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寄り添う往診獣医療の最近のブログ記事

飼い主「食欲が下がってきてしまい、最近よく吐くんです。」

獣医師「12歳という年齢的にも一度検査してみましょう。」

 

獣医師「尿素窒素(BUN)高値クレアチン(CRE)高値ですね。腎臓病です。」

飼い主「えっ・・・。」

 

獣医師「内服を出しますので、これとこれを1日1回、これは2回飲ませてください。ご飯は腎臓病用のご飯に切り替えてください。また、皮下点滴に通院でまずは週2回きてください。間隔をあけたいので、水・土や日・木のように通院してください。お大事にどうぞ。」

 

猫ちゃんとの暮らしは、とても心温まるものであると思います。

 

気まぐれな愛猫に振り回されたり、昨日まで食べていたご飯を急にいらないとプイッとされてしまって凹んだり、夜中の運動会で顔の上を駆け抜けられて怪我してみたりなど、いろんなストーリーがご家族様ごとにあるかと思います。

 

ずっとそんな時間が続けばいいと誰もが願います。

 

ずっと子供のように接してきているため、歳を重ねても子供のように感じており、まだ5歳、まだ6歳、まだ9歳、まだ12歳…と、時間的な間隔を優先して考えてしまいがちです。

 

「猫ちゃんにとって12歳は間違いなく高齢期」

 

辛い現実ですが、この話に登場する12歳という年齢は、猫ちゃんからすればすでに高齢期であると考えています。

 

また、高齢期には、病気が付きものです。

 

検査をすれば、きっと何かしらの異常が検知されると思います。

 

そのときに、「うちの子に限ってそんなことは・・・」と感じてしまうかと思いますが、その心の反応はごく普通のことです。

 

自分よりも小さく、また若い猫ちゃんに対して、人間の高齢者の像を照らし合わせてみられている方のほうが希少であると考えています。

 

私ですら、現在8歳の自分の愛犬に対して、まだまだ赤ん坊のように感じてしまっています。

 

高齢期まで頑張って生き続けてくれたペットの今に対して、飼い主の考えとして大切なことは、「病気を持った我が子を、病気ごと受け入れてあげること」だと思います。

 

受け入れることで、今までの日常に終止符を打ち、その瞬間から新しい日常が始まります。

それは、単なる変化であり延長のようでもあり、また、もしかしたら全く違うもののようにも感じるかもしれません。

 

しかし、わんちゃん、猫ちゃんからしたら、間違いなく延長であり、飼い主様を思う気持ちに変化はないと思います。

 

むしろ、体調が悪くなってしまった時の不安な気持ちから、もっと飼い主様と一緒に居たいと訴えてくることでしょう。

 

その心の変化に気づいたのであれば、飼い主様側が変わらなければいけません。

 

時間は有限であり、その有限な時間をどれだけ、今目の前にいる我が子のために使えるかを、飼い主様自身で調整できるのであれば、最大限悔いのないように、時間を調整してあげてください。

 

その子達からすれば、飼い主様が全てなのです。

 

往診をしていて出会う猫ちゃんたちのほとんどが高齢であるということもありますが、大体10歳過ぎたら何かしらの体調不良を飼い主様に訴えかけているように感じます。

 

一緒に暮らしていると日常の中での少しずつの変化だと、「いつものことだから」「3日もすればいつも通り元気になる」などの経験からの推測が実証されてきたという自負もあり、結構気づけないことが多いようです。

 

もしかすると、「気づけない」のではなく、「気づかないようにしている」という方が正しいのかもしれません。

 

飼い主様による期待的観測は一概に「間違っている!」と否定はしませんが、確かな知見を持ってでない限り、肯定はできません。

 

それにより、もし状態が良化しなかった場合、おそらくその待機させてしまった期間で、その猫ちゃん、わんちゃんの状態は進行してしまったことと思われます。

 

治療すれば治るものであれば治療を進めてあげましょう!

