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2021年4月アーカイブ

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「 腎不全です。 すぐに入院で点滴していきます。 」

 

ペットの異変に気づき、動物病院に連れて行って血液検査をしてもらったところ、

 

腎臓の数値が高いことを告げられ、唐突にも

 

「入院による集中治療」

 

「もしかしたら今日明日の命である」

 

など、衝撃的なことを言い渡されるということは珍しくありません。

 

(最近では腎不全というよりは腎臓病ということが多いのですが、わかりやすく、ここでは分別せずに腎不全で書いていきます。)

 

慢性腎不全など、腎不全でも症状が緩やかな状態である時には、内服薬や皮下点滴でコントロールできていることが多いです。

そのほかにも、腎臓病に特化した療法食の存在も大きく、腎不全を懸念される犬猫と暮らしているご家族様であれば、タンパク量が多いご飯は腎臓に悪いから避けなければ...など、基本となる知識は持っていらっしゃるかと思います。

 

しかし、急性期を疑う時には、そんな悠長な話はできません。

通常の動物病院では、まずは急いで腎機能を改善させるために、入院による集中的な静脈点滴をしてあげることを最優先に考えることでしょう。

 

もちろん、入院での集中的な静脈点滴の効果は大きく、3日間ほどの入院による点滴で数値がある程度改善を認めれば、その後数日〜10日程度で退院できるようなレベルまで良化することは珍しくありません。むしろ、第一選択としては正しいと考えています。急性期を抜けた後に、元気な姿で元通りの日常が戻ってくるのであれば、入院治療を選択するべきです。

 

ここで重要なことは、ペットに異変を感じた時、飼い主様に求められる最初の判断までの早さです。可愛い我が子のように接している愛犬・愛猫の命を握っているという自覚を持ちましょう。

 

そして、さらに考えなければいけないのが、その判断は果たして、その子の

性格であり

体調であり

年齢などを考慮した上で、

 

最良なのかどうかです。

 

動物病院は、本来病気を治療するため、または未然予防をするために行く場所です。

そして、街にあるアットホームな動物病院での入院では、その最大の目的は、「状態を安定させて、家に帰すこと」であると考えています。

 

もし愛犬・愛猫が高齢で、もともとは動物病院に行くことがとても苦手だったり、ご家族様と離れるとご飯を食べなくなってしまったりなどを示す子たちに関しては、入院させることだけが選択ではないと思います。

本当に具合がわるい場合には、入院中にもう会えなくなってしまうことだって、決して少なくないです。

 

ここで考えなければいけないこととして、ペットの体調が悪そうだと感じた時に、どんなアクションを取るべきかを「早い段階で」判断することが、命の責任者である飼い主様に要求されます。

 

愛犬・愛猫の体調が悪そうだと感じた時、皆さんはどうされますか?

 

①すぐに動物病院に連れて行って診察を受けさせよう!

 

②こんな時期なんで、ネット予約をして、明日までは様子をみよう。

 

③動物病院に通院させるだけで具合が悪くなってしまうタイプの子なんで、今まで通り家で様子を見ていれば、そのうちよくなるさ!

 

ほかにもいろんな考え方があると思いますが、まずはこの3つについてです。

①と②は動物病院にそもそも行ける、またはかかりつけがあるタイプのご家族様です。状況判断は、やはり獣医師の意見を仰いだほうがいいと思いますので、まずはかかりつけの動物病院にweb予約だけでなく、電話などでリアルタイムに指示を仰ぎましょう。

 

問題は、です。

③を選択されるご家族様のところにいるペットの性格は、とても怖がりだったり、過去のトラウマをペットだけでなく飼い主様も共有してしまっているケースが該当するかと思います。

ケージの中に入れただけで奇声を出して失禁・脱糞してしまい、帰宅すると、通院前よりもぐったりとしてしまったなど、通院に対してネガティブな印象を抱いてしまい、結果動物病院をから離れてしまったというご家族様が多くいます。

 

ここでまずお伝えしたいことは、「愛犬・愛猫の体調に不安を抱えたら、まずは獣医師の判断を仰ぐということを忘れないでください。」ということです。

ネット情報を先に漁ってしまい、その膨大なまでの情報に翻弄されてしまい、次に起こすべきアクションに迷いが生じてしまった結果、もっと早くにご連絡いただけていれば、ということになることだけは避けなければいけません。

 

