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2020年1月アーカイブ

往診専門動物病院わんにゃん保健室 往診獣医師の江本宏平です。

2020年を迎え、愛犬・愛猫の調子はいかがでしょうか?

年末年始の間は、かかりつけの動物病院がお休みであったり、ご家族様が多忙であったりと、なかなかペットに目を向けてあげられなかったご家族様も多くいるかと思います。

年明けから、ペット往診のご予約が東京中央区、特に東京中央区勝どき、東京中央区晴海、東京中央区月島、東京中央区築地からの問い合わせがなぜか殺到しています。高齢犬・高齢猫は急に体調が下がることが多く、その瞬間風速はかなりなもので、昨日までは普通だったのにということも少なくありません。心臓や腎臓などの持病を抱えている犬猫と暮らしているご家族様は、定期的にかかりつけの動物病院に通院し、担当獣医師からペットの日常ケアや気をつけなければいけない症状についてなどの説明とその時にどうすればいいのかなどの指示を仰ぐようにしましょう。

猫のあくび.jpg

さて今回は、東京中央区勝どきにお住いの甲状腺機能亢進症の猫ちゃん(ウニちゃん)についてです。3日前までは普通に食べていたのに、突然元気食欲が無くなってしまいました。

 

突然の食欲無し(18歳猫/シニア猫/東京中央区在住)

ウニちゃんは18年間ほとんど体調を崩したことがなく、5年前に一度だけ食べているのに痩せてきたということで、動物病院に連れて行ったそうなのですが、その際にすごく暴れてしまい麻酔をかけて入院検査を行ったとのことで、もう連れていくのは大変なのでお家で何とかしてほしい、とのことでご連絡を頂きました。

お家にお伺いさせて頂くと、ウニちゃんはかまくらの中で丸くなっていたので、まずは挨拶だけしてお話をお伺いさせて頂きました。3日前ぐらいから急に元気食欲が無くなったとのことで、それまではすごく元気に過ごしていたそうです。5年前に動物病院に行ったときは、甲状腺の疾患が疑われたそうなのですが、特に検査で異常がなく治療せずに過ごしていたところ気付けば体型も安定してきたので、動物病院に連れて行くのが大変な性格であったこともあり、一旦様子見としたとのことでした。その後は特に何もなく元気に過ごしていたそうなのですが、3日前ぐらいから急にご飯を食べなくなってかまくらから出てこなくなってしまったそうです。

身体検査では激しい脱水が認められ、体型も削痩していました。また、わずかに皮膚が黄色くなっていて、黄疸の所見も認められました。食べても太らない、という経歴があったので甲状腺の疾患も疑われましたが、まずは血液検査で全身状態を見て、治療方針を決めていく必要があるので、血液検査をご提案させて頂きました。ペット往診では、ご自宅で動物看護師がタオルなどで愛猫・愛犬を覆うようにして確保し、安心して採血を行うことが出来ます。状況に応じて、チュールやおやつなどをあげながら行うこともありますので、その場合には飼い主様にあやしてもらっています。

 

通常のちょっとした下痢や嘔吐、若齢の犬猫での体調不良であれば内服薬でまず様子を見てみる、ということもありますが、今回のウニちゃんのように高齢で激しい脱水が認められる場合には内服薬で、というわけにはいかず、まず何が原因で体調が落ちてしまっているのかを見る必要があります。

ウニちゃんには少し頑張ってもらい、採血を行って、この日は脱水があって食欲も落ちてしまっていたことから、吐き気止めや胃薬が入っている皮下点滴も行いました。

往診専門動物病院わんにゃん保健室では、獣医師と動物看護師が一緒にご自宅まで訪問し、動物看護師による保定のもと、往診獣医師が検査・治療を行います。そのため、飼い主様の負担は特別なく、検査・処置が終了するまでの間は近く、または別の部屋で待機してもらえます。

 

治療後ウニちゃんをかまくらに戻してあげると、再び丸まっていましたが、しっぽがかなり膨らんでいたのでおそらく少し不機嫌なようでしたが、すぐに隠れることができたので落ち着いていました。

この日はそれで診察終了としましたが、全く食べられておらず脱水も進んでいたのでまずは皮下点滴が数日間必要になるだろうということで、予定を組ませて頂きました。

血液検査の結果は心臓、肝臓、腎臓、甲状腺、炎症反応、すべての数値が上昇しており、甲状腺機能亢進症、慢性腎臓病の急性悪化が疑われました。炎症反応の数値は、甲状腺機能亢進症や慢性腎臓病でも数値の上昇が認められることがあるため、肝臓などで炎症が起こっているのか、あるいは慢性疾患によって上昇しているのかはこの時点で判断はつきませんでしたが、まずは脱水を補正して食欲の回復を期待し、甲状腺の疾患も内服が可能になれば行っていくこととなりました。

ここで、甲状腺機能亢進症について少し触れていこうと思います。

そもそも甲状腺って何をしている臓器なの?という方も多いかと思います。

甲状腺とは、身体の代謝をつかさどっている臓器で、脳からの刺激を受けて、甲状腺からホルモンが出されます。それが甲状腺ホルモンです。甲状腺ホルモンは血液にのって体のいろいろなところに作用して、活動を行わせる役割をしています。

甲状腺ホルモンが十分に出ると、今度は、もう甲状腺ホルモンは出さなくて良い、という指令が脳に行って、脳からの刺激がストップします。このようにして、体内の甲状腺ホルモンの濃度は調節されているのですが、甲状腺機能亢進症では甲状腺が過形成などで大きくなってしまい、脳からの刺激が無くとも、甲状腺ホルモンが出続けてしまう疾患です。そして甲状腺ホルモンは代謝を調節しているので、甲状腺ホルモンが増えると代謝がすごく上がってしまいます。

一見、代謝が上がるのだから良いのでは?と思う方もいらっしゃるかと思いますが、身体にとってはとても負担がかかります。

心臓では、心拍数が上がり、血圧も上がるので、かなりの負荷がかかります。また、消化管の動きも活発になるので、嘔吐や下痢が出ることもあります。そして嘔吐が出てくると気持ち悪くて食べなくなってしまう場合があったり、逆に嘔吐がない猫ちゃんでは、代謝が上がって食欲がすごく出てくる猫ちゃんもいます。もちろん活動性も上がるので、本当に一見元気に見えてしまうのですが、実は体の中では、すべての臓器が頑張りすぎている、という状態です。

また、血流が上がるので、腎臓にとっては有益で、どんどん血液がくるので、おしっこをどんどん作って老廃物を排出していきます。そのため、多尿になっていきます。

 

ではどうやって治療するのでしょうか?

