こんにちは!
暑さ極める今日この頃、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?
往診専門動物病院は、お盆のシーズンも休みなく診療を行っています。こんなご時世ですが、できる限りご自宅で待っている犬猫たちへ診療を届けたいと考えています。
往診専門動物病院わんにゃん保健室では、東京中央区と東京台東区に本拠点を構え、東京の東側である東京江戸川区、東京葛飾区も訪問しております。
愛犬・愛猫がふらつく、吐く、下痢した、食欲がないなど、普段と違う雰囲気を醸し出しましたら、すぐにかかりつけの獣医師に連絡し指示を仰いでください。
もしかかりつけがいない、または動物病院に連れて行けないなどがございましたら、諦めずに私たち、往診専門動物病院わんにゃん保健室までご連絡ください。
今回は発作を起こしてしまう高齢猫ちゃんのお話です。
発作というと、多くの方は脳が原因のてんかん発作をイメージするのではないでしょうか?
もちろん犬や猫でも脳が原因のこともありますが、内臓疾患からくる発作も必ず考えなければなりません。
例えば、高齢の猫ちゃんで特に多いのが、慢性腎不全による尿毒症によって発作が起こることがあります。
また、猫ちゃんでは食べられない期間が長くなると、体の中で代謝経路が変わってしまい肝臓に脂肪をため込んでしまいます。いわゆる脂肪肝です。
脂肪肝になってしまうと肝機能は一気に落ちてしまい、体にはアンモニアという毒素がたまってしまい、アンモニアが脳に作用して肝性脳症からの発作が起こることもあります。
このように、動物たちが発作を起こすのは脳の問題だけではありません。
今回はそんな発作を起こす高齢猫ちゃんのお話です。
痙攣(けいれん)(発作/高齢猫/シニア猫/猫往診/東京江戸川区)
みーちゃんは先日まで別のご家庭で飼われていたそうですが、特別なご事情により今のご家族様のもとに引き取られました。
みーちゃんは、1年ほど前から時々全身性のけいれん発作を起こし、そのたびに動物病院に連れていき、抗けいれん薬の注射をしてもらっていたそうですが、当時の飼い主様が血液検査などをご希望されていなかったため、発作の原因は脳か、年齢的に腎機能の低下からかと言われていたそうです。
しかし、みーちゃんも筋力が弱くなってしまい、立てなくなってしまい、その後いまのご家族様の元にやってきました。
お家に来て数日で慣れたとのことでしたが、2、3日前から発作が連日で起こっているが、年齢的にも動物病院よりもお家で診察をしてほしい、そして腎機能の低下があるならお家でできることがあるなら、ということで、今回往診専門動物病院わんにゃん保健室にご連絡を頂きました。
お家にお伺いすると、みーちゃんはお部屋の端においてあるベッドの上で横なっていて、しっぽであいさつをしてくれました。
まずは最近の様子をお伺いさせていただくことにしました。
みーちゃんは支えがないと自力での歩行や自立は難しいらしいですが、支えてあげるとよく歩いてくれるとのこと。
ご飯は、ドライはほとんど食べず、腎臓用のリキッド(液体のごはん)やウェットを口に持っていくと食べてくれていて、ご飯の量は十分に取れていました。
お水も口に持っていくと飲んでくれるようです。元気食欲は変わらずなのですが、ここ2,3日連続で発作が起きているのが気になったとのことでした。
たしかに、以前の病院で言われていたように、高齢の猫ちゃんであれば慢性腎不全が進行して尿毒症になって発作が起こることがあります。
みーちゃんも腎臓の数値が高いのか見る必要性、腎臓以外の疾患によって発作が起こる可能性をご説明し、血液検査でわかる範囲の疾患を除外する必要性をご説明して、血液検査を実施することにご同意頂けましたので実施することとなりました。
続いて、身体検査です。
みーちゃんはとてもおりこうさんで、体を触っても全く怒ることなく受け入れてくれました。体はやや脱水しており、皮下点滴を行う必要があると判断されました。
口の粘膜色は問題なく、明らかな貧血はなさそうでした。
そして、いよいよ採血です。
横になって足を延ばしてもみーちゃんは全く嫌がるそぶりを見せず、ご家族様も驚かれていました。
素早く採血を終わらせて、脱水していたため皮下点滴のみ行いその日の診察は終了としました。
次回の診察は血液検査の結果が出てからということで、3日後に再診を予定しました。
血液検査では、腎臓の数値は高値ではありましたが、発作が起こるほど高いわけではなく、発作の原因は別のところにあると判断されました。
また、腎臓以外の数値に関しても、年齢を感じさせないほど良い数値で、今後は皮下点滴をご自宅で行い、発作が続くようであれば抗けいれん薬を飲むことをご提案させていただくことにしました。
再診の日、みーちゃんのお家にお伺いすると、相変わらずみーちゃんは横になって気持ちよさそうに寝ていました。
血液検査の結果をご説明し、発作はもしかすると脳からきているかもしれないというお話をさせていただきました。
ご家族様としては、高齢でもあるので、腎不全の治療薬や抗けいれん薬も含めて、できればお薬はあまり使いたくないとのことでしたので、まずはご自宅で皮下点滴を行っていただき、経過を見ていくということになりました。
そのため、この日は皮下点滴をご自宅で行っていただくご指導を行い、まとめて皮下点滴のセットを置かせていただきました。
往診専門動物病院わんにゃん保健室では、お家で皮下点滴を実施していただくことが多く、その際にはしっかりと看護師、あるいは獣医師から皮下点滴の方法をお伝えさせて頂いております。
この後みーちゃんは発作がない日々を過ごしてくれていて、今は1か月に1度の診察と検査で状態を維持してくれています。
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【執筆・監修】
江本宏平(在宅緩和ケア専門獣医師)
【病院名】
往診専門動物病院 わんにゃん保健室
【診療受付】
10:00~19:00(不定休)
【住所】
東京都台東区松が谷3-12-4 マスヤビル
【連絡先】
03-4500-8701(留守電対応)
Mail:house.call@asakusa12.com
※診療中につき電話をとることができないことが多いです。
往診をご希望の際には、問合せフォームからご連絡をいただくか、留守番電話にメッセージをお残しください。
【SNS】
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@wannyan_hokenshitsu(診療紹介)
@koheiemoto(家族に向けた心のケア)
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【ご挨拶】
末期がん、腎不全、心疾患など、 高齢の犬や猫に対する在宅緩和ケア・ターミナルケアを専門としています。
ご自宅でのケアに限界を感じたとき、 病院への通院が難しくなってきたとき、
「最後まで苦しませたくない」という気持ちに寄り添った診療を行っています。
【診療対応地域(往診対応エリア)】
東京都:
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