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2020年2月アーカイブ

こんにちは!

 

往診専門動物病院わんにゃん保健室 往診専門獣医師の江本宏平です。

 

ペットの往診専門ということもあり、ペット往診のご予約をいただくのは、もっぱら猫ちゃんです。中でも、長期間というより家に迎えた時以来、動物病院に通院させたことがないような猫ちゃんたちが大多数です。

猫ちゃんの性格上一度動物病院で嫌な思いをしてしまうと、キャリーに入れられることと動物病院での嫌な思い出が直結してしまい、キャリーに入れられることすら逃げ出して震えてしまうくらい嫌がってしまいます。そうなると、できれば動物病院に連れていきたいけど、こんなにも愛猫にストレスがかかってしまうのであれば、元気そうだしまだ動物病院に連れて行かなくてもいいか、となってしまう傾向にあります。結果、高齢期を迎えて食欲減退、多飲多尿、嘔吐などを愛猫が示したときまでは、動物病院で獣医師に見てもらうという選択肢が頭をよぎっても削除してしまっているという状況は少なくありません。

 

猫ちゃんと暮らしている飼い主様は、動物病院に連れて行くことが難しいようであれば往診専門動物病院までご連絡ください。健康診断から血液検査、爪切りから様々な日常の悩みなども、診察の時に是非ご相談ください。

 

さて、今回は嘔吐してしまい食欲がなくなってしまった猫ちゃんのお話です。この猫ちゃんもまた、避妊去勢手術以降、動物病院へ連れて行けなくなってしまった猫ちゃんです。

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触れない愛猫の嘔吐(東京中央区/保護猫)

猫は生理的に毛玉を吐くということから、猫は吐くもの、というイメージがある方も多いかもしれませんが、実は通常であれば、勢いよく食べ過ぎて食後すぐに吐いたり、毛玉を吐く以外はほとんど吐くことはありません。

そのため、食後から時間が経っているにも関わらず未消化フードを吐く、日中に何度も吐く、吐いてから呼吸が変、苦しそうなどの症状があれば、何かのサインかもしれません。

今回は、そんな猫ちゃんのご紹介です。

 

症例は、東京中央区在住の10歳の高齢猫のゆずちゃんです。2,3日前から嘔吐して食欲がなくなったとのことでお電話を頂き、獣医師と動物看護師の2人でご自宅まで訪問させて頂きました。

 

お家にご訪問すると、ゆずちゃんは2階にいて、同居猫の子猫ちゃんが元気に出迎えてくれました。ゆずちゃんは、大人になってからお家に来た保護猫さんらしく、警戒心が強く、ご家族様も触れないほどだそうで、トイレやご飯のお世話のみしているという状態のようです。

 

詳しくお話をお伺いすると、ゆずちゃんは元々触れない子なのですが、皮膚炎があり、近くの動物病院さんに相談したところ、抗炎症剤のみ処方してもらっていて良くなったり、量を減らすと悪化したりを繰り返して1年ほどになるそうです。

お薬はウェットフードに混ぜると難なく飲むことができるようで、最近は薬の量も減って皮膚も良い感じだったところで、今度は嘔吐が出てきて、食欲がなくなってしまったとのことでした。そのため、お薬も飲めず皮膚が悪化して、かなり舐めてしまい脱毛が進んでいるようで、そちらも合わせて診察しました。

 

冒頭で述べたように、毛玉を吐いたり食後に勢いよく食べ過ぎたせいで吐いてしまう、というのはありますが、日中に何度か嘔吐する上、元気もなくなってきているということから、身体検査だけでなく、血液検査も行うことをご提案させて頂きました。

 

また、食べても吐いてしまうので、脱水を考えて皮下点滴、吐き気止め、また皮膚のことも考慮してステロイド剤を使用することとしました。

本来はステロイドを使ってしまうと、さまざまな病気が隠れてしまうのでやめておくところですが、ゆずちゃんはすでに1年ほど内服でステロイド剤を使用しているため、今回はそのままステロイド剤を注射で使用することとしました。

 

いよいよ警戒心が強いゆずちゃんとのご対面です。

 

