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東京墨田区 犬猫往診の最近のブログ記事

往診専門動物病院わんにゃん保健室 往診獣医師の大東です。

私たち獣医療チームは、東京中央区と東京江東区、東京台東区に拠点を構え、近隣地区である東京墨田区や東京葛飾区、東京千代田区などをメインに東京23区を日々往診しています。

基本は獣医師と動物看護師の2人で往診車に乗って、ペットのいるご自宅まで訪問し、ご自宅で診察を行います。ご自宅に持ち運べる医療機器(超音波検査機器や簡易血液検査機器など)や注射、内服薬など、小さな動物病院をそのまま持ち込めますので、ご自宅にいながら安心して獣医療をペット(犬・猫)に提供することができます。

動物病院に通院できないで困っている犬猫の飼い主様、お気軽にご相談ください。

 

さて、今回ご紹介させて頂こうと思っている子は、飼い主様が外出中に大量出血していた高齢犬のまるちゃんです。家のわんちゃんが外出中に出血していたらびっくりしますよね。

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まるちゃん(東京墨田区在住/高齢犬/シニア犬)

東京墨田区在住のまるちゃんは、ご家族様が外出中に、ビデオにてまるちゃんの様子を確認したところ、部屋の中が血だらけになっていて、急いで帰ってきたとのことで、お電話を頂きました。お家にお伺いすると、まるちゃんはベッドの上でお迎えしてくれました。知らない人たちが来た、という感じでソワソワ落ち着かず。

先に詳しくお話をお伺いしたところ、数日前に、やや元気がなかったため、別の往診専門動物病院の往診獣医師に来てもらい、関節痛疑いで痛み止めを処方されたとのことでしたが、食欲はあり、様子もいつもと変わらないが、出血量がかなり多かったため、転院にて当院の診察をご希望されたとのことでした。

出血痕がついたペットシーツを見させていただいたところ、かなりの出血で、ペットシーツ1枚分ほどあり、かなり血餅(血の塊)も入っていました。

このような場合通常どこからの出血か、身体検査で確認していきます。まず、一番疑ったのが口の中からの出血でした。歯石がつき、歯周病が進行していると、歯の根元が溶けて、歯が抜け、そこから出血することがよくあります。特に小型犬では歯周病の子が多く、奥の臼歯が抜けてしまいます。

しかし、シニア犬のまるちゃん(東京墨田区在住)の場合、歯周病はかなり重度でしたが、口腔内からの出血点は確認できず、歯周病による出血の可能性は低いと考えました。

また、肛門や手足、耳なども出血は見られないことから、消化管内からの出血、それによる吐血が最も可能性が高かったです。

しかし、消化管内からの出血を確認するためには、内視鏡で消化管内部を確認する必要があり、内視鏡にはもちろん麻酔が必要になってきます。

今回、まるちゃんは高齢で心臓に雑音があることも考慮すると、麻酔のリスクは高く、あまりお勧めは出来ない状況でした。しかし、出血量も多いことから貧血になっていないか、また、消化管出血によって上昇する項目もあるので、それらを確認するために、血液検査をお勧め致しました。ご家族様にそういったことをご相談したところ、血液検査は行い、内視鏡検査はとりあえず見送る、という形になり、まるちゃんには採血を頑張ってもらうこととなりました。

採血自体は、細い針で行うので痛みはほとんどないのですが、手足を持たれるのがみんな嫌いでバタバタもがきます。もちろんまるちゃんも例外ではなく、とても嫌がっていました。体はすごく細いのですが、逃げる力はかなりの力です。しかし、往診専門動物病院わんにゃん保健室の獣医師もそのような場合には慣れているので、保定すると大人しくしてくれました。そして、採血中は大人しく頑張ってくれ、無事に終了しました。

ここで、余談ですが少し歯の話を挟みます。

わんちゃんの歯周病は、軽度→中等度→重度の段階があります。

そもそも歯周病とはどういったものでしょうか?

ご飯を食べると歯垢が歯に付きます。それが数日で固く石になり、歯石となって歯に付着します。歯石の表面はザラザラしており、そこにはさらに歯垢が付着しやすくなり、歯垢がたまっていきます。そこに、唾液と混ざった、ねちゃねちゃしたものが付着するようになると匂いを発します。そのネチャネチャが細菌の塊で、においの元凶です。この細菌が、歯の根元を溶かしていき、歯が浅くなって抜けてしまいます。逆に、抜けずに、歯の奥に膿が溜まってしまい、頬に穴が開いてしまうこともあります。

このようになってしまった場合、根本的な治療法としては、麻酔が必要となってしまいますが抜歯を行う方法があります。しかし、麻酔がかけられない子では、抗生剤を使用することが多いです。

また、歯石除去を動物病院で行ってもらうこともあるかと思いますが、注意しなければならないのは、その後いかに歯垢がつかないように歯のケアをしていくか、というところになってきます。そして、まれに無麻酔での歯石除去を行っているところもありますが、わんちゃんの恐怖心がトラウマとして残ってしまったり、歯周ポケットまできれいにできなかったり、舌や口腔内を傷つけてしまうことがあり危険なので、お勧めは出来ません。

歯に関しては、また別のブログにて詳しく説明しますね!

 

ということで、まるちゃんの採血も無事に終わり、おそらく上部消化管内の出血であろうということで胃薬、抗生物質、吐き気止めを処方し、改善が見られるかみてみることになりました。

血液検査の結果は、消化管内の出血がある場合に上昇する項目が上がっており、また、偶発的に内分泌系の疾患も発見されました。

今回の治療で、まるちゃんの出血は止まり、元気に過ごしてくれています。

おそらく考えられる要因としては、痛み止めによって胃が荒れてしまい出血が起こった可能性が高いと考えられました。非ステロイド性の消炎鎮痛剤は空腹で服用したり、体質的にはまれに、胃での出血を引き起こします。

そして、今回まるちゃんはかなり高齢でしたが、一見元気そうに見えました。しかし、実は内分泌系の疾患(甲状腺機能低下症)が隠れていました。この病気は、なんとなく活動性が落ちたり、毛が粗になったり、といった症状が出ることが多く、高齢の犬に多い病気です。

症状だけを見ていると、年のせいかな?と思ってしまうかと思いますが、実は病気で、治療が必要になることもあるので、もし年齢とともに動きが鈍くなったな、など変化がありましたら、一度往診専門動物病院わんにゃん保健室までご連絡ください。

高齢になって一度健診を受けたいけど動物病院に連れていけない、などのお悩みがある方は、往診専門動物病院わんにゃん保健室までご連絡ください。

高齢の子に多い病気や症状を詳しくご説明し、検査が必要かどうかも含めてご相談させて頂きます。

 

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こんにちは!!