 

ただ、その治療にもしも大きな負担を伴うのであれば、家族でしっかりと話し合いましょう

 

腎臓が悪い子の検査には、血液検査、尿検査をはじめまだまだたくさんあります。

 

全部やってあげたいという飼い主様の気持ちとは裏腹に、猫ちゃんにとって検査されること自体、中には大丈夫な猫ちゃんもいますが、ほとんどの場合は大きなストレスになります。

 

 

動物病院に通院させ

 

待合室でまち

 

診察室で診察を受け

 

検査室に運ばれて検査をされ

 

帰り道の間もじっとキャリーの中で堪えてもらう。

 

 

もしかしたら、麻酔や鎮静を必要とする検査もあるかもしれません。

 

治療だけでなく、実は検査にもさまざまなリスクがあります。

 

そのリスクを獣医師に確認した上で、どこまで攻めた検査・治療を行うか、または、もう攻めずに対症療法のみで苦痛を軽減してあげる(緩和ケア)ことを選択するかを決めていきます。

 

どの選択肢を選んでも、決して誰も飼い主様を責めません。

 

飼い主様が選んだ選択肢が、その子にとって最良となれるように、獣医師含めた動物病院の医療スタッフみんなでサポートしてくれるはずです。

 

もしも治せる病気であれば治してあげたいし、だとすれば、検査で原因となる病変部を発見してあげたいです。

 

しかし、その検査自体に負担があり、もしかしたらそれをきっかけにぐったりしてしまい、もう会うことができなくなってしまうかもしれないと考えたら、一概に検査をさせることだけが正しいとは言い難いと思っています。

 

高齢期の猫ちゃん、わんちゃんと暮らしている飼い主様にとって、病気を治してあげることに専念することもそうですが、それ以上に、病気になった我が子をまるっと受け入れてあげることも大切だと思っています。

 

「今までは元気で健康だった愛猫が、急に病気を発症してしまった。これからどうしよう・・・」

 

今までの日常はそこで終わり、ここからは新たな日常が始まります。

 

猫ちゃんをお家に迎え入れるのであれば、この子たちは高齢期になると腎臓病になりやすい、ということを知っておいてください。

 

腎臓病は、元に戻ることは考えづらい病気です。

 

そのため、如何にして早期発見し、早い段階から進行を抑制できるような診療プランを考えていくことがおすすめです。

 

そして、腎臓病を発症したのであれば、獣医師との連携投薬内容の管理ご飯の管理運動性の管理などが必要不可欠になります。

 

また、猫ちゃんはご飯の好みにとてもうるさい生き物です!

 

そのため、好きなご飯ではなく腎臓病用ご飯など、結構の確率で食べてくれません

 

食欲が今までよりもなく、ご飯の味も今までよりも悪いのであれば、そりゃ食べてくれないでしょ、ってなりますよね。

 

それでもどうにかこうにか腎臓に負担のないご飯を探していきます。

 

コンビニやショップ、ドンキやamazonなどのネット通販を駆使して、さまざまな種類のご飯を最小単位で購入し、試してみます。

 

一部屋がほぼ猫ちゃん用ご飯部屋になっているというご家庭も珍しくありません。

 

そのくらい、食べてくれるご飯を探すのは大変です。

 

そんなふうにして四苦八苦して、なんとか食べてくれる腎臓に優しいご飯と巡り会うということを、ほとんどの猫の飼い主様はやっています。

 

投薬でもそうです。

 

猫ちゃんは薬が飲めない生き物です。

 

でも飲ませてあげたいのが人間側の意見であり、頑張って飲ませるのですが一筋縄にはいきません。

 

そんな時は、まずはかかりつけの獣医師および動物病院スタッフに相談してみましょう。

 

こういった内容は、獣医師よりも動物看護師の方が得意だったりしますし、案外思ってもいなかった方法を教えてくれるかもしれません。

 

毎日投薬し、ご飯選びに四苦八苦し、日々の体調の変化にこんなにも注視する日常がやってくるのかと思っている飼い主様もいると思います。

 

そんな日は訪れます。

 

そして、そんな日が訪れたということは、ちゃんと一緒に、あなたの横で生きてきてくれたという証です。

 

さぁ、チャンスです。

 

今まで一方的に与えられ続けた愛情を返せる、恩返しのチャンスが到来しました。

 

毎日たくさんの愛情を返してあげましょう。

 

そう考えるだけで、辛い闘病生活が一転し、優しく心温まる看病生活に変わるはずです。

 

一緒に頑張っていきましょう!