 

治療法は、甲状腺ホルモンを減らす内服薬を飲ませることで治療していきます。

そうすると、代謝が元の状態に戻るので、全身の負担を減らすことができますが、腎臓にとっては血流が減ってしまうので、今まで隠されていた腎臓病が出てきてしまうことがあります。なので、甲状腺を治療する際は腎臓の数値にも必ず気を付けなければなりません。

 

このように甲状腺疾患は、ご家族からすると良い兆候に見えてしまうのですが、高齢でいつも寝ていた猫ちゃんが、よく動くようになったり、よく食べるようになったときは注意が必要です。

 

ウニちゃんも例外ではなく、甲状腺によって、おそらくそれまで元気に見えていたのだと考えられました。しかし、腎臓病によって脱水が進み、体調が悪くなって食べなくなり、それによってさらに脱水が進んで、腎臓病がより悪化してしまった可能性が高いです。

ウニちゃんは点滴を1週間続けてようやく少し食べれるようにはなってきたので、これから甲状腺の内服をご家族様に頑張ってもらう予定をしています。

ウニちゃんのように急に体調が悪くなったように見えても、実は慢性疾患を抱えていて、症状が急に現れるということも珍しくありません。

特に猫ちゃんの場合、本能的に体調不良を隠してしまうことも多いので、少しでも様子の変化があれば、早めに往診専門動物病院わんにゃん保健室までご連絡下さい。

往診専門動物病院わんにゃん保健室では、動物病院が苦手な猫ちゃんでもお家で診察させて頂きますので、処置が終わればすぐにお家の隠れる場所に戻ることが出来ます。

動物病院にずっと行けていない、という方でもお気軽にお電話ください。

 

 

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こんにちは!

 

往診専門動物病院わんにゃん保健室 往診獣医師の江本宏平です。

ここ2週間で、東京中央区勝どき8症例(24回往診)、東京中央区築地4症例(8回往診)、東京中央区晴海4症例(24回往診)と、ほとんどが東京中央区に集中していました。

東京都内における往診専門動物病院の数は日々増えています。しかし、まだまだ犬猫の飼っているご家族様への往診専門動物病院の存在は周知されていません。

 

ペットを飼っている方同士のコミュニティやご友人同士での会話の中で、往診専門動物病院があることを教えてあげてください!

そして、病末期や酸素室管理状態のペット、そして動物病院に通院できないことで諦めていたと言うご家族様が少しでも減り、最後にできることのご提案が少しでも早くお届けできるような社会が来ることを期待しています。

 

さて今回は、食欲が安定しない猫ちゃんのお話です。

猫ちゃんの飼い主様であれば、多くの方が猫ちゃんは腎不全になりやすい、というのを聞いたことがある方が多いかと思います。

そんな慢性腎不全の猫ちゃんの頑張りとご家族様の頑張りをお話しさせて頂こうと思います。

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食欲不振でぐったり(慢性腎不全/心筋症/高齢猫/東京中央区)

東京中央区在住の18歳の高齢猫さんのさくらちゃんです。

さくらちゃんとの出会いは、3ヶ月ほど前の夜にかかってきた電話でした。最近調子が良くないとのことでしたが、夜になってやはり全く食べずにぐったりしているとのお電話で訪問することとなりました。

ご自宅に訪問すると、普段はご家族様も抱っこが出来ないほど敏感なさくらちゃんですが、この日は飼い主様が撫でても全く怒らず、かなり苦しそうな様子でした。

 

往診専門動物病院わんにゃん保健室では、完全予約制でのペットも飼い主様も安心ができるご自宅というプライベート空間で診察を行えるため、十分な時間を取り、詳しくお話をお伺いすることができます。

お伺いすると、調子が悪くなってきたのは数日前からとのことでしたが、それ以前から何となくいつもと様子が違うかな?という様子で、ここ数年は何となく運動量が減っていたり、おしっこが多飼ったりと感じられていたそうです。

 

このお話から、まず心臓病と腎臓病が疑われましたが、他の疾患でもこのような様子になることもあるので、本日は血液検査が必要になると思われ、ご家族様とご相談したところ、実施することとなりました。

往診では獣医師と動物看護師が一緒に訪問しますので、ご家族様もペットのワンちゃん・猫ちゃんも安心して診察を受けることができます。

いつもは全く触れないさくらちゃんですが、その日はタオルで包んであげると、身体検査は怒ることなく実施させてくれました。しかし、採血となると話は別のようで、採血をするために保定した途端すごく怒っていて、少しだけ、いつものさくらちゃんが垣間見えてご家族様もほんの少し安心されていました。

身体検査では顕著な脱水が見られ、口の粘膜の色がやや薄くなっていたことから貧血の所見もありました。

そのため、この日は皮下点滴を行い、そこに胃薬や吐き気止めといった対症療法のためのお薬を入れてました。皮下点滴は、タオルに包んで実施してあげるとすんなりと受け入れてくれて、ほとんど嫌がることなくさせてくれました。