ようやく秋が来て、過ごしやすくなりそうですが、また台風が来ないことを願うばかりです。

さてさて、台風も多いですが、日本でもう一つ多い災害が地震で、そのような災害時に必ず問題になるのが避難時の対策ですね。

天候が荒れている時は、なぜか持病を抱えているペット(犬・猫)の体調も低下しやすいようで、荒れた天候の中、往診専門動物病院わんにゃん保健室では道路が封鎖されない限り、ご自宅まで獣医師と動物看護師が往診車で訪問させていただいています。

最近では動物も一緒に避難できるところも増えてきていますが、その際の準備が必要になってきます。例えば、ご飯やキャリーなどです。

いざという時のために、備えておくことをお勧めいたします。

 

それでは、最近猫ちゃんのお話が多かったかと思いますが、今回は、ワンちゃんのお話をしようと思います。

今回は、数日間嘔吐、元気食欲がなくなってしまった14歳の高齢犬、リッキーちゃん(東京墨田区在住)のお話です。

 

リッキーちゃん(東京墨田区在住、高齢犬)

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東京墨田区在住の高齢犬であるリッキーちゃんは、数日前から元気食欲がなくなり、嘔吐が続いているということで、昨夜に別の往診専門動物病院の獣医師に診てもらい、慢性腎不全の終末期と言われ、そのターミナルケアをご希望でご連絡をいただきました。

お家に獣医師と動物看護師が訪問すると、高齢犬のリッキーちゃんはご家族に囲まれて、酸素ハウスの中で横になっていました。かなり苦しそうな状態でしたので、緊急状態でないか、舌の色や口の粘膜色を確認し、とりあえず緊急状態ではなかったので、問診に移らせて頂きました。

高齢犬のリッキーちゃんは元はすごくよく食べる犬だったそうなのですが、最近食欲が減ってきていて、どんどん痩せていってしまっていたとのことでした。また、数日前から吐く回数が増えて、昨夜は歩様もフラフラだったため、夜間の往診専門動物病院に電話をしてきてもらい、血液検査を行ったところ腎臓の数値が重度に上昇していて、慢性腎不全の末期だと言われましたが、皮下点滴などの対症療法をしたところ少し顔つきが楽になっていたので、対症療法などを行ってほしいというご希望でした。

ここで、ターミナルケアについて少しご説明させて頂こうと思います。

ターミナルケアと緩和ケア、すごくよく似た言葉で同じ意味じゃないの?という方も多いかと思いますが、実は少し意味合いが違っています。

ターミナルケアとは、緩和ケアの一部に含まれ、末期の子がどれだけ心穏やかにすごせるか、少しでもストレスや苦痛なく過ごせるように治療することです。一方、緩和ケアとは、末期の子たちだけではなく、比較的早期の段階でも、病気による症状を軽減し、苦痛を減らすことと並行して、治療も行っていくケアのことを言います。なので、緩和ケアという言葉は、決して末期の子たちにだけ使う言葉ではなく、対症療法を行いながら、まだまだ病気と付き合っていく、または戦っていけるということを意味しています。

今回のリッキーちゃん(東京墨田区、高齢犬)ではどちらを選ぶかというと、ターミナルケアを選び、少しでも慢性腎不全による吐き気や倦怠感、ふらつき、それによる食欲不振、元気消失を軽減してあげることが目標となりました。

ターミナルケアを行う時は、まず病状を見ることが大切になってきます。人であれば「ここが痛い」「吐き気がする」「こういう症状があるから食べられない」など話してもらえるのですが、犬猫では話をすることが出来ないので、検査結果から症状を推察していきます。今回のリッキーちゃんの場合、前日の血液検査で一部の項目のみですが、血液検査を行っていたので、慢性腎不全からくる症状を推測することが出来ました。

しかし、一口に慢性腎不全といっても、わんちゃんと猫ちゃんでは進行の仕方に違いがあるので、簡単にご説明します。

まず、腎臓の仕組みはどうなっているのでしょうか?

腎臓は大きく分けると、糸球体と尿細管という部分に分けることができます。糸球体は血管がたくさん集まって球になっている部分で、ここはザルのような役割をしています。つまり、ここで水分や様々な老廃物、ミネラル成分などが濾されて出ていきます。しかし、たんぱく質は大きいので通常はザルを通らずに体内に残ります。ここで作られた尿を原尿と言います。一方、尿細管では、糸球体で通過してしまったもの(原尿)の中で、必要な物質を必要なだけ再吸収します。例えば、ミネラル成分や水分などです。そうして濃縮されたものがおしっことして出ていきます。

そしてわんちゃんとねこちゃんでは、腎不全が始まるときに機能が落ちてくる場所が異なっています。猫ちゃんでは、尿細管の機能が先に落ちてくることが多いです。つまり、再吸収する機能が先に落ちていくので、まず最初にでる症状は、おしっこがたくさん出るようになった、つまり、多飲多尿です。

一方、わんちゃんでは糸球体の機能が先に落ちていきます。糸球体はザルの役割をしているのですが、ザルの網目が荒くなってしまうというイメージです。すると、通常通らないたんぱく質も原尿の中に含まれてしまい、たんぱく質は尿細管では再吸収できないので、おしっこの中に流れて行ってしまいます。これが尿たんぱくがでる仕組みです。

するとせっかく食べて吸収したたんぱく質がおしっこの中に出て行ってしまうので、どんどん痩せていきます。そして、たんぱく質が糸球体を通ること自体が腎不全の悪化要因でもあります。わんちゃんでは、腎機能が落ちるよりも前に尿たんぱくが出るという異常が一番最初に出るので、定期的に尿たんぱくを測定することをおすすめします。

余談が過ぎてしまいましたが、リッキーちゃんは病院がすごく苦手な子で、今までもずっと元気に過ごしてきたので、検査などもしたことがないとのことでした。しかし、今回体調が悪くなって、原因が分かったのですが、腎臓は治療法がなく、体内の老廃物の排出を少しでも薄めて排出を促すために、皮下点滴、吐き気止め、胃薬、二次感染を予防するために抗生剤を注射、という対症療法になってきます。

リッキーちゃんも、昨晩その治療によって少し楽になったとのことでしたので、今日も、より楽になってほしい、という思いを込めて治療に入らせて頂きました。

治療中は少しもぞもぞしていたリッキーちゃんでしたが、終わると立ち上がって酸素ハウスから出たがっていました。慢性腎不全では貧血になって、呼吸状態が悪くなることが多いので、酸素ハウスのレンタルをご家族が早急に行っていただいていて、リッキーちゃんは点滴や注射などの治療だけでなく、酸素ハウスにいることでも楽になっていたのだと思います。

リッキーちゃんの体調が徐々に進行し、高齢犬のリッキーちゃんの周りにはたくさんのご家族が集まっていました。これはリッキーちゃんがとても愛されていた証でもあります。

きっと体調が悪い中で、リッキーちゃんはみんなに「ありがとう」と伝えていたんだと思います。

次の日には、高齢犬のリッキーちゃんは全く立ち上がれず、ご家族様も診察をご希望されませんでした。たしかに、しんどい中で少しでも楽にしてあげることがターミナルケアですが、その中でご家族様がお別れを覚悟する時間や、お互いに感謝を伝える時間を、わんちゃんたちが与えてくれているのだと思います。それ以上は治療をせず、お別れをする、というのもまた一つの考え方だと思います。

私たち往診専門動物病院わんにゃん保健室では、ご家族様と、どこまで最愛のペット(犬・猫)にターミナルケアを行うか、どこまで検査や治療を行うか、などしっかりとご相談させていただき、治療に入らせて頂いています。たとえ、途中で考えが変わってもご遠慮なくご相談頂ければ、その時々に合った治療法・ケア方法をご提案させて頂きます。

犬猫のターミナルケアでお悩みのご家族様、緩和ケアでお悩みのご家族様、一度往診専門動物病院わんにゃん保健室までお気軽にご相談ください。

 

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こんにちは!!

 

みなさまいかがお過ごしでしょうか?

