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第一章 腎臓病の猫〜そのときは突然に〜①

飼い主 「食欲が下がってきてしまい、最近よく吐くんです。」

 

獣医師 「12歳という年齢的にも一度検査してみましょう。」

 

獣医師 「尿素窒素(BUN)高値クレアチン(CRE)高値ですね。腎臓病です。」

飼い主 「えっ・・・。」

 

獣医師 「内服を出しますので、これとこれを1日1回、これは2回飲ませてください。ご飯は腎臓病用のご飯に切り替えてください。また、皮下点滴に通院でまずは週2回きてください。間隔をあけたいので、水・土や日・木のように通院してください。お大事にどうぞ。」

 

一緒に暮らす猫ちゃんに、唐突に訪れた腎臓病の通告。

きっとこの診断を下される前は、

 

「単なる風邪みたいなもので、今回はいつもより少しだけ長引いただけでしょ。まぁ長引いちゃってるし、しかも吐く頻度も多くなってるし、ここらで検査してもらうかな。」

 

飼い主様のモチベーションや、現状に対する捉え方はこんな程度であったと思います。

しかし、検査結果は腎臓病。

腎臓病は進行性の病気であり、大切なことは如何にして進行を抑制できるか、です。

 

毎日の投薬、ご飯の変更、頻回の通院・・・

 

「お薬なんて飲ませたことない。」

 

「ご飯の変更?うちの子、食へのこだわりが強くて食べてくれなかったらどうしよう。」

 

「週2回も通院させるの?今日だってこんなに暴れたのに、それが週2回もだなんて。仕事の休みが取れないから、平日はどうしたらいいんだろう。どうしても20:00は過ぎちゃうけど、時間外でも対応してくれるのかな。」

 

混乱の中、必死に事実を頑張って受け入れようとしている飼い主に対して、淡々とした口調で病気の説明と今後のプランを、獣医師が説明することでしょう。

 

動物病院からすれば、高齢の猫ちゃんで食欲不振、頻回嘔吐とくれば腎不全を疑わないところはないと思います。

 

そのくらい、動物病院の日常には、今回のようなケースはありふれています。

 

しかし、飼い主様からすればどうでしょうか。

 

ずっと一緒に暮らしている家族が急に腎臓病だと通告され、これからどうすればいいんだろうという不安のどん底に落とされた気持ちだと思います。

 

本当であれば、獣医師になると決めるきっかけは、少なからずペットが好きで助けてあげたいという気持ちであり、そして、もっと飼い主様の心の声を聞いて、「寄り添える獣医師になりたい」「どんな病気だって治せる獣医師になりたい」、と志高く病気と向き合っていました。

 

しかし現実はどうでしょうか。

 

この世の中には治せる病気と治せない病気があり、専門医の方々が日々困難な課題に挑戦し、一つ、また一つと改善策が考案されてきています。

本当にすごいことで、実践することで少しでもペットが健康で長生きできるのであれば、是非飼い主様に説明した上で提供できないか、と獣医師はみんな考えています。

 

現段階では直せる見込みはなく、またその時にどんなことをすれば状態改善を図れるのかを、ある程度のパターン認識として現場の獣医師は把握しています。

 

ですので、獣医師の説明は淡々としており、その雰囲気を「冷たい先生だな」と捉えられてしまうかもしれませんが、日々の診療で追われている動物病院の中では、この子の診察の後ろで苦しんで診察を待っている犬猫たちが並んでいます。

 

方針を即座に決めて、また次の犬猫を診察して方針を決め、と1症例に対して約10分程度で終わらせなければいけません。

 

もし1診察に時間をかけすぎてしまったら、本来であれば診てあげられたわんちゃん・猫ちゃんまで時間を割けず、その結果その子達が致命的な結果になってしまったら…。

 

そんなことも考えながら、日々診療と向き合っている獣医師にとって、言葉は淡々としていたとしても、心の中ではよくなって欲しいという願いを込めながら説明していたと思います。

 

たくさんの腎臓病(腎不全など)を抱えられた猫ちゃんの飼い主様と出会ってきて、心苦しい気持ちをこの目でしっかりと見てきたからこそ、そんな飼い主様に伝えたいことはただ一つです。

 

「悲しみにふけている時間はありません。」

 

なぜならば、愛猫の代弁者かつ命の手綱を掴んでいるのは、誰でもなく、飼い主様、あなただからです。

 

あなたが決断し、実行しなければ、目の前であなたを信じているその子は、ただじっと今の状態を我慢するしかないのです。

 

飼い主様が覚悟を決めて決断したその瞬間から、闘病生活が始まります。

 

猫ちゃん、わんちゃんの闘病生活は、決して甘くありません。中には途中で心病んでしまう飼い主様だっています。

 

だからこそ、寄り添える獣医師の存在が必須であり、その先生を信頼してついていくという飼い主様の決意も重要になってきます。

 

「一緒に頑張っていきましょう!」

動物病院で働いている獣医師、そして動物看護師やスタッフの皆さんは、簡単ではないこの言葉を、是非飼い主様にかけてあげてください。

 

そうすることで、自分にとっても医療従事者という自覚が芽生えるでしょうし、またその言葉で救われる飼い主様の数はとても多いことと思っています。

 

ペットを迎えるということは、命を迎えることであり、それは同時に、命の責任を持つということでもあります。そして、その命をしっかりと看取ってあげ、飼い主様の生涯をかけて幸せにしてあげる、という意味でもあるのかなと、個人的には思っています。

 

次は、第一章②「今までの生活の終わりと始まり」をお送りします。

 

ここまでの話に共感されましたら、ぜひ続きも読んでください^^

スヤスヤ猫.jpg

 

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