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治療と緩和ケアの違い(ペット緩和ケア/東京犬猫往診)

『治療』『緩和ケア』の違いについて、ご存知でしょうか?

 

最近よく耳にする『緩和ケア』を、治療の一環として捉えている方も多くいらっしゃいますので、あえて明確にするために、本ブログを書きました^^

 

なるべく難しくない言葉で、個人の言葉として書かせていただきますので、『治療』を求めているのか『緩和』を求めているのか、その判断材料となれればと思います。

 

シニア犬.jpg

 

治療とは

『治療は病気や怪我の症状をなくすための行為』として認識してください。

 

治療したらもう2度と同じことは起きない(再発はしない)とは言い切れないため、それだったら治療と呼ばないのでは?と思う方もいるかと思いますが、再発の云々はここでは検討していません。

 

では一体、治療に当てはまるのはどんな病気や怪我なのでしょうか?

 

 

いくつか例を出して説明していきます。

 

1. 急に発症した膀胱炎

猫、6歳、去勢雄、昨日からの頻尿と血尿、排尿時に鳴くことを主訴に診察。

超音波検査、尿検査を実施し、細菌性膀胱炎と診断。抗生剤での治療にて、14日間継続投与し、症状が軽快したため、投薬終了。

 

2. 骨折

犬、8歳、避妊雌、昨日の自転車のかごから落ちて以来の前足挙上を主訴に診察。

X線検査にて尺骨骨折と診断。骨オペは実施せずに、ギプス固定にて2ヶ月で症状が軽快したため終了。

 

3. 脳腫瘍

猫、6歳、ロシアンブルー、去勢雄、眼振と発作、旋回行動を主訴に診察。

血液検査、X線検査、超音波検査、尿検査、便検査など、一通り行ったが異常所見はないことから、麻酔をかけたCT/MRIを実施。

麻酔をかけた検査には侵襲性が伴うため、そのまま目が覚めないことがあることを了承する書類にサインしなければいけません。

検査結果から脳腫瘍が発覚し、開頭手術と抗がん剤の投与で経過観察とした。

 

4.リンパ腫

猫、12歳、日本猫、1週間くらい前からの食欲不振と軟便を主訴に診察。

血液検査、便検査、尿検査では異常は認めなかったため、画像検査としてエコー検査を実施したところ、腹腔内リンパ節の腫脹が目立っており、針刺による細胞診(FNA)を実施し他ところ、リンパ腫と診断。毎日の投薬と週1回の通院での抗がん剤投与を行い、25週間かけて治療。治療を終えて5年経過し、問題が起こらなかったため寛解とした。

 

このように、今抱えている病気に対して、診察終了と一旦ピリオドを打てる状態まで持っていけた、ないし持っていけるように進めていくことを治療と考えています。

 

治療を行うには、全部が全部ではないとしても、ある程度攻めた検査をして所見を取り、それらのデータを分析し診断を下すことが必要です。

 

その診断内容に対して、実際にその環境で実施可能かどうかを評価して、攻めた治療プランを決定していきます。

 

子猫ぽっちゃり.jpg

 

ここで、『攻める』と表現したのは、抗がん剤など、副反応やすでに予期できる反応が、身体機能に対して、決して軽くない負担を生じる可能性がある治療方法までを比較検討していくためです。

 

ここまでで、『治療』を選択することは、『攻めた医療』を希望することと認識していただけたと思います。

 

もちろん、病気もさまざまであることもそうですし、その重症度などでも変わってきます。

 

ただ言えることは、治療は攻めるという視点から前向きに考えていく、という姿勢で臨むものであると考えてください。

 

ではその反対は『攻めない治療』『後ろ向き』などとなってしまい、それが『緩和ケア』のようになってしまいますが、決して後ろ向きでも、全く攻めないわけでもありません。

 

では、緩和ケアについてご説明します。

 

緩和ケアとは

『慢性疾患やがんなど、もう治すことはできない病気に対して、苦痛をできる限り軽減することを最大の目的とした行為』です。(※個人的な見解ですが、このように考えています。)

 

まだまだ未来があるのなら、今だけ辛い思い(攻めた治療や麻酔などを使用した攻めた検査)も我慢させ、必死に治療に取り組むことで、また楽しかった日常を取り戻せるかもしれないと、多くの方が治療を望みます。

 

しかし、もう治る見込みがないのであれば...