私たち往診専門動物病院わんにゃん保健室では、東京墨田区、東京足立区、東京葛飾区、東京台東区、東京江東区など往診で回っていますが、夏休みが終わって、お子様が学校に行くようになって、ほっとしている、という声もよく耳にします(笑)

また、意外とお子様が家にいると環境が変わって、様子が変わる猫ちゃんも多いなと、様々なご家族様の元に訪問する往診という獣医療形態を通じて知ることができました。

もし、何か様子が変だな、食欲落ちたな、元気ないな、と感じた場合には、往診専門動物病院わんにゃん保健室までご相談下さい。

 

それでは本日のお話は嘔吐が止まらない高齢猫ちゃんのお話です。

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嘔吐が止まらない高齢猫(東京都墨田区在住)

今回ご紹介するのは、東京墨田区在住、推定18歳のジルちゃんです。高齢猫のジルちゃんは、子猫のときにお家に来て、そこからほとんど病気という病気をせず現在まで元気に過ごしていました。しかし、1週間ほど前から嘔吐が続き、ご飯が食べれなくなってしまったけれど、触ると怒るので動物病院には連れていけない、とのことで往診専門動物病院わんにゃん保健室にご連絡を頂きました。

シニア猫のジルちゃん(東京墨田区)のお家に初めて往診に行ったとき、ジルちゃんは窓際に座ってかなりぐったりした様子でした。鼻がズビズビしていて、鼻からは血も出ており、湿性の咳もしていて、鼻呼吸がしにくくて苦しいのだろう、という印象でした。毛は柔らかく、まるで子猫ちゃんのような毛質でした。

猫ちゃんは本来鼻で呼吸をして口は閉じたままですが、鼻が詰まってしまったり、息が苦しかったりすると口を開けて呼吸をします。いわゆる開口呼吸と呼ばれています。鼻が完全に詰まっている猫ちゃんや、心臓病が悪化した猫ちゃん、すごく興奮してしまっている猫ちゃんでよく見られますが、多くは呼吸が苦しいことを意味しているので、お家の猫ちゃんがこのような状態になっていれば、早めに獣医さんに診せましょう。

東京墨田区の高齢猫のジルちゃんは、鼻はズビズビつまっていましたが、開口呼吸をするほどではありませんでした。しかし、少しでも興奮すると呼吸がしんどくなってしまうだろう、と考え、できるだけ興奮させないように細心の注意を払いながらの診察となりました。

まず、症状としては、鼻水・鼻血、嘔吐、食欲不振、元気消失です。鼻水は小さいころかららしいのですが、鼻血はここ最近出始めたとのこと。

ここから、どのような病気が疑われるか考えていきます。

・鼻水、鼻血:慢性鼻炎(感染性)、鼻の中の腫瘍

・嘔吐、食欲不振、元気消失:鼻詰まり、慢性腎不全、甲状腺機能亢進症、腫瘍

が主には挙げられますが、身体検査だけではこれを絞っていくことは難しいので、まずは血液検査の必要性をご家族の方々に説明し、同意を頂きました。血液検査だけですべての病気が分かるわけではありませんが、甲状腺機能亢進症や慢性腎不全に関しては診断がつくということと、全身の評価がある程度できる、という点ではとても有効です。

ということで、ジルちゃんも採血を行い、脱水が重度でしたので皮下点滴、吐き気止め、胃薬、慢性鼻炎を疑い、一度しっかり炎症を止めて鼻粘膜の肥厚をとる意味でステロイド剤、鼻の感染に対して抗生剤を使用しました。ご家族の方には、暴れると思うから注意してね、と言われていましたが、実際にはとてもお利口に処置をさせてくれ、そのあと顔もなでさせてくれました!おそらく呼吸も苦しかったこと、そして全身状態も悪かったからだとは思うのですが、爪を出すこともなく、高齢猫のジルちゃんの協力もあってその日の訪問先での往診はスムーズに終わりました。

次の日、もう一度東京墨田区まで訪問し、ジルちゃんのお家に往診しました。吐き気止めのおかげで、往診以降一度も嘔吐はなかったとのこと。ほっとしました。

そして、吐き気が無くなったのと、鼻も通るようになっていたからか、食欲も上がってきたようで、よく食べたそうです。様子が良くなっていたので、この日も同様の処置を行いましたが、シニア猫のジルちゃんは相変わらず良い子でゴロゴロと言ってご機嫌な様子でした。

余談ですが、猫ちゃんがゴロゴロ音を鳴らすときは2パターンあります。一つはみなさんご存じの通りご機嫌なとき。ゴロゴロ鳴らして、甘えてきますよね!たっぷり甘えさせてあげて下さい。そして、もう一つは意外と思われる方も多いと思いますが、体調が悪くてぐったりしているとき。この場合は、見た目にも体調が悪そうなことが多いです。そのようなときにお家の猫ちゃんがゴロゴロ言っていたら、ご機嫌、というわけではなく、しんどいこともあるので、注意して体調をみてあげましょう。そして少しでもおかしいな、と感じたらすぐに獣医さんで診察を。

話を戻すと、シニア猫のジルちゃんは、顔をなでるとスリスリしてゴロゴロ鳴らしていたので、おそらくご機嫌になってゴロゴロしているんだろうな、と判断しました。

そして、血液検査の結果も出揃い、診断がつきました。

ジルちゃんは甲状腺ホルモンが高く、甲状腺機能亢進症と診断されました。また、炎症の数値も上昇しており、かなりひどい鼻炎があるのでは、と判断できました。

診断がつけば、次はそれを治療し、うまくコントロールしてあげることが必要となってきます。

まず、甲状腺機能亢進症ですが、簡単にこの病気をご紹介します。甲状腺というのは身体の代謝を調節しており、甲状腺ホルモンがたくさん出ると全身の代謝が上がります。もちろん食欲もあがりますが、代謝が上がっているので食べても食べても痩せていきます。他には、多飲多尿であったり、嘔吐、下痢といった症状が出てきます。では治療はどうしたらよいのでしょう?

ホルモン量を調節してあげれば、心臓や腎臓に関しては注意が必要ですが、この病気はコントロールすることが出来ます。治療法は2パターンあり、一つは内服薬で甲状腺ホルモンの産生を抑える方法。お薬は苦みがありますが、多くの猫ちゃんが上手に飲んでくれています。もう一つはご飯を変えることです。甲状腺ホルモンはヨウ素から作られているので、ご飯の中のヨウ素量を減らせば甲状腺ホルモンの量が減る、という仕組みです。しかしこの方法は欠点があり、ご飯は甲状腺機能亢進症用の療法食しか食べることが出来ません。ドライとウェットがあり、比較的好きな子も多いですが、おやつなども食べることが出来ないので、どうしてもお薬が飲めない子以外は多くのご家族がお薬での治療を希望されます。

高齢猫のジルちゃんもその一人で、お薬にて治療していくことになりました。東京墨田区在住で高齢猫のジルちゃんはお薬も上手に飲め、ご家族様も続けられそう、ということでしたので、治療方針が固まってきました。

 

このように、一つの病気に対しても、治療法は一つではなく、往診専門動物病院わんにゃん保健室では、できる限り様々なご提案させて頂き、ご家族様とわんちゃん、猫ちゃんが治療を続けられる方法を一緒に考え、ご相談させて頂きます。

どうしても投薬ができない、療法食を食べてくれない、など、お悩みも十人十色だと思いますが、治療法も十人十色です。それぞれに合った治療法で一緒に頑張っていけるようにご相談させて頂きますので、上のようなお悩みがある方は往診専門動物病院わんにゃん保健室までご連絡ください。

 

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こんにちは!

往診専門動物病院わんにゃん保健室 往診獣医師の大東です!

当院では、台東区、江東区、中央区を拠点とし、東京23区全域、さらにはその近隣地区まで訪問させていただきます。当院の往診獣医療では、往診車で獣医師と動物看護師が一緒にお家まで訪問させていただき、お部屋の中からペット(犬・猫)を連れ出さなくても獣医療を受けさせてあげられます。また、とてもシャイなペット(犬・猫)と暮らしているご家族様には、事前にペット(犬・猫)の性格と性質をお伺いすることで、お部屋のどんな場所でどんな風にして診察をしたほうがいいなどのお話を、電話予約の段階でさせていただきます。

ペット(犬・猫)の飼い主様に広く寄り添える獣医療の新しい診療形態が、往診専門動物病院わんにゃん保健室です。

動物病院に通院できないで困っている飼い主様はまずはご相談ください。そして、もし周りでそのようなことで困っているご友人やお知り合いの方がいましたら、往診専門動物病院があることを教えてあげてください。

 

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さて、ブログに入ります!