在宅での皮下点滴は、家にあるものや設備、ドアだったりの建具を含めた環境を考慮して実施場所と実施方法を変えていきます。最初のうちは往診による獣医師と動物看護師で皮下点滴を行い、タイミングを見てご家族様に皮下点滴のやり方を指導させていただきます。ご家族様だけで皮下点滴をできるところまでご指導させていただきますので、皮下点滴に協力してくれる方が2人いれば、まずご自宅でできないことはありません。皮下点滴で一番重要なことは、ペット(犬・猫)をどうやって保定(押さえる)するかです。保定の方法は、保定のスペシャリストである動物看護師からご説明させていただきますので、ご安心ください。

 

この日は皮下点滴で治療終了とし、脱水がひどいので皮下点滴を数日間続けることとしました。

血液検査の結果は、腎臓の数値が高く、また、心臓の数値も高値を示しており、慢性腎臓病と心臓病が疑われました。

ここで、猫ちゃんに多い、心臓病と慢性腎臓病、ふたつの関係について少しお話していきます。

猫ちゃんに多い心臓病は肥大型心筋症といって、心臓の内側に向かって筋肉が大きくなり、心臓のお部屋が小さくなってしまう病気です。

心臓のお部屋が小さくなってしまうと、心臓に入る血液量が減ってしまい、1回の拍動で出て行く血液量が少なくなってしまうので、送り出す血液量を増やすために心臓は心拍数を増やして、部屋が小さくなってしまった分をカバーします。しかし、心臓にとっては負担がかかっているため、いつしか限界が来てしまうだけでなく、心拍数は上がりますが、一気に血液を送るための力が不足してしまうために心臓に残ってしまう血液も出てきて、それが固まってしまい血栓になってしまうこともあります。これが肥大型心筋症の合併症です。

 

ではどうやって治療すれば良いのでしょう?

 

根本的な治療法はありませんが、心臓への負荷を下げるために、強心薬や血管拡張剤、利尿剤を併用することで、1回の心拍で出せる血液量を増やし、利尿剤で体の体液量を減らすことで心臓への負担が減って、楽になります。また、血栓予防のお薬を使うこともあります。

しかし、この疾患は慢性腎臓病とも深く関係しています。

猫ちゃんの慢性腎臓病は、多くの場合は数年かけて少しずつ進行していき、症状が出てくるタイミングはその子によりますが、血液検査で腎臓の数値が上がってくると悪心や食欲不振が出てくることが多いです。慢性腎臓病は、少しずつ腎臓の毛細血管が減っていき、腎機能が落ちていく疾患で、脱水しやすくなってきます。そのため、腎臓にとっては、少ない血管でたくさんの血液をろ過して尿を作ろうとするので、身体の体液量は多い方が良いのです。

ここで、さくらちゃんのお話に戻りますと、さくらちゃんはかなり脱水しているので、できれば点滴をたくさん入れてあげたいところなのですが、心臓の数値が高い以上、点滴をし過ぎると心臓への負担が心配、という状況でした。

こういう時は点滴を少なくして、出来るだけ口からの水分摂取を増やしてもらいますが、さくらちゃんは数日間点滴を続けることで優位に回復してくれました。その後は点滴回数と注射を減らしていくために、お薬を飲んでもらうことにしましたが、飼い主様がこれなら食べてくれると思う、とチーズを出してきて下さり、チーズに包んでお薬をあげたところ難なくクリア出来ました!!!さすがペットの1番の看護師さんは飼い主さんですね。

そうして、3ヶ月ほど定期検診とお薬を続けて、安定していたのですが、最近数日で再び状態が落ちてしまい、ご飯を食べなくなってしまいました。

点滴にお伺いすると、やはりぐったりしていて前回同様点滴をスッとさせてくれるほどにしんどい状態でした。

しかし、点滴を3日間続けて行いましたが今回は状態が上がって来ず、腎臓、心臓の数値も前回よりかなり上がってしまっていることから、かなり厳しい状況というお話をさせて頂きました。

しかし、何かあっても救急病院に行くより、最期までお家の好きな場所で、さくらちゃんらしく過ごさせてあげたい、という飼い主様のご希望もあり、お家でゆっくり過ごしてもらうことにしました。その次の日にさくらちゃんは残念ながら息を引き取りました。いつものお家の、いつもの大好きだった場所で、家族に見守られながら迎えることができました。

 

ご家族様の涙には、最後まで最愛のさくらちゃんと向き合うことを決めた覚悟と、走り抜けたことに対する達成感を兼ね揃えていたように思いました。

 

さくらちゃんのご冥福、心からお祈り申し上げます。

 

往診専門動物病院わんにゃん保健室では、ペットが最後の時間を家族と迎えられるよう 最大限寄り添った最良の往診獣医療を最後まで提供していくことを診療理念とし、日々診療と向き合っています。

緩和ケア、ターミナルケアをご自宅で、とお考えの方は一度往診専門動物病院わんにゃん保健室までご相談ください。

 

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犬の咳(咳/心臓病/東京中央区)

こんにちは!

往診専門動物病院わんにゃん保健室 往診専門獣医師の江本宏平です。

寒さ増す中、往診専門動物病院わんにゃん保健室では、スタッフ一同雨にも風邪にも負けず、日々動物病院に通院できない犬猫の元へ、獣医師と動物看護師でご訪問して獣医療を提供しています。

現在は、メインとして東京中央区のオフィスから犬猫のご自宅へご訪問していますが、診察時間のスケジューリングには、前後の診察場所や診察内容が重要ですので、往診専門動物病院をご利用予定の場合には、候補となる往診予約希望日および時間帯を複数枠ご準備しておくと、おそらくその中や付近で調整可能かと思われます。

留守番電話にメッセージを残される場合には、ご住所を一緒にお伝えいただくと、大まかな往診可能枠を想定しながら折り返しでご連絡ができます。

高齢ペット、通院が難しい犬猫など、状態が悪化および急変する前に、まずは往診専門動物病院わんにゃん保健室までご連絡ください。ご自宅に安心の獣医療をお届けします。

 

今回は、心臓病のわんちゃんのお話です。

わんちゃんの心臓病というと、有名なのが僧帽弁閉鎖不全症という病気が有名ですが、他にも三尖弁閉鎖不全症、拡張型心筋症などなどたくさんあります。

その中でも今回はもっとも有名な僧帽弁閉鎖不全症のわんちゃんのお話をさせて頂きます!