通院させることが難しい場合には、最近では当院のように往診専門動物病院が増えていますので、まずは自宅に来てくれる往診専門獣医師がどこにいるのかを探してみることをお勧めします。

もし、東京都内にお住まいの場合には、往診専門動物病院わんにゃん保健室までご連絡ください。

東京23区を中心に近隣地区まで、獣医師と動物看護師がチームとなって訪問させていただきます。

 

今まで通院させていなかったご家族様の胸の中には、10年来の想いがたくさん溜まっていると思いますので、今日に至るまでに異変はなかったのかなどを中心に、しっかりと時間をとってお話をお伺いさせていただきます。

 

通院できないからと諦める前に、まずはご連絡ください!

 

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こんにちは!

 

今日は「肥大型心筋症」という、猫ちゃんで多い心臓の病気になってしまった高齢猫のお話です。

苦しそうな猫.jpg

 

往診では、慢性疾患と言われる「心臓病」や「腎臓病」、そして認知症の犬などを多く見ることがあり、また「腫瘍」の疼痛緩和やターミナルケアに多く出会います。

 

今回は、心臓病の中に分類される肥大型心筋症についてです。この病気を、みなさん聞かれたことありますか?おそらく、あまり馴染みのない言葉だと思います。

 

どんな病気かというのをまずお話させて頂こうと思います。

心臓は、血液を全身に送り出すポンプとしての役割を担っていて、心臓から大動脈という大きな血管に向かって血液を送り出すことで、大動脈に血液が行き、大動脈から血管がたくさん分岐してさまざまな臓器に新鮮な血液が送られます。

そして、全身にいった血液は二酸化炭素を持って心臓に帰ってきます。その血液を心臓は肺に送り、綺麗な血液を肺から心臓に返して、初めて綺麗な血液が大動脈にいくのです。

この血液の移動のために、心臓は頑張って収縮しています。そのため、心臓は筋肉で出来ており、耐久性があります。

そんな心臓ですが、肥大型心筋症になると、心臓の筋肉が心臓の内側に向かって徐々に肥大していきます。

そうすると、本来の心臓のお部屋の大きさより小さくなってしまうため、1回の収縮で送れる血液量が減ってしまいます。

しかし、それでは全身への血液量が不足してしまうため、1回の拍出量が減った代償に、心臓は心拍数を上げてそれをカバーします。心筋をかなり使うため、心筋はさらに肥大していき、また心臓のお部屋が小さくなるという悪循環に入ってしまいます。そのため、早期の治療が必要になってくるのです。

今回はそんな肥大型心筋症を治療している高齢猫ちゃんのお話です。

 

症例は東京中央区在住の16歳の高齢猫のべべちゃんです。

動物病院でかなり興奮しやすく、心臓病があるため興奮するのが心配とのことで往診をご希望されました。

べべちゃんは、数日前に呼吸が荒くなっていたため、近くの動物病院にて検査を受けたところ肥大型心筋症と診断され、投薬するように言われたそうで、その日は注射をしてもらい、内服薬をもらったとのことでした。

しかし、病院でかなり興奮してしまい、途中興奮のあまり検査ができないほど呼吸が荒くなってしまい、中断したほどとのことでした。

そのため、ご家族様としては、できればお家でコントロールできればとのご希望で往診をご希望頂きました。現在は治療で少し楽になっているようでした。

 

往診専門動物病院わんにゃん保健室では、レントゲンは遮蔽室などの設備が必要なため撮ることができませんが、血液検査やエコー検査を実施して、総合的に判断させて頂きます。

 

今回ははじめての診察でしたが、数日前に近くの動物病院にて血液検査は行なっていましたので、次回実施することとし、今回は超音波検査のみ行うこととしました。べべちゃんが興奮しないことを祈るばかりです。

 

身体検査

ご家族様にべべちゃんのいるお部屋まで案内してもらい、まずは身体検査を実施しました。べべちゃんは緊張して隅に逃げていましたが、バスタオルをかけて、そっと包み、まずは聴診を行いました。

 

聴診では、大きな異常な音は認められませんでしたが、猫ちゃんでは心臓病があっても聴診で異常がないこともあります。

 

超音波検査

そのため、次はエコーで胸水が溜まっていないか、心臓の動きと共に見させてもらいました。その間、べべちゃんはおとなしくお母さんに頭を撫でてもらっていて、安心していました。

