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2024年4月アーカイブ

腫瘍というと、犬、特に大型犬という印象がありますが、猫ちゃんにも多く見られます。

 

猫ちゃんの腫瘍(がん)というと、最も多いのが皮膚腫瘍と言われており、次いで乳腺腫瘍、リンパ腫、と続いています。

 

猫ちゃんの皮膚腫瘍のほとんどが悪性の可能性が高く、肥満細胞腫や扁平上皮癌、繊維肉腫などその種類は様々です。

 

今回は、猫ちゃんが抱えうる腫瘍疾患(がん)の中で、最近よく在宅緩和ケアを実施している、「リンパ腫」について書かせていただきます。

 

「最近なんだか軟便気味だな」

食欲が少しだけ下がったような気がする

元気が少しだけないような気がする

体重が減ってきた感じがする

 

これらの症状は、もしかしたらリンパ腫が潜んでいるかもしれません。

 

往診専門動物病院での在宅緩和ケアにおける、実際の問診内容、検査プラン、処方プラン、生活環境へのアドバイスなどを中心に書かせていただきます。

 

 

予約時の問合せ内容

13歳の猫ちゃん(みー)で、1週間ほど前から元気食欲がなくなったとのことでした。

 

それ以外は至って普通だが、キャリーを見せるとよだれをこぼしながら興奮して隠れてしまい、頑張って動物病院に通院させようとしたが異常興奮したので、往診を希望したとのことでした。

 

通院歴はほぼなく、0歳の時に避妊手術とワクチンで動物病院に連れて行って以来、通院ができなくなってしまったとのことでした。

 

家の中なら、抱っこもできるし、落ち着いていると思うので、在宅でできる範囲で見てあげてほしいとのことでした。

 

初診時

ご家族様の印象通り、初対面の獣医師や看護師に対してもスリスリしてくれるような性格の猫ちゃんでした。

 

パッと見はそこまで体調が悪そうではないように見えるとのことでしたが、猫ちゃんの呼吸数はやや早めな印象を受けました。

 

往診専門動物病院では、通常の動物病院での問診と比べて長く時間を取り、深く伺うことが多いです。

 

当院では、初回問診は1時間〜2時間ほどかけています。

 

お伺いする内容は、元気、食欲、排便、排尿、飲水、発咳などの状況、今食べているご飯の種類や、猫ちゃんの好みのテイスト、ご飯の形状やあげ方、お水の位置や数、トイレについてなどです。

 

これらは基本的な内容ですが、生活環境や家族構成なども重要となる場合が多いので、そのあたりも深くお伺いすることもあります。

 

誰がどのくらい、この猫ちゃんの看護、介護に協力してくれるのか、どの時間帯に処置、処方のプランを組み込めば実施可能なのかなど、ご家族様ごとに組み立てさせていただきます。

 

この猫ちゃんの場合、まずは現状を把握するため、血液検査、超音波検査(エコー検査)を実施することとしました。

 

状態に応じて検査項目や検査種類を変えますが、かなり重篤な状態で、ストレスによってぐったりしてしまう可能性が高いと判断された場合には、まずは検査よりも臨床所見を持ってある程度診断を下し、処置のみを先行することもあります。

 

この猫ちゃんの場合には、初診時の状態がそこまで歩くなかったこともあり、検査が可能であると判断しました。

 

検査結果

往診では、ご自宅にて血液検査や超音波検査(エコー検査)、尿検査などを行うことが可能です。

 

中にはその場で結果がわかる検査もございますが、血液検査などの場合には、血液を持ち帰って検査を行いますので、次回診察時に結果のご説明をさせていただいています。

 

この猫ちゃん場合にも、血液は持ち帰っての検査となりましたが、その場で結果を一緒に見ることができる超音波検査(エコー検査)にて、お腹の中(腹腔内)にボコボコした腫瘤病変が、複数個確認されました。

 

初めて画像検査であったこともあるので、もしかすると昔から、または体質としてリンパ節が腫れやすい猫ちゃんも経験しているため断定はできませんが、画像の所見上で最も疑わしい病気として、リンパ腫の可能性をお伝えしました。

 

猫ちゃんのリンパ腫の余命は、抗がん剤などの積極的な治療を図らない場合には、おおよそ2ヶ月程度です。

 