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耳の臭いと咳(犬/心臓病/僧帽弁閉鎖不全症/東京中央区)

紹介するのは、東京中央区在住のポメラニアン×マルチーズの9歳のメンちゃんです。メンちゃんは普段はすごく元気でトリミングのために、病院に併設しているトリミングに行って少し検診をしてもらう程度で病気という病気はしたことありませんでした。ところが、最近外に出ると興奮し過ぎで咳が出てしまい、外に連れ出すのがかわいそうになってきたが、耳が痒そうで見ていられない、とのことで、往診専門動物病院わんにゃん保健室までペット往診のご依頼をされました。

お家に訪問すると、メンちゃんは部屋の隅で寝ていたので、まずはお話を聞かせて頂きました。耳はここ1週間ぐらいですごく痒みが増し、黄色の耳垢が出てきているそうなのですが、触ると痛いのか嫌がって綺麗にしようとしても、触れない、とのことでした。また、元気食欲は問題がないとのことでしたので、一般状態は良好なようでした。

それではいよいよ、メンちゃんに起きてもらい、身体検査を始めていきます。メンちゃんは起きた途端すごくテンションが上がってガアガアと咳き込んでしまいました。咳の仕方からするとおそらく気管虚脱が考えられました。次に全身の身体検査です。聴診では、呼吸の音は問題ありませんでしたが、心臓では6段階中4番目の雑音が聞こえました。また、もっとも嫌がる耳は、かろうじて触ることは出来ましたが、真っ赤に腫れてしまっていて、黄色のドロっとした耳垢が出ていましたので、それを採取し、検査用としました。

身体検査で、メンちゃんは心臓病があること、気管虚脱の疑い、外耳炎あるいは中耳炎が疑われました。

そこで、心臓病がどの程度進行しているのかを見るために、また、心臓は全身に血液を送る大切な臓器なのでほかの臓器とも密接に関わっています。そのため、他の臓器にも問題がないかどうかチェックするために、全身の血液検査を行うかどうかをご提案したところ、しばらく血液検査はやっていないので、とのことでご同意が得られたので、血液検査を行いました。

余談になりますが、わんちゃんの高齢期またはシニア期はいつからかご存知でしょうか?

参考とする教科書やデータによって変わってきますが、小型犬で言うならば6歳を超えるとシニアと言われているので、できれば元気そうに見えても6歳を超えると年に1回の健康診断をお勧めします。ちなみに、当院では、体調に異変が生じた場合に、それは高齢期のサインであると、ペットの飼い主様には伝えています。

 

健康診断上、異常所見が見つからなければ安心ですし、問題があればそれを早期から追いかけることで、疾患悪化の予防にもなるので、もしお外に出られない場合でも往診専門動物病院わんにゃん保健室ではお家にご訪問して動物看護師による保定のもと、採血や超音波検査をさせて頂くことができるので、一度ご相談下さい。

 

メンちゃんのお話に戻りますが、耳に関しては、今の腫れている状態では洗浄をするにも痛くておそらく出来ないと考えられましたので、まずは耳の炎症を抑えることを目的にステロイド剤と抗生物質の内服をお渡しして、1週間後の再診としました。

外耳炎は本来、洗浄して綺麗に洗い流すことが1番の治療ですが、今回のように痛みが強すぎる場合は洗うことの負担が大きすぎるため、まずは内服で炎症を抑えてから洗浄+点耳薬を行なっていきます。

ということで、メンちゃんは今回の往診では採血のみを頑張ってもらいました。抱っこして保定するとすごく大人しくなってくれて、採血もすごくスムーズに終わることが出来ました。

メンちゃんは何でも食べてくれるので、その場で内服薬をご飯に混ぜてあげてもらいましたが、ぺろっと完食してくれました。

また、心臓の雑音がかなり大きく聞こえていたので、心臓のお薬をお渡ししました。本来であれば、レントゲン検査や超音波検査を行い、心臓の大きさを評価してお薬を増やしたり、といったことをしていきますが、メンちゃんはお外に出ると興奮で咳が止まらないほどになってしまうことから、動物病院に連れて行くことは難しいと飼い主様とご相談の上で、お薬を使って行くことになりました。

耳のお話はまた別のブログにてお話させて頂こうと思いますので、今回はメンちゃんで偶然見つかった心臓病のお話を少しさせて頂こうと思います。

心臓は4つの部屋に分かれていて、左心房、左心室、右心房、右心室とあります。そのうち左心房と左心室の間にある「僧帽弁」という弁の病気が、わんちゃん、とくに小型犬で最もよく見られます。最も多いのが、冒頭でも少し挟みましたが、僧帽弁閉鎖不全症という疾患で、この僧帽弁に何らかの原因で異常が生じてしまい、完全に閉まらなくなってしまって、心臓の中で血液の逆流が起こってしまう病気です。ひどくなると、肺に水がたまってしまう肺水腫、という状態になってしまったり、右の心臓にも負担がかかってしまい腹水が溜まってしまったり、という状態になってしまうこともあります。

 

腹水が溜まってもすぐには致命的にはなりませんが、肺に水が溜まってしまうと、呼吸が出来ないので、すぐに致命的な結果になってしまいます。そうならないように、心臓病は早期発見早期治療が大切となってきます。もちろん、適切な治療をしていれば、みんながみんな肺水腫になるとは限りませんが、やはり肺水腫になってしまう犬猫も少なくありません。

では早期発見するためにどういった症状に注意すれば良いのでしょう?

