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2023年7月アーカイブ

ペットの終末期ケアは、ペットの病気だけを考えていけばいいわけではなく、その横で必死に看病しているご家族様の心の変化にも気づかなければいけません。

 

毎日が不安との戦いであり、体力的も精神的も摩耗していることに気づき、今目の前で病気と戦っているペットの状態について、どんな言葉を使って、どんなトーンで、早さで伝えるべきなのか。

 

そんなことを考えながら、日々の診療と向き合っています。

 

治療の結果「回復が見込める」症例であれば、今は辛いけど一途の光り輝く可能性を見て歩き出せると思います。

 

では、「回復が見込めない」症例、慢性疾患をずっと検査と薬でコントロールし続けている症例や病末期の場合は?

 

その光がないのに、どうやって病気と向き合っていけばいいのだろうか。

 

もしその光が安らかな旅立ちであれば、それまでの時間をいかに穏やかに過ごさせてあげられるかを考え、私たちが一緒に同じゴールに向かって歩いていきます。

 

診療で出会えるご家族様は、物理的に東京近郊となっているため、きっと今終末期ケアで困っているご家族様のほんの一部分しか、直接的なサポートはできません。

 

そのため、SNSを用いて広く情報を発信しますので、是非参考にしてみてください。

 

往診専門動物病院わんにゃん保健室の終末期ケアは、医療面だけでなく環境面にもアシストすることで、ペットとご家族様が安心して最後の時間を家で過ごせるように、そしてその最後の瞬間がご家族様のもとであることを目指しています。

 

今回ご紹介する症例、コーギーの風太くんは、肝臓がんの末期で当院を2023年5月4日に受診し、2023年7月9日の夜中、ご家族様が寝静まったときを見て、静かに眠りました。

 

初診の様子や、再診の様子などは、前回、前々回のブログで書かせていただきましたので、文書の最後にリンクを貼っておきますね^^

 

【在宅終末期ケア52日目(6月25日)】

もうほとんど立ち上がれなくなり、食欲も無くなってきました。

 

でも、ただ寝かせているだけでなく、大好きな抱っこをしてあげると笑顔になり、少しするとリンゴを1口、ドライフードを2粒食べてくれたとのことでした^^

 

飲水量も体力的に厳しいことから低下したこともあり、尿量も減ってきました。

 

しかし、まだまだちゃんと排尿も排便も出来ていました。

 

【在宅終末期ケア55日目(6月28日)】

この3日間で体調は著しく低下してきており、酸素マスクがないと呼吸するのが辛そうな様子でした。

 

それでも、りんご、ささみ、白菜、そしてヨーグルトを少量ずつ食べてくれたとのことでした。

 

酸素マスクありきですが、できる限り抱っこしたり、外を見せてあげたりと、終末期だからこそ、してあげられることを最大限やってあげたいと考えています。

 

お母さんとお父さんが力を合わせて、抱っこして外を見せてあげられたとのことでした。

 

鈴木風太⑤.png

 

【在宅終末期ケア59日目(7月2日)】

食欲旺盛の風太くんは、なんとデビフの馬肉スープ煮缶、デビフの牛肉ミンチ缶、デビフの牛肉の角切り缶を、1日合計で2缶くらい食べてくれたとのことでした^^

 

最初は水分の多いリンゴ(ジョナゴールド)をあげて見て、缶詰を食べさせて、食べたらヨーグルトをあげて、最後にお水をあげているとのことでした。

 

お水からあげると先にお腹いっぱいになってご飯を食べないことを考えると、この順番はおすすめですね!

