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東京港区 犬猫往診の最近のブログ記事

猫ちゃんの多くが、動物病院に通院することが苦手です。

 

通院させると異常に興奮してしまい、極度のストレスに失禁や脱糞をしてしまったり、診察室では恐怖のあまり威嚇してしまうなどの豹変ぶりを見せたり、帰宅すると隠れてしまったりと、通院するだけでぐったりしてしまうということを多く見受けます。

 

猫ちゃんが通院できないのは、決してご家族様のせいではなく、それは猫ちゃん自身が選んだことですので、あまり気負わないようにしましょう。

 

そんなこんなで年月が経ち、いつもなら数日で体調が戻っていたはずなのに、それどころか徐々に悪化してしまっているような時期が訪れます。

 

そこでご家族様には選択肢ができ、満を辞して通院させるべきなのか、このまま看取っていくべきなのか、または往診を呼ぶべきなのか。

 

今回は、東京港区のご実家で暮らす19歳6ヶ月の猫ちゃんの在宅緩和ケアのお話です。

 

今回のケースでは、ご実家にいるご高齢のお母さんと息子さん、近くにいるお孫さんと協力して在宅医療プランを組み、2022年11月9日から4日間の連続往診を終え、11月12日から内服と食餌介助のプランを開始しています。

 

今後往診による在宅医療をご検討のご家族様、その日の参考にご一読ください^^

 

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初診予約時

今回は、すでに当院で在宅医療を実施中の猫ちゃんと暮らしているお孫さんからご予約いただき、内容としては『実家にいる猫ちゃんの具合が悪いので往診をお願いしたい』とのことでした。

 

ここ最近急激に増えてきた事案として、「住んでいる場所は違うが、実家にいる犬猫の体調が悪く、また通院させることができないため、ご実家への往診してほしい」、というものです。

 

人間の方では、そういったサービスが拡大されているようですが、ペット業界ではまだまだ発展途上なため、こういったケースは以下のようなプランがおすすめかと思います。

1. 往診専門動物病院に依頼し、かかりつけ動物病院として現状を把握してもらう

2. 訪問サービスでペットの介助をしてくれる業者を選定する

3. 訪問サービス業者がどんなことをすべきかを往診専門動物病院から指示してもらう

 

今回のケースでは、お孫さんもご実家から比較的近くに住まれていたため、診察に立ち会っていただくことが可能だったので、スムーズに診療予約を確定できました。

 

もしこういったケースで遠方からのご依頼だった場合には、実際の診療に立ち会うことが物理的に難しいと思われます。

しかし、ご依頼される方と、実際にペットと生活しているご家族様の意見が異なってしまうと、お伺いしても何もできないという場合が発生してしまうことがあります。

ご依頼いただく時には、必ず意見の擦り合わせはできているのかをご確認させていただきますので、もしその時点でまだの場合には、何について決めておかなければいけないのかをご案内させていただきます。

意思決定ができる人間の数ほど意見がありますので、難しい場合には、診察に立ち会っていただくことをお勧めします。

私たちがお伺いして状況・状態を整理し、何がどこまで可能なのかを明確にした上で選択肢を挙げさせていただきます。

 

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初診(2022年11月9日)

子猫との時からの慢性鼻炎と便秘持ちで、現在は耳が聞こえてないとのことでした。

お会いすると、ベッドの上でぐったりとした猫ちゃんが静かに伏せして待っていてくれました。

 

普段は人見知りなのか、おそらく知らない人が来たら真っ先に隠れてしまうはずなのですが、それだけ具合が悪かったということと思います。

 

かかりつけの動物病院から処方された内服薬は、ちゃんと飲ませられていることに驚きました。

 

それであれば、もし押さえられたり針刺が苦手だった場合にも、内服薬でのコントロールを選択肢として挙げられるかもしれないと思われました。

 

お母さんのお気持ちとしては、検査はストレスが大きいので、検査なしで今の症状を楽にすることを望まれましたが、この背景には、まだ若くて元気だった頃に検査ですごく抵抗していて可哀想だった記憶がありました。