例えば、今まで玄関までお出迎えしてくれていたのにしてくれなくなった、散歩中に疲れてしまい散歩の距離が短くなった、咳をするようになった、など最初は疲れやすさや咳が出るようになった、などという変化を見て頂くのが大切だと思います。

では早期発見したら、どういった治療ができるのでしょう?

まずはメンちゃんにも飲んでもらっていた心臓の薬を始めていきます。例えば、そのお薬を始めるだけで疲れにくくなる、というペットも多くいます。それだけではなかなか症状の改善が見られない場合には別の心臓の薬の併用や、腎臓に負担がかかってしまいますが利尿薬を使用していきます。また肺水腫になってしまった場合も積極的に利尿薬を使って、体の水分をおしっことして出していきます。

あるいは、もっと積極的にいくのであれば外科手術をすることもできます。ただ、手術をするには麻酔のリスクもあり、簡単な手術ではないので、この場合はその子の状態との相談になってきます。

 

このように心臓病は早期発見することで、うまくコントロールできることも多いので、定期的な健診をお勧めします。

 

今回のメンちゃんは、心臓の数値に高値を認めましたが、それ以外は特に大きな異常はなく、心臓と耳の治療を現在も行なっています。

メンちゃんの場合は強心薬を始めて1週間ほどで、明らかに疲れにくくなって元気なったとのことでしたので、メンちゃんのようにお外に出られない場合でも、お家で出来ることはたくさんあります。

健診もできない、と諦めずに、一度往診専門動物病院わんにゃん保健室までご相談下さい。

 

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こんにちは。

往診専門動物病院わんにゃん保健室 往診専門獣医師の江本宏平です。

多くの方が本年は1月6日からの動き出しだったようで、1件目:東京中央区晴海→2件目:東京中央区勝どき→3件目:東京江東区東雲→4件目:東京中央区月島→5件目:東京中央区築地までは良かったのですが、そこから東京足立区に向かう道がとてつもなく混んでいて、通常30分程度の道で2時間かかるという出来事がありました。これは、2020年のオリンピック期間中とその前後は、訪問数を制限しなければいけないのかなと、ふと考えさせられる1日でした。

往診専門動物病院わんにゃん保健室では、東京中央区と東京台東区を中心に、東京23区とその近隣地区まで往診専門獣医療チームが、獣医師と動物看護師が訪問させていただきます。往診では、動物病院に通院できないペットへ獣医療提供を行うことができます。そして、残された時間をゆっくりストレスなく家で過ごさせてあげたいとお考えの場合に行う緩和ケア及びターミナルケアは、往診専門動物病院が特化している分野です。いわば、ペットに届ける「最後の獣医療」です。状態が下がってきた犬猫とくらいしている、または高齢犬・高齢猫と暮らしいるご家族様は、体調がグッと下がる前にご連絡ください。事前にカルテを作成し状態を確認することで、初動が早くなり、ペットに少しでも早い緩和処置を行うことができます。

 

本日は、東京足立区にお住いのミニチュアシュナウザーの女の子、ウメちゃんについてです。これから酸素室で戦うウメちゃんの姿をリアルでお伝えしていきます。

ウメちゃん3.jpg

 

犬の嘔吐(胸水/胸腔内腫瘍/酸素室)

 

ウメちゃんは、東京足立区にお住いの10歳6ヶ月、ミニチュアシュナウザーの女の子(避妊済み)です。2019年12月26日に嘔吐があり、東京足立区のお住まいからお近くにある動物病院を受診したところ、吐き気止めを打ってもらったとのことでした。そこで、もしこれで止まらなければ腫瘍の可能性があると言われたとのことでした。その時は、この注射処置で容態が安定し、元気食欲も戻ってきたとのことでした。年末ということもあり、ご実家へウメちゃんを連れて規制していた2020年1月3日、再度体調が悪くなり、ご実家から近い動物病院を受診し検査したところ胸水が溜まっていて、胸水を少し抜き細胞をみたところ、腫瘍性疾患を示唆されたとのことでした。また、ウメちゃんに残された時間は長くないことを同時に伝えられました。1月4日に往診専門動物病院わんにゃん保健室までご連絡をいただき、在宅でのペット緩和ケアを実施するため、1月6日に予定を組みました。しかし、1月5日に再度嘔吐が始まってしまい、同日は往診予約で追い伺いすることが難しかったため、東京足立区のお住まい近くにある動物病院に行き注射処置をしてもらいました。この日からご飯は食べれなくなってしまいましたが、まだまだ自分で起き上がって水は飲めているとのことでした。診察に入ると、ちょうど酸素室を準備する業者の方が来てお理、酸素室の使い方について詳しくご説明をしていただけていました。

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酸素室の準備ができてから、診察を開始しました。お母さんとこれまでのウメちゃんとの経緯や状態についてゆっくりお話しをお伺いし、ウメちゃんにとって一番いい方法を一緒に考えていきました。お母さんは元々転勤が多い方だったようで、東京足立区の今の家が一番長いのですが、今までに何度か転居し、その都度一緒にウメちゃんと歩んできたとのお話でした。できる限りご自宅でケアをしてあげたいとのお母さんのご希望を尊重し、その上で最良と考えられる診療方針で進めていくことにしました。

ウメちゃん2.jpg

ウメちゃんは終始お利口さんで、採血時、超音波検査時、皮下点滴時もほとんど抵抗なく処置を受け入れてくれました。1月3日にご実家の近くの動物病院で実施した血液検査結果もあることから、その数値を参考に追加項目だけの検査を実施しました。超音波検査では、通常お腹を上にして万歳の姿勢で検査を行っていくのですが、胸水が溜まっているということもあり、伏せの状態でエコー(超音波)を当てていきました。すると、確かに胸水が貯留しており、胸腔内がボコボコしている状態でした。皮下点滴には、吐き気止めやステロイドなど計8種類の薬を混ぜて投与しました。検査から処置まで、終始お母さんにご協力いただき酸素を嗅がせてあげながら実施することができました。今回は、お母さんの方で内服薬を投与できることから、内服薬6種類を処方しました。次は、1月9日に再診でお伺いします。