動物病院では少量の胸水が見られたと言われたそうなので、お薬のおかげで良くなったと判断されました。

検査がおわり、べべちゃんは開放して自由に隠れたいところに隠れていてもらいました。

 

ここで肥大型心筋症の時の治療をお話しします。

 

猫の心臓病(肥大型心筋症)の治療

肥大型心筋症では先ほどお話しさせて頂いたように、心臓に負担がかかって悪化していく疾患です。そのため、心臓への負荷を下げてあげるお薬を使用していきます。

一つは強心剤で、心臓の収縮力を上げてあげ、1回の拍出量を増やします。

次に血圧を下げるお薬です。血圧を下げることで、心臓からの圧が少なくても血液を送り出しやすくなります。そして、それでも心筋肥大が起こってしまう場合には、利尿剤を使って血液量自体を減らして、心臓が送り出す血液の量を減らすことで負担を減らします。しかし、利尿剤は腎臓に無理におしっこを作り出させるため、腎臓へは負担がかかってしまいます。そのため、腎不全がある場合には腎不全が悪化してしまうので、使用する場合には定期的な検査をする必要があります。

 

べべちゃんは、近くの動物病院さんにて、利尿剤と強心剤を処方されていましたので、おそらくそれで胸水もなくなり楽になったと考えられました。そのため、今回も強心剤は引き続き使用し、利尿剤は少し減らして、血圧を下げるお薬を追加して様子を見てみることにしました。

次回は利尿剤での腎臓の負担を見るために血液検査を予定しておりますが、べべちゃんの体調をみてからご家族様とご相談させていただく予定です。

 

このように、一度は動物病院に行っても、ストレスが強くて次は行くことが難しいといった場合も多くお聞きします。

特に猫ちゃんにとって、お外という、いつもとは異なる環境というだけでかかるストレスは大きいかと思います。そういった場合、お気軽に往診専門動物病院わんにゃん保健室までご連絡ください。

 

 

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こんにちは!

 

今日は嘔吐が続いている猫ちゃんのお話です。

 

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人も嘔吐が続いていると食欲が落ちて食べられなくなってしまうと思うのですが、猫ちゃんも同様で、嘔吐が続いてしまうと食欲がなくなって、お水さえ飲まなくなってしまいます。

 

また、何度も嘔吐を繰り返していると胃液で食道が炎症を起こしてしまい、ムカムカする、いわゆる悪心が続いてしまうことがあり、嘔吐がおさまってもすんなり食べられないこともよく見られます。

 

しかし、嘔吐の原因を突き止めて、嘔吐を抑えて、胃薬で胃液を抑えなければ食道炎も良くなりません。

 

では、猫ちゃんが嘔吐する原因はどんなものがあると思いますか?

 

嘔吐の原因はとても幅広く、急性のこともあれば、慢性疾患のこともあり、稟告や年齢、既往歴、検査結果から原因を考えていかなければなりません。

 

たとえば子猫ちゃんであれば誤食や寄生虫疾患、中毒やアレルギー、先天性疾患のことが多く、特に外猫ちゃんであれば寄生虫疾患の可能性を必ず考えなければなりません。

 

一方で、ずっとお家にいる高齢猫ちゃんであれば、慢性疾患、例えば慢性腎臓病や甲状腺機能亢進症などがあり、症例によって可能性が高い疾患が異なってきます。

 

今回は、そんな嘔吐が続いていてご飯が食べられない高齢猫ちゃんのお話です。

 

症例は、東京渋谷区在住の16歳の高齢猫のこむぎちゃんです。

 

高齢猫の嘔吐は怖い

1週間ほど前から嘔吐が続いていて、最近は吐くものがなくヨダレを出すだけですが、ご飯を食べられていないため、痩せていっているとのことでした。

脱水している可能性を考え、その日の往診が必要と判断し、当日にお伺いさせて頂くことにしました。

お家に入ると、こむぎちゃんはこたつの中で丸まっていて、はっきりと姿は見えませんでしたので、まずはご家族様にお話をお伺いすることにしました。

ご家族様によると、数ヶ月前から吐く回数が増えたような気はするものの、ご飯も食べていて、食欲もあったので特に気に留めていなかったそうなのですが、ここ1週間は何度も嘔吐していて、ご飯も食べなくなってしまい、衰弱してしまっている感じがするとのことでした。

