こんにちは!往診専門動物病院わんにゃん保健室の往診獣医師です。
往診専門動物病院わんにゃん保健室では、ご自宅まで往診獣医師が訪問し、ペット(犬、猫)の診療を行っております。
最近では、渋谷区からのご依頼を多くいただくようになりましたが、まだまだ往診専門動物病院を知らなかったという飼い主様が大多数であることを実感しています。
ちなみに、当動物病院は、東京23区全域、そして近隣地域まで訪問させていただきます。
当院では特に、病院が苦手な猫ちゃんの診療件数が多いです。
ワクチンの接種や健康診断、爪切りといった内容から、腎不全や心疾患といった慢性疾患を患う愛犬や愛猫のご自宅での看護のサポートなど幅広い診療に対応致しております。
毎日10時から19時まで、日曜祝日も診療しております。完全予約制で訪問させていただきますので、まずは受付時間内にお電話でご予約をお願い致します。
以前、猫の性格についてお話をさせていただきました。愛猫の通院に苦労する飼い主様は多いのではないでしょうか?キャリーに入れるだけで一苦労、キャリーの中では落ち着きがなく鳴き叫び、病院では警戒してほとんど検査をさせてくれない、そんな猫ちゃんはたくさんいます。出来るだけ通院の機会を減らしたいという思いは飼い主様皆様が抱えているのではないでしょうか。そのためには、猫ちゃんのSOSサインを知っておくことが必要です。SOSサイン、つまり病気の兆候です。今日は、猫ちゃんにみられる口内炎についてお話します。
猫の口内炎
愛猫が口を気にしている、よだれが出ている、口を開けるときに鳴く、痩せてきた、食欲が落ちた、ご飯を食べなくなった、これらの症状は、口内炎による口の中の痛みが原因かもしれません。高齢期に入った猫ちゃんの食欲の低下は年のせいと思われ、見逃されてしまうこともあります。高齢期の猫ちゃんの食欲は確かに徐々に低下していくことが多いです。しかし、同時に身体のさまざまな部分で不調が出てくるのが高齢期です。どんなささいなことでも愛猫の状態の変化を感じた時には、ぜひ獣医師に相談してください。
猫の口内炎の原因はいまだ解明はされていませんが、口の中の細菌やウイルス、また免疫反応の異常が関与しているのではないかと疑われています。口の中の粘膜に炎症が起こり、腫れてしまったり、出血してしまったりすることで、痛みを生じます。炎症が重度の場合は、ご飯が食べれなくなるほどの強い痛みを生じることもあります。
同じような症状が見られる病気には、歯周病や口の中に出来る腫瘍もありますので、獣医師による診察と診断が必要です。また、高齢な猫ちゃんの場合は、腎不全の合併症として口内炎を発症している可能性も考えられるため、可能な場合には血液検査も実施した方が良いでしょう。
猫の口内炎の治療
治療としては、まず歯石がたまっている場合には全身麻酔下での歯石の除去(スケーリング)を実施し、口の中を洗浄します。その後、抗菌薬や消炎鎮痛薬を使用し、場合によっては抗ウイルス薬を使用します。
往診では、歯石の除去など全身麻酔を必要とする治療は行うことが出来ませんが、往診を必要とする、通院が困難な猫ちゃん達にとって必要なことは、処置の回数を出来る限り減らしてあげることだと考えています。抗菌薬と消炎鎮痛薬は、一度の注射で2週間効果が持続する注射薬を使用します。薬の内服が可能な猫ちゃんには、飲みやすいシロップの内服薬を処方します。血液検査の結果から腎不全が疑われる際には、併せて猫専用腎不全治療薬のシロップを処方します。
猫の口内炎は完治が難しい
猫の口内炎は、抗菌薬や消炎鎮痛薬による内科的治療で一時的に症状が改善しますが、投薬をやめると数週~数か月単位で再発を繰り返すことが多く、完治は難しいと言われています。内科的治療と併せて奥歯を全て抜歯する外科的治療を実施すると、完治や症状の緩和が認められることが多いとの報告もありますが、効果がない場合もあります。外科的治療を望まない場合には特に、猫の口内炎は長期的に付き合っていかなければならない疾患です。
往診専門動物病院では、往診獣医師がご自宅に訪問しペット(犬・猫)の診療をすることで、通院が困難なわんちゃんや猫ちゃんの定期健診も実施することが出来ます。診療の際に、往診では実施出来ない処置や検査が必要と考えられた場合には、ご希望に応じて二次医療施設をご紹介させていただくことも可能です。猫ちゃんにとっても、飼い主様にとっても無理のない診療をご提案させていただきます。猫ちゃんの通院にお困りの際には、ぜひ一度往診の受診もご検討ください。
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