ウメちゃん1.jpg

 

呼吸状態が悪い犬猫には酸素室準備が大切

呼吸状態が良くない犬猫に対して検査・処置などの負担をかける場合には、酸素を嗅がせてあげることがとても大切です。酸素を嗅がせることで、チアノーゼ(舌の色が紫になるのが特徴)を呈していた犬猫でも、比較的早く通常のピンク色に戻ってきます。また、心臓疾患の犬猫でも、病態が悪くなってきた時には呼吸状態が明らかに悪くなることから、早めに酸素室を手配してあげることをお勧めします。酸素室はレンタルすることができます。

 

以下が酸素レンタル業者です。東京都内以外では、もしかしたら別の会社があるかもしれませんので、お近くの動物病院などにお問い合わせください。

・日本医療

http://www.nihoniryo.co.jp/ni-vetpox.html

 

・テルコム

https://www.terucom.co.jp

 

・ユニコム

https://www.unicom-co.jp/shop/otherpages/view/8?gclid=Cj0KCQiA9dDwBRC9ARIsABbedBNz3vM_Kdut7YkvA4uNww8ahNlQfhqdt6zg15VUKZzVs0UIIGC_8ecaApO8EALw_wcB

 

酸素室は決して安くないですが、呼吸状態が悪いペットにとってはライフラインであったり、そこまでいかないとしても生活の質を向上させるためのツールになり得るものです。しかし、むやみに酸素室を使用することで、酸素中毒など逆に体調に害を及ぼしてしまうこともありますので、酸素室のレンタルについては、現在のかかりつけの動物病院の担当獣医師と相談してから手配するようにしましょう。

 

 

往診専門動物病院わんにゃん保健室では、酸素室が必要な状態である犬猫に対しても、酸素室から長時間離脱させずに獣医療提供をすることができます。通常の動物病院では、通院できないペットの場合にはなかなか動物医療を提供することが難しいです。だとしても、酸素室から長時間出して連れていくには、ポータブルの酸素ボンベはあるとしても、できる限りペットに負担をかけたくないと考えたときに、動物病院に連れていくことを躊躇してしまうと思います。状態の悪いペットとの生活では、1分1秒でも長く一緒にいたいけど、苦しませて長く生きさせることは延命ではないのか、などの矛盾した感情で常に苦しめられる方がほとんどです。往診では、毎症例と言っていいほどに、同じ質問をいただきます。そして、この問いに関しては、答えはないと思っています。ただ、唯一言えることは、飼い主様の意思一つでペットの命に対して取捨選択を行うことができるということと、できる全てで向き合うことができたご家族様は、ペットが旅立った時、できることは全てやってあげられたという事実を胸に、明るい気持ちで最愛のペットを送り出せているということです。

愛犬・愛猫が病気であったり、もう動物病院に連れて行きたくないと考え、残された時間をご自宅心で一緒に過ごさせてあげたいとお考えのご家族様、まずは往診専門動物病院わんにゃん保健室までご連絡ください。

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往診専門動物病院わんにゃん保健室 往診獣医師の江本宏平です。

東京中央区、東京台東区、東京江東区に拠点を構え、最近はなぜか東京中央区勝どき、東京中央区晴海、東京中央区築地、東京中央区月島あたりでの診察が急激に増えました。年末を年始は都市の変わり目でもありますが、もしかしたら、同時に命の入れ替わりの時期なのかなと、往診専門動物病院を運営しながら日々感じています。

 

動物病院に通院できないケースを大きく2つに分けると、1. ペットの事情、2.ご家族様の事情に分かれます。

ペットの事情では、ペットの性格や性質、または病状により、余生をなるべくストレスなくご自宅で過ごさせてあげたいということが含まれます。猫ちゃんが動物病院に通院できないくなる理由の多くが、このケースにカテゴリされます。猫はキャリーに入れて動物病院に通院させるだけで、そのストレスによって体調を崩してしまうことがしばし見受けられます。特に高齢猫になると動物病院への通院頻度が高くなってしまうため、受けたストレスを消化する前に、また次のストレスがのしかかってきてしまうというのを繰り返してしまい、最初の頃は無理なく動物病院に連れて行けたが、急に起こるようになったり暴れるようになったりし、キャリーに入れることすら難しくなってしまいます。

本来であれば、X線検査を含めた検査を行ってあげたいのですが、猫があまりにも嫌がってしまったり、それだけで体調を崩してしまったりがある場合には、無理に動物病院に通院させるのではなく、往診専門動物病院にご連絡ください。ご自宅に獣医師と動物看護師がペット往診車で訪問し、愛犬・愛猫の診察・検査・治療を行っていきます。往診専門動物病院わんにゃん保健室では、犬猫の血液検査(アンモニア検査も対応可能)、糞便検査、尿検査、腹部超音波検査などを含めた各種検査が行えます。動物病院に無理に連れて行くよりは、動物病院への通院が苦手なペット(特に猫)は、まずは往診専門動物病院で診察を行い、動物病院への通院が必須であるかどうかを確かめることをお勧めします。

 

今回ここでお話しする症例は、近医にて消化管腫瘍と診断された猫13歳、アメリカンショートヘアのミーちゃんです。

 

IMG_1131.JPG

消化器腫瘍の猫(高齢猫/嘔吐/後肢起立不能/東京足立区)