 

お孫さんとも相談し、長年検査をしていなかったことと、やはり今の状況を把握する方が対策を打てる可能性が高いことから、やはり検査をすることで話を進めさせていただきました。

 

もし猫ちゃんが嫌がって取り乱すことがあれば、その場で検査をすることを中止することとし、お母さんにどうにか承諾を得て、血液検査、超音波検査を実施しました。

 

想定していた通り、既に血圧も低くなっていたこともあり、ほぼ嫌がらずに検査を受けてくれました。

 

お母さんも、その姿に安心してくれました。

 

最後に皮下点滴を行い、この日は終了です。

 

初診日、翌日、翌々日と診察を行い、4日目に状況を整理してプランニングをしていくこととなりました。

 

 

再診(2022年11月10日)

昨日よりは状態も上がり、朝は猫ちゃん自らご飯を少しだけ食べてくれたとのことでした。

 

この時点で確認できた血液検査結果より、慢性腎臓病のステージ4急性〜慢性膵炎の2つを検出しました。

 

本来であれば、毎日皮下点滴を実施してもらいたいため、皮下点滴トレーニングをご家族様にしっかりと入れ、家の中でご家族様だけで実施できる環境づくりを行う状況です。

 

しかし、ご家族様の希望もあり、連続往診による皮下点滴処置後は、内服で余生を過ごさせてあげることとなりました。

 

わんにゃん保健室の在宅医療プランは、決して攻めた医療内容ではなく、愛犬、愛猫の余生を少しでも楽に過ごさせてあげるためのプランです。

ご家族様の望む最後の時間の過ごさせ方を、医療の面から、家の中でサポートさせていただきます。

 

少し元気が出てくると、この猫ちゃんらしさが徐々に出てきて、処置中にもイヤイヤモード全開でした。

 

 

連続往診4日目(2022年11月12日)

ご家族様がシリンジを用いた食事介助や投薬ができるという環境でしたので、連続往診を終え状況が把握できた後は、内服と食餌介助でのコントロールとしました。

 

ただ、状態がグッと上がってきたわけではなく、初診時よりは少し上がったものの、まだまだ予断を許さない状況であることをお伝えし、また内服薬がなくなる1ヶ月後くらいを目処にご予約をいただくこととしました。

 

内服薬は全部で6種類です。

 

頑張っていきましょう!

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「猫の開口呼吸」は緊急のサイン

 

わんちゃんと暮らしていると、いつものように興奮すると口を開けてハァハァしていることと思います。

 

しかし、もしその行動を猫ちゃんで見受けた場合には、状況は一転し、もしかしたらお別れになってしまうかもしれません。

 

それくらい緊急であるという認識を、冒頭で付け加えさせていただきます。

 

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今回は口を開けて呼吸をする、いわゆる開口呼吸をしていた猫ちゃんのお話です。

 

皆さん、開口呼吸をする猫ちゃんはイメージがありますか?

暑い時期は特にワンちゃんであれば、ハアハアと口を開けて呼吸をする子が多いかと思いますが、猫ちゃんでそんな姿はあまり見たことがないことがない方が多いのではないでしょうか?

それは当然で、ワンちゃんは暑ければ、暑さを口から逃がすためにハアハアと、パンティングという呼吸方式をしますが、猫ちゃんは通常開口呼吸はしません。

そのため、開口呼吸をしている猫ちゃんを見ると私たち獣医師は、この猫ちゃんは呼吸が苦しいのかな?など疾患を頭に思い浮かべます。

 

では、猫ちゃんはどういうときに開口呼吸をするのでしょうか?