 

次は、第二章①「向き合い方と家族の役割」をお送りします。

 

ここまでの話に共感されましたら、ぜひ続きも読んでください^^

 

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第一章 腎臓病の猫〜そのときは突然に〜①

飼い主 「食欲が下がってきてしまい、最近よく吐くんです。」

 

獣医師 「12歳という年齢的にも一度検査してみましょう。」

 

獣医師 「尿素窒素(BUN)高値クレアチン(CRE)高値ですね。腎臓病です。」

飼い主 「えっ・・・。」

 

獣医師 「内服を出しますので、これとこれを1日1回、これは2回飲ませてください。ご飯は腎臓病用のご飯に切り替えてください。また、皮下点滴に通院でまずは週2回きてください。間隔をあけたいので、水・土や日・木のように通院してください。お大事にどうぞ。」

 

一緒に暮らす猫ちゃんに、唐突に訪れた腎臓病の通告。

きっとこの診断を下される前は、

 

「単なる風邪みたいなもので、今回はいつもより少しだけ長引いただけでしょ。まぁ長引いちゃってるし、しかも吐く頻度も多くなってるし、ここらで検査してもらうかな。」

 

飼い主様のモチベーションや、現状に対する捉え方はこんな程度であったと思います。

しかし、検査結果は腎臓病。

腎臓病は進行性の病気であり、大切なことは如何にして進行を抑制できるか、です。

 

毎日の投薬、ご飯の変更、頻回の通院・・・

 

「お薬なんて飲ませたことない。」

 

「ご飯の変更?うちの子、食へのこだわりが強くて食べてくれなかったらどうしよう。」

 

「週2回も通院させるの?今日だってこんなに暴れたのに、それが週2回もだなんて。仕事の休みが取れないから、平日はどうしたらいいんだろう。どうしても20:00は過ぎちゃうけど、時間外でも対応してくれるのかな。」

 

混乱の中、必死に事実を頑張って受け入れようとしている飼い主に対して、淡々とした口調で病気の説明と今後のプランを、獣医師が説明することでしょう。

 

動物病院からすれば、高齢の猫ちゃんで食欲不振、頻回嘔吐とくれば腎不全を疑わないところはないと思います。

 

そのくらい、動物病院の日常には、今回のようなケースはありふれています。

 

しかし、飼い主様からすればどうでしょうか。

 

ずっと一緒に暮らしている家族が急に腎臓病だと通告され、これからどうすればいいんだろうという不安のどん底に落とされた気持ちだと思います。

 

本当であれば、獣医師になると決めるきっかけは、少なからずペットが好きで助けてあげたいという気持ちであり、そして、もっと飼い主様の心の声を聞いて、「寄り添える獣医師になりたい」「どんな病気だって治せる獣医師になりたい」、と志高く病気と向き合っていました。

 

しかし現実はどうでしょうか。

 

この世の中には治せる病気と治せない病気があり、専門医の方々が日々困難な課題に挑戦し、一つ、また一つと改善策が考案されてきています。

本当にすごいことで、実践することで少しでもペットが健康で長生きできるのであれば、是非飼い主様に説明した上で提供できないか、と獣医師はみんな考えています。

 

現段階では直せる見込みはなく、またその時にどんなことをすれば状態改善を図れるのかを、ある程度のパターン認識として現場の獣医師は把握しています。

 

ですので、獣医師の説明は淡々としており、その雰囲気を「冷たい先生だな」と捉えられてしまうかもしれませんが、日々の診療で追われている動物病院の中では、この子の診察の後ろで苦しんで診察を待っている犬猫たちが並んでいます。

 

方針を即座に決めて、また次の犬猫を診察して方針を決め、と1症例に対して約10分程度で終わらせなければいけません。

 