 

呼吸が荒い時もあれば、安定している時もあり、寝たなと思うと、意識が戻ってこないくらいの深い眠りのような時もあったりと、常に細心の観察をされていました。

 

意識レベルの低下には、鼻先に息を吹きかけたり、上下まぶたの内側と外側をツンツンしたりして、反応を確かめます。

もし反応がなければ、その時はおそらく嚥下はできないと思われますので、経口のすべてはストップしましょう。

 

【在宅終末期ケア65日目(7月8日)】

昨夜から、もう1段階状態が下がったような感じがするとのことでした。

目も開け辛くなっていましたが、綺麗に洗浄してあげたら、クリクリのお目目がパチっと開いて、視線で追いかけてくれました^^

 

看病はほぼほぼ24時間付きっきりで行われ、風太くんの側にずっといてくれていました。

 

7月9日10:50、お母さん、お父さんがたまたま少し寝落ちしていた間を狙って、静かに眠りにつきました。

 

声もあげず、眠っている姿は、笑っているようにも思えたとのことでした。

 

向日葵の黄色がとっても似合う、コーギーの風太くんでした^^

 

ご冥福を心からお祈り申し上げます。

 

往診専門動物病院わんにゃん保健室

スタッフ一同

鈴木風太⑥.png

 

肝臓は沈黙の臓器と言われるくらい、症状を示さないことで有名です。

 

肝臓がダメージを受けると、なんとなく倦怠感があったりする程度であり、なんとなく食欲が少なめのような、寝ている時間が長いような気がするといった感じが多いです。

 

明確な症状として気づくのは、黄疸が出た頃かなと思います。

 

ただ、肝臓がんの場合は別です。

 

今回の症例は、ふらつきをきっかけに肝臓腫瘍が見つかり、通院にて抗がん剤を頑張り、最後は在宅にて終末期ケアを実施しました。

 

定期検診をしていても見逃されやすい肝臓疾患ですが、とはいえ定期検診は最重要項目ですので、犬猫と暮らしているご家族様は、必ず実施してあげるように心がけてくださいね!

 

今回は、前回に続いて、肝臓腫瘍の終末期ケアを迎えた風太くんのお話です。

 

初診までの流れはこちらをどうぞ^^

 

【在宅終末期ケア2日目(5月5日)】

昨日の処置に反応してくれたため、この日はとても調子がいいとのことでした。

そのため、少し早いですが皮下点滴の指導を行い、ご家族様だけでの在宅点滴に切り替えることができました。

 

皮下点滴の実施前後も含め、風太くんはちゃんとわかってくれているのか、そこまで嫌がらずに受け入れてくれていました。

 

そんな風太くんを前に、お母さんもお父さんも安心してトレーニングに集中することができました。

 

皮下点滴指導は、ご家族様だけでの在宅皮下点滴への切り替えプランを組み込む前に、当院では必ず行なっています。

もしすでに家での皮下点滴ができるご家族様の場合には、一度流れを見させていただき、問題がなければそのままお渡しさせていただいています。

ちなみに、もとも多く見かける誤認操作は、「空気抜き不足」や「道具の使い回し」です。

皮下点滴ですので多少の空気であれば問題になることは少ないですが、大量に入ってしまうと大変です。

道具の使い回しに関して、50mlシリンジ(注射器)などを何度も繰り返し使用している方がいます。

基本的にディスポーザブルと言って「使い捨て」であるため、衛生面を考えて再利用は控えた方が無難です。

 

診察2日目をもって、ご家族様だけでの在宅皮下点滴ができるようになりました^^

 

また、この日は酸素発生装置も準備されていました。

 

この時点での酸素発生装置の運用方法は、呼吸が辛い時に、都度嗅がせてもらうこととしていました。

 

酸素発生装置の準備と聞くと、「ずっと酸素室の中で生活させないといけない」と思いがちですが、そんなことはなく、生活の補助としてご使用いただきます。

苦しそうな時に鼻先に吹きかけるのか、風があたるのが苦手ならば、簡易的は囲いなどを作って多少の充満空間を構築するのか。

犬猫ごとに、酸素発生装置の運用方法は異なってきます。

もしかかりつけの動物病院で酸素発生装置を準備してもらいましたら、酸素発生装置の運用方法について詳しく習うことをお勧めします。

 

鈴木風太③.png

 

【在宅終末期ケア3日目(5月7日)】

前回の診察からの2日間、昼間は元気そうに過ごせているものの、夜になると辛そうにするとのことでした。

 

明け方まで顔をあげて全身で呼吸していたので、付きっきりで酸素を嗅がせてあげていたとのことです。

 

酸素発生装置が家に準備されていたので、苦しくなっても安心して対策を打つことができ、落ち着いてからはぐっすりと寝てくれていたとのことです。

 