 

答えは激しい興奮時や、呼吸が苦しい時です。

特に基礎疾患がなく、激しく興奮しただけであれば心配なく、落ち着けばいつもの呼吸状態に戻ってくれます。

特に動物病院が苦手な猫ちゃんが動物病院に来て処置をしているときによくみられる光景で、こういった場合には無理な処置はできません。

一方、呼吸が苦しくて開口呼吸をしているときに多いのが、心疾患胸水の貯留です。

どちらも命に関わる疾患なので、開口呼吸時には何が原因なのかしっかりと見極める必要があります。

 

今回は最近少し動くだけで開口呼吸をするようになってしまった高齢猫ちゃんのお話です。

 

開口呼吸の猫ちゃん(東京港区台場)

症例は東京都港区台場在住のトラちゃん、15歳の高齢猫ちゃんです。

トラちゃんは以前は運動後のみ開口呼吸をしていたが、最近は水を飲んだ後や、ご飯を食べるために移動しただけで開口呼吸をするようになってしまったとのことで往診をご希望されました。

 

お家にお伺いすると、ソファの裏に隠れていて、飼い主様曰くトラちゃんはとってもシャイなのでいつもソファの裏に隠れてしまうとのことでした。

 

まずは飼い主様に詳しくお話をお伺いします。

 

トラちゃんは2,3か月前から運動後に呼吸が荒くなり、開口呼吸をするようになったとのことでした。

最近は運動後だけではなく、日常の少しの移動などでも呼吸が上がってしまい、開口呼吸して、ご飯の前でへたってしまうこともしばしばとのことでした。

それに伴って、食欲も落ちてきており、最近では一番好きだった缶詰もほとんど食べなくなってしまったため、往診専門動物病院わんにゃん保健室にご連絡を頂いたとのことでした。

トラちゃんはずっと元気で、特に大きな病気もしたことがありませんが、一度小さいころにワクチンに連れて行った際に大暴れしてしまい、それ以来ご家族様もトラウマになってしまって、今回も動物病院に連れていくと呼吸困難になってしまうのではないかと不安に思い、往診専門動物病院わんにゃん保健室にご連絡を頂いたとのことでした。

 

年齢と経過、開口呼吸から、腫瘍による胸水、心疾患がもっとも可能性として高いというお話をさせていただき、まずは身体検査、その後できれば超音波で心臓の動きや胸水の有無を確認させていただき、その後無理をしない程度に採血を実施するということでご同意頂けましたので、実施していきました。

 

まずは身体検査です。

 

身体検査

往診専門動物病院わんにゃん保健室のスタッフはシャイな猫ちゃんの扱いにも慣れているので、素早くバスタオルで包んで、身体検査を実施していきました。

身体検査では、削痩、頻脈が認められ、軽度に心臓に雑音が聴取されました。トラちゃんは体調が悪いためか、ご自宅だからか、あまり興奮していなかったのでそのまま超音波検査にうつりました。

 

超音波検査

超音波検査では胸水の貯留はありませんでしたが、心臓の筋肉が大きくなっており、肥大型心筋症が示唆されました。

雑音はおそらく、肥大型心筋症からきている可能性が高かったです。

その後も落ち着いてくれていたので、採血も実施して、その日の検査はすべて終了としてトラちゃんを開放しました。

超音波検査の結果から心疾患の可能性がとても高いことをご説明し、今のトラちゃんには空気中の酸素よりも高い濃度の酸素が必要なこと、そのほうが本人も楽になれることをご説明したうえで、酸素室のレンタルをお勧めしました。しかし、この日が日曜日だったため、酸素レンタル業者と連絡を取れるのが最短で翌日になり、コロナの時期のため、酸素発生装置などが出払ってしまっていることも懸念されました。

 

以前に、必要な時に在庫がないと言われてしまったという経験から、当院では、酸素発生装置を複数台準備し、いつでも必要な時に設置できるように対策を行なっております。業者への依頼が間に合わない場合や、業者が持っている酸素発生装置の発生酸素量では足りないと判断した場合には、当院にて設置させていただいております。

 

 

ここで、先ほど出てきた肥大型心筋症のご説明をします。

 

肥大型心筋症とは

肥大型心筋症とは、高齢の猫ちゃんで多い疾患です。

心臓は筋肉で出きていますが、心臓の筋肉が肥大していく疾患です。心臓の内側に向かって肥大していくため、心臓の中に入る血液量が減ってしまい、一度の収縮で送り出せる血液量が減ってしまいます。

