こんにちわ!
往診専門の動物病院
あさくさワンニャン保健室の江本宏平です!
往診エリアは東京都内を中心とした台東区・荒川区・文京区・千代田区・墨田区・江東区・中央区・足立区・葛飾区・江戸川区・北区・新宿区・豊島区・港区・板橋区で、その他の地域も可能な限り対応します。千葉県、埼玉県、神奈川県も場所によっては対応しております^^
基本的には、土曜、日曜、祝日も診療しております^^
※休診日は当院ホームページの診療カレンダーにて告知なしに設けます。ご注意ください。
猫の飼い主様からこんな話がありました。
『うちはマンションの高層階で、うちの子は外に出ないから予防やワクチン接種などはしていません』
...いや、したほうがいいです。
ということで、今日は予防できる感染症の一つ『パルボウイルス感染症』について書かせてもらいます^^
長文ですので、興味がある方だけ読んでみてください^-^
パルボウイルスとは?
パルボウイルスは特定の動物種間(犬と犬、猫と猫など)で感染するウイルスです。感染する部位は、細胞分裂が盛んな腸管、骨髄、リンパ系組織です。糞便などの排泄物が口に入ったり、鼻に入ったりすることで感染します。ちなみに、まだ往診では出会っていません。
感染するとどうなるの?
症状としては下痢や嘔吐、食欲不振と倦怠感などが多いです。
パルボウイルス(CPV)の潜伏期間は3日〜1週間で、感染するのは免疫状態が不安定な子犬・子猫が主です。ワクチンを接種していれば、万が一感染しても重篤な症状にまでは至らないことが多いですが、反対に未接種での感染となると、致死率が高い病気です。
症状は、具合がなんとなく悪そう、という何ともざっくりとした状態ですが、いざ獣医師に見せてみるとパルボウイルス感染症の可能性を示唆されるかもしれません。パルボウイルス感染症では、白血球数(特にで好中球)の減少がみられます。迅速判断として、糞便で検出できるキットもありますが、うまく検出されない場合も有ります。そのため、検査所見から疑わしければ集中治療が必要となることがあります。
治療方法は?
治療方法は維持療法がメインとなります。また、かなり強い感染力をもつ病原体ですので、動物病院によっては院内パンデミックを防止するためにも隔離的な対応をとることもあります。往診では、輸液を流し、吐き気があるならば吐き気止めを投与し、腸管壁がダメージを受けていることが推察されるので、そこからの細菌感染を防止するために抗生物質を投与します。また、自分からご飯を食べてくれないならば強制給餌を行う必要があり、これには飼い主様の協力が必須です。
予防方法は?
予防接種を受けさせてあげましょう。ワクチン接種をすることで、多くのペット(犬・猫)達がパルボウイルス感染症を避けることができています。このウイルスの特徴は、土壌(地面)に落ちても感染力をもっているということです。つまり、家から出ないからと言っても、飼い主様が外から運んでしまう可能性があるということです。あのときワクチン接種しておけばと後悔する前に、定期的なワクチン接種をお勧めします・
まとめ
犬猫のパルボウイルスは、予防ワクチンを接種していれば、まず重篤な結果になりづらい病気です。万が一、ぐったりしている外の子を家に入れるときは、先住犬・猫との接触を避けてください。そして、家から出ない犬猫にも感染のリスクが存在していますので、かかりつけの獣医師の指導に従って、必要に応じで混合ワクチン接種をするようにしましょう!
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