同居の子猫ちゃんとご家族様には1階にいて頂き、往診専門動物病院わんにゃん保健室の獣医師と動物看護師のみ2階に行かせていただき、ゆずちゃんのお部屋に入りました。

ゆずちゃんはカーテンの奥にいて、全く動く気配がありません。

バスタオルとクッションを使ってゆずちゃんの動けるスペースを封じ、バスタオルで巻き巻きにして、身体検査を行なっていきました。体調が悪いせいか、ほとんど動くことなく、固まってしまっていましたので、そのまま採血に移り、採血もすごくスムーズに終えることが出来ました。ご家族の方々は捕まるかなあ、と心配されていらっしゃいましたが、私たち往診専門動物病院わんにゃん保健室の獣医療スタッフは、こういった猫ちゃんにも慣れています。暴れるために動物病院に行けない、という猫ちゃんを飼っていらっしゃる方は、いつでも往診専門動物病院わんにゃん保健室までご相談ください。

 

話しがそれましたが、ゆずちゃんはその後点滴も注射もすごくお利口に受け入れてくれ、処置が全て終わって解放すると、キャットタワーのお部屋に走っていきました。

 

ご家族様にも、ゆずちゃんは大人しく診察をさせてくれたことをご説明すると、すごく安心されていました。とにかく処置ができて一安心です。

 

吐き気があるとおそらく内服も難しいので、次の日もお伺いして、食べれていれば内服薬に切り替えていく、という方向で治療を進めることになり、この日は治療終了となりました。

 

血液検査では、わずかに白血球が増加しており、膵炎の数値がほんのわずかに高い数値でしたので、後日再検査を行うこととしました。結果からは、目立った原因が突き止められなかったため、1番疑われるのは何かしらが原因の胃腸炎の可能性が高いとご説明させていただきました。

往診専門動物病院では、できる限りの検査を行い、その中から得られた所見をもとに診察を進めていきます。血液検査や尿検査、糞便検査、腹部超音波検査や神経学的検査など、大型医療機器や全身麻酔を伴い検査や処置であれば、多くの場合ご自宅で行うことができます。

また、ご家族様のご希望に合わせて動物病院のご紹介や大学病院などへのセカンドオピニオンの紹介や精査・治療依頼なども行っております。

 

続きです。

 

次の日にご自宅までご訪問すると、ゆずちゃんは見違えるようによく食べるようになってくれたようで、これなら内服薬も飲ませられそう!とのことで、この日は内服薬をお渡ししました。

そして、昨日ステロイドを注射で使ったおかげか、ゆずちゃんの皮膚も少し良くなってきていて、舐めた形跡はありませんでした。

このまま治ることを祈り、血液検査の再検査は1週間後とし、この日も終了となりました。

1週間後、ご家族様にご連絡させて頂くと、ゆずちゃんはもういつも通りとのことで、安心できました。そして、1週間後検診としての再検査でも特に異常値は認められませんでした。

 

今回のゆずちゃんのように、大人になってからおうちに来た保護猫さんは、なかなか警戒心が強いことが多く、ご家族様に慣れるのにも時間がかかってしまうことが珍しくありません。そのため、動物病院に連れていけないことも多いかと思います。

しかし、猫ちゃんもシニアになってくると、腎不全や心臓病などさまざまな疾患が出てきますので、年に1回は健康診断をすることをお勧め致します。

その際、動物病院に行けないから、と諦めるのではなく、一度往診専門動物病院わんにゃん保健室までご連絡ください。どうすれば検査ができるか、治療ができるかを一緒に考えてご提案させて頂きます。

 

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こんにちは!

 

往診専門動物病院わんにゃん保健室 往診獣医師の江本宏平です。

 

ここ最近は東京中央区、東京台東区を中心にペット往診車で獣医師と動物看護師の2人で診察でクルクル回っていましたが、東京足立区、東京江戸川区からのご依頼が増えてきて、毎日の移動距離が急速に伸びていることを目の当たりにして、日々の診療の軌跡を感じています。東京都内では往診専門動物病院が日々増えているようで、家で待っている犬猫たちからのペット往診ニーズに十分な獣医療で応えられる時代もそう遠くはないかもしれませんね!