また、経験上最初の6週間は元気なことが多いですが、そこから一気に体調が崩れていく印象です。

 

今回の猫ちゃんの場合も、この説明をさせていただき処置を行い、翌日も診察を組むこととしました。

 

その後のプラン

翌日には血液検査結果がある程度出揃い、数値には何も異常を認めないという、腫瘍疾患らしい結果が出ました。

 

こちらも主観的ではありますが、部位によって異なりますが、猫のリンパ腫の多くで、肝臓や腎臓などの数値が大きく崩れていることは少ないと受け取っています。

 

そのため、猫ちゃんで多い皮下点滴に関しても、輸液量を極端に少なくすることが可能であり、実際に投薬に要する時間は5秒ほどで完了しました。

 

そこに医薬品を混ぜることで、苦い薬を口から飲むことなく背中に入れてしまうことができるため、投薬後に口をくちゃくちゃしたり、泡を吹いてしまったりということが起きないようにすることができます。

 

ただ、皮下点滴ですので、実施にあたって誰が協力してくれるのかを明確にすることがとても大切であり、最終的にはご家族様の覚悟の問題になる場合が多いです。

 

病気の初期では、猫ちゃんも元気さが残っているため嫌がることが予想されます。

 

ここでは、皮下点滴時の保定の仕方が、皮下点滴成功への鍵となります。

 

ほとんどのご家族様で、みんな在宅での皮下点滴を実施できていますが、どうしても難しい場合には、別のプランを常に準備していますので、1つの方法に固執することなく、ご家族様が諦めなければ都度ご提案させていただいています。

 

2024年1月21日から始まった、この猫ちゃんが抱えたリンパ腫に対する在宅緩和ケアは順調に進み、最初の2週間は元気さを取り戻すことができました。

 

しかし、3週目からはだんだんと弱々しさが見えてきて、医薬品の量と頻度の変更が必要となりました。

 

そして2024年2月21日、いつもは入らないリビングにあるこたつの中に朝から入ったので、中を覗いたところ、そこで眠りについていたとの事でした。

 

お母さんはずっと付きっきりで看病してくれていましたが、きっと最後の姿を見せたくなく、最後の場所として、こたつの中を選んだと思います。

 

みーちゃんのご冥福、心からお祈り申し上げます。

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最近、腫瘍を抱えた犬猫の在宅緩和ケアのご依頼をいただくことが多くなりました。

 

「緩和ケア」と聞くと、「がん(癌)」というイメージが強いですが、犬猫においては、慢性疾患に該当する心臓病、肝臓病、腎臓病などにも、適応すると考えています。

 

慢性疾患は、いかにして進行を抑止して行くのかが大切です。

 

早期発見早期治療といっても、治療ができない場合がほとんどであり、そのため、症状をできるだけ緩和させながら、定期的な血液検査や尿検査、画像検査などを実施して、医薬品の種類であったり用法用量、ご飯の話などを行います。

 

おそらく、これらの疾患を抱えた場合に、動物病院に通院ができる犬猫の場合でも、上記の内容を逸脱することはないかと思われます。

 

「いつまで通院で頑張るべきなのか」というご質問をよくいただき、その回答としては、「愛犬、愛猫のストレス状況を見て判断する」とよくお伝えしています。

 

しかしながら、本来であれば、血液検査や画像検査などで診断が下された時点で、緩和ケアに自然と移行されています。

 

腫瘍であれば、根治治療を目的に腫瘍外科や化学療法(抗がん剤)、分子標的薬や放射線治療などの選択肢が提示されますが、年齢的なもの、体力的なもの、そして、ご家族様としてどこまで頑張らせたいのかによって、選択は異なってきます。

 

そして、もう根治治療ではなく、腎臓病に対する点滴や、心臓病、肝臓病に対する内服薬でのコントロールを含めた緩和的な治療を選択されるのであれば、次に考えるべきなのは、動物病院への通院医療なのか、訪問での在宅医療なのか、です。

 

どちらを選択しても間違いではないです。

 

費用面を考えると、通院の方が安いです。

 

しかし、犬猫のストレスを考慮すれば、答えは異なることが多いです。

 

最終的な判断はご家族様に委ねられるため、家族内で話し合っていきましょうね。

 

ここからは、実際の緩和ケア症例についてです。

 