最近急に気温がぐっとさがってきましたが、皆様体調は崩されていませんか?

特に高齢のわんちゃんやねこちゃんは、体温調節が苦手なので、暑すぎるのも苦手ですが、寒さにも弱く体調を崩しやすい時期になってくるかと思います。

秋や冬は特に私たち人も、大切なわんちゃん猫ちゃんも体調を崩しやすい季節ですので、お気を付けください。

 

東京墨田区在住、15歳の高齢猫、シンちゃんのその後

それでは、今回は、先日ブログにてお話させて頂きました、東京墨田区在住、15歳の高齢猫、シンちゃんのその後について、お話させて頂こうと思います。

シニア猫のシンちゃんは、皮膚の症状と、元気食欲の低下、多飲多尿が主訴でしたが、シニア猫のシンちゃんはすごく敏感で、動物病院での処置が難しいため、往診専門動物病院の往診をご希望され、往診専門動物病院わんにゃん保健室までご自宅訪問依頼でお電話を頂きました。

初診の日は、対症療法と血液検査、尿検査を実施し、治療の反応をみつつ、検査結果を待つという流れを取らせて頂きました。往診専門動物病院わんにゃん保健室の往診では、血液検査などはすぐには結果が出ないものもあるので、状態をみつつ、稟告から治療方針を考える、対症療法を行う、という方法をよくとります。その後、検査結果が出次第、治療方針を提案してご家族様と相談させて頂きます。

初診の次の日もう一度お家まで獣医師と動物看護師で訪問させて頂くと、昨日の処置があったにも関わらず、高齢猫のシンちゃん(東京墨田区在住)はリビングの真ん中でリラックスして待っていてくれました。少し食欲が上がってきて、皮膚に関しては痒みや赤み(発赤)などのブツブツが引いたということでした。

 

皮膚はステロイドが効果を示したと考えられ、頸部や耳のブツブツに関してはやはりアレルギー疾患が最も可能性が高そうでした。

 

血液検査や尿検査の結果がまだ出そろっていなかったのですが、全身状態としては、前日の治療にて少し状態が上向きになっていました。そのため、初診日同様、少し脱水があったので皮下点滴、嘔吐があったので吐き気止め、胃薬、感染性疾患を考えて抗生剤を使用しました。この日も、保定をしようとするとシニア猫のシンちゃん(東京墨田区)は怒っていましたが、タオルをかけるとあっさりと処置をさせてくれるので、やはりシニア猫なだけあって、シンちゃんはお利口さんでした。

 

ここで、皮膚疾患について少しお話させて頂きます。

今回のように、小さいブツブツが大量にできている症状を総称して「粟粒性皮膚炎」といいます。しかし、この粟粒性皮膚炎というのはあくまで皮膚の状態であり、病名ではありません。

では、このブツブツの正体はなんでしょうか??

このブツブツの中には、好酸球といって、アレルギーや寄生虫がいるときに集まってくる白血球の一種がたくさんいて、ブツブツを形成しています。なので、粟粒性皮膚炎の原因として最初に考えなければいけないのは、アレルギーや寄生虫性疾患です。アレルギーや寄生虫とひとくちに言ってもたくさんあり、例えば食物アレルギーやアトピー性皮膚炎、ノミ寄生によるノミアレルギー、蚊刺咬によるか蚊アレルギー、皮膚のその他の寄生虫など、たくさんあります。

ノミアレルギーであれば、ペット(犬・猫)の身体にノミ糞がついているか確認し、ノミダニ薬を塗布してあげれば良いですが、他のアレルギーに関しては、治療して反応をみなければなかなか原因が分からないことが多いです。例えば、食物アレルギーであればステロイドは効きにくく、高用量で使用してもあまり効果がなかったりします。逆に、アトピー性皮膚炎であれば、ステロイドや抗ヒスタミン剤がよく効果を示してくれます。

話をシニア猫のシンちゃん(東京墨田区在住)の皮膚に戻しますと、高齢猫のシンちゃんの場合は初診日に皮膚に対してステロイドを使用しました。そうするとてきめんに皮膚のブツブツや赤みが引いていきましたので、おそらくシンちゃんはアトピー性皮膚炎があったと考えられます。

また、余談ですが、みなさんノミ糞とゴミの見分け方はご存じですか??

猫ちゃんの皮膚に黒いゴマのようなものがついていても、一見私たち獣医師や動物看護師でもゴミなのかノミ糞なのか見分けはつきません。そこで、濡れティッシュの上にそれを置いてみます。ゴミであればもちろん何も変化は起きませんが、ノミ糞であればノミが血を吸って糞を出しているので赤く滲んできます。お外に出る猫ちゃんの場合は、是非一度試してみてください。

 

また話が逸れてしまいましたが、次の日、高齢猫のシンちゃん(東京墨田区)の血液検査と尿検査の結果が出揃いました。血液検査の結果は、少し脱水している所見はありましたが、大きな異常値はなく飼い主様も安心されていました。尿検査では、白血球がたくさん検出されていましたが、尿の濃さを示す尿比重は正常でしたので、尿検査・血液検査両方から、疑っていた腎不全は否定的でした。また、甲状腺機能亢進症に関しても、血液検査から否定されました。

ということで、除外していくと、今回の東京墨田区在住、高齢猫のシンちゃんの症状は膀胱炎から来ていたと考えられます。膀胱が気持ち悪くて何度もトイレに行く、元気食欲が低下する、下腹部を舐めるというのも猫ちゃんの膀胱炎ではよくみられる症状です。

診断がつけば次は治療です!!

猫ちゃんの膀胱炎の原因は大きく分けて、

・細菌性膀胱炎

・結晶や結石にによる膀胱炎

・特発性膀胱炎(原因不明の膀胱炎)

がありますが、シニア猫のシンちゃんの場合、尿検査結果から、細菌性膀胱炎か特発性膀胱炎が考えられます。

そこで、今回の治療方針としては、

・皮膚に対してはステロイド投与

・膀胱炎に対しては抗生剤投与

という方向性でご家族様にお話しさせて頂きました。

抗生剤は飲めなければ注射で入れることもできますが、シンちゃん(東京墨田区)がお薬を飲んでくれる性格であることと、すごく敏感な猫であるというのを考慮して、飲み薬を続けてもらうことになりました。

また、ご家族様とお話を重ねるうちにひとつ出てきたことが、お子様が夏休みに入ってシンちゃんにかまうことが出来なくなってしまい、夏休み終盤から元気がなくなってきたということが分かりました。これはひとつ重要なことで、猫ちゃんはストレスにすごく敏感で、特発性膀胱炎の原因の一つとなっています。

このように少しの変化が猫ちゃんのストレスとなってしまい、膀胱炎を引き起こしてしまうこともあるので、最近は気持ちを落ち着かせるような成分が入った処方食も出てきました。

頻尿かも、膀胱炎を何度も繰り返している、ご飯をどれにするか迷っている、という場合には一度往診専門動物病院わんにゃん保健室までご連絡ください。その子に合ったごはんをご提案させて頂きます。

膀胱炎の再発はかなり多いですが、糖尿病など基礎疾患がある場合もあるので、なかなか治らない場合や再発を繰り返す場合には広い範囲で検査することをお勧めいたします。

 

高齢猫のシンちゃんは、現在皮膚症状も落ちつき、抗生剤の内服を頑張ってくれています。今回、初診時に様々な検査を頑張ってくれたので、診断がつき、治療方針を決めることが出来ました。これも、シンちゃんの協力があってのことです。

次回の尿検査で白血球がなくなっているといいなと願っています。

しかし、シニア猫のシンちゃん(東京墨田区)のように、お薬を内服では飲めない子、膀胱炎の再発を繰り返している子、結晶がなかなかなくならない子、など悩まれていらっしゃれば、往診専門動物病院わんにゃん保健室までご連絡ください。

その子の性格に合った治療法をご提案し、ご家族様と一緒に治療していきます。

 

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東京台東区/中央区/港区エリアのペット往診 動物病院
わんにゃん保健室
 
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こんにちは!!