まるで夢を見ているような、ここ数日の中で一番楽そうに寝ていたとのことでした^^

 

終末期ケアの中で見える、この子たちの幸せそうな寝顔は、近くで看病してくれているお父さん、お母さんの心をどれだけ潤してくれるか。

ペットの終末期ケアは、決して辛いだけじゃなく、向き合い方さえ理解できれば、心温かい時間として深く想い出に刻まれることと思っています。

 

風太くんはお外が大好きなため、できる限りお外に出してあげるような指示を出させていただきました。

 

終末期だからといって、ずっと家の中で塞ぎ込んでいなければいけないわけではなく、少しでもペットにとって嬉しいこと幸せな時間をプレゼントできるようなプラン組みを目指しています。

 

往診専門動物病院わんにゃん保健室では、終末期で酸素室から出せないくらい呼吸状態が悪くなったとしても、リビング内であれば動き回れる可能性を残してあげるため、酸素をうまく利用しながらの生活環境構築を、ご家族様と一緒に目指していきます。

 

鈴木風太④.png

 

【在宅終末期ケア23日目(5月27日)】

徐々にお散歩できる距離が1km、500m、400m、300mと徐々に短くなってきました。

 

夜にお父さんが帰宅すると嬉しくて興奮してしまい、そのまま倒れて伏せてしまうようなことが続いたとのことでした。

 

ただ、食欲は健在で、いつもの量を完食してくれていました。

 

その後、再度お散歩に行けるか試そうとしたが、難しそうだと判断し、お散歩を断念したとのことでした。

 

診察時には、可視粘膜の白さがさらに増しており、酸素なしの大気中で生活できている時間があることが不思議なくらいでした。

 

お話をお伺いすると、夜に皮下点滴をしてあげていて、翌日の夕方くらいから少し体調が下がってくるとのことが伺え、もしかすると薬の効果が短くなってきていることが疑われました。

 

終末期ケアでは、少しでも苦しくない時間を過ごせるよう、常に細かくヒアリングさせていただき、対策が打てることがないかをご家族様と検討していきます。

 

ご相談の上、この日から皮下点滴回数を1日1回から2回に増やしました。

 

【在宅終末期ケア30日目(6月3日)】

この1週間の間、医薬品の頻度をあげることで、倒れることなく過ごせたとのことでした^^

このまま少しでも安定した日々が続くことを祈りました。

 

【在宅終末期ケア44日目(6月17日)】

もう外出させるのは難しくなり、ハーネスをつけて出してはみたものの、手足で体重を維持することはできなかったとのことでした。

 

食事量は少し減ってしまったものの、まだまだ食べてくれていて、ご飯皿から外にこぼして食べるという、風太くんなりの食事ルーティンを作っていたとのことでした^^

 

立てなくなってしまったことから、医薬品の量を増やし、許容上限まであげて様子を見ることとしました。

 

終末期における医薬品を、ある種のドーピングのように捉えられている方も少ないと思います。

しかし、用途を絞り、ターゲットとなる症状を明確にすることで、弱々しくなる体の反応を維持したり、吐き気や痛みなどを緩和したりすることが期待されます。

 

【ここまで】

終末期ケアを在宅で迎えることは、決して楽なことではないです。

 

目の前で弱りゆく大切な愛犬、愛猫を前に、心強く最後まで寄り添っていく。

 

通常の回復が期待できる病気の介護や看病と大きくのは、「回復しない」ということです。

 

何をしても、必ず病状は進行していき、努力や期待とは裏腹に、苦しそうな表情を見せるこの子たちの顔を見ていなければいけません。

 

もし今お一人で悩まれているご家族様がいらっしゃいましたら、まずはかかりつけの動物病院に相談し、もし難しいようであれば往診専門動物病院までお問い合わせください。

 

東京23区とその近郊であれば、私たち、往診専門動物病院わんにゃん保健室が、ご家族様のもとに駆けつけます。

 

次回、看取りまでのお話です。

 

※前回のブログはこちら【肝臓腫瘍のターミナルケア①】

 

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犬猫が亡くなる原因のトップは、私たち人間と同じく、腫瘍性疾患(がん)です。