もし1診察に時間をかけすぎてしまったら、本来であれば診てあげられたわんちゃん・猫ちゃんまで時間を割けず、その結果その子達が致命的な結果になってしまったら…。

 

そんなことも考えながら、日々診療と向き合っている獣医師にとって、言葉は淡々としていたとしても、心の中ではよくなって欲しいという願いを込めながら説明していたと思います。

 

たくさんの腎臓病(腎不全など)を抱えられた猫ちゃんの飼い主様と出会ってきて、心苦しい気持ちをこの目でしっかりと見てきたからこそ、そんな飼い主様に伝えたいことはただ一つです。

 

「悲しみにふけている時間はありません。」

 

なぜならば、愛猫の代弁者かつ命の手綱を掴んでいるのは、誰でもなく、飼い主様、あなただからです。

 

あなたが決断し、実行しなければ、目の前であなたを信じているその子は、ただじっと今の状態を我慢するしかないのです。

 

飼い主様が覚悟を決めて決断したその瞬間から、闘病生活が始まります。

 

猫ちゃん、わんちゃんの闘病生活は、決して甘くありません。中には途中で心病んでしまう飼い主様だっています。

 

だからこそ、寄り添える獣医師の存在が必須であり、その先生を信頼してついていくという飼い主様の決意も重要になってきます。

 

「一緒に頑張っていきましょう!」

動物病院で働いている獣医師、そして動物看護師やスタッフの皆さんは、簡単ではないこの言葉を、是非飼い主様にかけてあげてください。

 

そうすることで、自分にとっても医療従事者という自覚が芽生えるでしょうし、またその言葉で救われる飼い主様の数はとても多いことと思っています。

 

ペットを迎えるということは、命を迎えることであり、それは同時に、命の責任を持つということでもあります。そして、その命をしっかりと看取ってあげ、飼い主様の生涯をかけて幸せにしてあげる、という意味でもあるのかなと、個人的には思っています。

 

次は、第一章②「今までの生活の終わりと始まり」をお送りします。

 

ここまでの話に共感されましたら、ぜひ続きも読んでください^^

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前回に続き、今回は実際の2症例のお話を書かせていただきます。

 

少し辛い内容になるかもしれませんので、愛犬・愛猫とのお別れについてまだ考えたくないと思われた飼い主様は、この記事は読まない方がいいかと思います。

 

 

 

2017年に往診専門動物病院を開設してから今までで、200頭を超える犬猫たちを見送り、そして、そのご家族様を見てきました。

 

どんな処置を入れても、最後の最後は苦しい瞬間がやってきます。

その時間の長短はありますが、私たちができることはいかにその苦しい時間を短くし、安心できるご自宅で、ご家族様に見守られながら旅立たせてあげられるかについて、医薬品を使ったり環境を整備したりするだけです。

 

往診獣医療は究極の専門医療です。

往診による緩和ケアやターミナルケアは、決して延命処置ではありませんし、処置しても苦しんでしまうかも知れません。

しかし、医学的な根拠に則って、その子たちに残された時間を、いかに苦痛なく過ごさせてあげられるかをご家族様と一緒に考え、実施して行くのが、当院の往診専門獣医療です。

 

今回は、動物病院への通院から当院の往診に切り替え、在宅での緩和ケア、そしてターミナルケアを経て、ご家族様の腕の中で旅立つことができた2症例をお話しさせていただきます。

 

 

1. 急性腎不全→通院が苦手な子なので往診希望→腫瘍発覚

最初の症例は、東京中央区の猫、ゆきちゃん(推定21歳)です。

 

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ゆきちゃんは、急にぐったりしてしまったと言うことで、かかりつけの動物病院に通院したところ、血液検査所見から腎不全と診断され、入院点滴を指示されました。

しかし、もともと通院すること自体が大きなストレスになってしまうタイプだったので、20年近く動物病院に行けていなかったくらいであったため、院は断り、通院による皮下点滴を選択されました。