 

往診専門動物病院わんにゃん保健室 往診獣医師の大東です!

 

私たちは普段、獣医師と動物看護師の2人でご自宅まで往診車で訪問しています。

 

そのため、触れないくらい元気な猫ちゃんやわんちゃんでも、動物看護師がいるので安心して保定することができ、検査・処置に入ることができます。最近では、東京墨田区からのご依頼が急激に増えてきました。

当院は、往診専門動物病院としては希少な複数のスタッフでの診察を行っていますので、ペット(犬・猫)の急な体調不良に対する当日予約も、多くの場合で対応させていただいております。

また、新たに往診専門動物病院わんにゃん保健室江東区支部を設け、東京墨田区、東京江東区、東京江戸川区、東京葛飾区が今までよりも訪問しやすくなりました。

ペット(犬・猫)を動物病院に連れていけない、病末期で残りの時間を家で過ごさせてあげたいが苦痛だけは取り除いてあげたいなど、往診を希望されるご家族様が抱えている事情はそれぞれです。

往診専門動物病院わんにゃん保健室では、ペット(犬・猫)の状態に合わせた治療プランを、できる限りご家族様の意向に合わせて最良な診療プランを考案させていただきます。

ご家族様だけで悩まず、まずはお気軽にご相談ください。

 

さぁ、ここからブログです。

 

ふたたび猛暑が始まりましたね。皆様、急な温度変化に身体はついていっていますか?

最近私の家の周りのお家で、猫ちゃんがたまっていることが多いのですが、そこに子猫ちゃんがたくさん増えていて、とってもかわいかったですが、外の暑さに完全にみんな伸び切ってしまっていました。

猫ちゃんは元来、砂漠にいたと言われていて、暑さにはある程度犬よりも強いと言われていますが、それでもここ最近の猛暑にはついていけていない様子でした。

特に温度管理が苦手な、子猫や高齢猫では注意が必要です。成猫では、ある程度外気に合わせて体温調節を行うことが出来ますが、子猫や高齢猫では温度管理が出来ずに熱中症や低体温になりやすいので、ご家族の方々は気を付けてあげて下さい。

私たち往診専門動物病院わんにゃん保健室の往診車の温度管理が大変な季節ですが、空調管理や設備管理などを施すことで、なんとか凌いでいます。

 

それでは、今回は、猫風邪をもっている猫ちゃんのお話です。

 

鼻詰まりのこむぎちゃん(猫風邪/高齢猫/東京墨田区)

ご紹介するのは、東京墨田区在住の、14歳のこむぎちゃんです。こむぎちゃんと初めて会ったのは1年半ほど前のこと。鼻がぐじゅぐじゅしているが、こむぎちゃんはとても敏感でご家族の方もキャリーに入れることが出来ない、ということで往診をご希望され、お伺いしました。そのときは、猫風邪による鼻炎と診断し、抗生剤とステロイド剤を使用しまし、すぐに良化しました。

くしゃみ・あくび・猫.jpg

そもそも猫風邪ってなに??という方もいらっしゃると思うので、猫風邪のお話を少しはさもうと思います。

猫風邪とは・・・

ウイルスや細菌によって、結膜炎や鼻炎、口内炎や歯肉炎が引き起こされた状態で、免疫力が低い子猫や高齢猫、ウイルス疾患のある猫が起こりやすく、一度感染するとほとんどの場合再発することが多く、何かの拍子に免疫が低下したときに症状が現れます。人でいうと、疲れたり寝不足だったりするとヘルペスが出たり、口内炎が出来たりするのと同じイメージです。

原因ウイルスは、ヘルペスウイルスやカリシウイルス、クラミジアなど様々で、症状は

・目やにが出る

・涙が多い

・目の充血

・目をシパシパしている

・鼻水・くしゃみが出る

・口内炎があって痛そう

といったものが挙げられますが、これ以外にも、鼻詰まりが悪化すると匂いが分からなくなってしまい、食欲不振になってしまうこともあります。猫ちゃんは匂いに敏感で、ご飯の匂いがしないと食欲が湧かずにあまり食べてくれないこともよくあります。

猫風邪のお話を飼い主様にすると、必ず疑問が生まれます。

 

「猫風邪ってうつるんですか?」

 

もちろん一緒に飼っている猫ちゃんがいる場合、他の猫ちゃんに感染することもあります。ただ、免疫力がしっかりある成猫の場合は何度も濃厚接触をしない限り発症するリスクは少ないかと思います。一方で、免疫力が低い高齢猫や子猫、ステロイド剤や免疫抑制剤を服用している猫ちゃんではうつるリスクは非常に高いので、注意が必要です。そのような猫ちゃんがいる場合は、発症猫の症状が落ち着くまで別のお部屋で生活させるなど、接触させないようにすることが大切です。かわいそうに感じられるかもしれませんが、高齢猫や子猫にとっては、致命的にもなりうるので、注意しましょう。

そして、治療としては、まずは抗生剤を使用し、それでも良くならない場合はステロイド剤や、免疫力を上げるたんぱく質を注射することもあります。

 

そして、本題のこむぎちゃん(高齢猫/東京墨田区)ですが、今回も、前回同様鼻がぐじゅぐじゅしていて、さらに食欲もなくなってきている、とのことで、往診獣医療をご希望されました。

私たち往診専門動物病院わんにゃん保健室の獣医師、動物看護師がお部屋に入ると、飼い主様の前で網に入ってウーっとうなっているこむぎちゃんの姿がありました。

まずは、こむぎちゃん(高齢猫/東京墨田区)は触らず、飼い主様にお話をお伺いしました。食欲がいつもの10%ぐらいまで減っていて、くしゃみはしないが鼻がずっとぐずぐず鳴っているということでした。シニア猫のこむぎちゃんは、以前血糖値がすごく高かったことがあるので、糖尿病も疑って、食欲不振の原因が猫風邪からだけではないのではないかと考え、血液検査の必要性をお話したところ、こむぎちゃん(高齢猫/東京墨田区)が頑張れるなら実施する方向となりました。今回の食欲不振の原因として考えたのは

・猫風邪からの鼻炎

・糖尿病の悪化

・慢性腎不全

・鼻腔内腫瘍

を主に考え処置に入りました。

今回は網に入ってくれていたので、保定に入るまでの高齢猫のこむぎちゃんの負担は少なかったのではないかと思います。

治療としては、鼻腔内腫瘍に関してはレントゲンやCTを行わなければ形態を見ることは出来ないため、まずは猫風邪を疑い抗生剤、食欲不振ということで、胃薬や吐き気止めを使用し、食べれていないということでしたので、皮下点滴も行いました。高齢猫のこむぎちゃんはかなり興奮していて、呼吸が荒くなっていましたので、様子を見つつ、処置を行いました。

