることを知っていてください。それでも、消して逃げ出さないで向き合ってあげることが、その子たちにとっては何よりも嬉しいことです。

動物病院に通院させることが難しくなったのであれば、往診専門動物病院に連絡しましょう。

 

往診専門動物病院わんにゃん保健室では、わんちゃん・猫ちゃんが最後の瞬間をご家族様のもとで過ごせるよう、最大限寄り添った最良の往診獣医療を最後まで提供していくことをモットーに、日々診療と向き合っております。

 

慢性疾患(猫の腎不全など)のコントロールや緩和ケア、ターミナルケアをできる限りストレスを軽減し負担を少なくし、ご自宅で過ごさせてあげたいとお考えのご家族様、まずはご連絡ください。

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