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新年のご挨拶

往診専門動物病院わんにゃん保健室の往診獣医師の江本です。

 

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2017年に往診専門動物病院を東京台東区に開設してから、動物病院に通院できない500近い犬猫を診察してきました。

現在では、東京中央区に事務所を構え、東京台東区と東京中央区を中心に、往診専門獣医療をお届けしています。往診専門動物病院という特徴から、出会う犬猫たちの多くは命の瀬戸際のことが多く、通常の動物病院と比べてもペットの旅立ちに関わることは比にならないほどに多いです。

 

往診専門動物病院わんにゃん保健室では、まずはお電話(03-4500-8701/10:00 – 19:00/不定休)、または「ホームページのお問い合わせ」からご連絡をいただき、日程を調整して獣医師と動物看護師が一緒に、ペット往診車で訪問します。

 

初診では、ペットの状態以外にペットの生活環境、そして飼い主様の希望される診療プランや内容、治療計画に協力してくれるご家族様の有無など、多岐にわたる内容を一つずつ確認し整理していくため、1時間半程度はかかります。動物病院ではなかなか時間を取ることができないため、飼い主様のお話を聞ける時間に耳を傾けることは難しいです。動物病院では、最短ルートで情報を整理し、的確な鑑別診断と検査プランを立てなければいけないので、飼い主様が聞くべきかどうかと悩んでいるうちに診察が終わってしまうこともあるかと思います。往診専門動物病院では、完全予約制なので1件1件に十分な時間を取ることができ、プライベート空間でゆっくりと本当に聞きたいことをお話しいただけます。

 

飼い主様にとって聞きづらいことだったり、そういえば!というような出来事だったりに、ペットの病態の真相を掴む鍵が隠れていることもあります。そして、何より、飼い主様から質問をいただくことで、飼い主様が抱えている疑問や悩みを共有することができ、もしかしたら的確な解決策を獣医師や動物看護師などの動物病院スタッフ側から提案できるかもしれません。

ペットにとって最大の理解者は飼い主様であり、それと同時に、絶対的な存在は飼い主様です。飼い主様が目を瞑ることを選択した場合には、動物病院にいる獣医師や獣医療スタッフからはサポートすることができません。

 

獣医療は日々進歩し、今までは治らない病気や知り得なかった事などがどんどん解明されて、今や犬猫の平均寿命は15年以上(個体差あり)になるまでになり、まさにペット長寿社会がやってきたと言っても過言ではありません。

愛犬・愛猫と長く一緒にいれることは、飼い主様にとって何より幸せなことだと思っています。人間と同じように徐々に歳をとり、人間と同じように運動機能や消化機能は徐々に低下していき、トイレも今までできたのに、急に粗相をしてしまうようになってしまった、ということが起こり得ます。

もしかしたら、高齢犬・高齢猫に基礎疾患があり、それによってできなくなっているのかもしれませんが、ただ単に運動機能の低下によってトイレまで間に合わなかった、または認知症のような症状で間違ってしまったのかもしれません。

一概に、ペットが長生きできることでみんながみんな幸せではなく、高齢犬・高齢猫の介護生活で滅入ってしまっている飼い主様は少なくありません。

 

ペットへの獣医療の選択には大きく3つあり、1.動物病院への通院治療、2. 動物病院での入院治療、3. 往診専門動物病院での在宅獣医療です。

具合の悪いペットを高頻度で動物病院に通院させることはなかなか過酷な場合もあり、それならば動物病院で入院させようかと選択肢が2番にいきます。しかし、入院中に体調が急変し、ペットの最後の瞬間が、動物病院のケージの中である可能性も否定できません。

ほとんどの動物病院で犬猫用の入院ケージが完備されています。しかし、24時間交代制で動物病院スタッフの誰かしらが必ず常駐している動物病院は、かなり稀少です。そのため、重症な犬猫の場合には、動物病院では預からずに、ご自宅で余生をお過ごしくださいとお返しになる場合も少なくありません。

 

動物病院での入院治療の最大の目的は、ご自宅にお返しできる状態まで回復させ、ご家族様のもとにお返しすることです。動物病院で働く獣医師を含めた全スタッフが、みんなペットのことを想っています。

 

入院が一概に良いとは限りません。もしかしたら、飼い主様の元で過ごしている方が、ペット(特に猫の場合)にとってストレスフリーになり、長く効果が出る注射でサポートしてあげる程度の方が復活するかもしれませんし、もうすでに旅立つ準備に入っているならば、無理に入院させて知らないところで過ごさせるくらいならば、ご自宅で残された時間を過ごさせてあげた方が、ペットにとっても、そして飼い主様にとっても幸せなのかもしれません。

 

いままでは、動物病院への通院治療を断念した場合には、他に選択肢がなかったため、ただペットが弱っていくのを見守るしかできなかったのですが、今は往診専門動物病院があります。

往診専門動物病院は、ペットが余生をご自宅でゆっくり過ごせるようサポートすることに長けており、ペットの緩和ケア、そしてターミナルケアに特化しています。ご自宅での皮下点滴を始め各種検査・治療、ペット用のレンタル酸素室の手配など、現在は在宅ケアのコンテンツが豊富になっています。最後の時間を、その子らしく一緒に過ごさせてあげたいという思いをサポートできる方法の一つが、往診専門動物病院です。

 

往診専門動物病院の診療費は、通常の動物病院での診療と比べると診療費は高いです。そのため、費用面を考えてなかなか往診専門動物病院に連絡ができないという飼い主様が多くいることもまた事実です。往診専門動物病院での診療も、ペット保険でまかなえます。(往診料などの加算分は除かれる場合が多いです)

費用面を考えるならば、早めからペット保険に加入し、動物病院に通院できるうちは通院治療を選択し、攻めた治療ではなく余生をゆっくり過ごさせてあげたいと考えたのちに、往診専門動物病院を検討することをお勧めします。

 

ペットにとって、そして飼い主様にとっての最良の選択ができるよう、まずは心のうちや些細なことを、かかりつけの動物病院にいる獣医師に相談することから始めましょう!

 

在宅での緩和ケアおよびターミナルケア、通院できないで困っている猫ちゃんと暮らしているなど、往診をご検討されている場合には、お気軽にご連絡ください。

往診専門動物病院わんにゃん保健室では、犬猫だけではなく飼い主様や生活環境を考えた上で、最良となる診療プランをご提案させていただきます。

 

2020年の幕開けです。

本年が皆様にとって素敵なとしになるよう、心からお祈り申し上げます。

 

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