たしかに、嘔吐して、食べれていない時は脱水してしまい、衰弱してしまうことが多いので、こむぎちゃんもそうなってしまっているのかもしれません。

しかし、嘔吐している原因が分からなければ根本的な治療もできないので、まずは身体検査と血液検査、超音波検査を行い、消化管に異常がないかも見ていくことをご提案させて頂いたところ、ご同意頂けましたので、それぞれ検査を行っていくこととしました。

往診専門動物病院わんにゃん保健室では、想定される実施内容(検査内容や処置内容)を事前にご説明させていただいています。ご家族様の理解なくして、ベストな診療はなし得ませんので、ご質問がありましたら遠慮なく診察の時にしていただければ幸いです。

 

検査を行うために、お母さんにこむぎちゃんを抱っこで出してきて頂きました。

こむぎちゃんは普段は抱っこがあまり好きではないそうなのですが、この日は元気がなくなってしまっていたのか、すんなり抱っこで出てきてくれました。

元気がない証です。

ご家族様としては抱っこして可愛がりたいところですが、やはり抱っこができることは逆に心配になので、抱っこを嫌がるぐらい元気になってくれることを願って診察にあたらせて頂きました。

 

まずは身体検査です。

 

身体検査

身体検査では、口の粘膜がやや薄くなっており、貧血が考えられました。また、想像していた通り、脱水が激しく、脱水を補正するだけでもだいぶ楽になる感じもしました。

 

次は血液検査のための採血です。

 

血液検査

往診で猫の採血を行うときは、後ろ足を伸ばして行います。

これもお利口さんにさせてくれました。また、横向きになっての超音波検査も無事に終わり、その後に点滴と吐き気止め、胃薬などの注射を皮下点滴に混ぜて実施し、その日の診察は終了となり、次の日に血液検査の結果説明も含めて再診にお伺いさせて頂くこととしました。

 

腹部超音波(エコー)検査

超音波検査検査では大きな異常はなく、嘔吐が続いていて、食べられていなかったため胃の中は空っぽで、消化管の動きも悪くなっている様子でした。

 

 

 

血液検査では、肝臓の数値がやや高く、腎臓の数値もわずかに高値が認められました。

ただ、それよりももっとも今回嘔吐の原因となっていると考えられたのは、甲状腺ホルモンの高値でした。

甲状腺ホルモンが高いということは、つまり、甲状腺機能亢進症と診断ができ、この疾患は高齢猫ちゃんの嘔吐の原因としてとても多く認められます。

 

このことを次の日再診した際に、ご家族様にご説明させて頂いたところ、嘔吐がなくなるなら治療をしたいとのことで、その日から甲状腺に関しても治療を行なっていくこととしました。

往診専門動物病院では、血液検査を初め、動物病院で行える検査のほとんどを実施することが可能です。大型医療機器(X線検査機器など)は持ち込むことができないため、やむを得ず必要と判断した場合には、動物病院への通院をお願いしています。

 

また、こむぎちゃん自身は昨日の注射以降、吐き気がなくなりだいぶ楽になったのか、少しお水やスープを口にしたようで、私たち往診専門動物病院わんにゃん保健室のスタッフも、ご家族様も安心しました。

少し良くなっているようなので、甲状腺機能亢進症に対する内服薬の投薬も含めて、昨日に引き続き点滴と注射での治療を行いました。

 

ここで注意しなければならないのは、甲状腺を治療することで、腎臓の数値が上がってしまうことです。

腎臓の数値が上がってしまうと甲状腺ではなく腎臓から吐き気が来てしまうため、腎臓の数値が上がらないように点滴はしばらく続けていくことをご家族にもお伝えさせて頂きました。

 

その後1週間、点滴と注射治療を続けたところ、こむぎちゃんは缶詰やドライフードも食べてくれるまでに回復し、吐くこともなくなりました!すごい回復力です!

 

今回こむぎちゃんは、しっかりと嘔吐の原因がわかり、治療を行うことができました。もちろん、原因が分からないこともあれば、根本的な治療が難しいこともあります。

しかし、往診専門動物病院わんにゃん保健室では、根治が難しい場合には緩和ケアやターミナルケア、慢性疾患であれば継続治療、急性疾患であれば連続での診察、など、動物たちはもちろん、ご家族様ともしっかりお話させていただき、適切な治療法をご提案してご相談させていただきます。

 

病院に連れて行けずに悩まれている方、いつでも往診専門動物病院わんにゃん保健室までご相談下さい。

 

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こんにちは!