しかし、数値が数値であったからなのか、1回の皮下点滴量がゆきちゃんには多過ぎてしまったようで、帰宅してからぐったりしてしまったとのことでした。

もう無理に通院させたくないと言う気持ちと、通院しないと処置してもらえないと言う気持ちがぶつかり合っている中で、当院を見つけてくれました。

初診時には2時間程度で今までの経緯と、どんな性格の子なのか、ご家族様がどんな緩和ケアを望まれるのかなどを相談して決めていきました。

お母さん的に、針刺をできる限り減らしたいとのことから、基本は内服薬を使用し、もし内服がうまく投薬できなかったら注射薬を使用するという流れで診療プランを組みました。

結構力強く食べてくれ、またフラつきながらもしっかりとトイレまで行き粗相を最後の最後までしなかったという驚異の生命力を、ゆきちゃんに見ました。

もともと食欲旺盛だった猫ちゃんだった反面、何も食べなくなってからは状態の低下が早かったです。

ご家族様が見守る中、お母さんの腕の中で静かに旅立っていきました。

 

2. なんとなく元気がない→リンパ腫(がん)を確認→在宅緩和ケアを希望

次の症例は、東京千代田区の犬、トイプードルのくぅちゃん(15歳6ヶ月)です。

 

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くぅちゃんは、もともと心臓が悪かったわけではなく、1ヶ月くらい前に呼吸が荒いことを主訴にかかりつけの動物病院で診てもらったところ、リンパ節が腫れていることを確認し、FNA(細胞診)の結果、リンパ腫であることが発覚しました。

FNAの結果が揃う頃には、すでにふらつきが強く出ており、ご飯もほとんど食べられていませんでした。

腹部超音波検査(エコー検査)の結果、肝臓と脾臓がぼこぼこしており、抗がん剤などを使用し、しっかりとがんと向き合うこともできるが、抗がん剤に耐えられるほどの体力はないと判断し、無治療を選択されました。

残された時間はできる限り家の中で過ごさせてあげたいという気持ちから、往診によるターミナルケアを選択されました。

もともと食が細い性格でしたが、男の子ということもあり、なぜか女性スタッフが撫でると甘えたように尻尾を振ってくれ、いいところを見せたいのか、力強くご飯を食べる姿を見せてくれるという一面を併せ持った性格の子でした。

くぅちゃんは、内服薬をできる限り減らし、ほとんどの薬剤は注射薬として皮下点滴に混ぜて投与することで、くぅちゃんのQOL(生活の質)を大切にしていきました。そして、同時に、薬を飲んでくれないと悩まれる飼い主様のQOLにも着目し、診療プランを組んでいきました。

旅立つ1週間前から、黒い水っぽい下痢(海苔の佃煮のような感じ、通称:メレナ)をするようになり、下痢止めを使用してもしっかりと止まることはなく、3回目のメレナで立ち上がることができなくなり、お母さんの腕の中で静かに旅立ちました。

最後の瞬間、くぅちゃんが小さな高い声で話しかけてくれた、と伺いました。

 

腫瘍性疾患(がんなど)は、もし攻められるのであれば、化学療法(抗がん剤など)や外科手術、放射線療法など、戦い方はあります。施設や設備だけでなく、獣医師には腫瘍専門医と言われる、腫瘍(がん)に特化した獣医師も存在します。医療技術が発展してきた手前、かかりつけの獣医師によっては攻めることだけが正義のように話してしまうことがあるかもしれません。

例えば抗がん剤であれば、以前腫瘍専門の獣医師がF1レースの話を比喩表現として酢買っていました。

「運転免許をとったら、F1レースに出るような車をアクセル全開で運転できますか?直線だけのコースならいいですが、向かい風や横殴りの風、もしくは地面が凸凹かもしれないし、どんなイレギュラーが先に待っているか分からないのに、アクセルを踏み込む覚悟はありますか?抗がん剤治療は、まさにレーシングカーに乗り込んでアクセル全開で腫瘍に挑んでいくという意味です。」