 

さて、今回は訪問させていただいた往診症例で、メラノーマという癌が転移してしまった高齢犬のお話です。

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メラノーマの肺転移(高齢犬/ターミナルケア/ペット緩和ケア/東京中央区)

メラノーマとは、メラニン色素をもつ細胞が何らかの原因で癌化してしまう病気で、犬で多く、悪性度はかなり高い腫瘍です。多くは犬の口の中に出来ますが、その他にも目など、メラニン色素がある場所ではどこでも起こりうる腫瘍です。また悪性度が高いだけではく転移もよく起こります。

今回はそんなメラノーマがさまざまな場所に転移してしまったわんちゃんのお話です。

 

東京中央区在住の高齢犬、ベラちゃんは、慢性的な外耳炎で定期的に耳洗浄のためにかかりつけの動物病院さんにかかられてきました。

しかし半年ほど前にメラノーマが見つかり、手術をしたそうですが、次は足に転移してしまい、後ろ足を断脚したそうです。しかし、次は反対の足の骨に転移が見つかり、そちらの骨はもう折れてしまっていて、肺にも転移があるため、手術適応ではなく、見ているのもかわいそうなので積極的な治療はせず、お家でターミナルケアを中心に行なっていきたい、とのことでご連絡を頂きました。

 

往診専門動物病院わんにゃん保健室では、飼い主様のご意向をまずは伺うことで、最善の診療プランを一緒に考えていきます。方針は決して一つではなく、言うなれば全てオーダーメイドの診療計画を立てていきます。飼い主様にも犬猫にも負担ができる限り少なくできるよう、複数案をご提案させていただきます。

 

お家に入ると、ベラちゃんは痛いはずの足を使って器用にお出迎えに来てくれました!

人が大好きでいつもお客さんにおやつをもらうということで、私たちも早速飼い主様におやつをもらい、ベラちゃんに差し出したところ、ペロッと全部食べてくれました。食欲は旺盛のようでした。

 

詳しくお話をお伺いすると、後ろ足は骨折していますが、まだ使えてはいそう、とのことで、そのほか元気食欲は問題ないようでした。しかし肺にも転移しているとのことですので、今のベラちゃんからは全くそんな風に見えませんが、状況的にはかなり進んでしまっていました。

現在は、かかりつけの動物病院へ最後に行った時にもらったお薬を続けて飲んでいるとのことで、おそらくそれのおかげで安定しているのだと考えられました。

ご家族様としては、痛みや息苦しさなどを取ってあげて、それ以上の治療はせず、最期までご家族と一緒に過ごすことを望まれていましたので、私たち往診専門動物病院わんにゃん保健室としても、最大限ベラちゃんが痛くないように、苦しくないように過ごせるよう、治療にあたらせて頂きました。

 

まず身体検査を行うと、足を触ると痛そうで、また、耳の洗浄も必要なほど外耳炎も起こっていました。また口の中は、手術で取った箇所の再発は認められませんでした。

その後は全身状態を見るために血液検査を行い、その日は終了としました。

肺にも転移があるとのことでしたので、おそらく近いうちに酸素室が必要になると判断し、飼い主様に酸素ハウスのレンタルをお勧めし、また、足の痛みに関しては注射薬の鎮痛剤をお渡ししてお家で実施して頂くこととなりました。これも、ご家族様のご協力があって、ベラちゃんがお利口なため、出来ることですね。

また飲み薬は引き続き、かかりつけの動物病院と同じものを処方し、1週間後の再診としました。

血液検査の結果、貧血が認められ、また肝臓の数値がやや高めでしたが、その他には異常所見を認めませんでした。

ここで、貧血について、何が原因か、というところですが、貧血の原因はたくさんあります。

その中で今回考えられるのが、腫瘍随伴症候群というものです。これは腫瘍を持っていることで、その腫瘍の影響で身体の中でも起こる合併症で、例えば食欲がなくなり痩せてしまう、ガン性悪液質や、貧血、また突然死の原因にもなる血栓症がよく認められます。