高齢猫のミーちゃんは、2019年12月4日に嘔吐し体調不良を訴えたため、近くの動物病院に通院させ検査をしたとのことでした。血液検査上で異常所見はなかったのですが、腹部超音波検査を行なった結果、十二指腸のところに腫瘍病変が見つかり、おそらくその腫瘍病変が十二指腸を飲み込んでいると伝えられたとのことでした。腫瘍部の細胞診を行なったところ、リンパ腫を疑う所見は認めなかったと言われたとのことでしたが、あくまで細胞診のため、診断をつけるには試験開腹による病変部の切除、および病理検査が必要であると伝えられたとのことでした。ご家族様は、試験開腹を望まずに、できる限りの緩和ケアをご希望されたとのことでした。12月4日から12月23日まではなんとか動物病院に通院させて皮下点滴を行うことができていたのですが、12月24日に大きく暴れてしまった姿を見て、動物病院に通院することを断念してしまったとのことでした。それからは、在宅で水を飲ませたり、液体の栄養価の高いご飯を上げていたりとしていたのですが、お水は飲めるもののご飯をあげると吐き戻してしまうというのを繰り返し、1月3日に発作が出てしまったため、当院までご連絡をいただき、往診を行いました。

 

ご自宅をご訪問すると、ミーちゃんはまだまだ力強い目をしていました。頭は好きだけど抱き上げようとすると怒るタイプの猫ちゃんです。

心臓に雑音が少しだけあり、背中を圧迫すると疼痛感を示しました。また、両後肢に冷感と、左後肢の深部痛覚の消失を認めました。急に立てなくなった原因は、栄養不足によるふらつきではなく、神経障害であることを伝えました。

 

ご家族様とゆっくりとミーちゃんを観察し、状況を整理し、今後の診療プランのご相談を行いました。診療プランの決定には、まずはミーちゃんに必要な投薬内容のご説明、ご家族様自身でできる処置内容の説明・指導、ご家族様のスケジュールの確認を行なった上で、次に重要なことが、どこまでの医療を提供して行くかの決定です。

 

獣医療の選択(ペット緩和ケアの意義)

獣医療は日々進歩し、2次医療施設などに通院すれば、最先端の医療技術を提供することができます。それは、人のものとさほど変わらないくらいまで進化を遂げています。しかし、人と違う点は、検査を行うだけでも中には麻酔が必須のものが存在します。ペットはいくら賢くても人の言葉をちゃんとは理解できず、知らない環境でこれから何をされるのだろうという不安と恐怖で胸を締め付けられていることでしょう。いざ手術を行って無事成功したとしても、その後ご飯が食べれなくなったり、血栓が飛んでしまい急な経過を遂げることだって否定できません。だからこそ、何もしないという選択肢もあります。しかし、何もしないという選択肢を選ぶのにも、とても勇気と覚悟がいります。何もしなければ、病状は明らかなまま徐々に進行して行くのを見ているしか方法がありません。この真ん中に位置するのが、緩和ケアです。

 

ペットに残された時間を、いかにその子らしく過ごさせてあげられるかを追求に、痛みや吐き気など、ペットの生活の質を下げてしまうような症状を可能な限り取り除いてあげます。

それには皮下点滴が必要であったり、鎮痛薬の投与が必要であったり、ご飯が必要だったりと、病状やその子の性格、生活環境に応じて複数あります。ペットと長年一緒に暮らしてきたご家族様だからこそ決断ができるのです。

 

現在の診療プラン

今回は、週1回の注射と、ご自宅での鎮痛薬の投与、排便時に力むことですごく痛そうにするということを軽減するために便を柔らかくするシロップを飲ませてもらうという診療プランです。

まずは週1回の往診で様子を見ていき、状態の変化に備えていきます。

 

往診専門動物病院は、都内におおよそ20ほど存在していますが、まだまだペット社会に浸透できていないのが現状です。そのため、最後の最後でネット上で調べ上げた結果、当院まで行き着いたというご家族様がほとんどです。

往診専門動物病院わんにゃん保健室の往診は、在宅での緩和ケアおよびターミナルケアに特化しています。

往診の費用は、通常の動物病院への通院と比較して高いです。しかし、動物病院では相談できなかった些細なことも、ゆっくりと診察を進めていきますので、そこでしっかりとご相談してください。どんな出会いでこの子を迎え、現在どんな状況で、治療に協力できる大人が何人いて、どこまでの診療を希望したいのか。そして費用面です。診療プランを決定する前に、緊急事態でなければ、最初に診療プランをご提案した上で診療見積もりをお伝えさせていただいています。高齢期での緩和ケアおよびターミナルケアで一番厳しいのは、診療を断念してしまうことです。最後の日まで続けられる診療プランを一緒に考え、状況に応じて再度ご相談を行なって診療プランを変更していき、今この瞬間のペットとご家族様に最適な診療プランをご提案させていただきます。

 

高齢猫・高齢犬、通院が苦手な猫ちゃん・わんちゃんと暮らしているご家族様は、まずは当院の電話番号(03-4500-8701)をメモしておいてください。また、すでに往診を検討されえいるのであれば、できる限り早めの診察日程を組むことをお勧めします。

 

 

動物病院に通院できない犬猫たちに安心できる獣医療を届けられる動物病院として、東京中央区のオフィスに医療機器を設備し、そこから往診車で東京23区と近隣地区までペット往診を行います。まずはお気軽にご相談ください。

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新年のご挨拶

往診専門動物病院わんにゃん保健室の往診獣医師の江本です。

 

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2017年に往診専門動物病院を東京台東区に開設してから、動物病院に通院できない500近い犬猫を診察してきました。

現在では、東京中央区に事務所を構え、東京台東区と東京中央区を中心に、往診専門獣医療をお届けしています。往診専門動物病院という特徴から、出会う犬猫たちの多くは命の瀬戸際のことが多く、通常の動物病院と比べてもペットの旅立ちに関わることは比にならないほどに多いです。

 