抗がん剤治療は、うまくいっているときは教科書通りですので問題ないですが、必ずイレギュラーが待っています。その時に、何を予測してどんな先制処置ができて、万が一の時はどんな処置をすればいい、などの知識と経験を有している獣医師は多くないです。

もし抗がん剤治療を始めるのであれば、一度専門医の診察を受診しましょう。

 

そして、攻めるだけが正義ではないです。

 

もう攻めた治療はしたくない、または攻めてみたけど耐えられそうにない、と感じてそれでも痛みや吐き気など、症状だけは緩和してあげたいと希望される場合には、私たちがご自宅までお伺いし、愛犬・愛猫の、そしてご家族様にとって最良の診療プランを一緒に考えています。

 

最後の日まで、一緒に頑張っていきましょう。

 

 

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がん(悪性腫瘍)とは、近い将来のお別れを意味する病気であると言っても、決して過言ではないです。

 

がんに対する治療には、抗がん剤を用いた化学療法や腫瘍外科、放射線治療など、犬猫でも人と同じように医療を受けることができる時代になってきています。

 

   がん(悪性腫瘍)と診断された時、

 

   時間が一瞬止まり

 

   頭の中は真っ白になり

 

そこで説明された内容なんて頭に入ってくるはずがないくらい取り乱すものです。

少し時間が経ち、頭の中が冷静に戻ると、きっと涙が溢れてくることと思います。

その反応は当然であり、大切な家族とのお別れが近いと感じて感情的になるのが普通です。

 

この日から、がんの闘病生活が開始します。

 

がんと診断されるきっかけとなる症状は多岐に渡ります。

 

・最近食欲が下がってきた

 

・吐く頻度が高くなった

 

・吐いたものが胃液(白っぽい)なんだけど、黄色っぽいものをよく吐くようになった

 

・軟便になった

 

・黒っぽい下痢で臭いが普段と違う

 

・痩せてきた

 

・呼吸が荒い(呼吸が早い、呼吸促迫)

 

・ふらつく など

 

単なる一過性の症状なのか、それとも治療を必要とする病気なのか、またはもう治療を考えるには手遅れな状態まで進行した病気による症状なのかなど、一概に断片的な情報だけでは判断できないのが犬猫の病気です。

 

私たち人間とは違い、飼い主である人間に言葉で伝えることができません。そのため、愛犬・愛猫からのSOSのサインを見逃してしまうことは多々ありますし、きっとご家族様に迷惑をかけたくないという、ペットからの強い心遣いなのかもしれません。

 

がん治療を開始すると、直面する反応として状態良化であればいいのですが、多くの場合がご飯を食べなくなってしまった元気がない、などのネガティブなフィードバックだと思います。

状態が良化しているのであれば、そのまま続けることがおすすめです。寛解を目指して、担当獣医師、ご家族様、愛犬・愛猫の三者一丸となって突き進みましょう!

 

結果良好でずっと進めているのであれば、全部が全部そのまま進めるわけではありません。

 

・今回の注射(抗がん剤)を打ってから食欲がなくなってしまった

・帰宅後からぐったりしてしまい動かない

 

こういった症状を示した時に、ほとんどのご家族様で立ち止まって考える時間がやってきます。

 

・まだ寛解を目指して抗がん剤を継続するべきなのか

・通院のストレスも与えながらも頑張るべきなのか

・もう痩せてきてしまったし、そんなに体力的にも持たないのではないか

・ここでがん治療はやめると、この後うちの子はどうなってしまうのか

・がん治療をやめたら、あとどれくらい生きられるのだろうか

 

今まで抱えていた心の声が、リアルに心の奥から湧き上がってきて、きっと自分でもコントロールできないくらい不安な気持ちになることと思います。

 

がん治療をやめた場合に、その病気にもよりますが、延命は期待できないと考えています。

 

しかし、攻めるだけが選択肢ではなく、もう辛い治療はしないで、その子の性格や環境にあった治療方法に切り替えることも、また一つの選択肢です。

 

その選択肢が、往診に切り替えての、在宅緩和ケア、そして在宅ターミナルケアです。

 