おそらく今回のベラちゃんもこの腫瘍随伴症候群と考えられ、これからどんどん進んでいくことが予想されました。また、肺にも転移があることからも、やはり早急に酸素の準備をして頂いた方が良いかと思い、飼い主様にご相談したところ、その方が楽になるなら、と、すぐに手配して頂けました。

 

1週間後、再診時にも、ベラちゃんは相変わらずおやつを求めて玄関までお迎えに来てくれました。見た目はとっても元気ですが、やはり口の粘膜色はやや薄く、貧血があることを表していました。今日もおやつをあげるとパクパクとご機嫌に食べてくれていました。

お部屋には酸素室があり、必要な時に使って頂くようにしてありましたが、高齢犬のベラちゃんはまだまだ酸素室が嫌のようで、すぐに出たがるとのことでした。元気がある証です。

ベラちゃんは今後も鎮痛剤と内服薬を続けていく予定で、ご飯が食べれないようであればお家での皮下点滴も考えていく予定です。

 

ベラちゃんはまだまだ見た目には元気ですが、検査結果からは、血栓症などでいつお別れになってしまうか、という状態ですが、ベラちゃんのおかげでご家族様も明るく過ごすことが出来ています。また状態が悪化してしまった際にも、往診専門動物病院わんにゃん保健室では、ご自宅で処置をさせて頂けるので、完全にお家でのターミナルケアが可能となっております。

ベラちゃんのように、断脚して歩くのが大変だったり、大型犬で連れて行くのが大変、猫ちゃんでそもそもお外に連れていけない、などお悩みのご家族様は、一度往診専門動物病院わんにゃん保健室までご連絡下さい。

一般診療から、介護、緩和ケア、ターミナルケアまで幅広く対応させて頂いております。

 

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こんにちは!

 

往診専門動物病院わんにゃん保健室 往診専門獣医師の江本宏平です。

 

東京中央区を中心に東京23区まで、往診獣医師と動物看護師の2人でペット往診車でご自宅までご訪問しております。

 

今回は、胸の中に癌が出来てしまった高齢猫ちゃんのお話しです。

胸の中に出来る癌の種類は様々ですが、そのほとんどで、胸水貯留という状態が見られます。胸水が溜まると、胸の中で肺が膨らめる空間が狭くなってしまうことから、徐々に息が苦しくなっていき、胸水は抜いてもすぐ溜まってしまう、という状態になってしまいます。今回は癌によって胸水が溜まってしまいましたが、すごく頑張ってくれた高齢猫ちゃんのご紹介です。

 

東京中央区在住の高齢猫のランちゃん、20歳です。

 

がん性胸水の高齢猫(酸素室管理/高齢猫のターミナルケア/東京中央区)

ランちゃんは、病気知らずで、ここ3ヶ月前までほとんど動物病院にかかることはなかったそうなのですが、3ヶ月ほど前に、急にいつも乗っているテーブルへのジャンプに失敗して、足を引きずるようになり病院に行ったところ、特に異常はないとのことで、痛み止めをもらいましたが、大きくは改善せず、セカンドオピニオンとして別の動物病院に行きましたが、変形性脊椎症、という老化による背骨の変化での痛み、とのことで、様子を見ることになりました。しかし、その後呼吸が荒くなってきて、ここ1週間ほどご飯を食べない、とのことでお電話を頂き、緊急性があると判断しましたので、当日にお伺いさせて頂きました。

お家に入るとランちゃんはソファの奥のランちゃん用のベッドに丸まっていて、そのときは特に呼吸の荒さは感じませんでした。

お話をお伺いすると、ランちゃんは動物病院に行くとかなり興奮して、ストレスが大きいため動物病院に通院させられない、とのことでした。普段はよく食べる猫ちゃんで、運動量も年の割には多い方だとのことでしたが、急に呼吸が荒いように感じ始め、元気食欲がなくなってしまったとのことで、その日からは全く食べていないとのことで、お水も飲めていないようでした。

 

ストレスがかかってしまうので、1度で終わらせるために、まずは今日させて頂こうと思っている検査内容についてお話しさせて頂き、ご同意を得られたので身体検査と採血をランちゃんには頑張ってもらうことになりました。しかし呼吸状態が良くないので、それには必ず注意しなければなりません。