猫ちゃんは、早ければ3日、長ければ1~2週間、食べていない期間が続いてしまうと、体の中で異常な代謝が行われ、肝臓に脂肪がたまってしまいます。いわゆる脂肪肝です。こうなると肝機能は著しく低下し、黄疸、高アンモニア血症などが出てきます。そして、ここまでくると、治療には栄養を付けて体の中のエネルギー代謝を正常に戻してあげる必要があります。つまり、強制給餌や胃内チューブを設置することもあります。

この状態になってしまうと、かなり危険な状態になってしまうので、シニア猫のこむぎちゃん(高齢猫/東京墨田区)が何とか食べてくれるようになることを願って、処置を行っていきました。

この日はそれで診察終了となり、2日後、再び東京墨田区のお家まで往診専門獣医師と動物看護師の2人で往診車でご訪問させていただきました。シニア猫のこむぎちゃんはやはり食べていないそう。血液検査の結果から、糖尿病や慢性腎不全が否定されたので、今度はステロイド剤を注射で使用し、点鼻薬でもステロイド剤を使用しました。ステロイドによって、鼻の粘膜の炎症が引いて、肥厚がとれると匂いを感じ取って、少しでも食べてくれるのではないかという期待をこめての治療でした。

そして期待通り、高齢猫のこむぎちゃんはその日の夜からご飯を食べ始め、いつもの80%ぐらいにはもどってきたというお話で、私たちも安心しました。

こむぎちゃん(高齢猫/東京墨田区)のように、炎症が強い場合にはステロイドが功を奏する場合もありますが、基本的には感染症の場合にはまずは抗生剤を使用するのが一般的ではあります。猫のこむぎちゃんは、おそらくかなり鼻粘膜の炎症がひどく、ほとんど鼻が通っていない状態で、そのため鼻水もほとんど出ていなかったのではないかと考えられます。

今回のように、ご家族様でも捕まえるのが難しい、触れない、キャリーに入れられない場合でも、往診専門動物病院わんにゃん保健室では、お家に獣医師と動物看護師が往診に行き、診察、検査、処置を行うので、キャリーに入れる必要もありませんし、処置はすべて往診専門動物病院わんにゃん保健室の獣医師、動物看護師でさせて頂きます。

もちろんどのような処置をするか、どこまで行うか、など飼い主様とご相談した上で処置に入り、ご家族様、わんちゃん猫ちゃんにできる限り負担がないようにオーダーメイドな治療法をご提案させて頂きます。いつでもお気軽にご相談ください。

 

往診専門動物病院わんにゃん保健室では、東京23区とその近隣地域まで、獣医師と動物看護師の2人が往診車でご自宅まで訪問します。

諸事情により動物病院になかなか連れて行けない場合に、大切なペットの症状を見て見ぬ振りをしてしまう前に、まずはご連絡ください。

 

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こんにちは!

 

皆様、お元気ですか?

私は先日長瀞の方に出かけてきました!普段は、東京都内、主に東京江東区、東京墨田区、東京台東区、東京足立区、東京港区などを往診専門動物病院わんにゃん保健室の往診車で回っているので、久しぶりに自然な中にいくとリフレッシュされますね!

猫ちゃんを連れてきている方はさすがにいませんでしたが、わんちゃんを連れている方は多くいらっしゃいました!しかし途中で気管虚脱のような咳をしているわんちゃんがいて心配になってしまいました。

気管虚脱があると言われたことがあるわんちゃんを飼っていらっしゃる方もいると思いますが、暑い場所では呼吸の回数が増え、気管虚脱がある犬ではのどに炎症が起こって、呼吸困難になってしまうことがあるので、気管虚脱があるわんちゃんは出来るだけ涼しい場所で過ごさせてあげて下さい。

 

それでは、今回の本題です。

今回は、なんとなく元気がなく、多飲多尿がある、既往歴に尿石症による尿路閉塞ということでお電話を頂きました、東京墨田区在住、高齢猫(15歳)のシンちゃんです。

 

なんとなく元気がなく多飲多尿の猫(東京墨田区/高齢猫)

まず、お電話で多飲多尿があるということだったので、

 

・甲状腺機能亢進症

・慢性腎不全

 

の2つの病気を頭に思い浮かべながらお伺いさせて頂きました。

お電話で、動物病院をすごく怖がってしまい、とても怒ってしまうので動物病院には行けないのでペット往診をご希望、ということをお伺いしていましたが、お家に入るとたしかに、私たち獣医師・動物看護師を見るなりテーブルの下に隠れてソワソワ、たまにシャーっと言ってみたり、落ち着かない様子でした。

なので、まずはシンちゃんに触ることはせず、お話をお伺いするところからスタートしていきました。

よくよくお話を聞くと、多飲多尿、元気減退だけではなく、皮膚がブツブツしてきて下腹部の皮膚を舐めている、嘔吐頻度の増加、活動性の減少(ソファに登らなくなった、歩くのがゆっくりになった等)が見られることが分かりました。

そこでまずは症状を大きく2つに分けて説明に入らせて頂きました。

 

・皮膚症状→下腹部を舐めるのは①膀胱炎、②皮膚病

・全身症状(多飲多尿、嘔吐、活動性の減少)→①慢性腎不全、②甲状腺機能亢進症、③その他(腫瘍など)

 

の可能性を考えてご説明し、血液検査、腹部超音波検査を行うことになりました。

 

下腹部の皮膚を舐める、というのは一見皮膚が痒いから?と考えてしまうのですが、実は膀胱が気持ち悪くて、皮膚の上から膀胱の位置を舐める、というのは猫ちゃんで必ず考えていかなければなりません。また、シンちゃんでは見られませんでしたが、膀胱でなく、やたらと足を舐める、という場合には関節炎を疑っていかなければなりません。

また、シンちゃんの場合尿路閉塞になったことがあるということでしたので、膀胱炎の再発の可能性も高かったのですが、頸部と耳のブツブツに関しては、皮膚病を疑っていきました。

 

甲状腺機能亢進症では、全身の代謝が上がるので、おしっこの量が増え、脱水してしまうのでのどが渇きたくさんお水を飲むようになります。また、消化管の動きも亢進するので、嘔吐や下痢が出たり、食欲が出たりします。しかし、代謝が上がっているので、よく食べますが痩せていきます。

また、猫ちゃんの慢性腎不全では、腎臓の尿細管というところでの水の再吸収能力が落ちてしまうことが多いため、多尿になり、脱水してしまうのでのどが渇きたくさんお水を飲むようになります。そして、慢性腎不全であと2つ多い症状が関節炎と嘔吐です。慢性腎不全が始まると、骨のカルシウムを血中に取り込んでしまうようになるので、骨密度が下がり、関節炎や、ひどいと骨折しやすくなってしまいます。嘔吐に関しては、慢性腎不全では、胃酸が出やすくなるので、逆流性食道炎のようなムカムカした感じや胃潰瘍になってしまうことがあります。

 

こういった症状を考えて、治療に入らせて頂きました。

高齢猫のシンちゃん(東京墨田区在住)は身体検査の前に、保定するときには怒っていましたが、保定すると大人しく、やはり少し元気がないのかな、という印象でした。

治療としては、少し脱水があったので皮下点滴、嘔吐があったので吐き気止め、胃薬、感染性疾患を考えて抗生剤、皮膚がかゆいということだったので全身性の疾患があった場合は病気が隠れてしまう可能性がありましたが、超音波にて明らかな腫瘍性疾患は認められなかったのでステロイド剤を使用しました。

すべて注射ですが、点滴に混ぜて投与するので、針を刺すのは1回だけ、ということで、高齢猫のシンちゃん(東京墨田区在住)も許してくれていました。

 