 

慢性疾患と言われる腎臓病や心臓病、腫瘍性疾患と言われるリンパ腫や脳腫瘍など、完治が望めないものであれば、いつまで攻めるべきなのか、もう攻めるべきではないのか、の瀬戸際で、常に葛藤されています。

 

そんな時、もう治療をするために毎回犬猫に負担をかけるのであれば、もう負担のない緩やかな処方プランに切り替え、余生をその子らしく過ごさせてあげるという選択肢を選ぶ方も多くいます。

 

だからと言って何もしないわけではなく、吐き気があるのなら吐き気どめ、下痢するなら下痢止め、消化不良があるなら消化剤や胃薬、痛いなら痛み止めなど、抱えている病気から生じる症状を軽減させることを目的に、できる限り負担の少ない検査と処置、処方などで調節していきます。

 

実際の事例を見ていきましょう。

 

悩む猫.jpg

 

1.腎臓病の猫

猫、16歳、日本猫、2ヶ月くらい前からの食欲不振と軟便、1日2回以上の嘔吐を主訴に診察。

血液検査で腎臓病が発覚し、安定するまでは毎日点滴処置(+注射薬あり)とし、同時に内服薬を開始。

安定したのちは、ご家族様のご希望を伺った上で、1〜3ヶ月おきの検診と皮下点滴プラン及び内服プランの決定をしていく。

 

2. 心臓病末期の犬

犬、14歳、チワワ、1ヶ月くらい前からの食欲不振と呼吸促迫、たまに咳をすることを主訴に診察。

X線検査で心拡大を確認し、血液検査と超音波検査にて僧帽弁閉鎖不全症と診断。

安定するまでは高い頻度で検査を行い、ご家族様のご希望を伺った上で、安定したのちには1〜3ヶ月おきの検診と内服プランで進めていく。

 

3. 肥満細胞腫の犬

犬、13歳、トイプードル、1ヶ月くらい前から赤く腫れては小さくなって、また大きくなって小さくなってを繰り返していることを主訴に診察。

皮膚検査にて肥満細胞腫と診断され、超音波検査にて脾臓への転移を認めた。

抗がん剤は使用したくないとのことから、まだ食欲もあることを考慮して内服薬でのコントロールとし、ご家族様のご希望を伺った上で、2週間〜1ヶ月おきの検査とした。

 

このように、緩和ケアは攻める医療と比べると、全力でせめていくわけではいないが、ご家族様と相談の上で方針を決定していき、できる限り負担を加えないように考慮していきます。

 

緩和ケアで最も重要なことは、ご家族様のお話の中から拾える所見と、実際に診察で得られた所見とを組み合わせて、想定できる内容を事細かにお伝えすることで、ご家族様に最終的な判断をしていただくということです。

 

なかなか治療の現場では、担当獣医師の一存でプランが進んでしまいがちですが、それでは緩和ケアは成り立ちません。

 

お伝えした内容を持って、今後のプランとして幾つかのパターンをお伝えさせていただき、まずはその場で暫定的に方針を決定します。その後、持ち帰っていただき、ご家族様の中で話し合っていただき、次回の診察で方針を再度検討していきます。

 

このように、緩和ケアは獣医師の一存で進めるのではなく、ご家族様と一緒に診療プランを決定していくという特徴があります。

 

まとめ

今回は、治療と緩和ケアについて、ざっと私の見解について書かせていただきました。

 

もちろんこれに限ることではありませんが、担当される獣医師によって、治療なのか緩和なのかの考え方は千差万別です。

 

ただ、最終的にはご家族様が判断しなければいけないということと、何が不安なのか、何をしてあげたいのかを、しっかりと獣医師に伝えていただければ、きっとご家族様に寄り添ってくれると信じています。

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次回は、通院と往診での緩和ケアの違いについて書かせていただきます^^

 

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