 

まずはお母さんにランちゃんを抱っこで連れてきてもらい、身体検査からです。聴診では大きな異常はありませんでしたが、かなり呼吸の仕方が大きく、息が苦しそうな様子でした。その後、採血もおとなしく頑張ってくれて、お水が飲めていないようなので皮下点滴と抗炎症剤、抗生剤、胃薬などを投与し、その日は終了としました。

また、息がかなり苦しい様子でしたので、ご家族様には酸素ハウスのご提案をさせて頂きました。酸素ハウスがあると、処置など興奮した後にも、すぐに酸素を吸って楽になることができるので、息が苦しい場合にはお家にレンタルすることをお勧めしています。

血液検査では目立った異常所見はなく、次の日お伺いした際にもあまり改善が見られず、2,3日の間大きな改善がなかったことから、二次診療施設での精査をご提案させて頂きました。興奮することで、より呼吸状態が悪くなってしまうかもしれない、という葛藤はありましたが、飼い主様に決断していただき、精査をした結果、胸水が溜まっており、その中にはがん細胞が出ているとのことでした。

しかし、年齢的にもご家族様は抗がん剤などの治療はご希望されず、ご自宅で出来る限りの苦痛を軽減しながらゆっくりと看取ってあげるために行うターミナルケアをご希望され、再び往診専門動物病院わんにゃん保健室までご連絡を頂きました。

緩和ケアというのは、癌などの病気に対して治療をしつつ、治療による副作用への対症療法や、病気の症状に対する対症療法を行うことであるのに対して、ターミナルケアとは、治療はせず、対症療法のみを行い、病気で起こる吐き気や痛みなどのみを取り除くことです。

今回のランちゃんでは、どういったガンか特定できていない以上治療法としては、ステロイド剤の投与と、癌による胸水なので効果が的面というわけではありませんが、利尿剤を使用、また癌による吐き気などを取り除くための吐き気止めや胃薬を注射で入れる、という治療方法が最善と考えられ、飼い主様とご相談した結果、これらを使用して少しでも楽に過ごさせてあげる、という方向になりました。

ステロイド剤というのは、量によって使い方が様々で、例えば軽い皮膚炎などの場合は1番下の投与量、末期の腎不全などの場合にはその少し上の量、そして癌の場合には最も高い量で使用します。ステロイド剤を使うのに抵抗があるご家族様もいらっしゃるかと思いますが、ガンの場合には、しっかりと使えば癌による苦しさをかなり軽減させてくれることが期待できます。

また、ガン性の胸水の場合、すぐに溜まってしまうということもあり、精査で胸水が見つかった際は抜去して頂きましたが、その後お家では抜去せず酸素ハウスで過ごしてもらっていました。

しかし、その後2週間ほどで、急激に呼吸状態が悪くなっていき、ご家族様の腕の中で虹の橋を渡って行きました。

 

ランちゃんのように、猫ちゃんの場合は我慢をして症状を出さずに過ごしてしまうので、見つかった時には進行してしまっている、ということも少なくありません。

ただその時も諦めず、その子がどうやって最期を迎えるのが1番良いか、出来るだけ楽に過ごすためにはどうすれば良いかなど、往診専門動物病院わんにゃん保健室ではご家族様と一緒に考えて、最善の方法をご提案させて頂きます。

ターミナルケアや緩和ケアを考えられているご家族様、一度往診専門動物病院わんにゃん保健室までご連絡下さい。

 

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こんにちは!

 

往診専門動物病院わんにゃん保健室 往診専門獣医師の江本宏平です。

かなりの冷え込みを見せた今日ですが、ご家で一緒に過ごしているわんちゃん・猫ちゃんの様子はいかがでしょうか?冬になると、なぜか犬猫の膀胱炎が増えてきます。本日は東京中央区で高齢猫の膀胱炎を2件、急患として受け入れました。

膀胱炎といっても症状は様々ですが、よくある症状として『何度もトイレを行き来する』『トイレの回数の割りには尿が出ていない気がする』というのが多く見受けられます。

ペット(犬・猫)の様子がいつもと何か違うなと感じた場合には、飼い主様だけで判断せずに獣医師に相談しましょう。

往診専門動物病院わんにゃん保健室の最近の流れとしては、東京中央区、東京葛飾区、東京墨田区、東京台東区、東京江東区で高齢の猫ちゃん症例を多く受けております。

高齢猫と暮らしていて、その猫ちゃんの性格上、動物病院に通院することが苦手な場合には、元気なうちから往診専門動物病院に診察を依頼し、今後の相談をきちんとしておきましょう!