「動物病院に通院させ待合室で待ち、診察室で抗がん剤を投与され、帰宅する。」

 

当たり前ですが、通院させなければ治療を与えてあげられないのが動物病院です。

しかし、通院すること自体がストレスになってしまい具合が悪くなってしまうのであれば、それもまた、往診専門動物病院に切り替えるタイミングです。

 

往診による家での緩和ケア・ターミナルケアへの入り方は、以下のような流れです。

 

1. 電話または問合せフォームからの診療予約

ここで、ある程度の状況を先にお伺いさせていただきます。

どんな経過があったのかなど、もし可能であれば問合せフォームから詳細事項を記載していただけると、準備する医薬品や医療資材内容の参考になりますので、ご記入ください。

 

2. 日程調整と往診

当院の往診では、獣医師+動物看護師の合計2~4人程度でお伺いさせていただき、今までの経過や現在の治療内容、そしてご家族様が求める緩和処置や診療プランなどについて詳しくお話しを聞かせていただき、その上で最良と思われる診療内容をご提案させていただきます。

 

3. 診療プランの決定とそれまでのアクションプランの決定

ご家族様にとって、診療と診療の間の時間に、もし発作が出たら、もし下痢をしてしまったら、もし吐いてしまったら・・・・、など、もし〇〇のときはどう判断して何をしたらいいのか、と言うご相談を必ずといっていいほど伺います。

全部とは言えませんが、大まかに想定される症状の発症に対して「こんな時はこうしてください」というアクションプランを複数伝えさせていただき、できる限りご家族様を一人にで悩ませないように、スタッフ全員でサポートさせていただく体制を整えていきます。

 

がん治療は決して快適ではなく、辛く険しい道のりであることは間違い無いです。

しかし、状態が良化してきているのであれば、続けてあげてください。寛解することを心から祈っています。

 

そして、もし途中で状態悪化による食欲廃絶、ぐったり、明らかな疲弊など、もう攻めた医療ではなく、余生をその子らしく過ごさせてあげたいと願われるのであれば、往診に切り替えることをお勧めします。

 

当院の往診では、がんに対しての治療はできません。

しかし、がんを患っている犬猫が今後発症するである症状に対する先制的な処方やアドバイス、アクションプランのご提案やトレーニングなど、最後の時間を家の中で過ごさせてあげるために必要だと考えられる内容をご提供させていただきます。

 

そして、緩和ケアやターミナルケアは、決して延命処置では無いです。

そのため、言いも悪いも、大きく寿命に関与しないと考えています。

しかし、残された時間の質に対しては、十分に効果を発揮できるよう、痛みを伴うのであれば痛み止めを使用し、吐きが止まらないならば吐き止めを使用、発作が止まらないのであれば発作止めを、呼吸が苦しいのであれば酸素室の設置など、最大限の対症療法をご提案させていただきます。

 

往診での緩和ケア、ターミナルケアをご希望のご家族様は、まずはご連絡ください。

 

次回は、「往診に切り替えたタイミング」をケースレポートでお送りさせていただきます。

 

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「 腎不全です。 すぐに入院で点滴していきます。 」

 

ペットの異変に気づき、動物病院に連れて行って血液検査をしてもらったところ、

 

腎臓の数値が高いことを告げられ、唐突にも

 

「入院による集中治療」

 

「もしかしたら今日明日の命である」

 

など、衝撃的なことを言い渡されるということは珍しくありません。

 

(最近では腎不全というよりは腎臓病ということが多いのですが、わかりやすく、ここでは分別せずに腎不全で書いていきます。)

 

慢性腎不全など、腎不全でも症状が緩やかな状態である時には、内服薬や皮下点滴でコントロールできていることが多いです。

そのほかにも、腎臓病に特化した療法食の存在も大きく、腎不全を懸念される犬猫と暮らしているご家族様であれば、タンパク量が多いご飯は腎臓に悪いから避けなければ...など、基本となる知識は持っていらっしゃるかと思います。

 