 

腫瘍(がん)を患っていることを宣告された瞬間、きっと頭の中が真っ白になると思います。

 

だからこそ、検査結果をご説明するときには、ご家族様の目の動きや、理解レベルを把握しながら、慎重に言葉選びをしなければいけません。

 

腫瘍と一言で言っても、

 

それはどんな腫瘍なのか

 

どんな特性があるのか

 

どんな治療方法があって

 

この子には何ができるのか

 

どんなことが起こることが予想されるのか

 

そのときどういう判断を強いられるのか

 

など、多岐にわたる説明が必要であり、経過とともに訪れる変化に対しての心構えをして頂かなければいけません。

 

私たち獣医師の言葉が、どこまでご家族様の頭の中に残るのかは、獣医師の説明力にかかっています。

 

今回ご紹介する症例は、コーギーの風太くん12歳。

 

近医にて2022年1月6日に脾臓血管肉腫を克服し、2022年9月7日に2次医療施設で肝臓腫瘍が末期の状態で発覚。

 

抗がん剤は2クール目までは順調だったものの、3クール目にはBUN、CREが優位に上昇してしまい、もう抗がん剤は難しいとされ、再び近医での診察に戻りました。

 

しかし、症状がどんどん進行してしまい、通院することが難しくなってしまったことから、往診に切り替え、在宅での終末期ケアに臨みました。

 

2023年5月4日に初診で伺い、2023年7月9日の夜中、ご家族様が寝静まったときを見て、静かに旅立っていきました。

 

鈴木風太①.png

 

Day1(初診)2023年5月4日

肝臓癌に伴う重度の貧血とヘッドアップ(頭を上げること)できないくらいぐったりしていることを主訴に、もう通院が厳しいと判断され、往診への切り替えのためにご連絡をいただきました。お電話にて状況を確認し、同日に訪問することができました。

 

お伺いすると、人が大好きな風太くんは、まさかの力強いお出迎えをしてくれました!^^

 

【既往歴】

既往歴として、2022年1月6日に脾臓血管肉腫を発症し、かかりつけの動物病院にて脾臓摘出をしたとのことでした。

 

摘出後、定期的な検診を繰り返しており、再発を認めずに、ゆっくりと過ごせていたとのことでした。

 

状態に異変を感じたのは、2022年9月3日の夜からでした。

 

昼間までは元気であり、いつも通り遊びに行っていたのに、急にふらつきが出たとのことでした。

 

ただ、その他はいたって普通だったとのことでした。

 

翌朝(2022年9月4日)、ふらつきからの転倒、失禁を認め、食欲はかろうじてありそうだが飲み込めないような雰囲気だったとのことでした。

 

急遽かかりつけ動物病院に通院したところ、すぐに2次医療施設を紹介してくれましたが、2022年9月7日に大きな動物病院でのCT検査結果で、末期の肝臓腫瘍とされました。

 

すでに外科不適で抗がん剤のみの提案でした。

 

抗がん剤開始後、2クール目までは副反応も特になく割と元気に過ごせていたのでしたが、3クール目で極端に散歩の距離が短くなり、血液検査からはBUN、CREの上昇を認めたため、抗がん剤はもう無理だとされました。

 

大きな変化が出たのは2023年4月23日の午後でした。

 

この日もドッグカフェに連れて行けるくらい普通だったのですが、14:00くらいにサークルの中で引き付けを起こし、ふらつき、鼻を上げながら鳴き叫び、バタッと倒れたとのことでした。

 

動かせないと判断し、かかりつけ動物病院に電話相談し対応してもらっていたのですが、やはりずっと通院で診てもらうには限界があると判断し、当院まで連絡をいただきました。

 

【初診時】

到着したのが夜であり、夕方くらいにご飯をたくさん食べてくれたとのことでした。

 

排便は前日の朝9:30にして以来出ておらず、排尿に関してはマナーパンツを履かせてくれていました。

 

飲水は自力でできており、呼吸状態もやや促迫気味ではあったものの、前日苦しそうだった時よりも断然楽に過ごせているとのことでした。

 

顔色は白く、可視粘膜と言われる口の中の色なども真っ白であり、重度の貧血があることが疑われました。

 