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治療後はおやつを用意してもらい、がつがつと食べていたので、少し安心しましたが、勢いよく食べすぎて戻してしまわないかが心配なぐらいでした・・・。

 

この日の診察は以上で終了とし、次の日もお伺いさせて頂き、活動性に変化があるか診させてもらうことになりました。また、今後としては、血液検査の結果次第で、全身症状については処置を決めていき、皮膚に関してはステロイドに対する反応を見ていくという方向でいくことになりました。

 

今回の東京墨田区在住で高齢猫のシンちゃんのように、症状がたくさんある場合にも、それぞれ分けて考えていき、どの病気が考えられるか、それを診断していくためにはどういった検査が必要か、ということを往診専門動物病院わんにゃん保健室では丁寧に説明し、ご納得いただいてから検査に入らせて頂いております。

 

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(診察終了後に大好きなカーテンに隠れながらおやつをもらうシンちゃん)

 

また、猫ちゃんの性格上、検査が難しい、無理をすると呼吸がわるくなってしまう、といった場合には、途中で検査や処置を中断することもあります。

しかし、そのような場合でも最善の処置をさせて頂きますので、怒ってしまうので、動物病院には連れていけない、といったお悩みを持つご家族様、諦めずに、往診専門動物病院わんにゃん保健室までお気軽にご連絡ください。

そのような猫ちゃんにも、往診専門動物病院わんにゃん保健室の獣医師、動物看護師ともに慣れているので、いつでもご対応させて頂きます!

 

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こんにちは!

 

みなさまいかがお過ごしでしょうか?

私たちは日々東京中央区や東京港区、東京江東区、東京足立区など様々なところで訪問による往診獣医療をしていますが、往診専門動物病院わんにゃん保健室の往診車が日中でもすこし涼しくなってきて、夏の終わりを感じています。

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しかし、先日外に出てしまう猫ちゃんのブログを書かせて頂きましたが、まだこの気温でも外は暑く、猫ちゃんたちも熱中症になってしまう可能性があるので、お散歩に出る猫ちゃんは注意が必要です。

また、わんちゃんのご家族様も、お散歩のお時間帯はまだ涼しい早朝や夕方が良いかと思います。帰宅後、息が荒い、ぐったりしているなどございましたら、まずはお部屋を涼しくして、保冷材などで身体を冷やしてあげて下さい。それでも落ち着かない場合、お気軽に、往診専門動物病院わんにゃん保健室までご連絡いただければと思います。

 

それでは、本日は、頭に外傷がある猫ちゃんでしたが、実は別の疾患があった猫ちゃんだったというお話です。

猫ちゃんのお名前は、ポンちゃん、15歳とご高齢な猫ちゃんで、東京葛飾区在住です。

 

ポンちゃん(高齢猫/東京葛飾区)

高齢猫のポンちゃんとの初めての出会いは、2年ほど前に外傷かもしれないということで診察を行いましたが、大きなケガはなく、今回は久しぶりの診察でした。

今回は、右目の瞼が腫れているということでお電話を頂き、ご自宅まで獣医師と動物看護師で訪問させていただきました。

ポンちゃん(高齢猫、東京葛飾区)は人懐っこく、お家に入るとゴロゴロと横になってお腹を見せてくれました。しかし、触った感じが2年前よりも痩せており、よくよくお話をお伺いすると、最近お水をたくさん飲み、おしっこの量も増えていて、嘔吐の回数も多い(3~4回/日)とのことでした。

 

そこで、まずは今回の本題の右目を触診したところ、瞼が切れており、腫れていました。おそらく右目の腫れに関しては、外傷によるもので、治療としては、抗生剤を使用するというのがスタンダードになってきます。

 

一方、削痩、嘔吐、多飲多尿に関しては、今回往診獣医療を呼んでいただいた主訴ではありませんが、軽度の脱水も見られたため、血液検査、超音波検査による精査をお勧めいたしました。

高齢の猫ちゃんで、痩せてきた、嘔吐の回数が多い、おしっこの量が多い場合に考えていかないといけないのは、

・甲状腺機能亢進症

・慢性腎不全

です。そしてこの2つの疾患に関しては、血液検査で診断することが出来るので、血液検査を実施いたしました。もちろん、腫瘍によってそのような状態になることもありますので、おなかの中の臓器をしっかりとみるために超音波検査も行いました。

この2つが実施できたのは、ポンちゃん(高齢猫、東京葛飾区)の協力的な性格あってのことです。とても敏感な子で怖がりな子では決して無理をせず、どこまでやるべきか、その後どんなことが考えられるのでどうしていくべきか、などについて、飼い主様とご相談させて頂きます。

 

検査が終わった後、治療に入りました。治療としては、まず軽度の脱水が見られましたので皮下点滴、瞼の傷に対して抗生剤、吐き気がありましたので、吐き気止めや胃薬を使用して、その日は終了となりました。

ポンちゃん(高齢猫、東京葛飾区)は皮下点滴の時に少しもぞもぞしていましたが、それぐらいは猫ちゃんみんなそのような感じです。当院の獣医師、動物看護師はみんな慣れていますので、お任せください。

治療が終わった後も、動物医療スタッフを怖がることなく、ゴロゴロ。本当に人懐っこい猫ちゃんだなあと癒されました。

余談ですが、猫ちゃんののどを鳴らす音は、人にも癒しの効果があるそうですね。どうやってゴロゴロ音を出しているかは最近研究が進んでいて、ようやく少し解明されてきましたが、2年ほど前までは、どうやってのどの音を鳴らしているのか、獣医界でも不明な点でした。猫ちゃんを飼っているご家族様、猫ちゃんがゴロゴロ鳴らしていたら、近くによってみて下さい。きっとさらに癒しがもらえると思います。

 

話が逸れてしまいましたが、ポンちゃんの血液検査の結果ですが、考えていた通り、甲状腺機能亢進症、慢性腎不全ステージ2と診断されました。

この2つの疾患には実はすごく関連があります。甲状腺機能亢進症は、身体の代謝が上がり、心拍数・血圧ともにすごく上昇します。また、消化管の運動も活発になって、嘔吐・下痢を引き起こすこともよくあります。血圧が上昇すると、腎臓の血管も血圧があがり、腎臓にたくさんおしっこを作らせます。それによって多飲多尿が引き起こされ老廃物もたくさんでていきますが、それは腎臓にとっては負荷がかかっている状態でもあります。老廃物も出ていくので、甲状腺機能亢進症がある猫ちゃんでは一見腎臓の数値が上がっていないことがよくあるのですが、治療すると腎臓の数値が上がってくる、というパターンはすごく多いです。

なので、往診専門動物病院わんにゃん保健室では、この関連性をご説明して、できる限り一緒に数値を測定させていただくことをお勧めしています。

 

ポンちゃん(高齢猫、東京葛飾区)の場合は、甲状腺の治療前から腎臓の数値が高かったので、治療を始めるとおそらくもう少し上がってくると考えられます。そのあたりは症状と定期的な検査結果と合わせてご家族様と治療方針を考えていきます。

 

次の診察で、ポンちゃん(高齢猫、東京葛飾区)は目の傷は治っていたので、甲状腺機能亢進症と慢性腎不全の治療を開始致しました。脱水もすごくしているわけではないので、お家での皮下点滴はまだ不要と判断し、内服薬のみお渡ししましたが、脱水が激しい場合は、ご家族様に皮下点滴の方法を丁寧にお伝えさせて頂き、お家で皮下点滴を行っていただいているご家族様も往診専門動物病院わんにゃん保健室ではたくさんいらっしゃいます。