そのためそれを代償するために心臓の収縮回数、つまり心拍数が上がります。

すると、心臓の筋肉はますます肥大し、心拍数はますます上がりますが、うまく血液を送り出せなくなってしまうため、体が酸素不足となってしまい、開口呼吸をするようになってしまうのです。

治療法は、利尿剤と心臓の収縮力を上げる内服薬と酸素室での治療が基本となってきます。

 

トラちゃんに関しても酸素室を当日に緊急で設置させていただき、内服薬をトラちゃんに飲ませてその日の診察は終了として、次の日もう一度お伺いすることとしました。

 

血液検査では心臓の数値が上昇しており、やはり肥大型心筋症が強く疑われましたが、腎臓などそのほかの数値に関してはほとんどが正常値でした。

 

次の日お伺いすると、トラちゃんは酸素室の中で少し呼吸が落ち着いており、飼い主様も少しほっとしておられました。

 

血液検査をご説明し、心臓の疾患なので、急変の可能性もあることをお伝えし、酸素室での管理と内服薬をご希望されましたので、まずは3日間は往診にて様子を見させていただき、呼吸が落ち着くけば酸素室から少しずつ離脱していくこととしました。

 

現在は少しずつ良くなっていて、酸素室を使わずとも生活できるまで回復しましたが食欲がまだ完全ではない状況です。

 

往診専門動物病院わんにゃん保健室では、トラちゃんのように動物病院に連れていくと逆に呼吸がさらに悪化してしまう猫ちゃんの治療も行っています。

 

動物病院に連れていけないので、と諦めるのはまだ早いです。一度往診専門動物病院わんにゃん保健室までご相談ください。

 

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ケガした猫(猫エイズ/東京港区/猫往診)

こんにちは!

今日はウイルス疾患の猫ちゃんのお話です。

猫ちゃんを飼われていらっしゃる方は一度は猫エイズや猫白血病という病気を聞かれたことがある方が多いのではないでしょうか。

それ以外にも、猫ちゃんのウイルス疾患は、猫ヘルペスやコロナ、などワクチンに入っているものなどとってもたくさんあります。

その中で今回は猫エイズにかかってしまった猫ちゃんのお話しです。

 

以下のブログでは、エイズ陽性の猫ちゃんに関する症例を書いています。ご参考までに^^

・目がブヨブヨの猫(東京中央区)

・口内炎?口が痛い猫(東京台東区)

 

東京都港区在住の推定10歳の高齢猫ちゃんのウニちゃんです。

往診専門動物病院わんにゃん保健室ではお電話とメールどちらでもご予約を頂けるのですが、ウニちゃんはメールにてご予約を頂き、往診をさせて頂きました。

お家に入ると、同居のわんちゃんがルンルンとご機嫌でお出迎えしてくれて、お部屋に案内してくれました。

ウニちゃんのお話しを先に詳しくお伺いすると、ウニちゃんは1年前に別の場所で外猫さんだったところを保護されお家に来たらしく、その時すでに足に怪我をしていたそうです。

そこで、近くの動物病院さんに連れて行ったところ、念のためにウイルスのチェックと、全身の状態を調べるために他の血液検査も行ったところ、猫エイズ陽性、末期の腎不全という結果で、治療をしていたそうです。

その後ご家族様が引越しをすることになり、東京都内に来られ、ウニちゃんも一緒に来ましたが、新しい土地でストレスも強いだろうということで、近くの動物病院ではなく、私たち往診専門動物病院わんにゃん保健室にご連絡を頂きました。