また、2週間前に他院で実施した検査結果からも、すでに重度の貧血(Ht 19.4%)があったことを確認しましたが、経験上、おそらく10%未満になっている可能性すら疑えるほどの蒼白感もあるため、無理に再検査して呼吸状態を悪化させるよりも、今あるデータで終末期ケアプランを組むべきであると判断し、採血は断念しました。

 

緩和ケア及び終末期ケアでは、プラン決定のためにも状態を客観的に把握するためにデータ採取は必要であると考えています。

しかし、このように、すでに負荷をかけることによって全身状態の悪化が懸念されている場合には、メリットとデメリットを天秤にかけて判断して行きます。

検査のために状態を悪化させるくらいなら検査をしないで盲目に投薬プランを組んでいくのか、最初だけでも検査をすべきかは、担当する獣医師としっかりと相談しましょう。

 

この日は超音波(エコー)検査のみを実施し、胸水と腹水の貯留がないかをチェックしました。

 

この2つであれば、特段押さえ込まなくても評価できます^^

 

皮下点滴に注射薬6種類を併せて投与し、この日の処置は完了です。

 

続いて、緊急時の対応についてです。

 

想定される症状としては、卒倒と呼吸困難、下血、発作、喀血です。

これらの全てを説明し、何ができて、何ができないのかを一つ一つ明確にしていくのが、終末期ケアの導入だと考えていただければと思います。

 

酸素発生装置を手配し、今日実施した内容を再度ご説明し、明日実施予定の内容を説明し、本日の診察を終了としました。

 

帰りも、お見送りをしてくれた風太くんでした^^

 

次回は風太くんの経過を再診で得た所見をもとに書かせていただきます。

 

P.S.

風太くんが生きた軌跡をしっかり書かせてもらうから、向こうで読んでくれると嬉しいな^^

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かかりつけの動物病院で、最初から最後まで診てもらいたいと希望されるご家族様はたくさんいます。

 

ただ、なかなかこの希望が叶うのは珍しいと考えています。。。

 

それは、ご家族様が求める「医療内容」と、動物病院が提供できる「医療サービス」に、ステージごとで徐々に違いが出るからです。

 

今回は、どんな違い(ズレ)が、ご家族様と動物病院、獣医師の間で起こるのかを書かせていただき、ペットが終末期に差し掛かった時に、往診切替という選択肢を選ぶタイミングはいつなのか、についてお話しさせていただきます。

 

最後まで通院で行くと考えているご家族様でも、犬猫のライフステージごとに考えなければいけないことを書かせていただきましたので、是非参考のためにも、ご一読いただければと思います^^

 

【かかりつけ動物病院=家から近いところ】

家から近い.png

 

SNSが普及しているため、単純に家から近いからと選ばれるご家族様は減少傾向にありますが、それでも通院距離は動物病院選びの優先事項に位置しています。

 

パピー期、キトン期では特にこの傾向が強く、健康診断やワクチン接種、健康診断や日常ケアといった内容だけで完結する時期は、『家から近い』ため、その動物病院をかかりつけにされています。

 

時間が経つのは早く、なんとなく体調が悪そうな日が増えてきた頃、動物病院選びは次のステージに入っていきます。

 

【かかりつけ動物病院=口コミがいい】

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家から近いという利便性を捨ててまで遠くにある動物病院に行く理由は、その動物病院が何かに優れているからです。

 

もちろん、知人や友人からの紹介というケースもありますが、紹介先として名前が挙がるような動物病院であれば、きっと信頼を置ける動物病院だと思います。

 

ただ、口コミがいい動物病院の多くが、「名医」という雰囲気を醸し出していますが、そんなことはないです。

 

飼い主様から支持されている本当の理由は、意外と別のところにあるかもしれません。

 

人気の理由①:人当たりがいい動物病院

人間の病院でも同じかもしれませんが、もちろん治療技術や実績に富んでいる場合もありますが、中には人当たりのいい先生であり、よく話を聞いてくれるという長所が口コミの高評価につながっていることもあります。

 