今回は、緩和ケア症例の中でも、「腫瘍(がん)」を抱えた猫ちゃんの在宅緩和ケアについて書かせていただきます。

 

現在、動物病院への通院で抗がん剤をされている方、また、もう抗がん剤はやめて内服や注射などの緩和治療に切り替えられている方は、是非ここで、在宅緩和ケアついて知っていただければと思います。

 

扁平上皮癌の猫

2022年12月10日に動物病院への通院ではなく、往診での在宅医療に切り替えた症例です。

 

2022年9月頃に顔が腫れていることを主訴に、かかりつけの動物病院に通院したところ、歯槽膿漏を疑われ、抜歯を行うことで経過観察となったとのことでした。

 

しかし、そこからさらに顔の腫れがひどくなったことで、病理検査を行ったところ、扁平上皮癌の診断を受けたとのことでした。

 

この日から通院で痛み止めを処方されていましたが、だんだんと内服薬を飲ませるのが辛くなり、食欲もなくなり、ふらつきが目立ってきたため、在宅緩和ケアに切り替えました。

 

かかりつけの動物病院から紹介状をいただけたこともあり、そのデータを元に在宅緩和ケアプランを作成していきました。

 

ご家族様はお父さん、お母さん共に基本的には在宅とのことでしたので、1日3回の処置が可能であると判断しました。

 

痛み止めを1日3回、また、朝と夜分は、その他医薬品と一緒に皮下点滴に混ぜることで投与してもらいました。

 

なお、血液検査結果では肝臓や腎臓などの数値が正常であることが多いのが、腫瘍疾患の犬猫の特徴でもあります。

 

なるべく少量の皮下点滴、そして、なるべく細い針で実施してあげることを選択することができます。

 

この猫ちゃんの場合には、輸液剤は3mlだけで十分であると判断しましたので、実際の皮下点滴に要する時間はほんの数秒程度です。

 

苦い薬を口に無理やり入れられることもないため、投薬後の口腔内の違和感もなく、また必要な医薬品を必要な分だけ的確に投与できるため、食欲は回復し、動きも良くなりました。

 

このプランをベースとし、都度容態に合わせて変更させながら在宅緩和ケアを進めていき、2023年1月22日に旅立ちました。

 

この猫ちゃんの場合には、かかりつけの動物病院からの紹介状もあったことから、事前情報がある程度まとまった状態で訪問させていただけたことによって、即日の在宅緩和ケアプラン作成を行うことができました。

 

お母さん、そして担当していた獣医師の早期判断により、診断を持って在宅での緩和ケアに切り替えられた症例でした。

 

獣医師の中には最後まで通院を進めたい先生もいますが、そこはご家族様の意思次第になると思われます。

 

また、途中から薬だけをもらうために、ご家族様だけ通院し、写真や動画で説明して状況を伝えるというのも、状況次第ではやめた方がいいです。

 

状況が安定している犬猫の場合であれば、ある程度はそのレベルで判断できるとは思います。

 

しかし、今回のような緩和ケアの症例では、日々状態が変化するため、獣医師としても、犬猫を実際に見てみなければ判断できません。

 

そのため、動物病院の休診時間に往診にきてくれないのであれば、早々に在宅緩和ケアを得意とする往診専門動物病院を探したほうがいいです。

 

在宅緩和ケアに特化した往診専門動物病院は希少ですが、東京、埼玉、千葉、神奈川であれば、私たちがお力になれます。

 

愛犬、愛猫で腎不全、心臓病、肝臓病、腫瘍(がん)、また甲状腺機能亢進症や低下症などの慢性疾患を含め、完治を見込めず、医薬品を使って症状を抑え込んでいくことが求められた場合には、早々から在宅に切り替えてあげることを推奨します。

 

当院のような、犬猫の在宅緩和ケアに特化した往診専門動物病院では、獣医師だけでなく、在宅に特化した愛玩動物看護師が一緒にお伺いさせていただきます。

 

医療面だけでなく、床の種類、ご飯の種類やその子その子に応じたご飯のあげ方、ものの配置やトイレの相談など、生活面の全てをご相談いただけます。

 

近い将来、私たちのような在宅医療に特化した往診専門獣医療チームが全国に広がっていくことを信じています。

 

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