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よく飲む、よくおしっこする(多飲多尿/往診犬猫/東京ペット)

こんにちは!

 

お家のわんちゃん、猫ちゃんに多飲多尿の症状、

 

つまり、

 

お水をたくさん飲んで、たくさんのおしっこをする

 

という症状はありませんか?

 

多飲多尿.jpeg

 

 

もともとよくお水を飲むタイプの犬猫では判断がつきづらいこともあるのですが、基本的にそういった症状がある場合には注意が必要です。

 

今回はお家のわんちゃん、猫ちゃんで多飲多尿の症状が出た時に気をつけなければならない病気についてお話しします。

 

まず、わんちゃん猫ちゃんで、多飲多尿と聞いた時に私たち獣医師が考えるのは、こんな感じです。

 

犬の多飲多尿

わんちゃんで多飲多尿を認めた場合には、以下のようなものを疑ったりします。

・腎臓病?

・糖尿病?

・クッシング症候群?

・アジソン病?

・高カルシウム血症?

・尿崩症?

・膀胱炎?

などを考えます。

 

猫の多飲多尿

一方猫ちゃんだと、ちょっと変わります。

・腎臓病?

・甲状腺機能亢進症?

・糖尿病?

・高カルシウム血症?

などを考えます。

 

 

もちろん、状況によって全く違かったり、同じようでももっと多くのことを考えなければいけないということは多々あります。また、わんちゃん猫ちゃん問わず、未避妊の女の子であれば子宮蓄膿症も疑います。

 

たくさんの疾患が出てきましたが、この中でも特に頻度の多い腎臓病や甲状腺機能亢進症、糖尿病についてお話しします。

 

まずは腎臓病です。

 

腎臓病の症状

往診で出会う、特に高齢の猫ちゃんのほとんどが慢性腎臓病、さらには慢性腎不全になっており、

 

元気低下(あまり動かない)

食欲廃絶(ご飯を全く食べない)〜食欲低下(ちょっとしか食べなくなった)

高い頻度の嘔吐(1日1回以上の吐き戻しなど)

軟便〜下痢、または便秘

 

といった症状を伴っています。

 

こういった場合、検査の結果慢性腎臓病として診断された場合に、治療を続けていくことになります。

 

発症しやすいのは高齢の猫ちゃんですが、わんちゃんでも起こることは多々あります。また、発症の少ない若齢の犬猫でも、例えば先天的に腎臓の機能が悪かったり、もともと片方しかなかったり、または空胞がたくさんできてしまっていたり(多発性嚢胞腎)など、生まれつき腎機能が弱いこともあるので、定期検査はしっかりつ行ってあげましょう!

 

ここで慢性腎臓病のお話です。

 

高齢の猫ちゃんに多い慢性腎臓病とは、腎臓への障害が慢性的に継続している状態のことを指します。

 

尿検査で尿蛋白や血尿が出ている、画像診断で腎臓の形態異常が見られる、血液検査で腎機能の低下が見られるときに診断されます。

 

腎臓の状態状態で言うと、腎臓の血管が徐々に少なくなっていき、本来おしっこの中に出て行くはずの老廃物が体の中に溜まってしまい症状を出します。

また、わんちゃんと猫ちゃんでは初期では障害が起こっている部位が異なります。

 

腎臓は糸球体といって血管がたくさん集まっている部分と、尿細管といって、糸球体から伸びて、必要な物質の再吸収を行っている部分に大きく分かれます。

 

糸球体はザルのようなイメージで、血管内から水分やそのほかの様々な物質がザルの穴を通って出ていき、尿細管に流れていきます。

 

もちろんザルの穴を通らない、たんぱく質のような大きい物質は通り抜けずに血管内を流れていきます。

 

一方、尿細管では、糸球体で出て行ったものの中で体に必要な物質を再吸収して、尿細管内の原尿はどんどん濃縮されていきます。

 

そうして濃縮されたものがおしっことして膀胱内に貯められます。

 

この中で、糸球体の機能が落ちてしまうと、ザルの穴が大きくなってしまい、たんぱく質も通り抜けてしまうようになります。

 

しかし、たんぱく質は尿細管で再吸収されないため尿中に尿たんぱくとして出て行ってしまいます。

 

その結果、わんちゃんの腎臓病では多くは最初に尿たんぱくの上昇が認められます。

 

一方、尿細管の機能が落ちてしまった場合、糸球体で出されてしまった水分を再吸収する能力が落ちてしまいます。

 

その結果、薄いおしっこを大量にするようになってしまいます。これが多飲多尿の原因です。

脱水しやすくなってしまうので、定期的な皮下点滴が必要になります。

 

 

【腎臓病の猫ちゃんの過去のブログ】

こちらもご参考にどうぞ^^

もしご自宅の猫ちゃんの症状が該当するようであれば、もしかしたらも考えられるので、お早めに獣医師に相談するようにしましょう!