往診専門動物病院わんにゃん保健室では、まずはお電話(03-4500-8701/10:00 – 19:00/不定休)、または「ホームページのお問い合わせ」からご連絡をいただき、日程を調整して獣医師と動物看護師が一緒に、ペット往診車で訪問します。

 

初診では、ペットの状態以外にペットの生活環境、そして飼い主様の希望される診療プランや内容、治療計画に協力してくれるご家族様の有無など、多岐にわたる内容を一つずつ確認し整理していくため、1時間半程度はかかります。動物病院ではなかなか時間を取ることができないため、飼い主様のお話を聞ける時間に耳を傾けることは難しいです。動物病院では、最短ルートで情報を整理し、的確な鑑別診断と検査プランを立てなければいけないので、飼い主様が聞くべきかどうかと悩んでいるうちに診察が終わってしまうこともあるかと思います。往診専門動物病院では、完全予約制なので1件1件に十分な時間を取ることができ、プライベート空間でゆっくりと本当に聞きたいことをお話しいただけます。

 

飼い主様にとって聞きづらいことだったり、そういえば!というような出来事だったりに、ペットの病態の真相を掴む鍵が隠れていることもあります。そして、何より、飼い主様から質問をいただくことで、飼い主様が抱えている疑問や悩みを共有することができ、もしかしたら的確な解決策を獣医師や動物看護師などの動物病院スタッフ側から提案できるかもしれません。

ペットにとって最大の理解者は飼い主様であり、それと同時に、絶対的な存在は飼い主様です。飼い主様が目を瞑ることを選択した場合には、動物病院にいる獣医師や獣医療スタッフからはサポートすることができません。

 

獣医療は日々進歩し、今までは治らない病気や知り得なかった事などがどんどん解明されて、今や犬猫の平均寿命は15年以上(個体差あり)になるまでになり、まさにペット長寿社会がやってきたと言っても過言ではありません。

愛犬・愛猫と長く一緒にいれることは、飼い主様にとって何より幸せなことだと思っています。人間と同じように徐々に歳をとり、人間と同じように運動機能や消化機能は徐々に低下していき、トイレも今までできたのに、急に粗相をしてしまうようになってしまった、ということが起こり得ます。

もしかしたら、高齢犬・高齢猫に基礎疾患があり、それによってできなくなっているのかもしれませんが、ただ単に運動機能の低下によってトイレまで間に合わなかった、または認知症のような症状で間違ってしまったのかもしれません。

一概に、ペットが長生きできることでみんながみんな幸せではなく、高齢犬・高齢猫の介護生活で滅入ってしまっている飼い主様は少なくありません。

 

ペットへの獣医療の選択には大きく3つあり、1.動物病院への通院治療、2. 動物病院での入院治療、3. 往診専門動物病院での在宅獣医療です。

具合の悪いペットを高頻度で動物病院に通院させることはなかなか過酷な場合もあり、それならば動物病院で入院させようかと選択肢が2番にいきます。しかし、入院中に体調が急変し、ペットの最後の瞬間が、動物病院のケージの中である可能性も否定できません。

ほとんどの動物病院で犬猫用の入院ケージが完備されています。しかし、24時間交代制で動物病院スタッフの誰かしらが必ず常駐している動物病院は、かなり稀少です。そのため、重症な犬猫の場合には、動物病院では預からずに、ご自宅で余生をお過ごしくださいとお返しになる場合も少なくありません。

 

動物病院での入院治療の最大の目的は、ご自宅にお返しできる状態まで回復させ、ご家族様のもとにお返しすることです。動物病院で働く獣医師を含めた全スタッフが、みんなペットのことを想っています。

 

入院が一概に良いとは限りません。もしかしたら、飼い主様の元で過ごしている方が、ペット(特に猫の場合)にとってストレスフリーになり、長く効果が出る注射でサポートしてあげる程度の方が復活するかもしれませんし、もうすでに旅立つ準備に入っているならば、無理に入院させて知らないところで過ごさせるくらいならば、ご自宅で残された時間を過ごさせてあげた方が、ペットにとっても、そして飼い主様にとっても幸せなのかもしれません。

 

いままでは、動物病院への通院治療を断念した場合には、他に選択肢がなかったため、ただペットが弱っていくのを見守るしかできなかったのですが、今は往診専門動物病院があります。

往診専門動物病院は、ペットが余生をご自宅でゆっくり過ごせるようサポートすることに長けており、ペットの緩和ケア、そしてターミナルケアに特化しています。ご自宅での皮下点滴を始め各種検査・治療、ペット用のレンタル酸素室の手配など、現在は在宅ケアのコンテンツが豊富になっています。最後の時間を、その子らしく一緒に過ごさせてあげたいという思いをサポートできる方法の一つが、往診専門動物病院です。

 

往診専門動物病院の診療費は、通常の動物病院での診療と比べると診療費は高いです。そのため、費用面を考えてなかなか往診専門動物病院に連絡ができないという飼い主様が多くいることもまた事実です。往診専門動物病院での診療も、ペット保険でまかなえます。(往診料などの加算分は除かれる場合が多いです)

費用面を考えるならば、早めからペット保険に加入し、動物病院に通院できるうちは通院治療を選択し、攻めた治療ではなく余生をゆっくり過ごさせてあげたいと考えたのちに、往診専門動物病院を検討することをお勧めします。

 

ペットにとって、そして飼い主様にとっての最良の選択ができるよう、まずは心のうちや些細なことを、かかりつけの動物病院にいる獣医師に相談することから始めましょう!

 

在宅での緩和ケアおよびターミナルケア、通院できないで困っている猫ちゃんと暮らしているなど、往診をご検討されている場合には、お気軽にご連絡ください。

往診専門動物病院わんにゃん保健室では、犬猫だけではなく飼い主様や生活環境を考えた上で、最良となる診療プランをご提案させていただきます。

 

2020年の幕開けです。

本年が皆様にとって素敵なとしになるよう、心からお祈り申し上げます。

 

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