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腎不全の猫(最近ふらつくようになった)

“猫ちゃんは腎不全を患ってしまう”

 

という印象があります。

 

※毎回前置きになってしまうのですが、腎不全は診断名としては不適なのですが、一般的に使われている言葉ですので、web上ではなるべく腎不全に統一させて表記していますので、ご了承ください。※

 

しかし、猫ちゃんからすれば、一体何をきっかけに腎不全と気づいてもらえるのでしょうか?

 

定期健診の中で、たまたま測定して血液検査結果や尿検査結果などをみて気づくのでしょうか?

 

多くの猫ちゃんが動物病院に通院することを苦手としているという背景を考えると、定期的な健康診断の中で発覚するという、教科書的な理想の実現は難しいと思われます。

 

なら何から気づくのでしょうか?

 

答えは、「症状」からです。

 

症状?と言われると、少し抵抗を感じるかと思いますが、大切なのはなんとなく感じる“違和感”に素直に反応することです。

 

違和感を感じるためには、日常の普通を把握しておく必要がありますので、普段から食事内容や量、運動性やトイレ事情などを肌で感じておきましょう。

 

今回は、「最近ふらつくことが多くなった気がする」というお話から、腎不全が発覚した猫ちゃんのお話です。

 

ふらつく猫1.png

 

違和感に気づくきっかけ

東京中央区にお住まいの、三郎くん16歳、年齢からなのか動きも鈍く、たまにふらつくということを数ヶ月前から認めていたとのことでした。

特に寝起きに多いことから、年齢からくる変化であり、人間も高齢になればいきなり起き上がれないということは日常的によくあることですので、あまり気にしていなかったとのことでした。

ふらつきがある以外には、食事も摂るし、トイレだって粗相しないし、嘔吐も特別目立ってはないかなったとのことでした。

 

 

往診を予約したきっかけ

16歳の誕生日を迎え、ネットの記事で猫ちゃんが16歳になったら腎不全を発症するかもっていうのを見たらしく、安心のためにご連絡をいただいたとのことでした。

また、動物病院への通院も考えたのですが、お母さんたち自体がご高齢であることから、キャリーに入れて持ち歩ことが難しいと判断したため、往診を選ばれました。

 

問診内容

元気は普段と変わらず、食欲も旺盛で、排便や排尿にも問題はないとのことでした。

しかし、ふらつきはだんだん目立ってきたので「関節が痛いんだと思っていた」、とのことで伺いました。トイレの頻度に大きな変化はないとのことでした。

 

ポイント:“日常の緩徐的な変化は見逃されやすい”

ふらつきがいつ頃から始まったのかを伺うと、3ヶ月前くらいからとのことでしたが、もっと詳しく話を伺うと、本当にふらつきが始まったのは、おそらく2 週間程度前だということがわかりました。3ヶ月前は寝起きだけふらついていたのに対して、2週間ほど前から普通歩いていて転ぶことがあるとのことでしたので、おそらくこの時点で病気が変わったか、あるいは発症したのかと考えます。

 

 

一般身体検査・血液検査・腹部超音波検査・尿検査検査

①全身の状態チェック(一般身体検査)

削痩といって、高齢の猫ちゃんであったり、病気を抱えている猫ちゃんだったりすると、全盛期と比べて大きく痩せていることから、背骨のあたりが目立ってくる子が多くいます。しかし、三郎くんはそんな様子はなく、また手足に浮腫みもなければ足腰の関節に痛みを伴うこともありませんでした。

この年齢の猫ちゃんにしては、奇跡的に丈夫な骨格の持ち主だなと感心されます。

背中のお肉を少しつねって放し、皮膚の戻りをチェックする方法で脱水状態を確認するのですが、軽度に脱水がある程度で、そこまで明らかな脱水はなさそうでした。

 

②腹部超音波検査

肝臓はやや白くなっていて、軽度の脂肪肝はありそうではありましたが、猫ちゃんで高齢であれば、大体同じような所見ですので、あまり気にする必要はないと考えています。

腎臓の大きさも左右対象でしたが、左の腎臓の血流が弱かったことがわかり、ある日を境に、右の腎臓で頑張っていたんじゃないかと推測されました。

 

ポイント: “腎臓の機能は、左右2つ合わせた合計”

片方が機能0%であったとしても、もう片方が100%機能していれば、全体では50%です。ちなみに腎不全は腎臓の機能が残り25%未満にならないと数値として評価できないことを考えると、もしかすると見逃されてしまっているかもしれません。

 

③血液検査

続いて血液検査です。

血液検査では、BUN 104mg/dL、 CRE 4.8 mg/dL、 C a 9.2mg/dL、IP 7.5mg/dL、 Na 160mEq/L、 K 4.2mEq/L、 Cl 124mEq/L、 SDMA 20μg/dL、 Hct 20.1%でした。

(※ここでは腎不全と相関性の高い項目のみ記載しています。)

 

ポイント:“血液検査中は声をかけないでください”

三郎くんはずっしりした姿勢の持ち主であったということもあり、びっくりするくらい抵抗せずにすんなり採血に応じてくれました。押さえられることが非常に苦手なのが猫ちゃんという生き物ですので、この時ギャ〜ッて鳴くのですが、お母さんたちが必死に声をかけてくれることがあります。しかし、これはかえって感情を煽ってしまったり、またはお母さんたちも嫌なことをするグループの一人として認識されてしまう恐れがあります。

そのため、心を鬼にして離れて見守ってあげてください。

 

④尿検査

比重 1.014、タンパク(−)

(※尿は翌日の診察で、その日の朝に採取してもらったものを使用しています。)

 

ポイント:“尿検査はできる限り新鮮尿で”

尿検査には、尿の採取が必要なのですが、採取方法として自然排尿または医療的な採尿に分かれます。医療的な処置であれば、圧迫排尿、カテーテル採尿、穿刺尿がありますが、どうしても急ぎ検査しなければいけない場合を除き、往診では自然排尿で採取した尿で検査することをおすすめしています。猫ちゃんはストレスに弱い生き物です。できる限り、ストレスが少ない方を選んでいきましょう!ちなみに、細菌感染の判定は、自然排尿の尿では可となってしまいますので、どんな尿がいいのかを獣医師と相談しましょう。

 

以上の検査結果から、腎不全ステージ3ということがわかりました。

 

今後の診療プラン

腎不全ステージ3タンパク尿陰性ということなので、当院では内服薬2種類に併せて皮下点滴プランを組みました。ご飯も食べれているということと、ふらつき以外に大きな支障が生活に出ていないことを考慮して、皮下点滴は週2回程度として、1ヶ月後に再検査としました。

その結果、血液検査結果上、優位に改善を認め、三郎くんのふらつきがなくなったということでした。

 

 

まとめ

単なるふらつきであっても、ふらつくタイミングや頻度、その度合いなどから、高齢猫ちゃんの単なる関節炎などの老齢性変化だけでなく、そこには腎不全が隠れているかもしれません。

 

日常の中に潜む何気ない違和感、あなたは見逃していませんか?

 

ペットの緩和ケアと看取りのお話

ペットの緩和ケアやターミナルケアをお考えのご家族様向けに参考ページを作成しました。

今後、もし慢性疾患など、治療による根治ではなく、症状や病状のコントロールのみと診断された場合、通院で今後も診てもらうか、在宅に切り替えるべきかを考える参考にしていただければと思います。

 

ペットの緩和ケアと看取りのお話

 

是非ご一読ください。

 

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