 

今日はおしりに悪性腫瘍が出来てしまった高齢猫ちゃんのお話です。

 

悪性腫瘍というのは、いわゆるガンです。

 

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腫瘍というのは悪性と良性に分けられますが、基本的に良性腫瘍は大きくなるスピードは遅く、自壊、つまり腫瘍が内部から壊れていくことはほとんどありません。

一方で、悪性腫瘍は大きくなるスピードが速く、表面や内部の細胞が自壊といって壊れていき、しこりが壊れていくことがよくあります。

たとえばお腹の中で自壊が起こり、出血してしまうと腹腔内出血といって、出血量が多ければすぐに致死的になってしまうこともありますが、皮膚腫瘍で自壊が起こってしまった場合には皮膚の表面に壊死組織が出てきて、臭いがしたり出血したりといったことが起こりますが、出血しても抑えることができるので、すぐ命に関わることはほとんどありません。しかし、皮膚腫瘍は肺やリンパ節などに転移しやすいため、転移にも注意しなければなりません。

今回はそんな皮膚腫瘍が出来てしまった高齢猫ちゃんのお話です。

往診専門動物病院わんにゃん保健室では、腫瘍性疾患で悩んでいるご家族様が、攻める医療(抗がん剤、外科手術、放射線治療など)ではなく、緩和ケア(苦痛をできる限り軽減し、その子らしく余生を過ごさせるための対症療法)で最後日まで一緒に自宅で過ごさせてあげたいとお考えの場合に、ご自宅で全て実施できるように最良の選択肢を一緒に考えていきます。

どんな選択をしても、後悔しない最後の日はないと考えています。

ただ、その時してあげられることから目を背けずにやってあげられたという事実は、緩和ケアを終えたご家族様の心の中に残ります。

悩み苦しむ前に、まずはご連絡ください。

 

東京足立区在住の17歳の高齢猫(チロちゃん)

お家の中で長年一緒に暮らしている高齢猫のおしりのしこりから臭いがする、出血している、とのことで、早めのご予約をご希望されました。

食欲は少し落ちている気がするとのことで、お電話の次の日にお伺いさせて頂くこととしました。

チロちゃんはキャリーが苦手で、動物病院で獣医師に診てもらったのは最初の手術の時だけとのことで、それ以来は力強く病気に一切かからないで今日を迎えたとのことでした。

 

お家にお伺いすると、チロちゃんはテーブルの下に置いてあるベッドの上で横になっていました。

 

お母さんのベッドの上が定位置のようで、一番の落ち着く場所だそうです。

 

今までほとんど外に連れ出したことがなく、小さい時にワクチンに行っただけでかなり興奮していたため、高齢になって連れて行くのはストレスが強くかかってしまうだろうとのことで、私たち往診専門動物病院わんにゃん保健室にご連絡を頂きました。

 

チロちゃんは1ヶ月ほど前からおしりをしきりに気にするようになり、ご家族が見てみるとおしりにしこりがあり、舐めているせいか、そこから出血しているのを見つけられたそうです。

そのため、舐めているのを見つけたら辞めさせるようにしていたそうなのですが、最近になってさらに大きくなり、臭いも出てきて、食欲も少しずつ落ちてきてしまったとのことでした。

たしかに、猫ちゃんの食欲が落ちてくるのは心配なことです。猫ちゃんは食べていなければ、代謝経路が変わってしまい、肝臓に脂肪がたまって、脂肪肝になってしまいます。それを避けるためにも出来るだけご飯は食べてもらう必要があります。

その時には、必ず獣医師の判断を仰いでいただきたいのですが、基本的には3日間の食欲廃絶で赤信号です。一口でもいいので口に入れてあげることが応急処置になるかもしれませんが、飲み込めない病気が隠れているかもしれませんので、できる限り獣医師に相談しましょう。

 

ご家族様のお話から、おしりにある腫瘍が転移して体調が落ちているのか、年齢的にも高齢なので他の慢性疾患があるのか、ということが考えられ、それらを調べるために血液検査を実施することをご提案させて頂いたところ、ご同意が得られましたので、身体検査と血液検査を実施することとしました。

 