皮下点滴のことでご不明な点やお悩みがございましたら、お気軽に往診専門動物病院わんにゃん保健室までご連絡ください。

次回の診察で、元気にゴロゴロしているポンちゃん(高齢猫、東京葛飾区)にまた会えることを願っています。

 

今回のポンちゃんのように、主訴は外傷でも、高齢猫では実は疾患が隠れていることもあります。症状として、嘔吐や下痢、多飲多尿がある場合は特にその可能性は高いかと思います。

もし、最近気になっている症状がある、しかし動物病院に通院するのはストレスになるし、連れていくほどでもないかなあ、という場合には、お気軽に往診専門動物病院わんにゃん保健室までご連絡ください。

お家でお話をお伺いし、検査のご提案、処置を行いますので、敏感な猫ちゃんもすぐに自分の居場所に帰ることが出来ます。往診専門動物病院わんにゃん保健室では、できる限りストレスをかけないように診察を進めて、検査内容や処置内容も飼い主様とご相談して進めて、その子その子にあったオーダーメイドの獣医療をご提案させて頂きます。

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2019年8月の記事をリライトしました^^

 

こんにちは! 往診専門動物病院わんにゃん保健室の獣医師です。

腎不全の猫ちゃんでは、治療の過程でやはり血液検査が必要になります。腎不全という病気は、腎臓の病気であり、厄介なのは、それが「進行性」であるということです。

 

定期健診できていれば早期発見が期待できるかもしれませんが、猫ちゃんの場合、ほとんどのご家族様で定期健診ができていません。

 

理由は簡単です。

 

猫ちゃんが、動物病院への通院を嫌がるからです。

 

定期健診ができないのであれば、もう何もできないのかと諦めてしまう飼い主様が多いのですが、普段の何気ない体調や雰囲気の変化を見逃さなければ、意外と日常の中で腎不全の判断基準となる所見に気づくかもしれません。

 

当時ご紹介した高齢猫のみーちゃん(以下のブログ内容です)にもあるように、多くの猫ちゃんでは腎不全がはじまると、食欲不振や嘔吐、便秘や多飲多尿などを示すようになります。

 

猫ちゃんと暮らしている飼い主様は、是非一読くださいね!

 

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16歳のアメリカンショートヘアさん、ミーちゃんとの出会い(東京墨田区)

東京墨田区在住の高齢猫のミーちゃんとの出会いは、今年の5月でした。

慢性腎不全を抱える16歳のアメリカンショートヘアさんで、病院が苦手な性格や年齢を考慮して、ご家族様が在宅での治療をご希望されたことから往診に伺いました。

 

シニア猫のミーちゃん(東京墨田区在住)は、とっても甘えんぼうさんで、家の中もご家族様について回りべったりです。

赤ちゃんのように抱っこされるのが大好きで、診察や治療もご家族様のお膝の上でさせてくれます。

 

まずは、内服薬による治療を開始し、血液検査で現在の全身状態を把握することとしました。

 

検査結果は、やはり腎臓の数値が高く、ミネラルバランスも乱れており、皮下点滴による治療を開始することとしました。

 

当院では獣医師1人と動物看護師1〜2人で往診させていただき、必要な検査や処置をスムーズかつ安全に、家の中で実施することを心がけています。

 

そのため、状態の悪い猫ちゃんであれば、酸素ボンベを持ち込み、酸素を嗅がせながら検査や処置を行っています。

 

酸素化してあげることで、状態の悪い猫ちゃんたちが少しでも呼吸を楽にしてあげて、体への負担を軽減しています。

 

高齢猫のミーちゃんの治療スタート(東京墨田区/腎不全/高齢猫)

まずは、集中的に毎日の皮下点滴を一週間実施しました。

もじもじしたりすることもありますが、点滴の間お利口さんに待っていてくれる高齢猫のミーちゃん。

 

食欲は安定しており、皮下点滴による水分摂取のおかげか治療前は間隔が空いていた排便が安定してみられるようになりました。

 

毎日の皮下点滴を一週間継続した後、今度は二週間皮下点滴を一日置きで続けていきました。

皮下点滴が一日置きになってからも元気食欲、排便は安定していて、元気にキャットタワーに登っている、まさに老猫じゃない!と言わんばかりのミーちゃんの写真も見せていただくことが出来ました。

どや顔がたまらなく可愛いです。

 

最初の血液検査から約3週間後の血液検査の結果も腎数値が少しづつ低下していました。

 

 

ご家族様での皮下点滴の実施へ

腎不全は、完治できる病気ではないため、今後も皮下点滴は欠かせない東京墨田区在住のミーちゃん。

私たちが往診し続けることももちろん可能ではありますが、高齢猫のミーちゃんのストレスやご家族様の経済的な負担も考慮して、今後ご家族様で皮下点滴を行っていく方針をご相談させていただきました。

 

ご家族様の不安がなくなるまで、そして正確に皮下点滴が出来ることが確認できるまで、時間をかけて丁寧に皮下点滴の方法をご指導させていただきました。

 

無事に皮下点滴の道具をお渡しし、ご家族様で二日に1回の皮下点滴を継続していただくようになって約2週間後の血液検査。

なんと、腎数値がさらに低下し、ミネラルバランスも正常になっていました。

 

ご家族様とミーちゃんの努力の賜物です!!!

以前と違い、たくさん水を飲むということやおしっこの量が多いという症状も軽減され、苦しそうにする姿も見られなくなったとのことでした!

 

今後も継続的な治療が必要であり、たくさん水を飲む、おしっこの量が多い、などの症状を示す慢性腎不全という疾患を抱えている以上、油断は欠かせませんが、ひとまずご家族様とミーちゃんにとってベストな在宅治療の形が実現出来たことに一安心です。

 

高齢猫のミーちゃんも良い表情をしてくれていると信じてます!

 

往診専門動物病院わんにゃん保健室の方針

 

このように、往診専門動物病院わんにゃん保健室では、ご家族様のご希望とペットの性格や病状に合わせて、オーダーメイドの治療方針を考えています。

往診での診察をご希望の場合には、頻繁に往診させていただくことも可能ですし、病状によって可能な場合は、ご家族様に治療方法をご指導させていただき、診察の頻度を減らすご提案もしております。わんちゃん、猫ちゃんの負担を考える上でも、必要以上に診察に伺うことは避けたいと考えています。

 

頻繁な通院や治療が必要となる猫ちゃんの腎不全の継続治療は、当院でお受けすることの多い診療内容です。また、高齢のわんちゃんや高齢の猫ちゃんの腫瘍に対する在宅での緩和療法も、得意としております。

 

病気を徹底的に治療することは獣医療において理想の形ではあります。しかし、ペットの年齢や性格を考慮したときに、必ずしも攻めた治療をすることがその子の幸せにつながるとも限らないのではないかと考えています。

 

愛するペットにとって、そしてご家族様にとって、ベストとなる治療方針を一緒に考えていきたいと思っています。

 

当院は、ご自宅に往診するというスタイルで診療を行うことで、ペットの精神的・身体的負担とご家族様の時間の負担を限りなく減らすことが出来ます。また、わんちゃんや猫ちゃんのご自宅での生活環境も把握した上で、治療方針のご相談や日頃の生活面でのアドバイスもさせていただくことが出来ます。

東京台東区・東京中央区を中心とした東京23区内および周辺地域まで対象として往診に伺います。

 

現在治療中の病気があり頻繁な通院にお悩みの方や、高齢ペットと暮らしており今後の通院に不安のある方、ご家族様のご事情で通院が出来ずにお困りの方、ぜひ一度お気軽にご連絡ください。

皆様からのご連絡をいつでもお待ちしております。

 

以下のブログや特設ページも参考にしてみてください^^

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