 

さて、話は変わって、今回シニア犬と過ごす上で多い病気、気をつけることをお話しようと思います。

 

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近年シニアのわんちゃんが増える一方で、未だにシニアのわんちゃんたちがかかりやすい病気や介護などについてはあまり知られていないかと思います。もちろん、健康診断のセットに含まれていることもありますが、ではどういった症状に気をつけないといけないのか、また介護のやり方など、実践的な知識はあまり広まっていません。

 

そこで、今回はそんな高齢犬を飼っていらっしゃる方にぜひ気をつけて頂きたいこと、高齢犬に多い病気についてお話させていただきます。

 

いわゆるシニア犬と呼ばれるのは6歳以上のわんちゃんたちですが、6歳というとまだまだ元気なわんちゃんが多いかと思います。お散歩も元気にいくし、ご飯もよく食べるし問題なさそう!というご家族様も多いでしょう。

 

たしかに、最近は医療技術が進み、人だけでなく、動物たちの平均寿命もどんどん伸びています。平均寿命はわんちゃんで14歳、猫ちゃんで 16 歳と言われています。もちろんそれ以上生きる子もたくさんいます。

 

わんちゃんの寿命が延びたことで、一緒に過ごせる時間は増えましたが、一方で病気と闘っていたり、介護が必要になる子が出てきたことも事実です。しかし、疾患といっても、早期に見つけられれば治療を早く始め、寿命を延ばすことが出来るようになりました。それも、医療の進歩のおかげです。それでは、わんちゃんが健康に長く過ごせるよう、いつも一緒に過ごしているご家族様に、知っていて頂きたい病気や症状をご紹介していきます。

 

わんちゃんは犬種によって体型や性質が本当に様々なので、かかりやすい、かかりにくいがありますが、一般的に多い病気を取り上げていこうと思います。

 

高齢のわんちゃんで気をつけて頂きたい疾患は

 

① 甲状腺機能低下症

② 心臓病

③ 腎臓病

 

です。他にも腫瘍や副腎の病気など様々ありますが、ここでは一旦この 3 つに絞らせて頂

 

きます。

 

まず、①甲状腺機能低下症です。甲状腺というのは身体の代謝を調節している臓器で、すごく小さい臓器ですがかなり重要な役割を担っています。甲状腺から、甲状腺ホルモンというホルモンが出され、それが全身に行き渡り臓器を働かせています。その甲状腺ホルモンの泌量が減ってしまい、身体の代謝が落ちてしまう疾患です。身体の代謝が落ちてしまうと、心拍数や血圧の低下や、運動量の低下、また皮膚の代謝も落ちてしまうので皮膚病になりやすくなったり脱毛してしまったりします。主な症状としては、よく寝るようになった、と感じることが多いと思うのですが、これが見逃しやすく、年だからかな?となってしまうことが少なくありません。急に寝る時間が増えた、疲れやすくなった、フケっぽくなった、太りやすくなった、などの症状が出やすい病気です。気をつけて見てあげましょう。そして気が付いたら、動物病院に相談しましょう。

 

次に②心臓病です。わんちゃんの心臓病で多いのは僧帽弁閉鎖不全症や拡張型心筋症です。僧帽弁閉鎖不全症は小型犬のわんちゃん、特にトイプードルやチワワ、シーズーなどの犬種に多く、拡張型心筋症は大型犬に多く見られる傾向があります。僧帽弁閉鎖不全症は健診などで聴診をした際に気付くことがほとんどですが、お家で気をつけてみて頂くことは、今までしていたことができなくなったりすることです。例えば今までお散歩を 1 時間しても疲れなかったのに最近は 30 分ほどで帰るようになったり、階段をのぼらくなったり、玄関までのお出迎えがなくなったり、とほんの些細な変化が兆候の多々あります。