足の傷は1年前に比べてやや大きくなってきている様子で、ずっと洗浄をしているけれども良くならないとのことでした。

また、腎不全の方はしばらく検査ができていないそうなのですが、調子は悪くはなく、食欲もあるようです。

そのため、この日はまずは身体検査と、現在の腎不全の状態を見るために血液検査、そして傷の処置を行うこととしました。

ウニちゃんがいる部屋に入るとウニちゃんはお気に入りのベットで寝ていて、私たちが入ると顔だけこちらに向けて尻尾で挨拶をしてくれました。

こちらに来てもらい、まずは身体検査です。

激しい脱水はありませんでしたが、やや脱水気味で、粘膜色が薄く貧血傾向が予測されました。

採血はすごくお利口さんにさせてくれ、また、足の傷はかなりにおいが強く、感染している可能性が高かったため、抗生物質の種類を決めるために、感受性試験、という検査をすることにしました。

この検査によって、どの抗生物質がよく効くのかが分かります。

逆に、ひどい感染の場合、これを行わなければ効かない抗生物質を使ってしまう可能性があるので、できれば抗生物質を使用する前にこの検査を行うことが理想的です。

検体を取った後、生理食塩水で綺麗に傷口を洗浄し、湿潤状態を保てるように工夫して傷口を保護していきました。

感染兆候があるため、洗浄はできれば1日2回行って頂くこととし、この日はそれで診察終了としました。

血液検査の結果、貧血の数値が悪く、白血球の上昇も見られました。

また、腎臓の数値は以前の検査結果に比べると良くはなっていますがやはりまだ高く、脱水傾向も認められたので、点滴が必要と判断しました。

ここで、エイズについて少しご説明していきます。

猫ちゃんのエイズは4期に分かれていて、発症すると口内炎(口をくちゃくちゃするなど)などが出てきて、1番末期になると免疫不全状態、つまり、感染しても身体が戦えなくなって、白血球も上がってこない状態になってしまいます。

今回ウニちゃんは白血球の上昇が認められたので、まだ末期ではありませんでした。

ウイルスに感染した直後はリンパ節の腫れが出たり発熱したりといった症状が出ます。

これが急性期です。

その後4〜5年ほど無症候キャリア期といって健康な他の猫ちゃんと見分けがつかない状態になります。

次のステージがエイズ関連症候群期で、慢性的な口内炎や歯肉炎、下痢や皮膚炎などの症状が徐々に悪化していき、最終的にエイズ期に入っていきます。

今回のウニちゃんはおそらくエイズ関連症候群期かと思われ、そのため傷の治りがとても悪いと考えられました。

貧血の数値が良くなかったため、赤血球を作るホルモンの注射をするために、もう一度お伺いし、その時に皮下点滴もお渡しさせて頂きました。

その後は感受性試験の結果が出てもう一度お伺いさせて頂きました。

その時には、傷は洗浄によってやや綺麗になってはいましたが、効果があった抗生物質をお渡ししました。

その日は、貧血の注射の効果が少し出てきたようで、粘膜色が少し良くなり、いつもより元気になってきているそうで、少し安心しました。

その後も定期的にウニちゃんの往診は続けており、傷は少し小さくなり、感染もなくなったので現在は洗浄のみ続けて頂いています。

ウニちゃんも慣れてきてくれたようで、最初は私たちがおやつをあげても食べませんでしたが、最近はかなり食いつき良く食べてくれるようになって、嬉しい気持ちでいっぱいです。

ウニちゃんのように腎不全と猫エイズの両方にかかっている場合、傷の治りはかなり悪く、もしかするとウニちゃんの傷はずっと治らないかもしれません。

しかし、管理をしてあげることで、感染から守ったり、それによる痛みを取り除いてあげることができます。

ウニちゃんもお利口さんなので、ご家族様もあまり負担なく続けられるようで、良かったです。

 

ウニちゃんのように毎日の処置が必要になる場合でも、何回できるか、お家でどうすれば一番やりやすいか、など私たち往診専門動物病院わんにゃん保健室ではしっかりとヒアリングして、ご相談させて頂きます。

 

治らない怪我や、末期の腎不全、その他の末期の病気で病院のストレスを避けたい、とご希望の方、いつでも往診専門動物病院わんにゃん保健室までご連絡下さい。

 

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どうも!往診専門動物病院わんにゃん保健室の動物看護師です!