しかし、急性期を疑う時には、そんな悠長な話はできません。

通常の動物病院では、まずは急いで腎機能を改善させるために、入院による集中的な静脈点滴をしてあげることを最優先に考えることでしょう。

 

もちろん、入院での集中的な静脈点滴の効果は大きく、3日間ほどの入院による点滴で数値がある程度改善を認めれば、その後数日〜10日程度で退院できるようなレベルまで良化することは珍しくありません。むしろ、第一選択としては正しいと考えています。急性期を抜けた後に、元気な姿で元通りの日常が戻ってくるのであれば、入院治療を選択するべきです。

 

ここで重要なことは、ペットに異変を感じた時、飼い主様に求められる最初の判断までの早さです。可愛い我が子のように接している愛犬・愛猫の命を握っているという自覚を持ちましょう。

 

そして、さらに考えなければいけないのが、その判断は果たして、その子の

性格であり

体調であり

年齢などを考慮した上で、

 

最良なのかどうかです。

 

動物病院は、本来病気を治療するため、または未然予防をするために行く場所です。

そして、街にあるアットホームな動物病院での入院では、その最大の目的は、「状態を安定させて、家に帰すこと」であると考えています。

 

もし愛犬・愛猫が高齢で、もともとは動物病院に行くことがとても苦手だったり、ご家族様と離れるとご飯を食べなくなってしまったりなどを示す子たちに関しては、入院させることだけが選択ではないと思います。

本当に具合がわるい場合には、入院中にもう会えなくなってしまうことだって、決して少なくないです。

 

ここで考えなければいけないこととして、ペットの体調が悪そうだと感じた時に、どんなアクションを取るべきかを「早い段階で」判断することが、命の責任者である飼い主様に要求されます。

 

愛犬・愛猫の体調が悪そうだと感じた時、皆さんはどうされますか?

 

①すぐに動物病院に連れて行って診察を受けさせよう!

 

②こんな時期なんで、ネット予約をして、明日までは様子をみよう。

 

③動物病院に通院させるだけで具合が悪くなってしまうタイプの子なんで、今まで通り家で様子を見ていれば、そのうちよくなるさ!

 

ほかにもいろんな考え方があると思いますが、まずはこの3つについてです。

①と②は動物病院にそもそも行ける、またはかかりつけがあるタイプのご家族様です。状況判断は、やはり獣医師の意見を仰いだほうがいいと思いますので、まずはかかりつけの動物病院にweb予約だけでなく、電話などでリアルタイムに指示を仰ぎましょう。

 

問題は、です。

③を選択されるご家族様のところにいるペットの性格は、とても怖がりだったり、過去のトラウマをペットだけでなく飼い主様も共有してしまっているケースが該当するかと思います。

ケージの中に入れただけで奇声を出して失禁・脱糞してしまい、帰宅すると、通院前よりもぐったりとしてしまったなど、通院に対してネガティブな印象を抱いてしまい、結果動物病院をから離れてしまったというご家族様が多くいます。

 

ここでまずお伝えしたいことは、「愛犬・愛猫の体調に不安を抱えたら、まずは獣医師の判断を仰ぐということを忘れないでください。」ということです。

ネット情報を先に漁ってしまい、その膨大なまでの情報に翻弄されてしまい、次に起こすべきアクションに迷いが生じてしまった結果、もっと早くにご連絡いただけていれば、ということになることだけは避けなければいけません。

 

通院させることが難しい場合には、最近では当院のように往診専門動物病院が増えていますので、まずは自宅に来てくれる往診専門獣医師がどこにいるのかを探してみることをお勧めします。

もし、東京都内にお住まいの場合には、往診専門動物病院わんにゃん保健室までご連絡ください。

東京23区を中心に近隣地区まで、獣医師と動物看護師がチームとなって訪問させていただきます。

 

今まで通院させていなかったご家族様の胸の中には、10年来の想いがたくさん溜まっていると思いますので、今日に至るまでに異変はなかったのかなどを中心に、しっかりと時間をとってお話をお伺いさせていただきます。

 

通院できないからと諦める前に、まずはご連絡ください!

 

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