待ち時間が長いのは人気のある証拠ですが、ある程度の規模の動物病院であれば、昨今の予約システムの普及によって、昔みたいに何時間も待たされたなどの長時間の待合室トラブルは少なくなっているように思われます。

 

ただ、飛び込みですぐに診てもらいたい場合には、予約システムがしっかりしている動物病院では融通が効かないこともあるので、注意しましょう。

 

人気の動物病院であれば、ある程度の待ち時間は許容し、もしかしたら検査が入る可能性もあるので、丸1日通院のために空けておくくらいの時間配分を心がけたほうがいいです。

 

人気の理由②:設備システムの豊富さ

とはいえ、人気があっていい先生でも、動物病院のほとんどが小規模であるため、24時間診療をやりたいけどできないのが現状です。

 

朝診ていたペットが夜に急変し、夜通しその対応をした場合、翌朝に待機しているペットの診療が厳かになってしまうという、負のスパイラルが起きてしまうため、多くの動物病院が夜は診療をしていません。

 

獣医師も人間なため、最初は精神が肉体を凌駕するということもありましたが、そんな無理は長くは続かず、判断能力が下がってしまっては本末転倒なため、苦渋の決断として、夜は受け付けないのがほとんどです。

 

中には、再診のみで夜間救急を受け付けている動物病院もありますが、できれば夜間は夜間救急に飛び込めるように、ご家族様自身で、現状の既往歴、処置や処方内容など、初めて診てもらう動物病院でも情報が伝わるような準備をしておきます。

 

大病院.png

 

これら以外にもまだまだありますが、大体こんなところだと思います。

 

いよいよ大きな病気を患う頃になると、今度はこのまま通院し続けのか、往診に切り替えるべきかで悩む時期がやってきます。

 

【往診切り替えのタイミング】

往診切り替えのタイミングは、「治療が見込めないと判断された時」と、セミナーなどではお伝えしています。

 

この「治療が見込めない」には2つの意味があります。

・医学的に、すでに治療不可な状態

・負担を考えると攻めた治療ではなく緩和的な処置のみを希望したいとした状態

・通院させること自体が環境的に難しい状態

・通院させられないくらい弱ってしまった状態

 

例えば以下のような事例があります。

 

■猫、18歳、慢性腎臓病で毎日の内服、週数回の皮下点滴で通院している。定期検診は月1回くらいだが、通院自体がストレスになってしまい、もう通院ではなく在宅に切り替えたい。

疲れた猫.jpg

 

■犬/猫、腫瘍(がん)で抗がん剤など攻めた治療はしたくない。できる限り負担なく、家でゆっくり過ごさせてあげたい。

 

■大型犬で歩行が難しくなり、車に乗せるのも難しいため、往診で診てもらいたい。

図1.png

 

このように、医学的な側面だけでなく、環境的な側面、犬猫の性格などを加味して考えていくと、いつまで通院を選ぶのかが決まっていきます。

 

最後まで通院で行くという選択も一つですし、もう通院が難しいと判断し、往診に切り替えるのもまた一つです。

 

【わんにゃん保健室の往診(在宅医療)】

当院が提供している診療は、終末期と言われる、余命を見据えた最後の医療を、ご自宅で最後まで提供していく、終末期ケア特化型の在宅医療です。

 

当院の往診では、初診時に2時間枠を設けてじっくりとお話をお伺いさせていただき、ご家族様が何を不安に感じていて、何をしてあげたいのか、また、現実問題として何ができるのか、などをご相談させていただきます。

 

内服薬が飲めない性格の犬猫に対しては、内服ではなく注射薬処方プランをご提案したり、実際に看病にあたる方の日常のスケジュールを伺うことで、投薬プランが決められたりなど、リアルな生活環境を加味しながらのプランニングをしていきます。

 

往診を選ぶにしても、獣医師1人でくる簡易的な往診を希望されるか、当院のように体制を整えた往診を希望されるかなどで、在宅での検査プランや治療プランも変わってくるかと思います。

 

まずは、ご自宅まで来てくれる往診を調べておくことから始めましょう。

 

その上で、いつまで通院で、どこからの在宅切り替えがおすすめなのか、かかりつけの獣医師とご相談しておくことを覚えておきましょう!

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