往診専門動物病院では、ご自宅まで往診車で往診専門獣医師がご訪問させて頂き、ペット(犬・猫)の診察を完全プライベートで行っていきます。また、完全予約制ですので、十分な時間でゆっくりとお話を聞くことができます。

最近は、渋谷区、目黒区、中央区、そして千代田区の方からのペット往診依頼が続々と増えてきました。

 

先日のYahoo!ニュースに掲載されたこともあり

少しずつですが周知されてきて、ご自宅のペットに通院以外の方法を提案したりとご家族様のお力になれる機会が増えてきました!

 

以前は、腎臓病についてお話しました。

完全に腎不全を予防するというのは難しいですが、食事内容によりある程度、現在の腎臓の機能を維持することが大事です。

 

今回は腎臓病に配慮した食事についてお話していきます。

 

まずは基本的なことからです!犬・猫にも私たちと同じように、「必要な栄養素」があります。まずはペットや人間にとって、必要な栄養素を列記していきます。

 

●必要な栄養素

・たんぱく質(必須栄養素は★アミノ酸、★タウリン、アルギニン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、トリプロファン、バリン)

・脂肪(必須栄養素は★アラキドン酸、リノール酸、αーリノレン酸)

・多量ミネラル(必須栄養素はカルシウム、リン、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、塩素)

・微量ミネラル(必須栄養素は鉄、銅、亜鉛、マンガン、セレン、ヨウ素)

・脂溶性ビタミン(必須栄養素は★ビタミンK、D、E、A)

・水溶性ビタミン(必須栄養素はチアミン[B1]、リボフラビン[B2]、ピリドキシン[B6]、ナイアシン[B3]、パントテン酸[B5]、コバラミン[B12]、要酸[B9]、ビオチン[B7]、コリン)

 

★は猫のみです。

 

次に、犬・猫が腎不全のときに考えなければいけない栄養素についてです。

 

●腎臓病で配慮すべき栄養素とは

たんぱく質

 腎臓では、たんぱく質を使って代謝・分解されてできた窒素化合物(尿素やクレアチニン、尿酸)、体内で行なわれる新陳代謝で生じた老廃物、体内に入った不要な薬物や毒物もみんな尿の中に溶けて排出させており、言わば処理工場です。また、体内の水分やナトリウム、カルシウム、リン、カリウム、重炭酸イオンといった電解質(決まった割合で体内に含まれている)を体内の環境を常に一定に保つように、腎臓からの排泄量を調整する役も担っています。

 けれど、腎臓機能が低下することにより体外へ排出する機能が低下し、体内の電解質環境も乱れてしまいます。

 たんぱく質があるだけ、腎臓(処理工場)は代謝・分解しようと処理をしすぎてオーバーロードしてしまうのです。もちろん、調整役もできません。

 その結果、有害物質である窒素化合物や老廃物などが体の中に蓄積されてしまい、尿毒症へと発展してしまうのです。

 弱っている腎臓機能を助けるためには、代謝・分解のエネルギー源であるたんぱく質とリン、ナトリウムを抑える必要があるのです。

 

そんな状態に陥ってしまった犬猫たちに、おすすめしたい栄養素はこちらです。

 

●おすすめの栄養部門

オメガ3脂肪酸が摂取できる食事

腎不全は猫の老化で起こる病気でもあります。

リンやナトリウム、たんぱく質を抑え、オメガ3脂肪酸(EPA、DHA、αーリノレン酸)を強化したものです。

特にEPAやDHAは、猫の腎臓の負担を軽くしてくれる働きが期待されます。愛猫が年を取って腎不全の症状が現れてからではなく、なるべく若いうちから、腎臓に負担をかけないようにすることが大切です。

 

具体的な食材で例えるならば

【動物性食材】

 ・鶏肉、豚肉、卵 など

【ビタミンA】

 ・鶏レバー、豚レバー、銀ダラ など

【オメガ3脂肪酸】

 ・イワシ、サバ、アジ など

 