 

そして 1 番怖いのが、全く心臓病に気付かず、気付いた時には呼吸状態が悪くなってしまっている時です。心臓の機能が落ちてくると、肺に水が溜まる、いわゆる肺水腫になってしまい、命に関わることになってしまうので、そうなる前にできれば定期的な健診を受けましょう。

 

最後に③慢性腎臓病です。猫ちゃんの慢性腎臓病は数年単位での進行なのに対して、わんちゃんの慢性腎臓病は、無治療では1 年で進行していきます。わんちゃんの慢性腎臓病のもっとも最初に出る変化はおしっこにタンパクが出てくることなのですが、これは尿検査をしてみないと分かりません。そのため、定期的な尿検査をすることをお勧めします。

 

そこから進んでいくと、おしっこが薄くなったり、腎臓の数値が上がって食欲が落ちてしまったり、といった目に見えた症状が出て来ますが、症状なく進んでいくところが怖いところですね。

 

また、高齢犬はどんなに健康な子でもシニアになってくると、後ろ足の筋肉が弱ってきて、ふらつきが出てきたり、その後、前足の筋肉が落ちてきて、足が左右に開いてしまう、といった変化が起こってきます。そうするとご飯を食べたり、お水を飲んだりするのも立ちながらできなくなってしまうことも多くなってしまうため、出来るだけ歩けるうちは歩いて運動をさせて、筋肉が衰えないようにしましょう。どうしても寝ている時間が長くなってしまうので、筋肉は落ちてきてしまうのですが、ご家族様が負担にならない程度には歩かせましょう。

 

そのほかにも褥瘡(床擦れ)にならないようにしてあげたり、尿やけを起こさないようにしたり、といった介護が必要になってくるシニアの犬猫も増えてきましたが、介護に関してはまた別の記事でお伝えさせていただきます。

 

今回は高齢犬で多い疾患と気をつける症状について書かせて頂きましたが、もちろんこれだけではありません。犬猫もシニア(高齢)になってくると、気をつけなければいけない病気が増えてきます。また、健診をお勧めします、と書かせて頂きましたが、そもそも動物病院に連れていけない、という方もいらっしゃるかと思います。そういう時は、往診専門動物病院わんにゃん保健室までご連絡をください。往診専門動物病院わんにゃん保健室では、動物病院に犬猫を連れて行くのではなく、獣医師と動物看護師がお家に訪問して必要な検査を実施させて頂きます。

 

往診専門動物病院わんにゃん保健室では、健診以外にも、なんかいつもと様子が違うな、最近こんな変化が出てきた気がする、といった些細な変化でもご対応しておりますので、いつでもご相談ください。

 

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こんにちは!

 

今回は、近年ついにわんちゃんより飼育頭数が増えた猫ちゃん、特に高齢の猫ちゃんとの過ごし方、気をつけるべき症状、多い病気についてお話していこうと思います。

 

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往診専門動物病院わんにゃん保健室では、東京中央区などの都内を往診車で訪問しておりますが、猫ちゃんと出会うことがとても多く、特に高齢の猫ちゃんに出会うことがとっても多いです。最近では18,19歳、中には20歳なんて子にも出会うことがあり、びっくりします。

 

そもそも高齢って何歳からなの?10歳ぐらい?まだ家の子は元気だよ、という方もたくさんいらっしゃると思います。もちろん、15歳でもピンピン元気な子もたくさんいます。

 

しかし、実際シニアとして分類されるのは6歳からです。びっくりするぐらい若いですよね。

 

そんな最近増えてきた高齢猫ちゃんと住まれていても、毎日一緒だとあまり変化は分からないかもしれません。そこで今回は、気をつけるべき変化と多い病気についてお話していきます。

 

先ほど6歳を超えるとシニアに分類されるとお話しましたが、6歳で症状が出てくる子は実際にはほとんどいません。なぜなら、病気がなかったり、あるいは病気の初期のために症状が出てこないからです。

 