身体検査

身体検査では、肛門の横に腫瘍があり、自壊していて、かなり壊死組織が出てきていました。また、臭いも強く、二次感染している可能性も考えられました。また、腫瘍がある方の膝のリンパ節も腫れていて、転移が考えられました。ご家族様に今の状況と、どんな病気が疑われて、今後どうなっていくことが想定されるのかを説明させていただきました。

 

血液検査

採血を行うために横になって足を伸ばしてもらいましたが、足を伸ばされるのは嫌なようで、チロちゃんは必死に抵抗していました。

往診専門動物病院わんにゃん保健室では、押さえられるのが嫌いで苦手な子でも、普段からいろんな犬猫と接しているという経験的側面から、できる限り本人たちに負担のない保定に慣れています。

素早く保定し、素早く採血を終えて、最後に処置に移りました。

その日は軽度の脱水があったことから皮下点滴、消化管を動かすお薬、そして、お尻の腫瘍に関しては洗浄と塗り薬を塗って、お家でも行なって頂くこととしました。

視診では、悪性腫瘍が強く疑われ、転移もしているだろうことをご説明させて頂いたところ、ご家族様としてもおそらくガンだと思われてらっしゃったらしく、ターミナルケアをご希望されました。

 

血液検査では、腎臓の数値が少し高くなっており、そのためにも点滴は続けていただくこととし、腫瘍に関しては洗浄と軟膏の塗布をしていくこととしました。

チロちゃんは、その後少しご飯を食べてくれるようにはなったものの、現在も以前ほどの食欲はないですが、ゆったりとご家族様と一緒の時間を過ごしています。

悪性腫瘍と聞くと、治療をするか諦めるか、という選択に迫られると思いますが、選択肢の一つとして緩和ケアやターミナルケアにうつり、最期の時間をしんどくないように過ごす方法を、私たち往診専門動物病院わんにゃん保健室ではご家族様とご相談してご提案させて頂いております。

 

もし今、お家のわんちゃん猫ちゃんが、慢性疾患や腫瘍などでどうすれば良いか分からない、という場合には一度往診専門動物病院わんにゃん保健室までご相談下さい。一人一人に合わせた、動物たちにもご家族様にも続けられる方法をご提案させて頂きます。

 

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こんにちは!

 

新型コロナウイルス性肺炎が話題になっていますが、動物からの感染症にちなんで、暖かくなって来たので、予防の観点から、SFTSという病気に関してのお話です。

 

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春になるとわんちゃんのご家族様は特に予防の季節、という感じがするのではないでしょうか?

もちろん、法律で決められている狂犬病の予防接種や、フィラリアの予防もすごく大切で、ぜひやって頂きたいところです。

ただ、それだけではなく、今回はノミダニ予防、特にマダニを介してわんちゃん猫ちゃん、そしてヒトにも感染する病気が近年獣医療界で注目されているので、マダニ予防のお話しをさせて頂こうと思います。

ちなみに、東京中央区を中心に最近では活動しているのですが、マダニに刺されている犬猫を見たことがありません。みんなノミダニやフィラリアなどと同じように、ちゃんと予防できているからなのかなって思っています。

 

今日お話しようと思っている病気は感染症です。

SFTSという感染症を聞かれたことはありますか?何それ?という方がほとんどだと思います。

SFTSとは、正式名「重症熱性血小板減少症候群」という名前で、SFTSウイルスというウイルスによる感染症です。

この感染症はマダニを介して感染していきます。

ウイルスをもったマダニは生涯ウイルスを保有することができ、野生動物など、動物を吸血した際に、その動物にウイルスが感染します。

ウイルスは、その動物の体内で増殖し、別のマダニが吸血した際にウイルスもマダニに移行して、どんどん広がっていきます。

日本では、西日本を中心に広がっていましたが、最近では東日本にも広がってきており、注意が必要です。そのため、きっと東京23区でマダニに寄生された犬猫を見ないのだと信じています。

 

では、感染するとどうなってしまうのでしょうか?