ちゅーるや猫ちゃん向けのおやつにでてくる定番の味(ささみやイワシ)以外にもバリエーションがあることがわかりますね。

 

上記の栄養素を踏まえて、猫ちゃんやわんちゃんにとっての必要な栄養素だけでなく、腎臓に対する配慮もしなければならないとなると、食事の準備だけでもとても大変です。

また、急に手作り食に切り替えようとしても、食べ慣れていないものを突然あげても猫ちゃんやわんちゃん達は食べてくれません。

 

そんな時に便利なのが、動物病院専用の療法食です。

腎臓病に配慮すべき栄養素と、必須栄養素が兼ね添えています。

病院食といえば、味がそっけなかったりしますが、近年発売されている療法食は嗜好性が高く、療法食を作成しているメーカーさんも増えたので、バリエーションが多くなりました。

 

ということで、ここからは動物病院で腎機能低下の犬猫におすすめされる療法食を一部ご紹介させていただきます。

 

腎臓病向けの療法食を一部ご紹介!

●ロイヤルカナン

多くの病院で扱っている療法食!

https://www.royalcanin.co.jp/new/vets/product_cats/kidney_support/

・腎臓サポート

・腎臓サポートスペシャル

・腎臓サポートセレクション

ドライフードとウェットフード、リキッド(スープ状)タイプがあります

 

●ヒルズ

多くの病院で扱っている療法食!

お米やお肉が入ったシチュー缶は香りも良く食欲をそそられます

ドライフードも勿論あります

https://www.hills.co.jp/cat-food/pd-kd-feline-chicken-and-vegetable-stew-canned#buy-online

・k/d™ ケイディー チキン&野菜入りシチュー 缶詰

・k/d™ ケーディー ツナ入り 缶詰

・k/d™ ケイディー ツナ&野菜入りシチュー 缶詰

 

ドライフードだけでなく、ウェットフードではご飯入りのシチュータイプやツナとチキン味のごはんがあります。

 

●日清ペットフード

国産の療法食!

小分けにされたドライフードなので、

ごはんのフレッシュな状態であげることができます。

http://jp-dietics.jp/product/cat02.php

・ダイエティクス

キドニーキープ、キドニーキープ [リッチテイスト]

 

●アニモンダ

ウェットフードのバリエーションが多い療法食

ドライフードもあります

香りは強めかな?と感じました

https://animonda.co.jp/cat-food/integra-protect/nieren/

・インテグラプロテクト(療法食) 腎臓ケア

INTEGRA® PROTECT Nieren(腎臓ケア)は、慢性腎不全のネコ(慢性腎臓病=CKD)に対処するために特別に開発された療法食です。タンパク質とリンの含有量を減らすことにより腎機能が支えられます。この食事はグレインフリーですので、穀物不耐性のネコにも適しています。

 

 

慢性腎不全になってしまうと、元気なのにごはんを食べない、お水を取らないといった、飲食についてのトラブルが多くなります。

 

腎臓からくる気持ち悪さや懈怠感を減らすため薬を飲ませたいのに、そもそも食べ物を口に運んでくれないと本当に困ってしまいます。

 

無理やり食べさせようとしても、わんちゃんならまだしも猫ちゃんにとっては上手に吐き出したり、意地でも口を開けない、何かを察したように隠れて逃げ切ってしまうといった、物理的な障害もでてきます。

そのため、治療そのものを断念してしまう飼い主様が多いのですが、

それだと目の前でどんどん状態が悪化していくのを見ているしかできません。

 

往診では、日頃の悩みやトラブル、食事の方法、対策まで、ご自宅の中でできることで、その子その子ににあったご相談をお受けします。

できる限りペットが、最後の日までその子らしく過ごせるようサポートさせていただきますので、お気軽にご相談ください。

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今年の夏は、猛暑に急な雨、雷雨といろいろありますね!

昨日に東京湾で行われた花火大会も、雨にも負けずに開催できて本当によかったです!