シニア猫の代表疾患ベスト3

シニアの猫ちゃんでもっとも多い慢性疾患は代表的には3つあります。

 

1 慢性腎臓病

 

2 甲状腺機能亢進症

 

3 心臓病

 

です。

 

そしてこれらの臓器は密接に関係しています。

 

 

 

まずは慢性腎臓病についてご説明していきます。

 

慢性腎臓病は、猫ちゃんの場合、数年単位で徐々に進行していくことが多いのですが、基礎疾患として、例えば腎結石や膀胱結石によって尿路閉塞になったり、腎盂腎炎になったりしたことがある場合には進行のスピードが早い場合があります。

 

数年単位で、少しずつ腎臓に張り巡らされている毛細血管が減っていき、少しずつおしっこの量が増えていきます。またおしっこの量が増えると身体が脱水してしまうので、お水をたくさん飲むようになります。これがいわゆる多飲多尿という症状です。この症状は血液検査で変化が出るよりもだいぶ前から出てくる変化なので、1番気をつけてみて頂く変化かと思います。

 

また、慢性腎臓病の猫ちゃんは、骨のカルシウムを血中に溶かしてしまうため、骨密度が低下してしまいます。その結果、関節炎が起こりやすくなったり、少しの段差で骨折しやすくなってしまったり、といった変化が起こります。関節炎は決して慢性腎臓病でだけで起こるわけではありませんが、高齢の猫ちゃんでは多く見られる変化で、運動量が減ったり、段差をジャンプしなくなったり、といった変化が起きてきます。この変化は、最近年だからあまり動かないのかな?と見逃しがちですが、もしかしたら足が痛いのかもしれません。

 

次に、甲状腺機能亢進症です。甲状腺とは、身体の代謝を調節する臓器で、甲状腺ホルモンというホルモンを出して全身に指令を送ります。代謝が上がるので、心拍数や血圧が上がったり、腸の動きが良くなったりするので、猫ちゃんは活発になったり、よくご飯を食べるようになります。この変化は一見ご家族様からすると最近妙に元気になったが、元気そうなので大丈夫かな、と思わせてしまいます。しかし実は身体はかなり無理をしていて、早めに治療をしてあげないと疲弊しきってしまいます。腎臓としては血圧が上がるのでたくさんおしっこを作ることができて良いのですが、心臓としては心拍も血圧も上がるので、とても負担がかかっています。年齢の割に最近元気になってきた、食べているのに痩せていく、よく鳴くようになった、などの変化があれば注意が必要です。

 

次に心臓病です。猫ちゃんで多いのは肥大型心筋症といって、心臓の筋肉が内側に肥大していき、心臓の部屋の大きさが小さくなってしまう病気です。心臓の部屋が小さくなると、心臓に入る血液量が減ってしまい、1回の拍出で押し出せる血液量が少なくなってしまいます。そうすると心臓はそれをカバーするために頑張って心拍数を上げて拍出量を維持しようとしますが、心拍数が上がると心臓の筋肉はより肥大していき、心臓のお部屋は小さくなっていってしまいます。この繰り返しになるので、心臓をサポートするお薬が必要になります。そして、心臓病になってしまった猫ちゃんは通常でも心拍数が高いので、運動すると心拍数がより上がり、また、心臓の負荷が大きいため、すぐに疲れてしまいます。1番分かりやすい変化は、この疲れやすいことと、疲れやすいので自ら運動しなくなりよく寝るようになります。

 

心臓病の猫ちゃんで、甲状腺機能亢進症もある場合はもっと心臓への負荷がかかってしまいます。一方、腎臓病の猫ちゃんは脱水しやすいので点滴をすると体液量がふえて、心臓が送り出す血液量が増えてしまい心臓にはより負担がかかってしまいます。

 

このように絶妙なバランスでこれらの臓器は成り立っているので、できれば全ての臓器で同時に検査を行うことをお勧めしています。

 

一見元気そうにしている猫ちゃんでも、特に高齢の場合、いつもと様子が違う場合は注意が必要です。

猫ちゃんの性格上、また高齢なのでお家で治療をしたい方は一度往診専門動物病院わんにゃん保健室までご連絡ください。

 

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