慢性腎不全を治療中の16歳の猫ちゃん(東京墨田区)

元気がなくなった高齢犬(東京墨田区)

慢性腎不全の猫(東京葛飾区)

第一章 腎臓病の猫〜そのときは突然に〜①

ふらつく猫(東京板橋区)

 

 

次に甲状腺機能亢進症です。

こちらもとても多い症例です。

往診専門動物病院という特徴もあるのですが、出会う猫ちゃんで食欲亢進(よく食べる、食べても食べてもご飯を欲しがるなど)、異様に元気でよく鳴くようになった(要求吠えのような印象)、それなのに体重は増えないし、むしろ減ってきたような感じがする、というような感じです。

さらに、軟便気味の猫ちゃんもいれば、よく吐くようになったという猫ちゃんもいます。

ちなみに、わんちゃんで多いのは、甲状腺機能低下症という、甲状腺機能亢進症とは真逆の病気です。(甲状腺機能低下症については後日お話しします。)

 

実は、甲状腺機能亢進症は、慢性腎臓病と深い関係があります。

甲状腺機能亢進症とは、甲状腺ホルモンが大量に出る疾患です。

甲状腺ホルモンは体の代謝を調節しており、甲状腺ホルモンが少なければ内臓の働きも低下してしまい、元気がなくなってしまいます。

代謝も落ちて太りやすく、皮膚病になったり、心拍数が落ちてしまったりします。一方、甲状腺ホルモンが増えると代謝が上がり見た目は元気になったように見えます。

ご飯もよく食べ、心拍数も上がります。消化管の動きも亢進し、嘔吐や下痢の原因になります。

あるいは血圧の上昇も認められます。

もちろん腎臓の中の血管の血圧も上がるので、毒素の排出も増えるのですが、体にとっては負担がかかってしまっています。

そのため、腎臓の数値は一見問題がないように見えても実は甲状腺ホルモンを正常値まで落とすと腎臓の数値が上がってしまうことがあります。

そのうえ、腎臓の機能もあがるため、多飲多尿になってしまいます。

 

往診では、血液検査にて甲状腺機能亢進症を確認したら、抗甲状腺ホルモン薬で内服によるコントロールを行います。検査のタイミングは、投薬開始または投薬用量変更から2週間後、安定していればその1ヶ月後、さらに安定していれば以降3ヶ月おきに検査を行います。

内服ができる前提でのお話ですので、もし内服が苦手な猫ちゃんだった場合には、投薬するためのアイデアは考えられるだけご提案させていただきます。それでもできなかった場合には、残念ですが諦めるというご家族様も現実問題いらっしゃいます。

まずは検査をし、もし内服が必要だと判断されたら、そこから方法を一緒に考えましょう。

 

【甲状腺機能亢進症の猫ちゃんの過去のブログ】

こちらもご参考にどうぞ^^

もしご自宅の猫ちゃんの症状が該当するようであれば、もしかしたらも考えられるので、お早めに獣医師に相談するようにしましょう!

猫の甲状腺機能亢進症と腎臓病(東京台東区)

急な食欲低下の高齢猫(東京中央区)

猫の嘔吐と食欲不振(東京足立区)

甲状腺機能亢進症を治療中の猫ちゃん(東京中央区)

 

 

最期に糖尿病です。

糖尿病は皆さんご存じの通り尿中に糖が出てしまう病気です。

糖が尿細管を通ることで、浸透圧の関係で水分が尿細管内に引っ張られ、尿中の水分が増えます。

その結果、多飲多尿になりますが、インスリン治療にて血糖値をコントロールし、尿糖が出なくなれば症状は緩和されます。

人では糖尿病性腎症といって、腎臓病に発展してしまうこともありますが、猫ちゃんではそのような報告はありません。

 

このように一口に多飲多尿といっても、原因は様々で一概に原因がはっきりしない場合もよくあります。血液検査や超音波検査を使って原因を探索していきますが、高カルシウム血症などはどこからきているか判断が難しいこともあります。

しかし、中には甲状腺機能亢進症や慢性腎不全、糖尿病やクッシング症候群などの慢性疾患が隠れていることも少なくありません。

そして、多飲多尿というのは、ご家族様が最も気づきやすい症状の一つでもありますので、ご家族様の気づきで早期発見につながるかもしれません。

もし、お家のわんちゃん、猫ちゃんでこのような症状に覚えがある場合、一度往診専門動物病院わんにゃん保健室にご相談ください。動物病院に連れていけない子もしっかりと検査・治療をさせていただきます。

動物病院が苦手な猫ちゃん、そして連れて行くことが難しい犬猫と暮らしているご家族様、諦める前に、まずは往診専門動物病院までご連絡ください。

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