港区六本木のビル街を通過しながら、やっぱりお盆中は都内から人がいなくなるなぁと感じている今日です。

わんにゃん保健室は都内3箇所に拠点を構え、東京23区全土までいけるようにエリア拡大中です。定期的な訪問による犬猫の健康管理や慢性疾患(腎不全や緩和ケアなど)への処置はもちろんのこと、急な体調不良にも柔軟に対応できるように日々体制を練り直しています。

 

わんちゃん、猫ちゃんで往診をご検討の飼い主様は、まずはお電話にてペットの健康状態をお伝えください。また、現在通院している動物病院がどこなのかなどをお伝えいただき、可能な限りかかりつけの動物病院との連携を図っていくこともできますので、お気軽にご相談ください。

 

さて、本題です!今日は、往診Q&Aコーナー(後半)です!

往診では、往診獣医師がご自宅まで訪問し診察・治療を行います。往診いろいろな質問をいただきますので、

 

Q. 診察を受ける前に大体の診療費をお伺いしてもよろしいのでしょうか?

詳しい状況をお伺いした上で、だいたいの診療費をお伝えすることはできます。お気軽に、ご予約の際にはお尋ねください。

 

Q. どのような人が来るのでしょうか?

往診専門の知識を持った獣医師が訪問させていただきます。2018年8月現在では、在籍獣医師は全て男性です。

 

Q. とにかく早くきて欲しいときは、救急対応もできるのでしょうか?

往診は救急車ではないため、必ず対応できるとは言えませんが、診療スケジュールとの兼ね合いで訪問できる可能性もあります。電話問診内容によっては、往診ではなく動物病院で診察すべき症例かどうかを判断し、通院指示を出させていただきます。ペットの年齢や持病、発症している症状など、さまざまな要因を持って判断させていただきますので、まずはご相談ください。

 

Q. 証明書なども発行してもらえるのでしょうか?

はい、発行させていただきます。各種証明書(混合ワクチン接種、狂犬病予防ワクチン接種、ウイルス検査証明書など)は、飼い主様のご希望に応じての発行となりますので、診察の際に担当獣医師までお伝えください。発行した証明書は、後日郵送、またはメールにPDFで送ることができますので、使いやすい方、または両方をご指定ください。

 

Q. 往診で対応できなかったら、他の動物病院に紹介していただけるのでしょうか?

はい、紹介させていただきます。基本的には、かかりつけの動物病院か、近隣にある動物病院の中でご紹介させていただきます。また、状態に応じて、大学病院などの2次医療施設にもご紹介可能です。犬猫の状態、生活環境および診療費として考えられる金額などによっても紹介先は異なってきますので、遠慮なさらずに担当獣医師までご相談ください。

 

Q. 往診に来ていただくにあたって用意しておくものはありますか?

診療内容によって異なりますが、バスタオルを3枚ほどご用意いただくことが多いです。また、今までの血液検査などのデータをお持ちであれば、そちらもご用意ください。診療の参考にさせていただきます。

 

Q. 家族以外の人には噛んでしまうかもしれませんが大丈夫でしょうか?

ペットの動物種、品種、体重などを事前にお伺いし、往診獣医療スタッフはもちろんのことご家族様とペットの安全も考え、診療の流れを決めていきますので、まずはご相談ください。

 

Q. ペット保険に加入しているのですが、往診でも保険を使用できますか?

はい、可能です。往診料に関しては保険適用外ですが、その他診療に必要な費用(診察料や検査料、処置料など)は保険適用となります。

 

Q. 往診では1回の診察でどのくらい時間をとっていただけるのでしょうか?

基本的には、通常の診察で初診は1時間〜1時間30分くらい、再診で30分程度です。また、緩和ケア症例の場合には、初診で2時間〜3時間くらい時間を取ることもあり、ゆっくりとお話しをお伺いさせていただきます。何時までに出発しなければいけないなどがありましたら、ご予約の際にその旨をお伝えください。

 

他にも質問したいことがございましたら、お気軽にお問い合わせください。

 

お盆以降の海はクラゲが出ますので、お気をつけください!

 

 

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