症状は動物種によって違いがあり、まだ分かっていないことも多いのですが、猫ちゃんではとくに重篤な症状を示すことが多いようで、食欲不振や元気消失、嘔吐や40度近い高熱、黄疸が見られることが多いです。

また、血を固める作用がある血小板が減ってしまうことで、出血性の下痢など出血傾向を伴うこともあります。そして、治療をしても、命を落としてしまうこともあります。わんちゃんでの感染もあり、わんちゃんでは黄疸は認められることが少ないようですが、食欲不振や元気消失は認められます。

また、嘔吐や発熱、そして命を落としてしまうこともあります。

しかし、致死率もわんちゃんよりも猫ちゃんの方が高く、その理由はまだ分かっていません。また、マダニに吸血されればもちろんですが、吸血されていない人でも、動物たちから感染してしまうこともあります。人でも致死的になってしまうことが多く、特に50代以上の方は致死率が上昇し、重篤化するリスクも上昇します。

人でも症状としては、発熱や吐き気、嘔吐、倦怠感、関節痛などがあり、初めは風邪や疲れと間違われることが多いのですが、感染リスクがある場合には速やかにお医者さんに伝えましょう。

ここまで、SFTSの怖い面ばかりをお話ししてきましたが、実際にはSFTSウイルスとは環境中ではとても弱いウイルスなので、感染経路や予防、適切な対処をすれば感染を抑えることができます。

ではまずは感染経路からお話ししていきましょう。

感染経路は、冒頭にもお話ししましたが、まずはマダニからの感染です。感染マダニに吸血されることで、ウイルスに感染してしまうので、マダニがいるようなところに行く際は必ず防御できるように忌避剤や厚手の服や靴下などの着用を心掛けましょう。また、野生動物や、野良の猫ちゃん、お散歩をする猫ちゃんや、野良猫さんと接触のある飼い猫さんからの感染が近年注目されています。ウイルス性の感染症なので、動物同士、猫から猫はもちろんのこと、猫から人への感染も起こります。

外で見かけた犬猫が可愛いからと、つい触れたくなる気持ちはわかります。しかし、万が一のことも考えて、そっと優しく微笑んであげる程度にしておくことが無難でしょう。

 

感染経路は、主に血液、目や鼻、口からの粘液や糞便にウイルスがたくさん含まれているため、それらが傷口や粘膜に接した場合に感染が起こってしまいます。たとえば感染した猫ちゃんに噛まれてしまった場合などにかかってしまうことが多いと言われています。

ある動物病院では、SFTSの症状を示した猫ちゃんが来院し、検査、処置を行なった後、皮下点滴がわずかに血液と共に漏れてきていたため、獣医師と看護師でそれを拭おうとしたところ、猫ちゃんがブルブルっと身震いをしたため、その血液混じりの点滴が飛び散ってしまい、その時にはしっかりと手袋とマスクもしていましたが手洗いも行なったそうなのですが、数日後その獣医師と看護師がSFTSを発症、早めに医療機関を受診していたため、重症にはならなかったそうなのですが、その程度の体液でも感染してしまうのが事実です。

そして、おそらくこの時は身震いして飛んでしまった点滴が目に少量入ってしまったのかもしれません。もし、感染したのが高齢者だった場合は重篤になっていたかと思います。

では、どうやってわんちゃんや猫ちゃんへの感染を防御すれば良いのでしょう?

それはノミダニの予防薬をつけることです。少し前まではノミダニ予防薬ですが、マダニの予防はできないお薬もありましたが、今ではマダニも含めたノミダニ予防薬が主流になってきています。

往診専門動物病院では、わんちゃん用にはネクスガードスペクトラ、猫ちゃん用にはレボリューションプラスを使用しています。フィラリアのシーズンやノミダニ予防など、往診専門動物病院でも対応できますので、お気軽にお声かけください。

 

これらの予防薬を使用することで、マダニからの感染症を確実に予防することができるので、特にお外にいく猫ちゃんでは必ず予防してあげましょう。また、お家では触れなくてとても付けられない、という場合には、往診専門動物病院わんにゃん保健室にご相談下さい。

 

ノミダニのお薬をつける、ということも含めて、身体検査なども一緒に実施させて頂きます。

そして、もしお家のわんちゃん猫ちゃんが疑わしい!という場合には速やかにそのことを動物病院にお伝えした上で受診しましょう。

また、ウイルス自体はアルコールや石鹸水で流すだけで殺滅できる程度のものなので、体液がついてしまったりした場合は速やかにしっかりと洗い流しましょう。

 

このように、動物を介して人にうつってしまう感染症もたくさんあります。

今回は少し怖いお話しをしましたが、しっかりと予防をすれば決して過剰に恐れることはありません。そして先ほどもお話ししましたが、お家ではつけられない、という場合には往診専門動物病院わんにゃん保健室までご連絡ください。いつでもご相談をお受けしています。

 

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